固定資産税はいつ・いくら?
日本一やさしい完全ガイド【2026】
結論から言うと、固定資産税は毎年4〜6月に自治体から請求が届き、戸建てなら年10〜15万円、マンションなら年8〜20万円が目安です。 自分で計算するなら「評価額 × 1.4%」のたった1本の式から始められ、PayPay等のスマホ決済を使えば手数料ゼロでポイントまで付きます。本記事では「いつ・いくら・計算3ステップ・得する払い方・軽減措置・評価額の調べ方・マンション特化」の7つを、ネット中で一番やさしい順番で1ページに詰め込みました。読み終わるころには、自分の納税通知書を見て即座に「これは妥当」「これはおかしい」と判断できる状態になります。
結論:3分でわかる固定資産税
- いつ来る?:毎年4月〜6月初旬に納税通知書が届く。1月1日時点の所有者が払う
- いくら?:基本式は 固定資産税評価額 × 1.4%(+都市計画税0.3%)。住宅用地は最大1/6に軽減
- 払い方:年4回 or 一括。PayPay・auPAY・楽天Pay等のスマホ決済が手数料ゼロ+ポイント還元で最強
- 軽減:新築戸建ては3年・新築マンションは5年、建物分が1/2に。長期優良住宅はさらに+2年延長
- 評価額の調べ方:納税通知書の「課税明細書」に記載。なければ市区町村で名寄帳を取得
- マンションが高くなる理由:建物比率が大きく、鉄筋コンクリート造は耐用年数が長く減価が遅いため
固定資産税はいつ届く?年4回の納期と「1月1日ルール」
固定資産税の納税通知書は、毎年4月初旬から6月上旬にかけて、土地・建物の所在地の市区町村(東京23区は東京都主税局)から発送されます。「ある日突然、ぶ厚い封筒が届く」のが固定資産税の第一印象で、初めて家を買った人が一番びっくりするのがこの瞬間です。
納期は年4回(一括も可)
多くの自治体は第1期:6月、第2期:9月、第3期:12月、第4期:翌年2月の年4回払いです(自治体により1〜2か月ずれる)。一括で払いたい人は、第1期の納期までに全期分を納付すれば1年分まとめて完了します。一括払いだから安くなる、ということは原則ありません(後述の決済方法でポイントが付くだけ)。
1月1日時点の所有者が払う
固定資産税はその年の1月1日(賦課期日)に登記簿上の所有者だった人が、1年分まるごと負担する仕組みです。これが見落とされやすい論点で、たとえば1月15日に家を売っても、その年の固定資産税の納税義務はあなた(売主)に残ります。
不動産売買時の慣習
実務では、引渡日を境に売主と買主で日割り精算するのが一般的です。1月15日に売却なら、買主が「1月15日〜12月31日分」を売主に支払って清算します。これは法律ではなく商慣習なので、契約書に必ず明記してください。
いくら払う?戸建て・マンション別の平均と相場感
「平均はいくらですか?」が一番聞かれる質問ですが、結論は立地と建物の構造で2〜3倍変わるため、1つの数字では答えられません。代わりに、典型的なケースの目安を出します(住宅用地特例+新築軽減を受けた状態の概算)。
| 住まいのタイプ | 固定資産税(年額) | 都市計画税(年額) | 合計の目安 |
|---|---|---|---|
| 新築戸建て(土地30坪・建物30坪・地方) | 約 6〜10万円 | 約 1.5〜2.5万円 | 約 8〜13万円 |
| 新築戸建て(首都圏・土地30坪・建物30坪) | 約 10〜15万円 | 約 2〜4万円 | 約 12〜19万円 |
| 新築マンション(70㎡・首都圏) | 約 10〜18万円 | 約 3〜5万円 | 約 13〜23万円 |
| 築20年中古戸建て(首都圏) | 約 8〜13万円 | 約 2〜3万円 | 約 10〜16万円 |
| 築20年中古マンション(70㎡・首都圏) | 約 8〜14万円 | 約 2〜4万円 | 約 10〜18万円 |
※都市計画税は市街化区域内の物件のみ。地方の市街化調整区域では課税されない自治体もあります。
自分で計算する3ステップ(電卓1台でOK)
