住宅ローン

年収700万円の住宅ローン
余裕を残した借入設計

住宅ローン返済額と生活費を家計表で確認する場面
借りられる額ではなく、返済後も暮らしが残る月額から考えます。

年収700万円の住宅ローンは、銀行が貸す上限が5,800〜6,300万円、子育てしながら返せる現実ラインが4,500〜5,000万円(年収倍率6.5〜7倍)。月々返済11.5〜12.8万円で、都心マンション・注文戸建てが射程に入る一方、子供を2人とも私立中高一貫+私立理系大学に通わせるなら借入は4,200万円までに抑えるのが安全圏です。

金利タイプの選択・固定期間終了の前に

残高と残期間をそろえて、2つの金利の返済額を比較する

決めたいのは、金利が変わったときの負担を家計で引き受けられるかです。借入残高、残りの期間、比較する2つの年利を入れて、月額と残期間の総額差を比較します。両金利が一定という仮定です。固定期間中と終了後をつないだ実際の総額、手数料、団信、税金、変動金利の将来予測は含みません。

何を決めるか
再選択や金利変化に備え、どの月額差を確認するか
得られる比較
同じ残高・残期間の毎月返済と総返済額の差
手元の見積り・条件を入力

まず4項目で比較できます。初期値は入力例です。

詳しく計算する

期間や費用など、未変更の値は初期設定の仮定です。期限も確認用の目安です。

この試算は入力値による一般的な概算です。審査結果、適用金利、税額、補助制度の対象可否、将来の価格を保証しません。最新条件は公式情報と各窓口で確認してください。売却試算は税引前です。

目次(11セクション)
  1. 借入可能額 vs 無理なく返せる額
  2. 月々返済の早見表(金利・期間・借入額別)
  3. 手取り基準で見る本当の返済負担率
  4. 年収500万・600万との違い/世帯1,000万との比較
  5. 頭金と諸費用の現実
  6. 共働き・ペアローンで都心タワマンは射程?
  7. 私立中高+私立理系大学と両立できるか
  8. 金利タイプと住宅ローン控除フル活用法
  9. あなたの街の土地価格は上がる?下がる?
  10. 年収700万円の人がやりがちな3つの失敗
  11. よくある質問

借入可能額 vs 無理なく返せる額

年収700万円は、住宅ローン市場で「都市圏アッパーミドル層」に位置する属性です。ネット銀行の借入診断では 5,800万円〜6,300万円 という数字が出ますが、これは銀行の貸せる上限であり、子育て・教育費・老後資金まで考えた「返せる上限」とは別物です。

基準借入額年収倍率月々返済返済負担率(額面)
銀行が貸せる上限5,800〜6,300万円8.3〜9.0倍約14.8〜16.1万円約25〜28%
安全圏(推奨)5,000万円7.1倍約12.8万円約22%
余裕圏(私立進学想定)4,500万円6.4倍約11.5万円約20%

銀行の返済負担率35%基準は額面年収ベースですが、家計が回るかは手取り43万円からの引き算で決まります。年収700万円なら借入5,000万円で都心アクセス可能なエリアの新築マンションや郊外の注文戸建てが選べるため、5,800万円超を借りる必要はほぼありません。年収倍率の安全ラインもあわせて確認を。

月々返済の早見表(金利・期間・借入額別)

元利均等返済・ボーナス払いなしで計算した月々返済額の一覧です。

借入額金利0.4%金利1.0%金利1.5%金利2.0%
4,500万円・35年114,836円127,029円137,783円149,068円
5,000万円・35年127,595円141,143円153,092円165,631円
5,500万円・35年140,355円155,257円168,401円182,195円
6,000万円・35年153,114円169,371円183,711円198,758円
5,000万円・30年147,412円160,820円172,560円184,810円

計算方法: 元利均等返済の公式(毎月返済額=借入額×月利÷{1−(1+月利)^−返済回数}、月利=年利÷12)で、金利が全期間一定・ボーナス払いなし・手数料や保証料を含めずに計算(円未満四捨五入)。2026年10月確認。

金利が0.4%→1.5%に上がると、5,000万円借入で月々約2.5万円のアップ。35年で約1,070万円の総返済額増加に相当します。年収700万円世帯の年間貯蓄余力は100〜180万円程度ですが、月2.5万円超の返済増は 年間貯蓄の2割を確実に奪うインパクトです。

手取り基準で見る本当の返済負担率

額面年収700万円の手取りモデルケース(独身/扶養なし)は以下の通りです。

項目金額(月)備考
額面年収約 58.3万円700万円÷12
手取り約 43.3万円社会保険・税控除後
住宅ローン返済(5,000万・0.4%)127,595円手取り比 29.5%
管理費・修繕積立金20,000〜35,000円都心マンションは高め
固定資産税(月割り)15,000〜25,000円5,000万円物件
火災・地震保険3,000〜5,000円10年一括の月割り
住居費合計約16〜19万円手取り比 37〜44%

