賃上げ促進税制の計算方法【2026年度改正版】
中小45%・大企業35%の実額シミュレーション
中小企業は基本15%+上乗せ最大30%=最大45%、大企業は最大35%。控除上限は法人税額の20%。控除しきれない分は中小のみ5年繰越できます。
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目次(6セクション)
賃上げ促進税制とは|2026年度改正の3つのポイント
2026年度税制改正で、賃上げ促進税制は「①控除率の上限維持(中小45%/中堅35%/大35%)」「②中小の5年間繰越控除の継続」「③マルチステークホルダー要件の厳格化」の3点が確定しました。中小企業オーナー・経理責任者・人事責任者が必ず押さえるべき改正内容です。
中小企業向け|計算式と上乗せの積み上げ
必須要件は「給与等支給額が前期比1.5%以上」。15%の基本控除に加え、2.5%以上で+15%、教育訓練費5%増+給与の0.05%以上で+10%、くるみん/えるぼし認定で+5%を上乗せ、最大45%に到達します。給与等支給額の増加額×控除率=控除額。控除上限は当期法人税額の20%。控除しきれない分は5年間繰越できます。
| 要件 | 条件 | 控除率 |
|---|---|---|
| 必須 | 給与等支給額1.5%↑ | 15% |
| 上乗せ① | 2.5%↑ | +15% |
| 上乗せ② | 教育訓練費5%↑ | +10% |
| 上乗せ③ | くるみん/えるぼし | +5% |
大企業・中堅企業向け|マルチステークホルダー要件の強化
大企業(資本金1億円超)は給与等支給額3%増で10%、4%で15%、5%増で20%、教育訓練費上乗せ+5%、子育て支援+5%で最大35%。マルチステークホルダー要件として、女性活躍推進法の一般事業主行動計画+パートナーシップ構築宣言+情報開示が必須化されました。中堅企業(常時使用従業員数2,000人以下)は中小と大企業の中間ルール。
5年繰越控除の使い方|赤字でも申告書に必ず計上
2024年度から導入された5年間の繰越控除は、2026年度も継続。赤字決算で当期に控除を使い切れない場合でも、申告書の別表に控除可能額を記載しておけば、5年以内の黒字年に取り切れます。「赤字=関係ない」と申告を省略するのは大きな機会損失です。中小オーナーは、必ず顧問税理士に「繰越控除を別表に乗せたか」を確認してください。
計算例|給与総額2億円・賃上げ3%・教育訓練費+認定あり
給与等支給額20,000万円、賃上げ率3.0%、教育訓練費要件・くるみん認定とも充足のケース。増加額=20,000万×3.0%=600万円。控除率=15+15+10+5=45%。控除可能額=600万×45%=270万円。当期法人税額500万円なら控除上限は500万×20%=100万円。本年使用=100万円、5年繰越=170万円となります。
よくある質問
- 役員報酬の増額も給与等支給額に含まれますか?
- 役員・使用人兼務役員(役員部分)・使用人兼務役員でない役員の親族(特殊関係者)への給与は対象外です。一般従業員の給与のみが対象。
- 設立1年目でも適用できますか?
- 比較対象となる前期がないため、原則として設立2期目から適用となります。
- 中小企業の控除率は本当に最大45%ですか?
- 基本15%+上乗せ①15%+上乗せ②10%+上乗せ③5%=最大45%です。すべての要件を満たすケースに限ります。
- 繰越控除の期間は何年ですか?
- 中小企業向けは5年間です。大企業・中堅企業の繰越制度はありません。
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本ページの制度概要・要件・税率は、以下の公式情報を編集部が確認のうえ整理しています(執筆時点)。最新かつ正確な情報は必ず各公式サイトでご確認ください。
- 出典: 国税庁 公式サイト — 法人税・賃上げ促進税制
- 出典: 経済産業省 公式サイト — 賃上げ促進税制ガイドブック
- 出典: 中小企業庁 公式サイト — 中小企業向け賃上げ促進税制
- 出典: 厚生労働省 公式サイト — くるみん/えるぼし認定
最終確認日:2026年4月26日
※本記事は2026年4月時点の一般的な情報であり、個別の税務・経営・法務相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・税額は個人の状況により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および税理士・社労士・FP・弁護士など専門家にご相談ください。本記事の情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。
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