住宅ローン

住宅ローン控除 2026年以降
改正内容と「なくなる?」の真実

2026年以降も住宅ローン控除は継続。「なくなる」はデマ。

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目次(13セクション+FAQ)
  1. 1分で分かる|2026年の住宅ローン控除
  2. 2022→2024→2026 改正タイムライン
  3. 2026年入居|区分別の借入限度額
  4. 控除額シミュレーション|年収別×住宅区分別
  5. 新築 vs 中古|控除条件の違いを比較
  6. 省エネ基準・ZEH・長期優良住宅の違い
  7. 子育て世帯・若者夫婦世帯の優遇措置
  8. 確定申告の手続きと必要書類チェックリスト
  9. 住宅ローン控除と他制度の併用ルール
  10. よくある誤解と落とし穴5選
  11. 2027年以降の見通し|制度はどうなる?
  12. 住宅ローン控除を最大化する5つのポイント
  13. よくある質問(FAQ)

1分で分かる|2026年の住宅ローン控除

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、住宅ローンを利用してマイホームを取得・増改築した場合に、年末ローン残高 × 0.7% を所得税・住民税から差し引ける制度です。

「2026年以降は住宅ローン控除がなくなる」という情報がネット上で広まっていますが、これは誤りです。2025年度税制改正大綱により、2026年入居分まで延長が決定しています。

2026年時点の制度骨格は以下のとおりです。

  • 控除率:0.7%(2021年までの1.0%から縮小済み)
  • 控除期間:新築13年間/中古10年間
  • 借入限度額:住宅区分により 0〜5,000万円
  • 所得要件:合計所得金額 2,000万円以下
  • 床面積要件:50㎡以上(合計所得1,000万円以下は40㎡以上)
  • 適用対象:2022〜2025年入居者に加え、2026年入居予定者

2022→2024→2026 改正タイムライン

住宅ローン控除は近年、大きな制度改正が続いています。時系列で整理すると全体像が見えます。

年次主な変更影響
2022年控除率 1.0% → 0.7%
期間 10年 → 13年(新築)
所得要件 3,000万円 → 2,000万円
年あたり控除額は減少するが、期間延長で総額はほぼ横ばい。高所得層は対象外に
2024年省エネ基準未達の新築は控除対象外
借入限度額の段階的引下げ開始
いわゆる「普通の新築」が控除を受けられなくなった
2025年改正子育て世帯・若者夫婦世帯の借入限度額を据え置き
床面積要件の緩和措置を延長
該当世帯は最大500万円多く借入可能
2026年以降基本枠組み維持(2026年度税制改正大綱で調整中)新築は省エネ基準適合が必須の方向で継続

改正の背景には、カーボンニュートラル2050に向けた住宅の省エネ化推進があります。税制優遇を「省エネ性能が高い住宅」に集中させることで、建築業界全体のグリーン化を後押しする狙いです。

2026年入居|区分別の借入限度額

借入限度額は住宅の省エネ性能によって大きく異なります。2026年入居の場合の一覧です。

住宅区分借入限度額(一般)借入限度額(子育て等)控除期間最大控除総額
長期優良住宅・低炭素住宅4,500万円5,000万円13年約409〜455万円
ZEH水準省エネ住宅3,500万円4,500万円13年約318〜409万円
省エネ基準適合住宅3,000万円4,000万円13年約273〜364万円
その他の新築(省エネ未達)0円(対象外)0円(対象外)0円
中古(省エネ基準適合)3,000万円3,000万円10年約210万円
中古(その他)2,000万円2,000万円10年約140万円

「子育て等」欄は、19歳未満の子を持つ世帯または夫婦いずれかが40歳未満の世帯に適用される優遇枠です。

控除額シミュレーション|年収別×住宅区分別

住宅ローン控除の実際の恩恵は、年収(納税額)と借入額の両方で決まります。控除率0.7%で計算した理論値と、実際に減税される額は異なる点に注意してください。

シミュレーション前提

  • 借入期間:35年、元利均等返済、金利1.5%
  • 所得税から控除しきれない分は住民税から控除(上限9.75万円/年)
  • 13年間の控除総額を試算
年収長期優良(4,500万円借入)ZEH(3,500万円借入)省エネ適合(3,000万円借入)中古その他(2,000万円借入・10年)
400万円約200万円約195万円約190万円約120万円
600万円約340万円約290万円約255万円約135万円
800万円約400万円約310万円約270万円約140万円
1,000万円約409万円約318万円約273万円約140万円

