PRESS RELEASE

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スペシャリスト・ドクターズ株式会社(IKIGAI TOWN 運営)

学資保険は、前提を揃えると各社ほぼ並ぶ

── 同条件で0.8ポイント差。ところが同じ会社の中で払い終える時期を変えるだけで、最大8.1ポイント動いた

ライフプランメディア「IKIGAI TOWN」(運営:スペシャリスト・ドクターズ株式会社)編集部は、学資保険・こども保険を扱う14社(生命保険会社・共済)の公式サイトを1社ずつ確認しました。前提条件を揃えると、各社の値はほとんど並びます。払込18歳満了・受取総額300万円・被保険者0歳・月払で、アフラックが104.9%、日本生命が105.7%。差は0.8ポイントでした。一方、同じ会社の同じ商品のまま払い終える時期だけを早めると、日本生命+5.7、ソニー生命+8.1、JA共済+5.5ポイントと、3社とも桁違いに大きく動きました。率が上がるのは受取額が増えるからではなく、早く払い終えて払込総額が減るためです。率を明示していたのは9社で、うち4社は率を画像の中に印字していました。呼び名も5通りに分かれています。会社別の確認結果はCSVで公開し、出典明記のうえCC BY 4.0で自由に引用・転載できます。

1. 前提を揃えると、各社はほぼ並ぶ

図1:前提を揃えたときの値と、払い終える時期だけを早めたときの差

①は払込18歳満了・受取総額300万円・被保険者0歳で揃えたもの。②は同じ会社の同じ商品の中での比較。出典:各社公式サイト掲載例(IKIGAI TOWN 編集部調べ・2026年8月20日確認)

払込18歳満了・受取総額300万円で揃えると、アフラック104.9パーセント、日本生命105.7パーセント、JA共済110.1パーセント。同じ会社の中で払い終える時期を早めると、日本生命プラス5.7、ソニー生命プラス8.1、JA共済プラス5.5ポイント

本リリースの位置づけ(必ずお読みください)

率を明示している9社のうち、払込18歳満了・受取総額300万円・被保険者0歳という同じ前提で掲載例を出しているのは3社でした。

保険会社払込方法払込総額受取総額
アフラック月払2,857,680円3,000,000円104.9%
日本生命月払2,836,080円3,000,000円105.7%
JA共済年払2,723,058円3,000,000円110.1%

アフラックは「戻り率」、日本生命は「返戻率」、JA共済は「給付率」が公式表記。出典:各社公式サイト掲載例(2026年8月20日確認)

払込方法まで揃う月払の2社は104.9%と105.7%で、差は0.8ポイントです。年払のJA共済は110.1%で、これも払込方法の違いを含んだうえで5.2ポイントの範囲に収まります。

※商品設計・保障内容は各社で異なります。この一致は「同じ前提を置いたときの値が近い」という事実であり、商品の優劣を示すものではありません。

2. ところが、同じ会社の中で払い終える時期を変えると大きく動く

同じ会社が、同じ商品について複数のプランを公表している例があります。そこでは会社も商品も受取総額も固定されたまま、払い終える時期だけが変わります

保険会社変更前変更後率の変化固定した条件
日本生命払込18年払込5年105.7% → 111.4%+5.7pt基準100万円・月払
ソニー生命払込18歳払込10歳118.4% → 126.5%+8.1pt同一商品・月払・受取200万円
JA共済払込18歳払込12歳110.1% → 115.6%+5.5pt同一商品・年払・給付300万円

3社とも独立に+5.5〜+8.1ポイント動いています。会社をまたいだときの0.8ポイントと比べると、桁が違います。

日本生命はさらに細かく、払込期間3種 × 払込方法2種 × 基準保険金額2種の計12通りを公表しています。ここから条件を1つだけ動かすと、払込期間(18年→5年)が+5.7〜+7.3ポイントであるのに対し、払込方法(月払→年払)は+0.5〜+0.6ポイントにとどまりました。

基準保険金額払込方法払込5年払込10年払込18年
70万円月払110.7%
31,605円
108.2%
16,170円
103.4%
9,401円
70万円年払111.2%
377,510円
108.7%
193,137円
103.9%
112,280円
100万円月払111.4%
44,850円
109.6%
22,800円
105.7%
13,130円
100万円年払112.0%
535,700円
110.1%
272,310円
106.2%
156,800円

上段=返戻率、下段=保険料。出典:日本生命保険の公式サイト掲載例(2026年8月20日確認)

