住まい

リバースモーゲージの実態
老後資金不足を補う選択肢のリアル【2026】

住宅費と教育費を同じ家計表で確認し無理のない住まいを考える場面
買える価格だけでなく、住んだ後の教育費・固定費・将来の余白まで確認します。

「自宅を売らずに、そのまま住み続けながら老後資金を借りられる」——。

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この試算は入力値による一般的な概算です。審査結果、適用金利、税額、補助制度の対象可否、将来の価格を保証しません。最新条件は公式情報と各窓口で確認してください。売却試算は税引前です。

目次(7セクション)
  1. リバースモーゲージの基本的な仕組み
  2. 3つのタイプ(民間型・リ・バース60・自治体型)の違い
  3. 利用条件と対象物件
  4. メリット・デメリット・注意点の整理
  5. リースバックとの比較
  6. 申し込みの流れと必要書類
  7. よくある質問

リバースモーゲージの基本的な仕組み

リバースモーゲージは、自宅(多くは戸建ての土地評価が中心)を担保に、契約者の存命中は毎月利息のみを支払い、元本の返済は契約者の死亡時などに自宅の売却代金で一括返済するという仕組みの融資商品です。

通常の住宅ローンは借入後に毎月「元本+利息」を返済していくため残債が減りますが、リバースモーゲージは逆に、借入残高が時間とともに増えていきます。この「逆(リバース)」の構造が名前の由来です。

受け取り方には主に3パターンがあります。

  • 一括受取型:契約時にまとまった金額を一度に受け取る。リフォーム費用や既存住宅ローンの借り換えに使うケースが多い
  • 年金型(定期受取型):毎月または毎年、一定額を受け取る。生活費の補填に向いている
  • 枠型(随時引出型):必要なときに必要な額だけ引き出す。極度額(上限)の範囲内で自由に利用

いずれの場合も、契約者が亡くなったタイミング(または契約満了時)に自宅を売却して元本を返済するのが基本的な出口です。

Point

リバースモーゲージは「自宅の価値を生きているうちに少しずつ現金化する」仕組みです。売却ではないため所有権は残りますが、最終的には自宅を手放す前提の商品であるという点は忘れないようにしましょう。

3つのタイプ(民間型・リ・バース60・自治体型)の違い

リバースモーゲージには大きく3つのタイプがあり、対象者・融資条件・用途がそれぞれ異なります。

タイプ 提供元 対象年齢 用途制限 特徴
民間型 銀行・信託銀行 55〜80歳前後 原則自由(事業資金除く) 融資額が大きい・対象エリアが限定的・変動金利が主流
リ・バース60 住宅金融支援機構(提携金融機関) 60歳以上 住宅関連(リフォーム・住み替え・建て替え等) ノンリコース型を選択可・全国対応・融資額は担保の50〜60%が目安
自治体型(福祉型) 都道府県社会福祉協議会 65歳以上(低所得世帯) 生活費 金利が低い(年3%程度)・月額上限あり(30万円程度)・審査に時間がかかる

民間型は融資額が大きい反面、対象エリアが首都圏・近畿圏・政令指定都市に限られることが多く、地方の戸建てでは利用できないケースがあります。一方、リ・バース60は全国の提携金融機関で取り扱いがあり、ノンリコース型(売却代金が借入額に満たなくても相続人に請求しない)を選べる点が特徴です。

利用条件と対象物件

リバースモーゲージは誰でも利用できる商品ではありません。主な条件を整理します。

年齢・収入の要件

  • 契約者の年齢:民間型は55歳以上、リ・バース60は60歳以上、自治体型は65歳以上が一般的
  • 安定した収入は不要(年金収入のみでも可)だが、毎月の利息返済ができることが前提
  • 配偶者がいる場合、連帯債務者として年齢条件を満たす必要がある商品もある

対象物件の要件

  • 戸建て:土地評価が担保価値の中心。多くの商品で対応
  • マンション:一部の金融機関のみ対応。立地(駅徒歩圏・都市部)・築年数(築20年以内等)・管理状態が厳しく問われる
  • エリア制限:民間型は首都圏・近畿圏・政令指定都市に限定されることが多い
  • 担保評価額:最低ラインを設定している商品が多い(土地評価2,000万円以上等)

相続人の同意

契約者の死亡後に自宅を売却するため、推定相続人(子どもなど)の事前同意が必要です。相続人が複数いる場合は全員の同意が求められるのが一般的です。この同意取得が家族内の合意形成のきっかけになることもあります。