「住居費は手取りの3割以内」のルールに当てはめると、年収700万円の住居費上限は 月13万円程度。返済額単独でこのラインに収めるなら借入は4,500万円が天井です。子供2人を私立に通わせる前提なら、住居費は手取り35%以内に抑えたいので、借入は4,200万円が現実的な上限になります。

年収500万・600万との違い/世帯1,000万との比較

年収500万→600万→700万→世帯1,000万のステップで、借入可能額と現実ラインの差を整理します。

年収銀行上限現実ライン月々(現実)選べる物件
500万円(詳細)4,000〜4,500万3,500万89,316円新築マンション(郊外)/中古マンション(中堅)
600万円(詳細)5,000〜5,400万4,200万107,180円新築マンション(中堅エリア)/中古戸建て(中堅)
700万円5,800〜6,300万5,000万127,595円新築マンション(都心近接)/注文戸建て(郊外)
世帯1,000万円(共働き)8,000〜9,000万6,500〜7,000万165,000円〜都心マンション/タワマン低層

年収600万→700万のステップアップで、借入可能額は+800万円増、月々は+2万円増えます。注目すべきは 住宅ローン控除のメリットが急に効いてくる 点。年収600万円は所得税+住民税で約60万円を払っていますが、年収700万円だと約75万円。借入5,000万円なら控除上限の年35万円(2026年水準)が満額還付される可能性が高くなります。

頭金と諸費用の現実

5,000万円のマンションを買う場合の必要現金は以下です。

  • 諸費用(新築マンション):約220〜340万円(仲介ゼロ・登記・保証料・火災保険・取得税)
  • 諸費用(中古マンション):約400〜540万円(仲介手数料約170万円が加わる)
  • 諸費用(注文戸建て):約320〜580万円(建築確認・地盤調査・つなぎ融資金利を含む)
  • 引越し・家具家電:80〜200万円(戸建て・タワマンは照明・カーテン・収納で上振れ)
  • 生活防衛資金:手取りの6か月分=約260万円は引っ越し後も残しておく

つまり、5,000万円の物件購入には 諸費用+防衛資金で600〜900万円の現金が必要です。年収700万円世帯は頭金を物件価格の1〜2割(500〜1,000万円)入れて、最優遇金利+住宅ローン控除のバランスを取るのが定石です。

共働き・ペアローンで都心タワマンは射程?

夫700万+妻500万の世帯年収1,200万円なら、ペアローンで 7,000〜8,500万円 までの借入が可能。都心マンション・タワマン低層階・湾岸エリアの新築が射程に入ります。ただし共働きを前提にした借入には3つの落とし穴があります。

  • 団信は各自加入:夫が亡くなっても妻名義のローンは残る。連生団信で対応するなら金利+0.1〜0.3%上乗せ
  • 育休・産休の収入半減:第二子・第三子の産休育休中は給付金のみ(額面の50〜67%)。月17万円のローン返済を片方の手取りで支えられるか要検証
  • 離婚時の名義処理:単独名義への切り替えには借り換え審査が必要。連帯債務の解除も同様で、住宅ローン控除の按分にも影響

都心タワマン7,000万円超のペアローンを組むなら、「夫の単独年収だけで月々が回るライン(年収700万円なら月13万円=借入5,000万円)」を上限にしておくと、ライフイベントに耐えられます。

私立中高+私立理系大学と両立できるか

年収700万円世帯では「子供を私立に通わせ、理系大学・大学院まで」というニーズが現実的になります。

進路パターン22年合計月平均換算5,000万借入との両立
すべて公立+国公立大学約 1,000万円約 3.8万円○ 余裕
公立中心+私立大学(文系)約 1,400万円約 5.3万円○ 妥当
中学から私立+私立大学(文系)約 1,800万円約 6.8万円○ 5,000万まで可
すべて私立+私立大学(理系)約 2,500万円約 9.5万円△ 借入を4,500万に
すべて私立+医学部約 4,000万円超約 15.2万円× 借入を3,800万に

年収700万円・5,000万円借入で月々返済12.8万円。子供2人を私立中高に通わせると教育費は月10〜14万円。固定費合計は 月25〜30万円に達し、手取り43万円から差し引くと残り13〜18万円。食費・光熱費・通信費・お小遣い・貯蓄を収める計算です。子供2人を私立医学部・私立理系に通わせる前提なら、借入は4,200万円までが現実ラインです。

金利タイプと住宅ローン控除フル活用法

年収700万円は所得税+住民税の納税額が大きく、住宅ローン控除のメリットがフルに効く属性です。借入5,000万円・金利0.4%なら、初年度の控除は約35万円(2026年水準・新築長期優良住宅)、10年で約340万円の還付が見込めます。

