所得税はいくらから?
年収別・家族構成別の非課税ライン【2026】
独身・扶養なしの給与所得者なら、所得税がかかるのは年収103万円を超えた部分からです。給与所得控除55万円+基礎控除48万円で、年収103万円以下なら課税所得がゼロになるためです。家族がいる人・パート・年金・副業ではラインが変わります。この記事では2026年の非課税ラインを、働き方と家族構成別の早見表にまとめました。
ざっくり結論
- 給与所得者・独身:年収 103万円超 から所得税発生
- 65歳以上・年金のみ:年収 158万円超 から
- 65歳未満・年金のみ:年収 108万円超 から
- 副業(給与以外):年間所得 20万円超 で確定申告必須
- 「103万の壁」は所得税、住民税は100万円前後・社会保険は130万円(※大企業は106万円)と別枠
所得税が発生する仕組み
所得税は「課税所得 × 税率」で決まります。課税所得は次の式で求めます。
課税所得 = 収入 − 給与所得控除等 − 所得控除
課税所得がゼロ以下なら所得税はかかりません。給与所得者の場合、給与所得控除の最低額が55万円、基礎控除が48万円(合計所得2,400万円以下)なので、合計103万円までは控除で相殺され、所得税が発生しないのです。
所得税の計算全体の流れは所得税とは|計算方法・税率・控除の全体像でステップごとに解説しています。
給与所得者の非課税ライン
給与所得のみ(パート・アルバイト・正社員問わず)の方の、所得税が発生する年収ラインです。配偶者控除・扶養控除が適用できる家族構成なら、非課税ラインは上がります。
| 家族構成 | 所得税が発生する年収 | 主な控除の合計 |
|---|---|---|
| 独身・扶養なし | 103万円超 | 給与控除55 + 基礎48 = 103万 |
| 配偶者あり(配偶者は所得48万以下) | 141万円超 | 上記 + 配偶者控除38万 |
| 配偶者+子1人(一般扶養) | 179万円超 | 上記 + 扶養控除38万 |
| 配偶者+大学生の子1人(特定扶養) | 204万円超 | 上記 + 特定扶養63万 |
上記は給与所得控除と所得控除の一部だけを当てた概算で、社会保険料控除(年収×14%前後)を反映すると実際の非課税ラインはさらに上がります。
パートで働く主婦・主夫の「103万の壁」
パート収入が年103万円以下なら、本人の所得税は発生せず、配偶者の扶養控除(配偶者控除38万円)も満額受けられます。103万円を超えると本人に所得税がかかり、150万円を超えると配偶者の配偶者特別控除が段階的に減り、201万円超で消滅します。
年金受給者の非課税ライン
公的年金のみで生活している場合は、公的年金等控除+基礎控除で所得税が決まります。年齢で控除額が異なります。
| 年齢 | 所得税が発生する年金収入 | 控除の合計 |
|---|---|---|
| 65歳以上 | 158万円超 | 公的年金控除110万 + 基礎48万 |
| 65歳未満 | 108万円超 | 公的年金控除60万 + 基礎48万 |
企業年金・iDeCo・終身年金保険などを受け取る場合は、公的年金等控除の枠を共有するため、非課税ラインが複雑になります。年金にかかる税金の詳しい扱いは年金カテゴリの記事もあわせてご確認ください。
副業・フリーランスの場合
本業が会社員+副業
副業所得(副業の収入 − 必要経費)が年20万円以下なら、所得税の確定申告は不要です。ただし、住民税については申告が必要なので、市区町村への申告を忘れないようにしてください。副業所得が20万円を超えたら、本業の給与と合算して所得税を計算します。
フリーランス・個人事業主
事業所得から経費・青色申告特別控除(最大65万円)・基礎控除などを差し引いた金額が課税所得になります。青色申告特別控除65万+基礎控除48万で、事業所得ベースで約113万円までは非課税になる計算ですが、国民健康保険料・国民年金保険料もかかるため、手取りベースでの損益分岐点はもう少し低くなります。
103万・106万・130万・150万の壁の違い
| 年収 | 何の壁? | 影響 |
|---|---|---|
| 100万円前後 | 住民税の壁 | 本人に住民税(均等割+所得割)が発生。自治体で93〜100万円前後 |
| 103万円 | 所得税の壁 | 本人に所得税が発生。配偶者控除は満額のまま |
| 106万円 | 社会保険の壁(大企業) | 従業員51人超の企業で要件満たすと厚生年金・健康保険の被保険者に |
| 130万円 | 社会保険の壁(一般) | 配偶者の社会保険の扶養から外れ、本人が国保・国民年金または厚生年金加入 |
| 150万円 | 配偶者特別控除の壁 | 配偶者の配偶者特別控除が段階的に減り始める |
| 201万円 | 配偶者特別控除終了 | 配偶者の配偶者特別控除がゼロに |
どの壁が家計にいちばん効くかは家族構成と働き方によります。「手取りが最大化する年収」をFPと一緒に試算しておくと、パート時間の調整判断がラクになります。
よくある質問
所得税がかからなくても住民税はかかりますか?
はい、かかることがあります。住民税は基礎控除が43万円(所得税より5万円低い)で、均等割の非課税基準が自治体ごとに異なるため、年収93万〜100万円前後で均等割(5,000円前後)が発生するケースがあります。住民税非課税世帯の基準で詳しく確認できます。
学生アルバイトでも所得税はかかりますか?
学生でもアルバイト収入が年103万円を超えると所得税がかかります。ただし、勤労学生控除(27万円)を使えば非課税ラインが130万円まで上がります。親の扶養からは外れないため、親の税負担は変わりません。
扶養内で働くために気をつけることは?
「所得税の扶養(103万円)」と「社会保険の扶養(130万円または106万円)」は別物です。社会保険の扶養を外れると本人負担が年20万円前後増えるため、実質的な手取りは一度下がります。150万円〜160万円を超える見込みなら、一気に超えた方が合理的な場合も多いです。
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