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住宅ローン返済シミュレータ

公開日: 更新日: 約12分で読めます 元利均等返済方式

借入額・金利・返済年数を入力するだけで、月々返済額・総返済額・総利息・金利上昇時の変化を即時計算します。2026年4月時点の典型パターン(変動0.4%、10年固定1.3%、フラット35 1.9%)も並べて比較します。

この記事の結論

  • このシミュレータの使い方
  • 元利均等返済方式とは
  • 元利均等 vs 元金均等 — 返済方式の比較表
  • 金利上昇シナリオの意味
  • 借入額別 × 金利別 月々返済額 早見表
  • 返済期間を変えると総利息はどう変わるか
  • このシミュレータで確認すべき3つの判断軸
  • 住宅ローン控除を加味した実質負担の考え方
  • 繰上返済の効果 — 期間短縮 vs 返済額軽減
  • 団信(団体信用生命保険)と金利上乗せの影響
  • 変動・固定・ミックス — 金利タイプ別シミュレーション活用法
  • シミュレーション後のアクションチェックリスト
  • よくある質問(FAQ)
  • 次に読むと判断がクリアになる記事

※ 元利均等返済方式で計算。概算のため、実際の返済額は各金融機関の計算方法・端数処理・手数料により異なります。
※ 金利変動シナリオは「入力金利→指定金利に即時変更」の単純計算で、5年ルール・125%ルール等は反映していません。

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このシミュレータの使い方

画面上部の3つの入力欄に「借入額(万円)」「金利(年・%)」「返済期間(年)」を入れると、入力した瞬間に計算結果が更新されます。計算方式は元利均等返済(毎月の返済額が一定になる方式)を採用しています。住宅ローンで最も一般的な方式で、家計管理の見通しが立てやすいという特徴があります。

結果は上段に「入力条件での月々返済額・総返済額・総利息」、下段に「金利別シナリオ比較」が並びます。変動0.4%/10年固定1.3%/フラット35 1.9%/入力金利そのまま/入力金利+1%/入力金利+2% の6ケースが同時に並び、「今の変動金利で借りた場合」「将来金利が上がった場合」を1画面で比較できます。

元利均等返済方式とは

元利均等返済は、毎月の返済額(元金+利息)が返済期間中ずっと一定になる方式です。序盤は返済額の大部分が利息に充てられ、元金の減りが遅く、後半になるほど元金返済の割合が増えます。総返済額は元金均等返済より多くなる一方、家計管理がしやすいのが特徴で、住宅ローンでは8割以上がこの方式を採用しています。

計算式は以下の通りです(本シミュレータも同じ式で動作しています):

月々返済額 = P × r × (1 + r)ⁿ ÷ ((1 + r)ⁿ − 1) P = 借入元金(円) r = 月利 = 年利 ÷ 12 ÷ 100 n = 総返済回数 = 返済年数 × 12

元利均等 vs 元金均等 — 返済方式の比較表

住宅ローンの返済方式は「元利均等返済」と「元金均等返済」の2種類があります。本シミュレータは元利均等返済で計算していますが、両者の違いを把握しておくと金融機関との相談がスムーズになります。

比較項目 元利均等返済 元金均等返済
月々の返済額 一定(変わらない) 初期が高く、徐々に減少
総返済額 やや多い やや少ない
家計管理のしやすさ ◎ 毎月同額で計画しやすい △ 初期の負担が重い
利息の元金への充当 序盤は利息多め・元金少なめ 毎月の元金返済額が一定
採用率 約8割(主流) 約2割
向いている人 毎月の支出を一定にしたい人 初期に余裕があり総利息を抑えたい人

借入3,500万円・金利1.3%・35年の場合、元利均等返済の総利息は約867万円、元金均等返済では約797万円となり、差額は約70万円です。この差額と初期の返済負担増(月約2万円)を天秤にかけて判断します。

金利上昇シナリオの意味

2026年時点の変動金利型住宅ローンは0.3〜0.5%台が主流ですが、日銀の政策金利が0.5%まで引き上げられた現在、今後の追加利上げが現実の選択肢として議論されています。変動金利は短期プライムレート(多くは政策金利に連動)に連動するため、政策金利が1%上がれば変動金利もほぼ1%上がると考えておくのが安全です。