「人に聞かなくても自分の家の固定資産税を計算できる」状態を、ここでは3ステップで作ります。
STEP1:固定資産税評価額を確認する
毎年届く納税通知書の「課税明細書」を開き、土地と建物それぞれの「価格(評価額)」欄を見ます。評価額は3年に1度の評価替え(次回は2027年度)で見直され、それ以外の年は据え置きです。
STEP2:基本式に当てはめる
固定資産税の基本式はとてもシンプルです。
基本式
固定資産税 = 課税標準額 × 1.4%(標準税率/自治体により異なる場合あり)
都市計画税 = 課税標準額 × 0.3%(市街化区域のみ/上限税率)
ここで重要なのが、「課税標準額」と「評価額」は住宅用地では別物になることです。住宅が建っている土地(住宅用地)には次の特例が適用されます。
- 小規模住宅用地(200㎡以下の部分):課税標準額 = 評価額 × 1/6(都市計画税は1/3)
- 一般住宅用地(200㎡超の部分):課税標準額 = 評価額 × 1/3(都市計画税は2/3)
STEP3:軽減措置を反映する
新築住宅は建物分の固定資産税が3〜5年間 1/2になります(後述)。電卓では、建物分を計算した後に「× 0.5」を掛けるだけです。
シミュレータ:あなたの家の固定資産税を試算
かんたん試算(住宅用地・小規模+一般含む簡易版)
数字を入れると年間税額の概算が表示されます。
お得な払い方ランキング(クレカ・PayPay・口座振替・現金)
固定資産税は10万円超になることが多く、払い方を変えるだけで年に数千円〜1万円以上の差が出ます。2026年時点でのお得さランキングはこうです。
| 順位 | 払い方 | 手数料 | 還元(目安) | 実質お得度 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | スマホ決済(PayPay・auPAY・d払い・楽天Pay) | 無料 | 0.5〜1.0% | ★★★★★ |
| 2位 | クレジットカード(高還元カード) | 0.7〜0.8% | 1.0〜1.5% | ★★★☆☆ |
| 3位 | nanaco/WAON(セブン銀行ATM等でチャージ) | 無料 | 0.5%程度 | ★★★☆☆ |
| 4位 | 口座振替 | 無料 | なし | ★★☆☆☆(手間ゼロ) |
| 5位 | コンビニ・銀行窓口で現金 | 無料 | なし | ★☆☆☆☆ |
1位がスマホ決済になる理由
クレジットカード払いは2017年の地方税法改正で広く解禁されましたが、自治体側が決済代行会社に手数料を払えないため、納税者が0.7〜0.8%の手数料を上乗せ負担します。一方、PayPay請求書払いやauPAY等のスマホ決済は納税者の手数料がゼロで、チャージ時のクレカポイント+決済自体のポイントを獲得できます(ただしPayPayは2026年現在、納付書のバーコード読み取り分のポイント還元対象が縮小傾向。最新の利用規約を必ず確認)。
注意:30万円超は使えないことが多い
PayPay・auPAYの請求書払いは1回あたり30万円が上限です。年税額が30万円を超える方は、1期分ずつ4回に分けて払うことで上限を回避できます。一括割引はないので、4回払いでも損はしません。
クレカ払いで得になる損益分岐ライン
カードのポイント還元率を「P%」、決済手数料を「0.8%」とすると、P > 0.8% のときだけ得になります。年会費無料カードの多くは1.0%還元なので、差し引き0.2%の利益(10万円なら200円)。手間を考えるとスマホ決済が圧倒的です。
軽減措置を取りこぼさない(新築・小規模宅地・耐震・バリアフリー)
固定資産税には申請しないと受けられない軽減がいくつかあります。新築の住宅用地特例は自動適用ですが、それ以外は要注意です。
| 軽減の名称 | 内容 | 期間 | 申請 |
|---|---|---|---|
| 住宅用地特例 | 土地の課税標準が最大1/6 | 住宅がある間ずっと | 自動 |
| 新築戸建て軽減 | 建物分が1/2 | 3年間(長期優良で5年) | 自治体により申告必要 |
