所得税率 2026早見表
7段階の超過累進と速算控除を図解
所得税は「課税所得 × 税率 − 速算控除額」で一発計算できる。
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目次(11セクション)
2026年 所得税率早見表
| 課税所得 | 税率 | 速算控除額 | 実質税率(復興込) |
|---|---|---|---|
| 195万円以下 | 5% | 0円 | 5.105% |
| 195万円超〜330万円以下 | 10% | 97,500円 | 10.21% |
| 330万円超〜695万円以下 | 20% | 427,500円 | 20.42% |
| 695万円超〜900万円以下 | 23% | 636,000円 | 23.483% |
| 900万円超〜1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 | 33.693% |
| 1,800万円超〜4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 | 40.84% |
| 4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 | 45.945% |
超過累進課税の仕組み
日本の所得税は超過累進課税で、区分を超えた部分にだけ高い税率がかかります。全体に一律ではないため、「税率の壁」を超えても急激に手取りが減ることはありません。
たとえば課税所得500万円の場合、階段状に計算すると:
- 0〜195万円:5% → 97,500円
- 195〜330万円:10% → 13.5万円
- 330〜500万円:20% → 34万円
- 合計:57万2,500円
これを速算控除額で一発計算すると、500万×20% − 42.75万 = 57.25万円。結果は一致します。
速算控除額の使い方
計算フォーマット
所得税額 = 課税所得 × 税率 − 速算控除額
課税所得の区分を見つけたら、税率を掛けて速算控除額を引くだけです。税額控除(住宅ローン控除など)がある人は、このあと税額から直接差し引きます。
復興特別所得税
2013年〜2037年の期間、所得税額に対して2.1%が上乗せされます。東日本大震災からの復興財源にあてる特別税です。
| 区分 | 所得税率 | 復興込み実質 |
|---|---|---|
| 5%区分 | 5.000% | 5.105% |
| 20%区分 | 20.000% | 20.42% |
| 45%区分 | 45.000% | 45.945% |
住民税を含めた実質税率
住民税の所得割は一律10%です。所得税+住民税+復興特別所得税を合算した限界税率(課税所得1円増やしたときの税負担)は次のとおりです。
| 課税所得 | 合計限界税率 |
|---|---|
| 〜195万円 | 約15.1% |
| 195〜330万円 | 約20.2% |
| 330〜695万円 | 約30.4% |
| 695〜900万円 | 約33.5% |
| 900〜1,800万円 | 約43.7% |
| 1,800〜4,000万円 | 約50.8% |
| 4,000万円超 | 約55.9% |
「年収1,000万円の壁」と言われるのは、課税所得ベースで900万円を超えると限界税率が一気に10ポイント跳ね上がることと関係しています。ここから先はiDeCo・小規模企業共済・医療費控除・ふるさと納税の節税効果が一段と大きくなります。
課税所得別 年税額シミュレーション
| 課税所得 | 所得税(復興込) | 住民税(10%) | 合計年税額 |
|---|---|---|---|
| 150万円 | 約76,600円 | 約15万円 | 約22.7万円 |
| 300万円 | 約207,300円 | 約30万円 | 約50.7万円 |
| 500万円 | 約584,500円 | 約50万円 | 約108.5万円 |
| 700万円 | 約983,800円 | 約70万円 | 約168.4万円 |
| 900万円 | 約1,434,100円 | 約90万円 | 約233.4万円 |
| 1,500万円 | 約3,470,300円 | 約150万円 | 約497.0万円 |
| 3,000万円 | 約9,399,200円 | 約300万円 | 約1,239.9万円 |
所得税率の速算表と計算例(年収別)