3. 率が上がるのは、受取額が増えるからではない

率=受取総額 ÷ 払込総額です。上の日本生命の表で基準保険金額100万円・月払の3つを取り出すと、受取総額はどれも同じ300万円で、変わっているのは払込総額だけです。

払込期間月払保険料払込総額受取総額返戻率
5年44,850円2,691,000円3,000,000円111.4%
10年22,800円2,736,000円3,000,000円109.6%
18年13,130円2,836,080円3,000,000円105.7%

払込総額は月払保険料×12×払込年数で編集部が算出。出典:日本生命保険の公式サイト掲載例(2026年8月20日確認)

18年払いは5年払いより145,080円多く払っています。同じ300万円を受け取るのに払込総額が違う、というだけです。

学資年金の受取が始まるのは、どのプランも18歳で動きません。5年で払い終えれば、そのお金は受取開始まで13年以上、保険会社の中で運用されます。18年払いは受取直前まで払い続けるため、最後のほうに払った保険料はほとんど運用期間がありません。保険会社が同じ300万円を用意するのに必要な元本は、早く払い込むほど少なくて済むのです。

「率が高い=有利」とは限りません

率を上げる方法は、要するに「早く・まとめて払う」ことです。その分だけ家計から先にお金が出ていきます。ソニー生命の例では、払込を18歳から10歳に早めると率は8.1ポイント上がりますが、子どもが10歳になるまでの毎月の負担は7,816円から13,172円へ増えます(払込総額は107,616円少なくて済みます)。

また、契約者に万一のことがあった場合に以後の保険料が不要になる保険料払込免除を付けると、保障が厚くなるかわりに率は下がります。第一生命の掲載例では、払込免除ありのA型(100.4〜100.8%)より、免除のないC型(102.7%)のほうが返還率が高くなっています。

率は「保障の薄さ」と「払込の前倒し」の裏返しでもあります。数字の大小だけで選べるものではありません。

4. 率を明示しているのは14社中9社。うち4社は画像の中

図2:率の開示状況(14社)

公式サイトの契約例・しくみ図に「この条件ならこの率」が示されているかどうかで数えた。出典:各社公式サイト(IKIGAI TOWN 編集部調べ・2026年8月20日確認)

学資保険14社のうち率を明示しているのは9社、率の記載を確認できずが5社。公式表記は返戻率、戻り率、給付率、返還率、受取率の5通り。うち4社は率を画像の中に印字している

今回の調査では、予定利率を公表している社を確認できませんでした。消費者向けに示される数字は率だけです。

その率も、呼び名が揃っていません。今回確認した公式表記は「返戻率」「戻り率」「給付率」「返還率」「受取率」の5通りでした。同じものを指していますが、検索する側から見ると別の言葉になります。

さらに、アフラック・JA共済・住友生命・日本生命の4社は、率を契約例やしくみ図の画像の中に印字しています。ページの文章を読むだけでは見つかりません。編集部も当初この4社を見落とし、率の開示社数を実際より少なく数えていました。

