死亡保険のタイプ別比較
定期・終身・収入保障・掛け捨ての選び方【2026】
結論から言えば、死亡保険は「年代」と「目的」の2軸で選ぶ4タイプの組み合わせです。子育て期は収入保障+終身、50代は終身中心へ移行、シニアは一時払い終身か葬儀保険、というのが家計の専門家のセオリー。本記事では、定期・終身・収入保障・養老の違いを保険料・保障期間・解約返戻金で比較し、年代別の最適組み合わせ、70歳以上で入れる死亡保険、必要保障額の算出までを2026年版でまとめます。
この記事の結論
- 子育て期:収入保障保険+終身300〜500万円が王道
- 50代:必要保障額の縮小に合わせて減額、終身比重を上げる
- シニア:相続対策の一時払い終身、葬儀目的の少額短期
- 養老保険は低予定利率時代に新規加入の合理性が薄い
- 70代以上は健康告知緩和型・無告知型で加入経路あり
死亡保険の4タイプ
| タイプ | 保障期間 | 解約返戻金 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 定期保険 | 10年・20年・60歳まで等 | なし | 掛け捨て、保険料が最も安い |
| 終身保険 | 一生涯 | あり | 葬儀費・相続税対策に有効 |
| 収入保障保険 | 60〜65歳まで等 | なし | 毎月年金形式、保険料が定期より安い |
| 養老保険 | 10〜30年 | あり(満期金=死亡保険金) | 貯蓄性あり、保険料は高め |
タイプ別の保険料相場
40歳男性・死亡保障1,000万円・保障期間20年で比較した目安。
- 定期保険(20年):月額約2,500〜3,500円
- 収入保障保険(月10万円・60歳まで):月額約2,000〜3,000円
- 終身保険(1,000万円):月額約1万5,000〜2万円
- 養老保険(20年・1,000万円):月額約4万円超
保険料の安さ順は 収入保障 ≦ 定期 << 終身 < 養老。同じ保障額でも保険料が10倍差になることを理解した上で組み合わせます。
子育て期の組み合わせ
王道パターン:収入保障+終身
- 収入保障保険:月10〜15万円給付・60歳満了 → 子の独立まで生活費・教育費を補完
- 終身保険:300〜500万円 → 葬儀費・相続税対策として一生継続
収入保障は「必要保障額が年齢とともに減る」前提に合致しており、定期保険の同額保障より3〜4割保険料が安いのが強み。終身は子独立後も継続し、最終的に相続対策にスライドします。
50〜60代の見直し
- 子が独立 → 収入保障を解約・減額
- 住宅ローン完済 → 死亡保障の必要性さらに低下
- 退職金受領 → 一時払い終身で相続税の非課税枠活用
- がん・介護への関心 → 医療保険・介護保険の比重を上げる
70歳以上で入れる死亡保険
①一時払い終身保険
預貯金を一時払い終身保険に組み替え、相続税の非課税枠(500万円×法定相続人数)を活用。健康告知が簡素なものが多く、80代でも加入可能な商品があります。
②葬儀保険(少額短期保険)
保障100〜300万円・月額数千円の小規模保険。告知も「直近3年以内の入院手術」程度で済む商品が多く、葬儀費用を子に負担させたくない方に向いています。
③引受基準緩和型終身保険
告知3〜5項目に該当しなければ加入可。持病ありでも入れる代わり保険料は通常型の1.5〜2倍。
必要保障額の算出
必要保障額 = A(必要支出)− B(残される収入・資産)
- A:末子独立までの生活費+教育費+住居費+葬儀費
- B:遺族年金+配偶者の収入+貯蓄+団信完済+退職金
40代会社員世帯の典型例で3,000〜4,000万円が一般的な目安。家族構成・地域・教育プランで大きく変動するため、個別シミュレーションが前提です。
FAQ
- 共済の死亡保障で足りますか?
- 共済は保障額が500〜1,000万円程度の小規模商品が中心で、子育て世帯の必要保障額(3,000万円超)には届きません。共済をベースに民間収入保障で上乗せが現実的です。
- 団信があれば死亡保険は不要ですか?
- 団信は住宅ローン残高を完済する保険で、生活費・教育費は別途必要です。団信を前提に必要保障額を再計算すると総額は減りますが、ゼロにはなりません。
- 収入保障と終身、どちらを優先すべきですか?
- 子育て期は収入保障が優先(保険料効率)、シニア期は終身が優先(相続税対策・葬儀費)。両方併用が定番です。
- 変額保険は死亡保険として使えますか?
- 使えますが運用成績で保険金が変動するため、最低保障部分を理解した上で。NISAとの役割分担を整理して選ぶのが家計の専門家のセオリーです。
- 掛け捨ては「捨て金」で損ですか?
- 「保障に対する対価」を払っている分、捨ててはいません。火災保険・自動車保険と同じ考え方。同等の保障を貯蓄型で得ようとすると保険料が数倍になり、結果的に家計の負担が大きくなります。
まとめ
- 死亡保険は4タイプ(定期・終身・収入保障・養老)の組み合わせ
- 子育て期:収入保障+終身が王道
- 50〜60代:減額+一時払い終身で相続対策へ
- 70歳以上:一時払い終身・葬儀保険・緩和型から選択
- 養老保険は低予定利率時代に合理性が薄い