実際の給与所得者がどの税率区分に入るかは、年収から「給与所得控除」「基礎控除(48万円)」「社会保険料控除」などを差し引いた課税所得で決まります。以下は独身・社会保険料を年収の約15%と仮定した目安です。
| 年収(目安) | 給与所得控除 | 課税所得(目安) | 適用税率 | 所得税額(復興込) |
|---|---|---|---|---|
| 300万円 | 98万円 | 約104万円 | 5% | 約5.3万円 |
| 500万円 | 144万円 | 約231万円 | 10% | 約13.5万円 |
| 600万円 | 164万円 | 約296万円 | 10% | 約19.8万円 |
| 800万円 | 190万円 | 約462万円 | 20% | 約58.5万円 |
| 1,000万円 | 195万円 | 約632万円 | 20% | 約93.6万円 |
| 1,200万円 | 195万円 | 約832万円 | 23% | 約140.2万円 |
| 1,500万円 | 195万円 | 約1,082万円 | 33% | 約233.5万円 |
上記はあくまで目安で、配偶者控除・扶養控除・iDeCoなどがある場合は課税所得がさらに下がります。たとえば年収800万円で配偶者控除(38万円)+iDeCo(27.6万円)を活用すると、課税所得が約396万円となり20%区分のまま所得税が約20万円以上減る計算です。
計算式の確認:課税所得500万円の場合、「500万円×20% − 42万7,500円 = 57万2,500円」。復興特別所得税を加えると「57万2,500円×1.021 = 約58万4,500円」となります。
なお、給与所得控除の上限は195万円(年収850万円超から段階的に引き上げ)です。2026年も変更はありません。子育て・介護世帯を対象とした所得金額調整控除(最大15万円)が加わる場合もあります。
所得控除の種類と節税効果
所得控除は課税所得を直接下げるため、適用される税率が高いほど節税効果が大きくなります。主な所得控除を一覧で確認しましょう。
| 控除の種類 | 控除額(上限) | 税率20%時の節税額 | 税率33%時の節税額 |
|---|---|---|---|
| 基礎控除 | 48万円 | 約9.8万円 | 約15.9万円 |
| 配偶者控除(一般) | 38万円 | 約7.8万円 | 約12.5万円 |
| 扶養控除(一般) | 38万円 | 約7.8万円 | 約12.5万円 |
| 社会保険料控除 | 実額全額 | 年収×15%×税率 | 年収×15%×税率 |
| 生命保険料控除 | 最大12万円 | 約2.4万円 | 約4.0万円 |
| 地震保険料控除 | 最大5万円 | 約1.0万円 | 約1.7万円 |
| 小規模企業共済等掛金控除(iDeCo) | 最大81.6万円※ | 約16.6万円 | 約27.0万円 |
| 医療費控除 | 実額−10万円 | 超過額×20% | 超過額×33% |
| 寄附金控除(ふるさと納税) | 寄附額−2,000円 | (寄附額−2,000円)×20% | (寄附額−2,000円)×33% |
※iDeCoの上限は職業・加入年金の種類により異なります。自営業者(国民年金第1号被保険者)は年81万6,000円、会社員(企業年金なし)は年27万6,000円、公務員は年14万4,000円が上限です。
所得控除は「申請しなければ自動適用されない」ものが大半です。年末調整で会社が処理するのは給与所得控除・社会保険料控除・生命保険料控除(申告書提出時)など一部のみ。医療費控除・ふるさと納税(ワンストップ特例を使わない場合)・住宅ローン控除(初年度)は確定申告が必要です。
税額控除(住宅ローン控除など)は所得控除と異なり、課税所得を下げるのではなく計算後の税額から直接差し引くため、控除が所得税額を超えた場合は住民税から充当されます。
節税対策:iDeCo・ふるさと納税・医療費控除
所得税率20〜33%区分の会社員が最も効果を実感しやすい節税手段が、iDeCo・ふるさと納税・医療費控除の3つです。組み合わせることで年間数十万円規模の節税が実現できます。立場別の進め方は 会社員(給与所得者)の節税・個人事業主の節税 のページ、生命保険料控除を軸にした節税は 生命保険で節税する方法 のページもあわせてご覧ください。
