積立NISAの引き出し方法・解約【2026】
売却手順と税金・注意点
積立NISA(新NISA)からお金を引き出す手順、解約との違い、売却益に税金がかかるか、引き出し後に非課税枠はどうなるかを解説。一括売却・部分売却・定期売却の使い分けも。
結論ボックス
- 売却と解約は別物。「売却=現金化」「解約=NISA口座を閉じる」
- 売却益は完全非課税(通常口座なら約20.315%課税)
- 売却した分の生涯枠(簿価ベース)は翌年復活、年間枠は復活しない
- 老後は4%ルール(月10万円取崩し)を軸に計画的に売却するのが合理的
「引き出し」と「解約」は別物
積立NISAの「引き出し」には、次の2つの意味があります。
- 売却(一部引き出し):保有している投資信託を売り、現金として銀行口座へ出金する
- 解約(NISA口座を閉じる):NISA口座そのものを廃止する手続き。通常は行わない
教育費や老後資金として"お金を使う"目的であれば売却で十分で、解約は不要です。解約するとその年の残り枠も使えなくなります。
売却の手順(SBI・楽天共通)
- 証券会社にログインし「投資信託」→「保有商品」を開く
- 売りたい銘柄の「売却」ボタンを押す
- 全部売却 or 口数指定 or 金額指定を選ぶ
- 注文確定
- 約定日の翌々営業日以降に受渡(投信は通常 T+2〜T+4)
- 現金を銀行口座へ出金(即時)
売却注文から銀行への着金まで概ね4〜8営業日を見ておきます。急な入用には向かないため、生活防衛資金はNISA外の預金で保持するのが鉄則です。
売却益の税金はかからない
積立NISAで売却して出た利益は、金額の大小にかかわらず完全非課税です。1,000万円の運用益が出ても、通常口座なら203万円の税金が、NISA口座ならゼロです。
ただし損失が出た場合、特定口座や一般口座の利益と損益通算できません。これがNISAの数少ないデメリットです。
売却後の非課税枠はどうなる?
重要ルール
売却すると、買付時の金額(簿価)分の生涯枠が翌年1月に復活します。年間360万円の上限は復活しません。
例:2026年に500万円で買った商品が800万円になって売却した場合、500万円分の生涯枠が2027年1月に復活。300万円の運用益は非課税で受け取れます。
短期売買で枠を使い回すことはできませんが、教育費・住宅の頭金などライフイベントで取り崩しても、老後までに枠を埋め直せる設計になっています。
取り崩し方3パターン
A. 一括売却
住宅購入の頭金・子の大学入学時など、大きな支出のタイミングで全額売却。相場下落時に当たるリスクがあるため、1〜2年前から段階的に現金化する設計が安全です。
B. 部分売却(必要な分だけ)
医療費・リフォーム・旅行など、必要な金額を都度売却。保有の大半は運用し続けるため、複利の恩恵は残ります。
C. 定期売却(4%ルール)
老後に毎月・毎年一定額(または一定割合)を自動売却。SBI証券・楽天証券は「定期売却サービス」を提供しており、毎月の給与のように受け取れます。3,000万円を年4%で取崩すと月10万円です。
やってはいけない売却パターン
- 相場下落時のパニック売り:人生で最も損しやすい行動。最低10年は保有前提
- 短期売買で枠を消費:売っても年間枠は復活しない
- 必要額以上の売却:複利の恩恵を失う。必要な分だけの部分売却が原則
- NISA口座の解約:残り枠も使えなくなる。通常は解約せず保持
よくある質問(FAQ)
Q1. 積立NISAはいつでも引き出せますか?
はい、いつでも売却して現金化できます。iDeCoのような年齢制限はありません。売却から銀行口座への着金まで4〜8営業日程度です。
Q2. 売却益に税金はかかりますか?
かかりません。NISA口座で出た売却益・分配金は金額にかかわらず完全非課税です。通常口座なら約20.315%の税金がかかります。
Q3. 売却したら非課税枠は復活しますか?
生涯投資枠(1,800万円)は、売却した金額(簿価=買った時の価格)分が翌年1月に復活します。ただし年間の投資枠(360万円)は復活しません。
Q4. 積立NISA(旧制度)と新NISAで売却ルールは違いますか?
旧つみたてNISAも売却はいつでも可能ですが、売却した分の枠は復活しません(非課税期間は20年で終了)。新NISAは恒久化され、売却分の生涯枠が翌年復活します。
Q5. 解約とはどういう手続きですか?
NISA口座そのものを閉じる手続きです。通常は行わず、売却だけで十分です。解約するとその年の残り枠が使えなくなり、他社で再開設する場合は翌年まで待つ必要があります。