保険会社(五十音順)公式表記率の記載前提条件(公式サイトの記載)
朝日生命
学資保険(えくぼ/ゆ・め)
返戻率例示を確認できず契約例は月払保険料のみで受取総額・払込総額の記載がなく返戻率を算出できない
アフラック
学資保険(夢みるこどもの学資保険)
戻り率例示あり104.9%公式表記は「戻り率」。受取総額300万円コース(基準学資年金額100万円)/契約者30歳男性/被保険者0歳/保険料払込期間18歳払済/学資年金支払開始18歳/保険料払込免除特則付(月払保険料13,230円)
かんぽ生命
学資保険(はじめのかんぽ)
戻り率例示を確認できず契約例は月額保険料と払込総額のみで受取総額の記載がなく戻り率を算出できない
JA共済
こども共済(学資応援隊)
給付率例示あり110.1%公式表記は「給付率(給付総額÷払込共済掛金総額)」。こども共済 大学プラン/被保険者0歳/22歳満期/共済掛金払込終了18歳/年払・口座振替(151,281円)/給付総額300万円。掛金払込終了を12歳とした場合は約115.6%
住友生命
学資保険(こどもすくすく保険)
返戻率例示あり101.7%公式表記は「満期時返戻率」。契約者男性30歳/被保険者0歳/18歳満期/保険料払込期間12歳/月払8,192円/祝金の合計受取額120万円(学資祝金10万円+10万円+満期祝金100万円)
ソニー生命
学資保険(無配当)Ⅲ型
返戻率例示あり127.4%契約者30歳男性/被保険者0歳/基準学資金額40万円/22歳満期/払込10歳まで/年払(受取学資金総額200万円)
太陽生命
学資保険(わくわくポッケ)
返戻率例示あり104.8%契約者30歳女性/被保険者0歳/基準学資金額100万円/保険期間22歳満了/保険料払込期間10歳まで/クレジットカード月払(月払保険料15,897円・合計受取額200万円)
第一生命
学資保険(こども応援団/Mickey)
返還率例示あり102.7%公式表記は「返還率」。C型/基準保険金額60万円・受取総額300万円・払込15歳まで・受取18歳から・月払(払込免除なし)
東京海上日動あんしん生命
こども保険
返戻率例示を確認できず契約例は月払保険料のみ。5年ごと利差配当付のため確定的な返戻率が示されない構造
日本生命
学資保険(ニッセイ学資保険)
返戻率例示あり105.7%公式表記は「約105.7%」。契約者男性30歳/被保険者0歳/学資年金開始18歳/基準保険金額100万円/こども祝金なし型/保険料払込期間18年/月払・口座振替(月払保険料13,130円)
フコクしんらい生命
こども保険
返戻率例示を確認できず契約例(月払保険料11,750円)のみで受取総額・払込総額の記載がなく算出できない
富国生命
学資保険(みらいのつばさ)
返戻率例示あり131.3%公式表記は「返戻率約131.3%」(ジャンプ型)。契約者30歳男性/被保険者0歳/22歳満期/保険料払込期間5歳/兄弟割引適用なし/口座振替月払。商品は「学資保険(有配当/2026)」で、掲載の返戻率に配当は含まれない
三井住友海上あいおい生命
こども保険
返戻率例示を確認できず契約例と保障内容のみで払込総額・受取総額の記載がなく算出できない。こども医療特約を付加できる保障重視型の設計
明治安田生命
学資保険(つみたて学資)
受取率例示あり129.2%公式表記は「受取率は最大129.2%」。I型/契約者25歳男性/被保険者0歳/21歳満期/基準保険金額70万円/一括払込(10歳払込満了(新年掛))

※会社は五十音順。順位付け・優劣の評価は行っていません。前提条件が各社で異なるため、値を横に並べて比較することはできません。

率の記載を確認できなかった5社のうち、東京海上日動あんしん生命とフコクしんらい生命は、災害死亡保険金や養育年金を含む保障重視の設計でした。三井住友海上あいおい生命のお受取例ページはJavaScriptで描画されるため、静的な取得では確認できませんでした。いずれも非公表と断定するものではありません。

編集部より

当初は「各社の返戻率を横並びにする」つもりで調べ始めました。結論から言うと、横並びにする意味がありませんでした。前提を揃えると各社はほぼ並び、開いて見えるのは各社が載せている条件が違うからでした。

決め手になったのは、払込18歳満了・受取総額300万円という同じ前提で掲載例を出している社が3社あったことです。月払の2社は0.8ポイント差。一方、同じ会社の中で払い終える時期を早めると3社とも+5.5〜+8.1ポイント動きました。「返戻率ランキング」は会社の順位ではなく、どういう前提の例を載せたかの順位です。

本調査では、公開前に3度の是正を行いました。日本生命の値を108.0%と誤記していたこと、ソニー生命の掲載プランを1つ取りこぼしていたこと、そして率の開示社数を6社と数えていたことです。3つ目の原因は、ページの文章だけを見て判定していたことでした。アフラック・JA共済・住友生命は率を画像の中に置いており、こちらの調べ方が届いていませんでした。画像を1枚ずつ開いて確認し、9社に改めています。

IKIGAI TOWN 編集長/

5. 調査概要

調査名:学資保険 返戻率の前提条件と開示状況の調査(IKIGAI TOWN 編集部調べ)

調査主体:スペシャリスト・ドクターズ株式会社(IKIGAI TOWN 運営)

対象:学資保険・こども保険を取り扱う14社(五十音順:朝日生命/アフラック/かんぽ生命/JA共済/住友生命/ソニー生命/第一生命/太陽生命/東京海上日動あんしん生命/日本生命/フコクしんらい生命/富国生命/三井住友海上あいおい生命/明治安田生命)。共済はJA共済のみを対象とし、都道府県民共済等のこども保障は含みません。

方法:各社公式サイトで、率(返戻率・戻り率・給付率・返還率・受取率)の掲載例と、その前提条件(契約年齢・受取総額・払込満了年齢・払込方法・払込免除の有無)を1社ずつ記録。ページの文章だけでなく、契約例・しくみ図の画像も1枚ずつ開いて確認しました。公式で確認できなかった値は推測で埋めていません。条件を分離した比較は、同一社が同一商品について公表している複数プラン・一覧表の中でのみ行っています。