iDeCo(個人型確定拠出年金)は掛金が全額所得控除となる最強の節税手段の一つです。課税所得が20%区分の会社員(企業年金なし)が上限の月2万3,000円(年27.6万円)を拠出すると、所得税だけで年約5万5,200円、住民税で年約2万7,600円、合計年約8万2,800円の節税になります。33%区分であれば合計年約11万8,800円に跳ね上がります。ただし60歳まで原則引き出せない点と、受取時の課税(退職所得・雑所得)を事前に設計しておく必要があります。
ふるさと納税は、自己負担2,000円で寄附額に応じた所得税還付+住民税控除が受けられる制度です。控除限度額は課税所得・家族構成によって異なり、年収500万円・独身の場合は約6万円前後が目安です。iDeCoや住宅ローン控除を併用すると限度額が下がるため、必ずシミュレーターで確認してから寄附額を決めましょう。ワンストップ特例制度を使えば確定申告不要(寄附先5自治体以内)ですが、医療費控除など他の理由で確定申告する場合はワンストップ特例が無効になるため、確定申告で改めてふるさと納税分も申告する必要があります。
医療費控除は、1年間の医療費(本人+生計を同じくする家族全員分)が10万円(または総所得金額等の5%のいずれか低い方)を超えた場合に、超えた金額を課税所得から控除できます。歯科矯正・不妊治療・市販薬(セルフメディケーション税制)も対象になる場合があります。領収書は5年間保管義務があります。
節税3制度の比較チェックリスト
- iDeCo:掛金が全額所得控除 / 60歳まで引き出し不可 / 運用益非課税
- ふるさと納税:返礼品あり / 2,000円の自己負担 / 限度額を超えると逆効果
- 医療費控除:10万円超えた分が対象 / 確定申告必須 / 家族合算可
- 3つを同時活用すると限度額・控除額が相互に影響するため、FPや税理士への相談推奨
確定申告が必要なケース
会社員は通常、勤務先が年末調整を行うため確定申告は不要です。しかし以下のいずれかに当てはまる場合は、確定申告を行うことで払いすぎた税金の還付を受けたり、追加納税したりする必要があります。
確定申告が必要なケース(義務):
- 給与収入が2,000万円を超える
- 給与以外の所得(副業・フリーランス・不動産・株式譲渡など)が年20万円を超える
- 2か所以上から給与を受け取っており、年末調整されていない給与が年20万円超
- 同族会社の役員等で、会社から貸付金の利息・地代家賃などを受け取っている
確定申告をすると還付が受けられるケース(任意だが有利):
- 住宅ローン控除の初年度(2年目以降は年末調整で対応可)
- 医療費控除・セルフメディケーション税制の適用
- ふるさと納税(ワンストップ特例を使わない場合、または寄附先が6か所以上)
- 年の途中で退職し、年末調整を受けていない
- 株式・投資信託の譲渡損失を翌年以降に繰り越したい(損益通算)
- 雑損控除・寄附金控除(政党・認定NPOへの寄附)の適用
| 状況 | 確定申告 | 期限 |
|---|---|---|
| 副業所得20万円超 | 必須 | 翌年3月15日 |
| 住宅ローン控除(初年度) | 必須 | 翌年3月15日 |
| 医療費控除 | 任意(還付) | 5年以内 |
| ふるさと納税(ワンストップ特例なし) | 任意(還付) | 翌年3月15日 |
| 株式譲渡損失の繰越控除 | 必須 | 翌年3月15日 |
e-Tax(国税電子申告・納税システム)を利用すれば、スマートフォンからマイナンバーカードで申告が完結します。還付申告(医療費控除など)は翌年1月1日から受け付けており、3月15日の期限を待つ必要はありません。早めに申告することで還付も早くなります。
よくある質問(FAQ)
- 所得税率は年収で決まりますか?
- いいえ。所得税率は「課税所得」で決まります。年収から給与所得控除・社会保険料控除・基礎控除(48万円)・配偶者控除などを差し引いた金額が課税所得です。同じ年収1,000万円でも、iDeCo加入・扶養家族の有無で課税所得が100万円以上変わり、適用税率や税額も大きく変わります。
- 速算控除額はなぜ存在するのですか?
- 超過累進課税を7段階すべて積み上げて計算しなくても、税率を掛けて速算控除額を引けば正しい税額が一発で求まるように設計された定数です。たとえば課税所得500万円なら「500万円×20% − 42万7,500円 = 57万2,500円」と計算できます。速算控除額は各税率区分の境界で連続した税額になるよう設定されており、税率の壁を越えても手取りが急減しない理由でもあります。
- iDeCoとふるさと納税を両方使うと限度額が変わりますか?