年収400万円の場合、所得税+住民税の控除枠が小さいため、理論上の最大額に届きません。「借入限度額が大きい=必ず得」ではない点が重要です。自分の年収で実際にいくら戻るか、個別に計算する必要があります。

新築 vs 中古|控除条件の違いを比較

新築と中古では控除の条件が大きく異なります。物件選びの前に違いを把握しておきましょう。

比較項目新築・買取再販中古(既存住宅)
控除期間13年10年
借入限度額3,000〜5,000万円2,000〜3,000万円
省エネ要件省エネ基準適合が必須(未達は対象外)1982年以降の建築 or 耐震基準適合
床面積50㎡以上(所得1,000万円以下は40㎡以上)50㎡以上(同左)
築年数要件なし1982年1月1日以降に建築、または耐震基準適合証明書あり
入居期限取得日から6か月以内取得日から6か月以内

中古住宅の場合、買取再販住宅(不動産会社がリノベーションして販売する物件)は新築扱いとなり、控除期間13年・借入限度額も新築と同等になります。リノベ物件を検討中の方は要確認です。

省エネ基準・ZEH・長期優良住宅の違い

2024年以降、住宅ローン控除を受けるには省エネ性能の認定が不可欠になりました。3つの区分を正しく理解しましょう。

区分断熱性能一次エネルギー消費量その他の要件借入限度額(一般)
省エネ基準適合住宅等級4以上基準値以下3,000万円
ZEH水準省エネ住宅等級5以上基準値から20%以上削減再生可能エネルギー導入(Nearly ZEH含む)3,500万円
長期優良住宅等級5以上基準値以下耐震等級2以上、劣化対策等級3、維持保全計画4,500万円

認定の取得方法

  • 省エネ基準適合:建築士による省エネ基準適合証明書、または住宅性能評価書
  • ZEH:BELS評価書でZEH相当以上の評価を取得
  • 長期優良住宅:所管行政庁(自治体)への申請・認定。着工前に申請が必要

認定は着工前の申請が原則です。建築後に「やっぱりZEHにしたい」と思っても遡って認定を受けることはできません。ハウスメーカーや工務店との契約前に、どの認定を取得するか決めておくことが重要です。

子育て世帯・若者夫婦世帯の優遇措置

2025年度税制改正で、子育て世帯と若者夫婦世帯には借入限度額の据え置き措置が設けられました。

対象となる世帯

  • 子育て世帯:19歳未満の扶養親族を有する世帯
  • 若者夫婦世帯:夫婦のいずれかが40歳未満の世帯

優遇の内容

住宅区分一般世帯子育て・若者夫婦世帯差額
長期優良住宅4,500万円5,000万円+500万円
ZEH水準3,500万円4,500万円+1,000万円
省エネ基準適合3,000万円4,000万円+1,000万円

ZEH水準の場合、子育て世帯は一般世帯に比べて借入限度額が1,000万円多くなります。13年間の最大控除総額で約91万円の差になるため、該当する世帯は積極的に活用すべき制度です。

確定申告の手続きと必要書類チェックリスト

住宅ローン控除を受けるためには、入居した翌年に確定申告を行う必要があります。2年目以降は会社員であれば年末調整で手続きできます。

確定申告の時期

毎年2月16日〜3月15日が申告期間です。還付申告の場合は1月1日から提出可能です。e-Taxを利用すればオンラインで完結します。

必要書類チェックリスト

  • ☐ 確定申告書(第一表・第二表)
  • ☐ 住宅借入金等特別控除額の計算明細書
  • ☐ 住民票の写し(入居日を確認するため)
  • ☐ 金融機関の年末残高証明書(12月末時点のローン残高)
  • ☐ 売買契約書または工事請負契約書の写し
  • ☐ 登記事項証明書(法務局で取得)
  • ☐ 省エネ基準への適合を証する書類(以下のいずれか)
    • 建設住宅性能評価書
    • 住宅省エネルギー性能証明書
    • 長期優良住宅認定通知書
    • BELS評価書
  • ☐ 源泉徴収票(会社員の場合)
  • ☐ マイナンバーカードまたは通知カード

