インボイス2割特例が終わったら?
2026年10月以降の選択肢と簡易課税届出のタイミング
2023年10月から始まったインボイス制度の2割特例は、2026年度税制改正大綱でも延長が見送られ、原則として2026年9月30日を含む課税期間で終了します。終了後の選択肢を業種別に整理しました。
2割特例の終了スケジュールを正確に把握する
2割特例は「2023年10月1日から2026年9月30日までの日の属する各課税期間」が対象。個人事業主(暦年課税)なら2026年12月31日まで、3月決算法人なら2026年4月〜2027年3月期で終了します。
終了後の3つの選択肢|簡易課税・本則・免税復帰
- 簡易課税:基準期間売上5,000万円以下+事前届出。みなし仕入率で計算がラク
- 本則課税:実額計算で控除最大化。経理負担は重い
- 免税復帰:登録取消届出書を提出すれば翌課税期間から免税。ただし取引先からの値引要求リスクあり
簡易課税の届出期限|「適用したい課税期間の前日まで」
2割特例終了後すぐに簡易課税を使いたい場合、適用したい課税期間の開始日の前日までに「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出します。個人事業主なら2026年12月31日まで、3月決算法人なら2026年3月31日までが2027年度開始からの適用期限。
2026年度税制改正大綱では「2割特例終了後の選択届出について、課税期間中の届出も認める」経過措置が新設されました。これにより、終了月の翌期からスムーズに簡易課税へ移行できます。
業種別 有利不利判定(簡易課税のみなし仕入率)
| 事業区分 | 業種例 | みなし仕入率 | 2割特例との比較 |
|---|---|---|---|
| 第一種 | 卸売 | 90% | 簡易が有利(実質納税1%) |
| 第二種 | 小売 | 80% | 簡易が有利 |
| 第三種 | 製造・建設 | 70% | 本則と要比較 |
| 第四種 | 飲食・その他 | 60% | 2割特例より重くなる |
| 第五種 | サービス・士業 | 50% | 2割特例より重くなる |
| 第六種 | 不動産 | 40% | 2割特例より大幅に重い |
サービス業・不動産業ほど、2割特例終了の影響が大きいことがわかります。
よくある質問(FAQ)
2割特例は本当にもう延長されないのですか?
2026年度大綱では延長措置は盛り込まれませんでした。2027年度大綱で再議論される可能性は残りますが、現時点では原則終了の前提で準備すべきです。
簡易課税を選ぶと2年縛りはありますか?
はい。簡易課税は2年継続適用が必要です。やめるには「消費税簡易課税制度選択不適用届出書」を翌期前日までに提出。