生命保険と相続税|死亡保険金の非課税枠・契約形態別の税金
記事を読んだ後の個別判断
契約者・受取人・法人と個人の組合せを変える前に、確認先を間違えたくない
「生命保険と相続税|死亡保険金の非課税枠・契約形態別の税金」を調べた人へ。契約者・受取人・法人と個人の組合せを変える前に、確認先を間違えたくないという迷いは、次の3点に分けると確認できます。
判断・確認の期限
契約、名義・受取人変更、保険料控除の申告、相続・法人処理を行う前
初回で確実に行うこと
初回は、契約関係者と現在の書類を並べ、保険代理店・保険会社・税務署・税理士など、誰に何を確認するかをその場で整理します。税務判断は税務の専門家へ確認します。
次の確認先・準備
保険証券、契約者・被保険者・受取人が分かる書類、申告や法人処理の期限が分かる資料を用意してください。
運営会社の立場:スペシャリスト・ドクターズ株式会社は保険募集代理店で、中立な第三者ではありません。相談内容に応じて商品をご案内する場合があります。その場合は、取扱範囲・手数料・提案理由を説明し、ご本人の意向を確認してから進めます。契約を前提にした面談ではありません。当社を通じて保険契約が成立した場合、当社は取扱保険会社から募集手数料を受け取ります。
商品比較は、いつ希望できますか?
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相続人が受け取る死亡保険金には、相続税の計算上「500万円×法定相続人の数」の非課税枠が適用されます。死亡保険金にどの税金(相続税・所得税・贈与税)がかかるかは、契約者・被保険者・受取人の組み合わせによって変わります。生命保険は、非課税枠・受取人指定・納税資金などの観点から相続を考える場面で検討されることがありますが、有利・不利は契約形態や個別事情、その時点の税制で異なるため、税理士等の専門家への確認が大切です。このページでは、生命保険と相続税の関係を確認項目ごとに整理します。
目次
はじめにご確認ください
本ページは、生命保険と相続税の一般的な関係を説明するための情報提供を目的としたものです。個別の保険商品の内容説明、特定の保険会社または保険商品の推奨、契約の勧誘を目的とするものではありません。また、税務上の個別判断や、特定の相続対策を推奨するものでもありません。
税額や適用の可否は、契約形態・家族構成・財産の状況・その時点の税制等によって異なります。税金の取扱いは複雑で改正もあるため、具体的な判断にあたっては、必ず最新の公式情報をご確認のうえ、税理士等の専門家にご相談ください。
当社は、保険会社の委託を受けて保険契約の締結の媒介または代理を行う保険募集人です。当社は税務代理・税務相談を行うものではありません。
このページの要点
- 相続人が受け取る死亡保険金には、相続税の計算上「500万円×法定相続人の数」の非課税枠があります。
- 死亡保険金にかかる税金は、契約者・被保険者・受取人の組み合わせで相続税・所得税・贈与税に変わります。
- 生命保険は、受取人指定・納税資金・代償分割などの観点から相続を考える場面で検討されることがあります。
- 有利・不利は契約形態や個別事情、その時点の税制で異なるため、一律に有利とはいえません。
- 具体的な税額や対策の判断は、税理士等の専門家にご確認ください。
生命保険と相続税の関係
被保険者の死亡により支払われる死亡保険金は、保険料を負担していた人(契約者)や受取人の関係によって、相続税・所得税・贈与税のいずれかの対象になります。
このうち、契約者(保険料の負担者)と被保険者が同一人で、受取人が相続人である場合の死亡保険金は、民法上の相続財産ではないものの、相続税法上は「みなし相続財産」として相続税の課税対象になります。[1]このみなし相続財産には、後述する非課税枠が設けられています。
死亡保険金は、受取人を指定して特定の人に直接遺せる点が特徴です。このため、相続・資産承継を考える場面で生命保険が検討されることがあります。ただし、どの税金がかかるか、どの程度有利になるかは契約形態によって異なります。生命保険そのものの選び方は 生命保険の選び方 のページ、相続・贈与の全体像については 相続・贈与のコラム もあわせてご確認ください。
死亡保険金の非課税枠(500万円×法定相続人の数)
相続人が受け取った死亡保険金は、相続税の計算上、次の式で求めた金額までが非課税となります。[1]
非課税限度額
500万円 × 法定相続人の数 = 非課税限度額
たとえば、法定相続人が配偶者と子2人の合計3人であれば、500万円 × 3人 = 1,500万円までの死亡保険金が非課税になります。複数の相続人が受け取った場合は、各人が受け取った保険金の割合に応じて非課税枠が按分されます。
あわせて、相続税には基礎控除があり、その額は 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数 です。[2]死亡保険金の非課税枠は、この基礎控除とは別に設けられています。
非課税枠が使えないケース