特に年末残高証明書は10〜11月頃に金融機関から届きます。届かない場合は早めに問い合わせましょう。紛失した場合は再発行に2〜3週間かかることがあります。

住宅ローン控除と他制度の併用ルール

住宅取得に関連する税制優遇は住宅ローン控除だけではありません。他の制度との併用可否を整理します。

制度住宅ローン控除との併用注意点
住宅取得等資金の贈与税非課税○ 可能贈与額を取得対価から差し引いて控除額を計算
すまい給付金(終了)2021年末で終了済み
子育てエコホーム支援事業○ 可能補助金は取得対価に影響しない
ふるさと納税○ 可能控除上限額の計算に注意が必要
iDeCo(個人型確定拠出年金)○ 可能iDeCo掛金分だけ課税所得が減り、控除しきれない可能性
投資型減税(認定住宅の特別控除)× 選択制住宅ローン控除とどちらか一方を選択

贈与税非課税との併用シミュレーション

たとえば親から1,000万円の住宅取得資金贈与を受け、4,000万円の住宅を3,000万円のローンで購入した場合:

  • 取得対価:4,000万円
  • 贈与額を差し引いた金額:4,000万円 − 1,000万円 = 3,000万円
  • ローン残高(3,000万円)と上記(3,000万円)の少ない方が控除の基準
  • 年末ローン残高が取得対価−贈与額を超えていれば、超えた分は控除対象外

贈与額が大きいと控除のメリットが減る場合があります。贈与のタイミングとローン額のバランスをFPや税理士に相談して最適化することが大切です。

よくある誤解と落とし穴5選

住宅ローン控除は制度が複雑なため、誤解が生じやすいポイントがあります。

誤解1:控除率0.7%なので「年間で借入額の0.7%が戻る」

控除されるのは年末時点のローン残高 × 0.7%であり、借入額ではありません。返済が進めばローン残高は減るため、控除額は年々少なくなります。また、納税額が控除額より少なければ、差額は戻りません。

誤解2:「繰上返済すると控除で損する」

繰上返済でローン残高が減ると控除額は減りますが、利息の軽減効果の方が大きいケースがほとんどです。ただし、残高が借入限度額を大きく下回らない範囲では、控除期間中は繰上返済を待った方が有利な場合もあります。個別のシミュレーションが必要です。

誤解3:「共有名義にすれば控除が2倍」

夫婦でペアローンを組めば、それぞれが住宅ローン控除を受けられます。ただし、1人あたりの借入限度額は変わりません。また、連帯債務の場合は持分割合に応じた計算となるため、単純に2倍にはなりません。

誤解4:「中古は築20年(マンション25年)を超えると対象外」

これは2022年改正前の旧ルールです。現在は築年数要件が見直され、1982年1月1日以降に建築された住宅(新耐震基準適合)であれば控除対象となります。

誤解5:「転勤で一時的に住まなくなったら控除は終わり」

転勤等のやむを得ない事由で一時転居した場合、再入居後に残りの控除期間分を再適用できます。ただし、不在期間中は控除を受けられません。また、再入居時に届出が必要です。

2027年以降の見通し|制度はどうなる?

住宅ローン控除の現在の法定期限は2025年12月末入居分です(2025年度改正で2026年末まで延長済み)。2027年以降については、以下の方向性が議論されています。

継続が見込まれる理由

  • 住宅取得促進は景気刺激策として政治的に根強い支持がある
  • カーボンニュートラル達成に向けて省エネ住宅の普及促進は国策
  • 1972年の創設以来、一度も「完全廃止」されたことがない

変更が予想される方向

  • 省エネ要件のさらなる厳格化:ZEH水準を最低ラインにする議論あり
  • 借入限度額の段階的引下げ:省エネ基準適合住宅の限度額が引き下がる可能性
  • 所得要件の引下げ:現行の2,000万円からさらに引き下げる議論あり
  • 既存住宅リフォームへの重点シフト:新築偏重から改修促進へ