確認時点:2026年8月20日に全社を再確認しました。各社の掲載例の基準時点はCSVの表1に併記しています。

検算:アフラック 13,230円×12×18年=2,857,680円、3,000,000円÷2,857,680円=104.98%。日本生命 13,130円×12×18年=2,836,080円、3,000,000円÷2,836,080円=105.78%。JA共済 151,281円×18年=2,723,058円、3,000,000円÷2,723,058円=110.17%(払込12歳は216,222円×12年=2,594,664円、115.62%)。ソニー生命 13,172円×12×10年=1,580,640円、2,000,000円÷1,580,640円=126.53%。住友生命 8,192円×12×12年=1,179,648円、1,200,000円÷1,179,648円=101.72%。太陽生命 15,897円×12×10年=1,907,640円、2,000,000円÷1,907,640円=104.84%。いずれも各社の公表値と、小数点以下の切捨処理を経て一致します。

公開前に是正した点:当初は日本生命を108.0%としていましたが誤りで、公式の掲載例は約105.7%でした。ソニー生命の掲載プランのうち「払込10歳・月払 126.5%」も取りこぼしていました。さらに率の開示社数を6社と数えていましたが、アフラック・JA共済・住友生命が率を画像の中に印字していたため見落としており、正しくは9社です。指標の呼び名も4通りから5通りに改めました。富国生命の出典URLと「約」の表記、明治安田生命の「最大」の表記もあわせて訂正しています。

各社への事前確認:掲載各社への事前の内容確認は行っていません。記載内容に誤りがある場合はご連絡いただければ速やかに訂正します。

留意点:本調査は順位付け・優劣の評価を行うものではなく、特定の保険商品の推奨や契約の勧誘を目的とするものでもありません。率は前提条件つきの掲載例であり、契約者の年齢・受取総額・払込方法などによって実際の数値は変わります。商品設計・保障内容も各社で異なります。満期前に解約した場合、受け取れる金額は払い込んだ保険料を下回ることがあります。

報道関係者向け「そのまま記事化パック」

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本リリースの図表・数値・本文は、出典を明記いただければCC BY 4.0のもと、改変を含めて自由にご利用いただけます(事前連絡不要)。

▍記事本文(リード・小見出し付き・注記込みでご出稿ください)
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▍図表(1200px・出典クレジット焼き込み済み)

▍数値データ(6表・14社の確認結果と要因分解)
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▍見出し案
媒体記事用(29字):学資保険、前提を揃えると各社の返戻率はほぼ並んだ
SNS・タイトル用(40字):「返戻率が高い学資保険」の正体は、早く払い終える例を載せた商品だった
短尺(全角12字):差は会社より払う時期

▍出典表記(コピペ用)

出典:<a href="https://ikigai.town/ja/press/2026-08-20/">IKIGAI TOWN 編集部調べ(学資保険 返戻率の前提条件と開示状況の調査)</a>

▍追加集計・取材
14社すべての確認記録、前提条件の一覧、検算手順をご提供できます。support@ikigai.town(メールのみ)

本リリースの利用について

引用・転載(CC BY 4.0)

本リリースの数値・図表・CSVデータは、クリエイティブ・コモンズ表示 4.0 国際ライセンス(CC BY 4.0)のもと、出典を明記すれば商用利用を含め自由に引用・転載・加工できます。

出典:<a href="https://ikigai.town/ja/press/2026-08-20/">IKIGAI TOWN 編集部調べ(学資保険 返戻率の前提条件と開示状況の調査)</a>

数値・図表のみを引用される場合も、次の点を必ず併記してください。率は各社が示す前提条件のもとでの掲載例であり、前提を揃えずに横に並べて優劣を論じることはできないこと/商品設計・保障内容も各社で異なること/「確認できず」は非公表の断定ではないこと/満期前に解約した場合、受け取れる金額が払い込んだ保険料を下回ることがあること。

本リリースは各社の公表情報を調査時点で確認し整理したものであり、報道関係者向けの情報提供資料です。保険の募集資料ではなく、順位付け・優劣の評価・特定商品の推奨を行うものでも、契約の勧誘を目的とするものでもありませんご契約の検討にあたっては、各社の「契約締結前交付書面(契約概要/注意喚起情報)」「ご契約のしおり・約款」を必ずご確認ください。

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