- はい。ふるさと納税の控除限度額は課税所得をベースに計算されるため、iDeCoで課税所得が下がるとふるさと納税の上限額も下がります。たとえば年収700万円の会社員がiDeCo月2万3,000円(年27.6万円)を拠出すると、ふるさと納税の上限が数千〜1万円程度減ることがあります。住宅ローン控除(税額控除)を受けている場合は住民税の残額にも影響します。必ずシミュレーターで確認してから寄附額を決めましょう。
- 副業収入はいくらから確定申告が必要ですか?
- 給与所得以外の所得(副業・フリーランス・不動産など)の合計が年20万円を超えると確定申告が必要です。ただし、住民税は所得20万円以下でも申告義務があります(市区町村への住民税申告)。副業収入から必要経費を差し引いた「所得」で判断するため、収入が20万円を超えていても経費次第で確定申告不要になる場合があります。
- 復興特別所得税は2037年以降なくなりますか?
- 現行の法律では2037年分の所得税をもって復興特別所得税の徴収が終了する予定です。ただし、2024年度税制改正大綱では防衛費財源のために2037年以降も一定の付加税を継続する方向が示されており、名称・税率・対象は今後の国会審議によって変わる可能性があります。2026年現在は引き続き所得税額の2.1%が上乗せされます。
- 住民税と所得税はどちらを先に支払いますか?
- 所得税は給与から毎月源泉徴収され、年末調整または確定申告で精算します。住民税は前年の所得をもとに計算され、翌年6月から翌々年5月にかけて12回に分けて特別徴収(給与天引き)されます。つまり今年(2026年)6月から天引きされる住民税は、2025年1月〜12月の所得に基づいています。転職・退職時は住民税の納付方法が変わる点に注意が必要です。
このページのよくある質問
- 所得税率は年収で決まりますか?
- いいえ、所得税率は「年収」ではなく「課税所得」で決まります。課税所得は、年収から給与所得控除・社会保険料控除・基礎控除・配偶者控除などを引いた金額です。同じ年収でも家族構成や控除額によって税率区分が変わります。
- 速算控除額とは何ですか?
- 超過累進課税を階段状に1つずつ計算しなくていいように、あらかじめ区分ごとに差し引く定数を用意したものです。たとえば課税所得500万円なら、500万×20%−42万7,500円で所得税額57万2,500円と一発で求められます。
- 復興特別所得税はいつまで続きますか?
- 2013年から2037年まで徴収されます。所得税額の2.1%が上乗せされるため、実質税率は5.105%・10.21%・20.42%…となります。
- 住民税を含めた実質税率は?
- 住民税は一律10%(所得割)なので、所得税+住民税+復興特別所得税を合わせた限界税率は15%〜55%程度になります。高所得者の最高税率(所得税45%+住民税10%+復興0.945%)は合計約55.945%です。
- iDeCoに加入すると所得税はどれだけ下がりますか?
- iDeCo掛金は全額「小規模企業共済等掛金控除」として課税所得から差し引けます。会社員の上限は月2万3,000円(年27万6,000円)です。課税所得が20%区分(330〜695万円)の場合、年27万6,000円×20%=5万5,200円の所得税減税になります。住民税も同額の課税所得に10%かかるため、合計で年8万2,800円の節税効果です。
- 確定申告が必要なのはどんなケースですか?
- 給与所得が2,000万円超、副業・フリーランス所得が年20万円超、2か所以上から給与を受け取っている、医療費控除・ふるさと納税(ワンストップ特例を使わない場合)・住宅ローン控除(初年度)を申請したい、株式の譲渡損失を繰り越したい、などのケースで確定申告が必要です。年末調整のみで完結できる会社員も、控除を追加申告するには確定申告を行います。
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本ページの制度概要・要件・税率は、以下の公式情報を編集部が確認のうえ整理しています(執筆時点)。最新かつ正確な情報は必ず各公式サイトでご確認ください。FPは記事を直接監修してはおらず、関連テーマでご相談を受けるFPとしてご紹介しています。
- 出典: 国税庁 公式サイト — 所得税法・税率表・給与所得控除・基礎控除の所管
- 出典: 財務省 公式サイト — 税制改正・復興特別所得税
- 出典: 総務省 公式サイト — 住民税・個人住民税の所管
最終確認日:2026年5月15日
※本記事は2026年5月時点の一般的な情報であり、個別の税務・経営・法務相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・税額は個人の状況により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および税理士・社労士・FP・弁護士など専門家にご相談ください。本記事の情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。