制度の詳細は毎年12月に公表される税制改正大綱で決まります。住宅購入を検討中の方は、年末の大綱発表を注視してください。

住宅ローン控除を最大化する5つのポイント

制度を正しく理解した上で、控除メリットを最大限に活かすためのポイントを整理します。

ポイント1:住宅の省エネ性能を上げる

省エネ基準適合(限度額3,000万円)→ ZEH(3,500万円)→ 長期優良住宅(4,500万円)と、性能を上げるほど借入限度額が増えます。建築コストの上昇分と控除メリットを比較し、最もコストパフォーマンスの高い選択をしましょう。

ポイント2:子育て世帯の優遇を確認する

19歳未満の子がいる世帯、夫婦いずれかが40歳未満の世帯は、借入限度額が最大1,000万円上乗せされます。入居年の年末時点で条件を満たしているかを確認してください。

ポイント3:ペアローンの活用を検討する

共働き世帯は夫婦それぞれがローンを組むペアローンにすることで、双方が控除を受けられます。ただし諸費用が2倍になる点、離婚時のリスクも考慮した上で判断しましょう。

ポイント4:ふるさと納税・iDeCoとのバランスを取る

住宅ローン控除で所得税がゼロになると、ふるさと納税やiDeCoの節税効果が薄れます。控除1年目は確定申告が必要なため、ワンストップ特例が使えない点にも注意してください。

ポイント5:繰上返済のタイミングを計算する

控除期間中(13年間)は繰上返済を急がず、控除期間終了後にまとめて繰上返済する戦略も有効です。ただし金利水準によって最適解は変わるため、個別のシミュレーションが不可欠です。

よくある質問(FAQ)

Q. 住宅ローン控除は2026年以降なくなるのですか?
A. なくなりません。2025年度税制改正大綱により、2026年入居分まで延長が決定しています。ただし省エネ基準未達の新築は控除対象外となるため、住宅性能の確認が重要です。
Q. 2026年入居の場合、控除率と控除期間はどうなりますか?
A. 控除率は年末ローン残高の0.7%、控除期間は新築が13年間、中古が10年間です。2021年までの1.0%から縮小されていますが、期間延長により総額はほぼ横ばいです。
Q. 省エネ基準に適合しない新築住宅は控除を受けられませんか?
A. 2024年以降に建築確認を受けた新築住宅で省エネ基準に適合しないものは、住宅ローン控除の対象外です。ZEH・長期優良住宅・省エネ基準適合住宅のいずれかの認定が必要です。
Q. 確定申告に必要な書類は何ですか?
A. 確定申告書、計算明細書、住民票の写し、金融機関の残高証明書、売買契約書(工事請負契約書)の写し、登記事項証明書、省エネ基準適合の証明書が必要です。2年目以降は年末調整で手続き可能です。
Q. 住宅ローン控除と住宅取得等資金の贈与税非課税は併用できますか?
A. 併用できます。ただし贈与を受けた金額は取得対価から差し引いて控除額を計算するため、控除の基準となるローン残高の上限に影響します。最適な組み合わせはFPや税理士に相談してください。
Q. 子育て世帯・若者夫婦世帯は住宅ローン控除で優遇がありますか?
A. はい。2025年度税制改正により、19歳未満の子を持つ世帯・夫婦いずれかが40歳未満の世帯は借入限度額が据え置かれます。長期優良住宅なら一般の4,500万円に対し5,000万円が適用されます。

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教育費と老後資金

教育費、住宅費、老後資金を両立できるか。

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本ページの制度概要・要件・税率は、以下の公式情報を編集部が確認のうえ整理しています(執筆時点)。最新かつ正確な情報は必ず各公式サイトでご確認ください。FPは記事を直接監修してはおらず、関連テーマでご相談を受けるFPとしてご紹介しています。

最終確認日:2026年4月19日

※本記事は2026年4月時点の一般的な情報であり、個別の税務・経営・法務相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・税額は個人の状況により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および税理士・社労士・FP・弁護士など専門家にご相談ください。本記事の情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。

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