メリット・デメリット・注意点の整理

リバースモーゲージの特徴を、メリット・デメリット・注意点の3つの軸で整理すると次の通りです。

観点 内容
メリット① 自宅に住み続けながら老後資金を確保できる
メリット② 毎月は利息のみ返済のため、キャッシュフロー負担が比較的軽い
メリット③ リフォーム・住み替え・介護資金など用途の幅が広い商品もある
メリット④ ノンリコース型なら、売却額が借入額を下回っても相続人に請求されない
デメリット① 不動産価格が下落すると借入可能額が減額される可能性がある
デメリット② 金利が上昇すると利息負担が増える(多くは変動金利)
デメリット③ 対象エリア・物件種別・建物築年数に制限がある
注意点① 契約者が長生きして担保評価額を上回った場合の取扱い(ノンリコース型かどうか)を事前確認
注意点② 配偶者の継続居住の可否は商品ごとに異なる
注意点③ 相続人の同意・相続時の自宅処分方針の事前合意が必要

注意

リバースモーゲージは商品ごとの条件差が非常に大きく、同じ名称でも実態が異なります。金利タイプ・担保評価の更新頻度・配偶者の扱いなど、契約前のチェックリストを必ず準備してから比較検討しましょう。

リースバックとの比較

リバースモーゲージと混同されやすいのが「リースバック」です。どちらも自宅に住み続けながら資金を得る手段ですが、仕組みがまったく異なります。

比較項目 リバースモーゲージ リースバック
所有権 契約者に残る(担保に入れるだけ) 買取業者に移転(売却する)
毎月の支払い 利息のみ 家賃
受取金額 担保評価の50〜70%程度 市場価格の60〜80%程度
固定資産税 契約者が負担 買取業者が負担(家賃に含まれる)
修繕責任 契約者が負担 原則、買取業者が負担
買い戻し 不要(所有権が残っている) オプションで可能(買い戻し特約付き)
向いている人 自宅を遺したくない・相続人の同意が取れる すぐにまとまった資金が必要・将来買い戻したい

リースバックは売却なので、まとまった資金を即座に得られる反面、毎月の家賃が発生します。家賃水準が周辺相場より高くなるケースもあるため、長期的なキャッシュフローで比較することが重要です。

申し込みの流れと必要書類

リバースモーゲージの申し込みから融資実行までは、おおむね1〜3か月程度かかります。

  1. 事前相談・情報収集:取扱金融機関に対象物件・対象年齢・金利・返済条件を確認し、同じ条件で比較する
  2. 仮審査(事前審査):物件情報・収入情報を提出し、融資可能額の目安を確認する
  3. 推定相続人の同意取得:子どもなど推定相続人全員の書面による同意を取得する
  4. 本審査・担保評価:金融機関が不動産鑑定士による担保評価を実施。評価額に基づき正式な融資額が決まる
  5. 契約・融資実行:契約書の取り交わし、抵当権設定登記、融資金の受け取り

主な必要書類

  • 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード等)
  • 印鑑証明書・実印
  • 不動産の登記簿謄本(登記事項証明書)
  • 固定資産税の納税通知書
  • 年金の受給証明書・源泉徴収票
  • 推定相続人の同意書(金融機関所定の書式)
  • 物件の図面・建物の築年数が分かる書類

Point

申し込み前の段階で、推定相続人との話し合いを済ませておくことが最も重要です。相続人の同意が得られず手続きが止まるケースは少なくありません。

よくある質問

リバースモーゲージはマンションでも使えますか?
一般的に戸建てが対象ですが、一部の金融機関ではマンションにも対応しています。立地・築年数・管理状態により異なるため、個別確認が必要です。
リバースモーゲージを使うと子どもの相続はどうなりますか?
契約者の死亡後に自宅を売却して返済するのが基本です。ノンリコース型であれば、売却額が借入額を下回っても相続人に請求されません。
配偶者が先に亡くなった場合、契約はどうなりますか?
多くの商品は配偶者が連帯債務者になっていれば継続できます。ただし契約条件は商品ごとに異なるため事前確認が重要です。

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最終確認日:2026年5月14日

※本記事は2026年5月時点の一般的な情報であり、個別の税務・経営・法務相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・税額は個人の状況により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および税理士・社労士・FP・弁護士など専門家にご相談ください。本記事の情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。