【IKIGAI TOWN プレスリリース|2026年8月20日】 学資保険は、前提を揃えると各社ほぼ並ぶ ── 同条件で0.8ポイント差。ところが同じ会社の中で払い終える時期を変えるだけで最大8.1ポイント動いた ※本リリースは報道関係者向けの情報提供資料であり、保険の募集資料ではありません。 ※末尾の【必ず併記してください】を含めてご出稿ください。 ■ 見出し案 (29字)学資保険、前提を揃えると各社の返戻率はほぼ並んだ (40字)「返戻率が高い学資保険」の正体は、早く払い終える例を載せた商品だった (全角12字)差は会社より払う時期 ■ リード ライフプランメディア「IKIGAI TOWN」(運営:スペシャリスト・ドクターズ株式会社)編集部は、学資保険・ こども保険を扱う14社(生命保険会社・共済)の公式サイトを1社ずつ確認した。前提条件を揃えると、各社の値は ほとんど並ぶ。払込18歳満了・受取総額300万円・被保険者0歳・月払で、アフラック104.9%、日本生命105.7%。 差は0.8ポイントだった。一方、同じ会社の同じ商品のまま払い終える時期だけを早めると、日本生命+5.7、 ソニー生命+8.1、JA共済+5.5ポイントと大きく動く。率が上がるのは受取額が増えるからではなく、早く払い終えて 払込総額が減るためである。率を明示していたのは9社で、うち4社は率を画像の中に印字していた。 ■ 本文 ▼ 前提を揃えると、各社はほぼ並ぶ 率を明示している9社のうち、払込18歳満了・受取総額300万円・被保険者0歳という同じ前提で掲載例を 出しているのは3社だった。  アフラック 月払 払込総額2,857,680円 受取総額3,000,000円 戻り率104.9%  日本生命  月払 払込総額2,836,080円 受取総額3,000,000円 返戻率105.7%  JA共済   年払 払込総額2,723,058円 給付総額3,000,000円 給付率110.1% 払込方法まで揃う月払の2社は104.9%と105.7%で、差は0.8ポイント。年払のJA共済を含めても5.2ポイントの 範囲に収まる。ただし商品設計・保障内容は各社で異なり、この一致は「同じ前提を置いたときの値が近い」という 事実であって、商品の優劣を示すものではない。 ▼ ところが、同じ会社の中で払い終える時期を変えると大きく動く 同じ会社が同じ商品について複数のプランを公表している例では、会社も商品も受取総額も固定されたまま、 払い終える時期だけが変わる。  日本生命  払込18年 → 払込5年  105.7% → 111.4% +5.7pt(基準100万円・月払)  ソニー生命 払込18歳 → 払込10歳 118.4% → 126.5% +8.1pt(同一商品・月払・受取200万円)  JA共済   払込18歳 → 払込12歳 110.1% → 115.6% +5.5pt(同一商品・年払・給付300万円) 3社とも独立に+5.5〜+8.1ポイント動いている。会社をまたいだときの0.8ポイントと比べると桁が違う。 日本生命はさらに細かく、払込期間3種×払込方法2種×基準保険金額2種の計12通りを公表している。ここから条件を 1つだけ動かすと、払込期間(18年→5年)が+5.7〜+7.3ポイントであるのに対し、払込方法(月払→年払)は +0.5〜+0.6ポイントにとどまる。 ▼ 率が上がるのは、受取額が増えるからではない 率=受取総額÷払込総額である。日本生命の基準保険金額100万円・月払の3つを取り出すと、受取総額はどれも 同じ300万円で、変わっているのは払込総額だけだ。  払込5年  月払44,850円 払込総額2,691,000円 受取300万円 111.4%  払込10年 月払22,800円 払込総額2,736,000円 受取300万円 109.6%  払込18年 月払13,130円 払込総額2,836,080円 受取300万円 105.7% 18年払いは5年払いより145,080円多く払っている。同じ300万円を受け取るのに払込総額が違う、 というだけである。 学資年金の受取が始まるのは、どのプランも18歳で動かない。5年で払い終えれば、そのお金は受取開始まで 13年以上、保険会社の中で運用される。18年払いは受取直前まで払い続けるため、最後のほうに払った保険料は ほとんど運用期間がない。保険会社が同じ300万円を用意するのに必要な元本は、早く払い込むほど少なくて済む。 ▼ 「率が高い=有利」とは限らない 率を上げる方法は、要するに「早く・まとめて払う」ことである。その分だけ家計から先にお金が出ていく。 ソニー生命の例では、払込を18歳から10歳に早めると率は8.1ポイント上がるが、子どもが10歳になるまでの 毎月の負担は7,816円から13,172円へ増える(払込総額は107,616円少なくて済む)。 また、契約者に万一のことがあった場合に以後の保険料が不要になる保険料払込免除を付けると、保障が厚くなる かわりに率は下がる。第一生命の掲載例では、払込免除ありのA型(100.4〜100.8%)より、免除のないC型 (102.7%)のほうが返還率が高くなっている。 ▼ 率を明示しているのは14社中9社。うち4社は画像の中 今回の調査では、予定利率を公表している社を確認できなかった。消費者向けに示される数字は率だけである。 その率も呼び名が揃っておらず、今回確認した公式表記は「返戻率」「戻り率」「給付率」「返還率」「受取率」の5通りだった。 