金利タイプ2026年水準向いている家計避けるべき家計
変動金利0.3〜0.5%共働き継続前提・繰上余力月5万円以上・金利+1.5%でも家計が回る第二子計画あり・教育費ピーク10年以内・私立医学部志望
10年固定1.2〜1.5%子供の中高〜大学進学を10年で乗り切りたい・控除10年と固定期間を揃えたい11年目以降の金利上昇に備える余力がない
フラット351.8〜2.0%転職予定あり・自営業・産休復帰直後・35年完全固定したい金利水準を最重視・繰上で短縮したい

判断軸は 「住宅ローン控除の10年間は繰上返済をせず、控除メリットを最大化する」。年収700万円なら控除メリットが大きく、繰上は11年目以降に集中させるのが定石です。詳細は繰上返済 vs 運用 どっちが得?へ。

あなたの街の土地価格は上がる?下がる?

年収700万円・5,000万円借入の住宅ローンは、買う街によって35年後の資産価値が大きく変わります。地価が年1%下がる街と年1%上がる街では、35年後の物件価値に約1.7倍の差が生まれます。

IKIGAI TOWN では 全国816市区町村の地価動向・人口動態・年収倍率 を整理しています。年収700万円の射程に入る都心・近郊エリアの将来性を確認してから借入額を決めましょう。

年収700万円世帯は購入後の売却価値も視野に入る属性。地価上昇基調エリア(湾岸・再開発エリア)を選べば、10年後の住み替えで残債<売却価格となり次の家に進めます。逆に下落基調エリアでフルローンを組むと、住み替えが事実上不可能になります。

年収700万円の人がやりがちな3つの失敗

失敗1:銀行の上限まで借りて都心タワマンに手を出す

「6,000万円まで貸せます」と言われ6,000万円借りると、月々15.3万円。今は耐えられても、子供の中高一貫+大学進学+老後資金準備が重なる45〜60歳に家計が苦しくなりやすくなります。年収700万円世帯ほど「貸せる」と「返せる」を混同しやすい属性です。

失敗2:住宅ローン控除と繰上返済の順序を間違える

「金利が安いうちに繰上を」とローン残高を減らすと、残高×0.7%の控除メリットが目減りします。年収700万円は控除メリットがフルに効く属性なので、10年間は控除最大化、繰上は11年目以降が鉄則です。

失敗3:ペアローンを「妻も時短勤務でずっと働く前提」で組む

第二子・第三子の出産で妻が退職を選ぶ確率は厚労省データで4割超。妻の年収500万円を完全に当てにしてペアローン7,500万円を組むと、配偶者退職時に月々返済が手取り超えになるパターンが頻発します。「夫単独で月々が回る借入額」を上限にしてください。

よくある質問

年収700万円で6,000万円のマンションは買えますか?
銀行は貸してくれます(年収倍率8.6倍)。ただし子供がいて手取り43.3万円の家計なら、月々15.3万円返済は教育費ピーク期に詰みやすい設計です。5,000万円までに抑えるか、頭金1,000万円を入れて借入を5,000万円にするのを推奨します。
年収700万円なら都心タワマンは買えますか?
単独年収700万円では難しい(都心タワマンは7,000万円〜)。世帯年収1,200万円(共働き)で湾岸エリアの低層階タワマンが射程に入りますが、ペアローン7,000万円超は配偶者退職リスクを織り込む必要があります。
住宅ローン控除はいくら戻ってきますか?
2026年水準・新築長期優良住宅・借入5,000万円・金利0.4%の場合、初年度の控除額は約35万円(借入残高×0.7%)。10年合計で約340万円の還付が見込めます。年収700万円なら所得税・住民税の納税額が控除上限を上回るため、満額活用できます。
繰上返済はいつから始めるべきですか?
住宅ローン控除のメリットを最大化するため、10年間は繰上せず、11年目以降に集中させるのが定石。控除期間中の繰上は控除額を減らし、トータルで損するケースが多いです。
変動金利と10年固定、年収700万円ならどちらが安全?
共働き継続前提・繰上余力月5万円以上なら変動でも安全。第二子計画あり・教育費ピーク10年以内・私立医学部志望なら、10年固定で進学期間の家計を固定するのが定石です。

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本ページの統計・制度概要・金利情報は、以下の公的情報を編集部が確認のうえ整理しています(執筆時点)。最新の正確な情報は必ず各公式サイトでご確認ください。本ページはIKIGAI TOWN編集部が編集し、個別の審査・税額・適用条件を判定するものではありません。

最終確認日:2026年5月3日

※本記事は2026年5月時点の一般的な情報であり、個別の税務・経営・法務相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・税額・金利は個人の状況および金融機関により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および税理士・社労士・FP・弁護士など専門家にご相談ください。本記事の情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。