非課税枠は、相続人が受け取った死亡保険金に適用されます。相続人以外の人(たとえば代襲相続人でない孫や、内縁関係の人など)が受け取った死亡保険金には適用されません。また、相続を放棄した人は相続人とはみなされないため、非課税枠の適用を受けられません。[1]
法定相続人の数の数え方や、相続放棄があった場合の取扱いには細かいルールがあります。受取人の指定状況によって非課税枠の使われ方も変わるため、生命保険の受取人と税金 の解説もあわせてご確認ください。
契約形態で課税が変わる(相続税・所得税・贈与税)
死亡保険金にどの税金がかかるかは、契約者(保険料を負担する人)・被保険者・受取人の3者の組み合わせによって決まります。代表的なパターンは次のとおりです。[3]
| 契約者(負担者) | 被保険者 | 受取人 | かかる税金 |
|---|---|---|---|
| 本人 | 本人 | 配偶者・子(相続人) | 相続税(死亡保険金の非課税枠の対象) |
| 配偶者 | 本人 | 配偶者(契約者と同一) | 所得税(一時所得) |
| 配偶者 | 本人 | 子(3者とも別人) | 贈与税 |
相続税になる場合
契約者(保険料の負担者)と被保険者が同一人で、受取人が相続人のときは相続税の対象です。死亡保険金の非課税枠(500万円×法定相続人の数)が使えます。
所得税になる場合
契約者(保険料の負担者)と受取人が同一人のときは、受け取った人自身の所得税(一時所得)の対象です。一時所得は、受け取った保険金から払い込んだ保険料と特別控除額を差し引いた金額をもとに計算されます。[3]
贈与税になる場合
契約者・被保険者・受取人がいずれも別人のときは、契約者から受取人への贈与とみなされ、贈与税の対象になります。3つのパターンのなかでは税負担が重くなりやすいとされ、意図せずこの形になっていないか確認が必要です。
同じ保険金額でも、契約形態によってかかる税金の種類と金額が変わります。実際の税額は契約内容や個別の事情で異なるため、契約形態の確認や見直しを考える場合は税理士等の専門家にご相談ください。
相続を考えるときの活用の考え方
生命保険は、相続・資産承継を考える場面で次のような観点から取り上げられることがあります。いずれも一律に有利・必要というものではなく、家族構成・財産の状況・その時点の税制によって向き・不向きが分かれます。
| 観点 | 考え方 | 留意点 |
|---|---|---|
| 非課税枠の活用 | 相続人が受け取る死亡保険金には非課税枠(500万円×法定相続人の数)がある | 相続人以外が受け取ると非課税枠は使えない |
| 納税資金の準備 | 受取人が現金で受け取れるため、相続税の納税や当面の生活資金にあてやすい | 必要額は財産全体の試算が前提。保険料負担が家計に合うかの確認が必要 |
| 代償分割の原資 | 不動産など分けにくい財産があるとき、受け取った保険金を他の相続人へ渡す原資にできる場合がある | 受取人・金額の設計を誤ると意図どおりに分けられないことがある |
| 受取人の指定 | 遺産分割協議を経ずに、指定した人へ直接渡せる | 受取人指定が古いままだと意図しない人に渡るおそれがある |
これらは「生命保険を使えば必ず有利になる」という意味ではありません。財産全体・家族の状況・他の制度(遺言・贈与など)との組み合わせを踏まえて検討する必要があり、判断は税理士等の専門家への確認を前提とすることが大切です。一生涯の保障を持つ 終身保険 は、こうした文脈で取り上げられることがありますが、向き・不向きは目的・期間・家計によって異なります。相続税そのものを軽くする生前対策の全体像(基礎控除・生前贈与・特例など)は 相続税の節税方法 のページで解説しています。
注意点(受取人指定・名義・税制改正)
受取人の指定を定期的に確認する
受取人の指定が古いまま(離婚した元配偶者のまま等)になっていると、意図しない人に保険金が渡るおそれがあります。家族の状況が変わったときは、受取人の指定を確認しましょう。受取人と税金の関係は 生命保険の受取人と税金 で詳しく整理しています。
契約者(保険料の負担者)と名義を確認する
かかる税金は「契約上の契約者」ではなく「実際に保険料を負担している人」を基準に判断される場合があります。名義と実際の負担者が異なると、想定と違う税金がかかることがあります。
税制は改正される可能性がある
非課税枠・基礎控除・税率などの制度は、改正される可能性があります。本ページの数値は執筆時点のものです。実際の手続きや判断の前には、必ず最新の公式情報をご確認ください。
税理士など専門家への確認
生命保険と相続税の取扱いは、契約形態・家族構成・財産の状況・その時点の税制によって結論が変わります。具体的な税額の試算、契約形態の確認、遺言や贈与との組み合わせなどは、相続に詳しい税理士等の専門家にご確認ください。
当社は保険募集人であり、税務代理・税務相談を行うものではありません。お金まわりの全体像を整理したうえで、税務の専門的な判断が必要な部分は専門家へおつなぎする、という整理の仕方もあります。
よくある質問
- 死亡保険金の非課税枠はいくらですか?
