シニアマネー・家計

共働き世帯の割合【2026】
専業主婦になるには世帯年収いくら必要?

公開日: 更新日: 執筆:塩飽 哲生

結論から言えば、2026年の日本では共働き世帯が夫婦世帯全体の約7割を占め、専業主婦世帯は少数派になりました。本記事では総務省『労働力調査』を基に、共働き世帯の推移、年収層別の共働き率、そして「専業主婦を選ぶにはいくら必要か」を家計の専門家が整理します。

この記事の結論

  • 1997年に共働きと専業主婦世帯が逆転、2026年は共働きが約7割
  • 世帯年収が高いほど共働き率も高い傾向。高所得=専業主婦ではない。
  • 都市部で専業主婦を選ぶには夫の年収700〜900万円が現実的なライン。
  • 第3号被保険者制度は見直し議論の渦中。縮小前提で設計が安全。

共働き世帯はいつ専業主婦世帯を追い抜いたか

日本における共働き世帯と専業主婦世帯の数は、1997年に逆転しています。総務省『労働力調査』の長期時系列データでは、1980年には「男性雇用者と無業の妻」の世帯が共働きを大きく上回っていましたが、1990年代後半に逆転し、以降は差が広がり続けています。出典:総務省統計局「労働力調査(特別調査・詳細集計)」

年代共働き世帯専業主婦世帯特徴
1980年約614万約1,114万専業主婦が多数派
1997年約949万約921万逆転の年
2020年約1,240万約571万共働きが2倍超
2024年以降約1,260万超約530万前後比率はさらに拡大

※数値は労働力調査の長期統計をもとにした概数。年次や区分により集計方法が異なるため、定性的に推移を把握する目的で参照してください。

2026年の最新割合:共働き約7割

夫婦のいる世帯を母数にした場合、共働き世帯はおよそ7割前後で推移しています。特に30代〜40代の子育て期で共働き率が大きく上昇し、末子が学齢期に達した家庭で妻がパート・フルタイムに復帰するパターンが定着しました。出典:総務省「労働力調査」長期時系列

背景には、住宅価格の高騰(首都圏マンション平均価格は過去10年で大きく上昇)、教育費の長期的上昇、老後資金2,000万円問題の定着、そして女性活躍推進法以降の育休・時短制度の整備があります。「働けるなら働く」が標準となりつつあります。

年収層別の共働き率──高所得ほど共働き

興味深いのは、世帯年収が高い層ほど共働き率が高いという点です。かつては「高収入の夫=専業主婦の妻」というイメージが強かったですが、近年の傾向は逆転しています。

世帯年収共働き率の傾向代表的なプロフィール
400万円未満やや低め妻の就労意欲はあるが保育・介護で制約
400〜700万円高い妻パート・フルタイム混在、家計支えのため
700〜1,000万円さらに高い共働き正社員夫婦(DINKS・パワーカップル)
1,000万円以上最も高い水準医師・士業・管理職夫婦の共働き

高収入帯で共働きが多いのは、「高学歴女性の労働市場参加率が高い」「相互に所得があることで住宅ローン・資産形成の選択肢が広がる」「女性が自己実現やキャリアを重視する」ためです。

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専業主婦になるには世帯年収いくら必要?

「専業主婦になるには」という検索が伸びているのは、共働き疲れ・子育てとの両立困難に直面する層の切実な関心が背景にあります。家計の専門家としての目安は次のとおりです。

居住地子ども人数夫の年収目安想定月間支出
都心(東京23区・横浜・大阪市)1人700〜900万円約45〜55万円
都心2人以上900〜1,200万円約55〜70万円
地方都市(政令指定都市)1人550〜700万円約35〜45万円
地方都市2人以上700〜900万円約45〜55万円

※住宅ローン・教育費(私立中高・塾)・車・旅行・老後積立までを含めた総合的な家計試算。教育方針(公立中心か私立中心か)で幅が大きく変わります。

注意すべきは「今の支出を賄えるか」ではなく「老後までの資産形成を両立できるか」という視点です。専業主婦世帯は妻の将来年金(老齢基礎年金のみ)が少ないため、老後資金準備の負担が夫1人に重くのしかかります。

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共働きと専業、生涯家計の差

妻が大学卒業後38年間フルタイムで働き続けた場合の生涯年収は、平均で2億円を超える水準(厚生労働省の賃金構造基本統計調査より概算)になります。これは老後2,000万円問題を単独で解決できる規模です。出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査」

一方で、共働きには見えにくいコストも存在します。

  • 保育料・学童・習い事の送迎外部化
  • 時短家電・食材宅配・ハウスクリーニング
  • 外食・総菜比率の上昇
  • 夫婦の時間的ゆとりの減少

IKIGAI TOWNの相談現場では、「共働きだが手取りが思ったほど残らない」「将来の不安は消えない」という声が増えています。共働きそのものが目的化するのではなく、家計全体の設計の中で『誰が・いつ・どれくらい働くか』を都度見直す姿勢が重要です。

第3号被保険者制度の行方と家計設計

第3号被保険者制度は、会社員の配偶者で年収130万円未満の方が、自ら保険料を払わずに基礎年金を受給できる仕組みです。専業主婦世帯の家計にとって大きな経済的メリットでした。

しかし、社会保障審議会では「共働き世帯との公平性」「女性の就労促進」の観点から見直し議論が続いており、将来的な縮小・廃止が現実味を帯びています。短時間労働者への厚生年金適用拡大(2024年10月〜従業員51人以上企業へ)もその一環です。出典:厚生労働省「社会保障審議会 年金部会」公表資料

家計設計では、第3号制度が将来縮小される前提で「妻がいつでも厚生年金に戻れる働き方を残す」ことをおすすめします。

よくある質問(FAQ)

Q. 日本の共働き世帯の割合はどれくらいですか?

夫婦のいる世帯のうちおよそ7割程度が共働きです。1997年に専業主婦世帯と逆転し、現在も差は広がっています。

Q. 専業主婦になるには世帯年収はいくら必要ですか?

都市部で子育てしながらなら夫の年収700〜900万円が目安。地方都市でも600万円以上が現実的です。

Q. 専業主婦世帯は今後も減り続けますか?

短期的には減少傾向が続く見通しです。年金制度見直し、物価高、住宅・教育費上昇が共通の圧力となっています。

Q. 共働きと専業、どちらが家計的に得ですか?

生涯年収ベースでは共働きが圧倒的に有利です。ただし時間コストや外部化支出も考慮が必要です。

Q. 第3号被保険者はいつまで続きますか?

見直し議論が続いており、縮小・廃止の方向性を前提に設計する方が安全です。

※ 本記事は2026年4月時点の公的統計・一般的傾向を整理したもので、各ご家庭の状況や将来の制度変更を保証するものではありません。記載の世帯年収目安は地域・教育方針・資産状況により大きく変動します。家計設計は必ずご自身の具体的条件に基づいてご判断ください。参考:総務省統計局「労働力調査」(公式)

IKIGAI TOWN 編集長より

塩飽 哲生

塩飽 哲生(しわく てつお)

IKIGAI TOWN 編集長 / スペシャリスト・ドクターズ株式会社 代表取締役
東京大学工学部卒・同大学院修士課程修了。3男2女の父。

「共働きか専業か」という二者択一ではなく、人生の各ステージで誰が・いつ・どれくらい働くかを柔軟に設計することが、これからの家計の正解だと私たちは考えています。

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