2026税制改正 クラスター

賃上げ促進税制 赤字でも申告すべき理由
5年繰越控除の使い方完全ガイド

公開日: 更新日: 執筆:IKIGAI TOWN 編集部

「赤字だから賃上げ促進税制は関係ない」と申告を諦めていませんか?2026年度も継続される5年間の繰越控除を使えば、赤字年に賃上げした分を、将来の黒字年に取り切れます。

繰越控除の基本|なぜ赤字でも申告するべきか

中小企業向け賃上げ促進税制の控除上限は「当期法人税額の20%」。赤字決算で法人税ゼロ=即時の控除はゼロですが、控除可能額そのものは計算され、5年間繰り越せます。申告書の別表に記載しておかないと、将来黒字化しても控除権は消滅します。

別表への記載方法と必須書類

別表六(二十四)「中小企業者等が給与等の支給額を増加させた場合の法人税額の特別控除に関する明細書」に控除可能額・繰越控除額を記載。給与等支給額の比較表、教育訓練費明細、くるみん/えるぼし認定通知書を保管します。

繰越期間中に注意すべき3つのこと

  • 毎年の申告書で繰越控除額を継承記載する(記載漏れ=消滅)
  • 5年経過後は失効。期限管理を税理士と共有
  • 合併・組織再編時の引継ぎは要件あり

実例|赤字3年→黒字化したケースの控除額

3期連続赤字で年100万円ずつ控除可能額を計上、4期目に黒字化(法人税1,000万円)した場合。繰越額300万円+4期分100万円=400万円。控除上限=1,000万×20%=200万円。本年使用200万円、残200万円を再度繰越。早期に賃上げを始めた企業ほど将来の節税余地が積み上がります。

よくある質問(FAQ)

繰越控除が消滅するケースは?

①5年経過、②申告書への記載漏れ、③適格でない組織再編による引継ぎ失敗、の3パターンです。

※ 本記事は2026年4月時点で公表されている2026年度(令和8年度)税制改正大綱および所得税法等の一部を改正する法律案、ならびに国税庁・経済産業省・中小企業庁の関連資料に基づく一般的な解説であり、特定の個別事案の税務判断を保証するものではありません。実額の試算・申告にあたっては、必ず国税庁経済産業省の最新公式情報をご確認のうえ、税理士など専門家にご相談ください。

IKIGAI TOWN 編集長より

塩飽 哲生

塩飽 哲生(しわく てつお)

IKIGAI TOWN 編集長 / スペシャリスト・ドクターズ株式会社 代表取締役

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