たとえば借入3,500万円・35年・当初金利0.4%で組んだ場合、月々返済は約89,000円ですが、金利が+1%(1.4%)になると約106,000円、+2%(2.4%)になると約124,000円まで上がります。「+1%で月1.7万円・年20万円」の余力が家計にあるかは、借入を決める前に必ず確認したいポイントです。

借入額別 × 金利別 月々返済額 早見表

シミュレータに数値を入れ替える手間を省くために、代表的な借入額と金利の組み合わせを一覧にまとめました。すべて元利均等返済・35年で計算しています。

借入額 0.4% 0.8% 1.3% 1.9% 2.4%
2,000万円 51,039円 54,512円 59,314円 64,911円 70,601円
3,000万円 76,558円 81,768円 88,970円 97,367円 105,901円
3,500万円 89,318円 95,396円 103,799円 113,595円 123,551円
4,000万円 102,078円 109,024円 118,627円 129,823円 141,202円
5,000万円 127,597円 136,281円 148,284円 162,279円 176,502円

たとえば借入3,500万円で変動0.4%から1.9%(フラット35水準)に上がると、月々の返済額は約89,000円→約114,000円と月2.4万円・年約29万円の増加になります。この差額を許容できるかが、変動か固定かを選ぶ分水嶺です。

返済期間を変えると総利息はどう変わるか

返済期間は月々の負担と総利息のトレードオフです。期間を短くすれば総利息は大幅に減りますが、月々の返済額が上がります。借入3,500万円・金利1.3%の場合で比較します。

返済期間 月々返済額 総返済額 総利息
25年 133,939円 約4,018万円 約518万円
30年 117,509円 約4,230万円 約730万円
35年 103,799円 約4,360万円 約860万円
40年 95,213円 約4,570万円 約1,070万円

35年→25年に短縮すると総利息は約342万円減りますが、月々の返済額は約3万円増えます。教育費のピークと返済期間が重なる場合は35年で組み、住宅ローン控除終了後に繰上返済で期間を短縮するのが現実的な戦略です。

このシミュレータで確認すべき3つの判断軸

  1. 月々返済額が手取り月収の25%以内に収まっているか — 住宅ローン以外の固定費と、教育・老後の貯蓄を両立できる目安です。年収600万円(手取り約38万円)であれば月9.5万円以内が目標ラインになります。
  2. 金利+1%シナリオでも月々返済が破綻しないか — 変動金利は5年ルール・125%ルールで直近の急増を抑えますが、その分未払利息が発生し総支払が膨らむだけで根本解決ではありません。+1%時の月々返済額を確認し、家計に吸収できるか検証してください。
  3. 総利息が借入元金の30%を超えていないか — 超える場合は返済年数の短縮、頭金の増額、固定金利への切替を検討します。借入3,500万円なら総利息1,050万円(30%)が一つの目安です。

住宅ローン控除を加味した実質負担の考え方

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、年末時点のローン残高の0.7%が所得税・住民税から控除される制度です(2024年以降入居の場合)。新築の認定長期優良住宅・ZEH水準では借入限度額4,500万円・控除期間13年間、その他の新築住宅では3,000万円・13年間が適用されます。

シミュレータで算出した総利息から、控除の総額を差し引くと「実質利息負担」が分かります。

条件 総利息 控除総額(概算) 実質利息負担
3,500万円・0.4%・35年 約253万円 約200万円 約53万円
3,500万円・1.3%・35年 約860万円 約190万円 約670万円
3,500万円・1.9%・35年 約1,274万円 約180万円 約1,094万円

変動0.4%の場合は控除だけで総利息のほとんどを相殺できますが、固定1.9%では実質負担が約1,094万円残ります。「金利が低いほど控除の恩恵が大きい」のは直感と逆に感じるかもしれませんが、控除額はローン残高に連動するため金利が低くても残高が大きければ控除額は変わりません。一方、利息は金利に直接比例するため、低金利ほど利息<控除となりやすいのです。

なお、控除額は納めている所得税・住民税が上限です。年収や扶養状況によっては控除枠を使い切れないケースもあるため、源泉徴収票を手元に置いて確認してください。

繰上返済の効果 — 期間短縮 vs 返済額軽減

繰上返済には「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類があります。どちらを選ぶかで利息軽減効果と月々の家計負担が大きく変わります。

