事業承継税制の変遷<br>特例措置の期限と2009年からの制度史【2026】
事業承継税制は2009年に創設、2018年に時限の特例措置(100%猶予・雇用要件実質撤廃)が登場。
事業承継税制とは
事業承継税制(非上場株式等についての贈与税・相続税の納税猶予及び免除)は、後継者が先代から自社株式を引き継ぐ際の贈与税・相続税の納税を猶予し、最終的に免除する制度です。中小企業の円滑な世代交代を支えるために設けられ、要件を満たし続ければ猶予が続き、次の承継や死亡で免除されます。基本は中小企業の事業承継ガイドを参照してください。
時系列で見る制度の変遷
| 時期 | 主な内容 |
|---|---|
| 2009年 | 非上場株式等の納税猶予制度(一般措置)を創設。猶予割合は相続80%・贈与100%(対象は発行済株式の3分の2まで)、雇用維持要件あり。 |
| 2018年 | 10年間限定の特例措置を導入。猶予割合100%(全株式)、雇用維持要件を実質的に撤廃、複数人からの承継・複数後継者も対象に大幅拡充。 |
| 〜2024年3月 | 特例承継計画の提出期限(当初)。その後延長。 |
| 2026年3月末 | 特例承継計画の提出期限(令和8年3月31日まで延長)。※最新の期限は公式で確認 |
| 2027年12月末 | 特例措置の適用期限(贈与・相続の実行期限)。これ以降は一般措置に戻る。 |
あわせて2019年には個人版事業承継税制も創設されました(→個人版事業承継税制)。
特例措置と一般措置の違い
| 特例措置(〜2027年) | 一般措置(恒久) | |
|---|---|---|
| 対象株式 | 全株式 | 発行済株式の2/3まで |
| 猶予割合 | 贈与・相続とも100% | 贈与100%・相続80% |
| 雇用維持要件 | 実質撤廃(弾力化) | 5年平均8割維持 |
| 計画提出 | 特例承継計画(期限あり) | 不要 |
特例措置の方が圧倒的に有利ですが、期限を過ぎると一般措置しか使えなくなり、猶予の効果が大きく下がります。
期限が迫る特例措置──いま確認すべきこと
特例措置を使うには、まず特例承継計画を2026年3月末まで(延長後)に提出し、2027年12月末までに実際の贈与・相続を行う必要があります。再延長は見送られる方向で、残り時間は限られています。自社株評価の引き下げ(→自社株評価の引き下げ)とあわせてスケジュールを逆算し、認定支援機関・税理士に早めに相談しましょう。期限・要件は改正されるため、実行前に必ず中小企業庁・国税庁の最新情報で確認してください。
よくある質問(FAQ)
- 事業承継税制の特例措置の期限はいつですか?
- 特例承継計画の提出期限が2026年3月末(令和8年3月31日・延長後)、実際の贈与・相続の適用期限が2027年12月末です。これを過ぎると、猶予割合や雇用要件で不利な一般措置しか使えなくなります。最新の期限は中小企業庁・国税庁で確認してください。
- 特例措置と一般措置はどう違いますか?
- 特例措置は全株式・猶予割合100%・雇用維持要件が実質撤廃と手厚いのに対し、一般措置は対象が発行済株式の2/3まで・相続は猶予80%・雇用8割維持が必要です。特例措置は期限付き、一般措置は恒久制度です。
- 事業承継税制はいつ創設されましたか?
- 2009年に非上場株式等の納税猶予制度(一般措置)が創設され、2018年に10年間限定の特例措置が導入されて猶予割合100%・雇用要件の実質撤廃など大幅に拡充されました。2019年には個人事業向けの個人版事業承継税制も創設されています。
- 特例承継計画はいつまでに出せばいいですか?
- 延長後の提出期限は2026年3月末(令和8年3月31日)です。提出後、2027年12月末までに実際の贈与・相続を行う必要があります。再延長は見送られる方向のため、認定経営革新等支援機関の指導を受けて早めに準備することが重要です。
- 納税猶予はそのまま免除されますか?
- 要件を満たし続ければ猶予が続き、後継者の死亡や次の承継などで最終的に免除されます。ただし途中で株式の譲渡や廃業、雇用・事業の継続要件を満たせなくなると猶予が打ち切られ、猶予税額に利子税を加えて納付することになります。
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最終確認日:2026年6月23日
※本記事は2026年6月時点の一般的な情報であり、個別の税務・経営・法務相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・税額は個人の状況により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および税理士・社労士・FP・弁護士など専門家にご相談ください。本記事の情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。