さらに、アフラック・JA共済・住友生命・日本生命の4社は、率を契約例やしくみ図の画像の中に印字している。 ページの文章を読むだけでは見つからない。編集部も当初この4社を見落とし、率の開示社数を実際より少なく 数えていた。 率の記載を確認できなかった5社のうち、東京海上日動あんしん生命とフコクしんらい生命は災害死亡保険金や 養育年金を含む保障重視の設計だった。三井住友海上あいおい生命のお受取例ページはJavaScriptで描画されるため、 静的な取得では確認できなかった。いずれも非公表と断定するものではない。 ■ 調査概要 調査名:学資保険 返戻率の前提条件と開示状況の調査(IKIGAI TOWN 編集部調べ) 調査主体:スペシャリスト・ドクターズ株式会社(IKIGAI TOWN 運営) 対象:学資保険・こども保険を取り扱う14社(五十音順:朝日生命/アフラック/かんぽ生命/JA共済/住友生命/    ソニー生命/第一生命/太陽生命/東京海上日動あんしん生命/日本生命/フコクしんらい生命/富国生命/    三井住友海上あいおい生命/明治安田生命)。共済はJA共済のみを対象とし、都道府県民共済等は含まない。 方法:各社公式サイトで、率(返戻率・戻り率・給付率・返還率・受取率)の掲載例と前提条件を1社ずつ記録。    ページの文章だけでなく、契約例・しくみ図の画像も1枚ずつ開いて確認した。公式で確認できなかった値は    推測で埋めていない。条件を分離した比較は、同一社が同一商品について公表している複数プラン・    一覧表の中でのみ行っている。 確認時点:2026年8月20日に全社を再確認。各社の掲載例の基準時点はCSVの表1に併記。 検算:アフラック 13,230×12×18=2,857,680、3,000,000÷2,857,680=104.98%。    日本生命 13,130×12×18=2,836,080、3,000,000÷2,836,080=105.78%。    JA共済 151,281×18=2,723,058、3,000,000÷2,723,058=110.17%(払込12歳は115.62%)。    ソニー生命 13,172×12×10=1,580,640、2,000,000÷1,580,640=126.53%。    住友生命 8,192×12×12=1,179,648、1,200,000÷1,179,648=101.72%。    太陽生命 15,897×12×10=1,907,640、2,000,000÷1,907,640=104.84%。    いずれも各社の公表値と、小数点以下の切捨処理を経て一致する。 公開前に是正した点:当初は日本生命を108.0%としていたが誤りで、公式の掲載例は約105.7%。ソニー生命の    掲載プランのうち「払込10歳・月払 126.5%」も取りこぼしていた。さらに率の開示社数を6社と数えていたが、    アフラック・JA共済・住友生命が率を画像の中に印字していたため見落としており、正しくは9社。    指標の呼び名も4通りから5通りに改めた。富国生命の出典URLと「約」、明治安田生命の「最大」も訂正。 各社への事前確認:行っていない。記載内容に誤りがある場合はご連絡いただければ速やかに訂正する。 ■ 必ず併記してください(数値・図表のみの引用時も同様) ・率は各社が示す前提条件のもとでの掲載例であり、前提を揃えずに横に並べて優劣を論じることはできない。  商品設計・保障内容も各社で異なる ・条件を1つだけ動かした比較が成立するのは、同一社が同一商品について公表しているプランの中だけである ・「確認できず」は非公表を断定するものではなく、公式サイトで確認できなかったことを示す ・率は満期まで継続した場合の数値であり、満期前に解約した場合、受け取れる金額は払い込んだ  保険料を下回ることがある ・実際に適用される条件は、各社の「契約締結前交付書面(契約概要/注意喚起情報)」  「ご契約のしおり・約款」で要確認 ・本リリースは順位付け・優劣の評価・特定商品の推奨や契約の勧誘を目的とするものではない ■ 媒体別の切り口メモ ・生活/子育て面:「返戻率ランキング」は会社の順位ではなく、どういう前提の例を載せたかの順位。 ・家計面:率を上げる=早く・まとめて払う=家計から先に出ていく、というトレードオフ。 ・消費者問題:指標名が5通りに割れ、さらに4社は率を画像の中に置いている。比較の前に探す手間がある。 ・金融面:予定利率を公表する社を確認できず、消費者向けの数字が率だけに一本化されている構造。 ■ 出典表記(コピペ用) 出典:IKIGAI TOWN 編集部調べ(学資保険 返戻率の前提条件と開示状況の調査) https://ikigai.town/ja/press/2026-08-20/ ■ 図表・データ 図1 前提を揃えたときの値と、早めたときの差:media/fig1-jouken-de-kimaru.png / .svg 図2 率の開示状況:media/fig2-kaiji-joukyou.png / .svg 集計データ(6表):data/gakushi-hoken-henreiritsu-2026.csv 本リリースの図表・数値・本文は CC BY 4.0(出典明記で改変を含め自由利用可・事前連絡不要)。 ■ お問い合わせ スペシャリスト・ドクターズ株式会社(IKIGAI TOWN 編集部) support@ikigai.town(メールのみ)