マンションの固定資産税が戸建てより高い理由
タワマン補正・新築軽減5年の崖【2026】
同じ予算で買った戸建てとマンション、固定資産税が違うのはなぜ? 答えは「土地と建物の比率」「鉄筋コンクリート造の減価が遅い」「新築軽減が5年で切れる」の3つに集約できます。本記事ではマンションオーナー視点で、戸建てとの構造的な税負担差と、長期保有で気をつけるべき「6年目の崖」を解説します。
結論:マンション固定資産税が高くなる3つの理由
- ① 建物比率が大きい:マンションは「土地3:建物7」、戸建ては「土地7:建物3」
- ② 減価が遅い:鉄筋コンクリート造の耐用年数は47年(木造は22年)
- ③ 軽減が5年で切れる:新築マンション軽減終了後、建物分が一気に倍増
- タワマン補正:2017年・2024年の改正で高層階ほど評価が割増に
- 築20年でも高い:木造戸建てより評価額が大きく残る
マンションと戸建ての税額シミュレーション
同じ4,000万円で買った首都圏の物件で比較してみましょう(あくまで目安)。
| 築年 | 新築戸建て | 新築マンション | 差 |
|---|---|---|---|
| 1〜3年目 | 約 8万円 | 約 12万円 | +4万円 |
| 4〜5年目(戸建て軽減終了後) | 約 12万円 | 約 12万円 | ±0 |
| 6〜10年目(マンション軽減終了後) | 約 11万円 | 約 18万円 | +7万円 |
| 築20年 | 約 9万円 | 約 16万円 | +7万円 |
※住宅用地特例・新築軽減を適用した概算。実額は物件・地域で変動します。
理由①:建物比率の違い
固定資産税の住宅用地特例(最大1/6)は土地分にしか適用されないのが最大のポイント。マンションは1棟の土地を多くの戸数で分け合うため、戸あたりの土地面積が小さく、土地分の特例の恩恵を受けにくい構造です。
理由②:鉄筋コンクリート造の減価の遅さ
建物の固定資産税評価額は、経年で「経年減点補正率」によって下がります。木造戸建ては22年で残存20%程度まで下がるのに対し、鉄筋コンクリート造のマンションは47年かけてゆっくり減価します。築20年でも評価額の50%程度が残るのが一般的です。
理由③:新築軽減5年の崖
新築軽減は、戸建ては3年、マンションは5年で建物分の固定資産税を1/2にします(長期優良はそれぞれ+2年)。この期間が終わると、建物分が一気に倍増。マンションは2倍化のタイミングが戸建てより遅いぶん、6年目に「いきなり税金が増えた」というショックが大きいのです。
タワマン補正の影響
タワーマンション(20階建て以上の高層住宅)は、2017年改正で1階上がるごとに評価額が約0.26%上昇する補正が導入されました。さらに2024年の相続税評価ルール改正で、築年と階数に応じた補正が加わり、高層階ほど評価が引き上げられる方向に修正されました。
固定資産税では1〜2階の差でも年に数千円〜数万円。30階以上だと低層階より年5〜10万円多く払う計算になることもあります。
マンションオーナーがやるべき3つの対策
- 5年目決算前に再シミュレーション:6年目から建物分が倍増する前提で家計を組む
- 長期優良住宅の認定があるか確認:認定があれば軽減期間が+2年(マンション7年)
- 住宅ローン控除の終了年と税負担増の重なりに注意:13年目以降は住宅ローン控除が消え、固定資産税は通常水準――この複合で家計負担が一気に増える
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