- 相続人が受け取る死亡保険金には、相続税の計算上「500万円×法定相続人の数」の非課税枠が適用されます。たとえば法定相続人が3人なら1,500万円までが非課税です。なお、相続人以外の人が受け取った死亡保険金には、この非課税枠は適用されません。詳しくは国税庁の情報をご確認ください。
- 契約形態によって税金の種類が変わるのですか?
- はい。契約者(保険料を負担する人)・被保険者・受取人の組み合わせによって、死亡保険金にかかる税金は相続税・所得税・贈与税のいずれかに変わります。契約者と被保険者が同一で受取人が相続人の場合は相続税、契約者と受取人が同一の場合は所得税(一時所得)、契約者・被保険者・受取人がすべて異なる場合は贈与税の対象になります。
- 生命保険は相続対策になりますか?
- 死亡保険金には非課税枠があり、受取人を指定して特定の人に資産を遺せること、納税資金や代償分割の原資として活用できることから、相続を考える場面で検討されることがあります。ただし、有利・不利は契約形態や個別の事情、その時点の税制によって異なります。一律に有利とはいえないため、相続に詳しい税理士等の専門家にご確認ください。
- 相続を放棄しても死亡保険金は受け取れますか?
- 受取人が指定された死亡保険金は受取人固有の財産とされ、相続を放棄しても受け取れると考えられています。ただし、相続を放棄した人は非課税枠(500万円×法定相続人の数)の適用を受けられません。個別の取扱いは事情により異なるため、税理士等の専門家にご確認ください。
生命保険金に相続税がかからないのは、どういうときか
「生命保険の相続税をかからないようにする方法」という調べ方が増えています。制度として確認できるのは、死亡保険金には2つの枠が順に効くという点です。
- 死亡保険金の非課税枠:500万円 × 法定相続人の数。相続人が受け取った死亡保険金のうち、この金額までは相続税の課税対象に含まれません。相続人が3人なら1,500万円です。
- 相続税の基礎控除:3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数。これは保険金だけでなく相続財産の全体に対する枠です。相続人が3人なら4,800万円になります。
- 順序:まず死亡保険金から非課税枠を引き、残った額を他の相続財産と合算し、そこから基礎控除を引きます。差し引いた結果がゼロ以下であれば相続税はかかりません。
つまり「かからない」のは、非課税枠と基礎控除を差し引いた後の課税価格がゼロ以下になる場合です。なお非課税枠が使えるのは相続人が受け取ったときで、相続人以外(たとえば孫や兄弟姉妹)が受取人の場合は使えません。契約者・被保険者・受取人の組み合わせによっては、そもそも相続税ではなく所得税や贈与税の対象になります。
ここに書いたのは制度の一般的な仕組みです。ご自身の場合に相続税がいくらになるか、どの区分に当たるかという個別の判断・計算は税理士の独占業務にあたるため、当サイトでは行いません。相続が具体的に見込まれる場合は、税理士または国税庁のタックスアンサーでご確認ください。
混同されやすい「生命保険料控除」との違い
相続税を調べていると「生命保険控除」という言葉に行き当たりますが、名前の似た制度が2つあり、まったく別のものです。ここを取り違えると、使える枠を勘違いしたまま検討を進めることになります。
- 死亡保険金の非課税枠(500万円 × 法定相続人の数):相続が起きたあと、受け取った死亡保険金にかかる相続税を計算するときの枠です。
- 生命保険料控除:契約者が毎年払っている保険料について、その年の所得税・住民税を計算するときの所得控除です。相続税とは関係がありません。
前者は「亡くなったあと・受け取る側・相続税」、後者は「生きているうち・払う側・所得税」と整理すると混ざりません。どちらも上限や条件が細かく決められており、適用できるかどうかの個別判断は税理士または国税庁の案内でご確認ください。
生命保険と相続税は、契約形態・受取人・家族構成・財産全体が一度に関わるテーマです。すでに提案や見積もりを受け取っている方も、これから検討する方も、現在の提案元とは別の視点から、内容を一緒に確認できます。税務の専門的な判断が必要な部分は、税理士等の専門家への確認を前提に整理します。
ご相談にあたっての注意事項
本ページは、生命保険と相続税に関する一般的な情報提供を目的としたものです。個別の保険商品の推奨、特定の保険会社の推奨、契約の勧誘、特定の相続対策の推奨を目的とするものではありません。
税額や適用の可否は、契約形態・家族構成・財産の状況・その時点の税制によって異なります。当社は税務代理・税務相談を行うものではありません。具体的な税務の判断は、必ず最新の公式情報をご確認のうえ、税理士等の専門家にご相談ください。
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最終確認日:
作成・監修:スペシャリスト・ドクターズ株式会社/塩飽 哲生(保険募集人登録番号:04DAACE029657)
出典
- 国税庁「No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金」(2026年6月確認) https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4114.htm
- 国税庁「No.4152 相続税の計算」(2026年6月確認) https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4152.htm
- 国税庁「No.1750 死亡保険金を受け取ったとき」(2026年6月確認) https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1750.htm
- 一般社団法人 生命保険協会(2026年6月確認) https://www.seimei.or.jp/
- 金融庁(2026年6月確認) https://www.fsa.go.jp/