比較項目 期間短縮型 返済額軽減型
仕組み 返済期間を短くする(月額は変わらない) 月々の返済額を減らす(期間は変わらない)
利息軽減効果 ◎ 大きい ○ やや小さい
月々の負担軽減 × なし ◎ 即座に軽くなる
向いている場面 定年前に完済したい・利息を最小化したい 教育費ピーク期に月々の負担を下げたい

たとえば借入3,500万円・金利1.3%・35年で、5年目に300万円を繰上返済した場合:

  • 期間短縮型: 返済期間が約3年4か月短縮され、利息軽減額は約150万円
  • 返済額軽減型: 月々返済額が約8,700円減り、利息軽減額は約95万円

利息だけで見れば期間短縮型が有利ですが、子どもの進学時期に月々の余裕を確保したい場合は返済額軽減型が安心です。繰上返済のタイミングは借入直後〜10年目が最も効果が大きい(利息構成比が高い時期に元金を減らすため)ことも覚えておいてください。

団信(団体信用生命保険)と金利上乗せの影響

団信は住宅ローンの契約者が死亡・高度障害になった場合にローン残債が保険金で完済される保険です。民間銀行の住宅ローンでは一般団信が金利に含まれている(上乗せ0%)のが通常ですが、保障範囲を広げると金利が上乗せされます。

団信の種類 金利上乗せ目安 月々増加額(3,500万円・35年)
一般団信(死亡・高度障害) +0%(金利込み) 0円
がん50%保障 +0.05% 約800円
がん100%保障 +0.1% 約1,600円
3大疾病保障 +0.2〜0.3% 約3,200〜4,800円
全疾病保障 +0.3% 約4,800円

シミュレータで金利を入力するときは、基本金利に団信の上乗せ分を足した金利を入力すると実態に近い計算結果が得られます。たとえば変動0.4%+がん100%保障0.1%なら、金利欄に0.5%と入力してください。

なお、フラット35は団信加入が任意で、加入する場合は金利に+0.2%が上乗せされます。団信に加入しない場合は別途、民間の生命保険で死亡保障を手当てする必要があります。既存の生命保険と保障が重複しないかも合わせて確認しましょう。

変動・固定・ミックス — 金利タイプ別シミュレーション活用法

住宅ローンの金利タイプは大きく3つに分かれます。それぞれの特徴と、本シミュレータでの検証方法を整理します。

変動金利型

半年ごとに金利が見直される方式です。2026年時点で0.3〜0.5%台が中心で、固定金利より大幅に低い水準です。シミュレータでは基本金利に加えて「金利+1%」「金利+2%」の列を必ず確認してください。5年ルール(5年間は月々返済額が変わらない)と125%ルール(見直し時の上限は前回の1.25倍)がありますが、これは返済額の上昇を遅らせるだけで、未払利息が発生するリスクがある点に注意が必要です。

全期間固定金利型(フラット35など)

借入時の金利が完済まで変わらない方式です。2026年時点で1.8〜2.0%台が目安です。シミュレータの「フラット35 1.9%」の行が該当します。月々返済額が最初から確定するため、将来の家計計画が立てやすい反面、変動金利より総返済額は多くなります。金利上昇局面では「結果的に変動より安かった」となるケースもあります。

期間選択固定型(ミックス含む)

当初10年や20年を固定し、その後は変動に切り替わるタイプです。シミュレータでは「10年固定 1.3%」の行が参考になります。固定期間終了後の金利が不確定なため、固定期間中の返済額固定期間終了後に金利が1〜2%上がった場合の返済額の両方をシミュレーションしておくのが安全です。

シミュレーション後のアクションチェックリスト

シミュレーション結果を「見て終わり」にしないために、次に取るべきアクションを整理します。

  • 月々返済額が手取り月収の25%以内かを確認した
  • 金利+1%シナリオでも家計が回るか検証した
  • 総利息が借入元金の30%以内に収まっているか確認した
  • ☐ 住宅ローン控除を差し引いた実質利息負担を把握した
  • ☐ 団信の上乗せ金利を加味した実質金利でも再計算した
  • ☐ 返済期間を25年・30年・35年・40年で比較し、教育費ピークとの重なりを確認した
  • ☐ 繰上返済のタイミングと型(期間短縮 or 返済額軽減)の方針を決めた
  • ☐ 頭金を100万円単位で増減させたときの月々返済額の変化を確認した
  • ☐ 配偶者とシミュレーション結果を共有し、世帯での合意を取った
  • ☐ 上記を整理した上で、FPまたは金融機関に正式相談する日程を決めた

このチェックリストがすべて埋まっていれば、金融機関やFPとの相談で「何を聞けばいいか分からない」という状態を避けられます。シミュレーション結果のスクリーンショットを保存しておくと、相談時にスムーズです。

よくある質問(FAQ)

Q. シミュレーション結果と実際の返済額はどのくらい違いますか?
A. シミュレーションは元利均等返済の理論値で計算しています。実際の返済額とは、金融機関ごとの端数処理(切上げ・切捨て・四捨五入)、事務手数料・保証料の上乗せ、団信保険料の金利上乗せ分などにより月額で数百円〜数千円の差が出ることがあります。概算の目安として活用し、正確な金額は金融機関の正式審査結果で確認してください。
Q. 元利均等返済と元金均等返済はどちらが得ですか?
A. 総返済額だけで比較すると元金均等返済のほうが少なくなります。ただし元金均等返済は初期の月々返済額が高くなるため、家計に余裕がないと生活を圧迫します。住宅ローン利用者の約8割が元利均等返済を選んでいるのは、月々の返済額が一定で家計管理がしやすいためです。繰上返済を活用すれば、元利均等返済でも総利息を大幅に圧縮できます。
Q. 変動金利で借りた場合、金利はいつ・どのくらい上がりますか?
A. 変動金利は通常、短期プライムレートに連動しており、年2回(4月・10月)見直されます。2026年時点で日銀の政策金利は0.5%まで引き上げられており、今後の追加利上げも議論されています。金利が1%上昇すると、借入3,500万円・35年の場合で月々の返済額が約1.7万円増加します。将来の金利上昇に備え、+1〜2%のシナリオでも返済可能か確認することが重要です。
Q. 住宅ローンの借入額は年収の何倍までが安全ですか?
A. 一般的には年収の5〜7倍が目安とされますが、安全圏は世帯の状況によって異なります。共働きか片働きか、子どもの人数と教育方針、車のローンや奨学金の有無、老後資金の準備状況などを総合的に考慮する必要があります。月々の返済額が手取り月収の25%以内に収まることが、教育費・老後資金と両立できる実務的な目安です。
Q. 繰上返済はいつするのが最も効果的ですか?
A. 繰上返済は借入直後〜10年目までが最も利息軽減効果が大きくなります。元利均等返済では初期ほど利息の割合が高いため、早期に元金を減らすほど将来の利息が圧縮されます。ただし住宅ローン控除(最大13年間)の適用期間中は、ローン残高が控除額に影響するため、控除終了後にまとめて繰上返済するほうが有利なケースもあります。
Q. 住宅ローン控除とシミュレーション結果はどう関係しますか?
A. 住宅ローン控除は年末のローン残高の0.7%が所得税・住民税から控除される制度です(2024年以降入居、最大13年間)。シミュレーションで算出した総利息から控除総額を差し引くと、実質的な利息負担が分かります。たとえば借入3,500万円・変動0.4%・35年の場合、総利息は約253万円ですが、控除総額が約200万円前後になるケースもあり、実質利息負担は大幅に軽減されます。

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シミュレーション結果を受けて、借入額・金利タイプ・銀行選びを詰めていくための関連記事を用意しています。

IKIGAI TOWN 編集長より

塩飽 哲生

塩飽 哲生(しわく てつお)

IKIGAI TOWN 編集長 / スペシャリスト・ドクターズ株式会社 代表取締役
東京大学工学部卒・同大学院修士課程修了。3男2女の父。

東京大学で5年間ヘルスケアを研究し、その後20年以上にわたり医療・ライフプラン分野で新規事業の立ち上げや M&A に携わってきました。私たち IKIGAI TOWN が最も大切にしているのは、読者の方が「お金の不安」から解放され、本業と人生にエネルギーを集中できる状態をつくることです。記事を読んで「自分の場合はどうだろう?」と感じた方は、ぜひ無料のライフプラン診断で、ご自身の現在地を確かめてみてください。

※ 本記事は2026年4月時点の一般的な情報であり、個別の税務・経営・法務相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・税額は個人の状況により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および税理士・社労士・FP・弁護士など専門家にご相談ください。本記事の情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。