| 新築マンション軽減 | 建物分が1/2(3階建て以上の耐火・準耐火) | 5年間(長期優良で7年) | 自治体により申告必要 |
| 耐震改修減額 | 建物分が1/2 | 1年間(長期優良型は2年) | 工事後3か月以内に申告 |
| バリアフリー改修減額 | 建物分が1/3 | 1年間 | 工事後3か月以内に申告 |
| 省エネ改修減額 | 建物分が1/3 | 1年間 | 工事後3か月以内に申告 |
よくある「軽減終了の崖」
新築軽減が3年(マンション5年)で切れた翌年、突然税額が1.5〜2倍になり驚く方が大勢います。これは異常ではなく仕様です。家計シミュレーションをするときは、4年目(マンションは6年目)から建物分が倍増する前提で資金計画を立てましょう。
固定資産税評価額の調べ方(名寄帳・課税明細書)
「自分の家の評価額がいくらか分からない」という方のために、3つの調べ方を整理します。
① 納税通知書の「課税明細書」を見る(最速)
毎年4〜6月に届く納税通知書には、地番・家屋番号ごとの評価額・課税標準額・税額が一覧で印字されています。これが一番早い方法です。
② 名寄帳(なよせちょう)を取る(複数物件まとめて確認)
市区町村の資産税課で「名寄帳」を申請すると、同じ自治体内に持っているすべての不動産の評価額が1枚にまとまった書類が出ます。1通200〜400円程度で、相続のときには必ず取得する書類です。郵送請求も可能です。
③ 固定資産評価証明書を取る(売買・相続時の正式書類)
登記や売買で必要になるのが固定資産評価証明書。手数料は1物件300〜400円。所有者本人または相続人、代理人(委任状必要)が取得できます。
評価額と「実勢価格」の違い
固定資産税評価額は実勢価格(売買価格)の約70%が目安と言われます。さらに相続税評価額(路線価ベース)は実勢の約80%。3つの「価格」が並走するので、混同しないように。
マンションの固定資産税が戸建てより高くなりやすい理由
「同じ予算で戸建てとマンションを買ったのに、マンションの方が固定資産税が高い」――これは実はよくある話で、3つの構造的な理由があります。
理由①:建物比率が大きい
戸建ては「土地7:建物3」くらいの価格構成が一般的ですが、マンションは「土地3:建物7」になりがちです。住宅用地の特例(最大1/6)が効くのは土地分だけなので、軽減が効かない建物分が大きいマンションは結果的に税額が高く出やすいのです。
理由②:減価が遅い(鉄筋コンクリート造)
建物の評価額は経年で下がりますが、その下がり方は構造で違います。木造(戸建て)は耐用年数22年、鉄筋コンクリート造(マンション)は47年。マンションは評価額がゆっくりしか下がらないため、築20年でも評価額が大きく残るケースが多いのです。
理由③:軽減期間が切れた後の差が大きい
新築マンションは5年間、建物分が1/2に軽減されます。6年目から軽減が外れると建物分が一気に倍増。新築マンションで「6年目から急に税金が増えた」という相談が多いのはこの理由です。
タワマンの「節税」が封じられた話
かつて高層階ほど相続税評価が割安になる「タワマン節税」が広がり、2017年と2024年の改正で補正率が見直され、高層階ほど固定資産税・相続税が高くなる方向に修正されています。これからタワマンを買う方は、固定資産税の長期負担を必ずシミュレーションしてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 滞納するとどうなりますか?
納期限の翌日から延滞金が発生し、年1か月までは年2.4%(2026年率)、それ以降は年8.7%が加算されます。督促状が届いても放置すると給与・預金・不動産の差押えに進みます。資金繰りが厳しい場合は、必ず納期限前に役所の納税課で分納相談をしてください。
Q. 評価額が高すぎるときは交渉できますか?
納税通知書を受け取った日の翌日から3か月以内に、固定資産評価審査委員会へ「審査の申出」ができます。実際に下がる例は限定的ですが、明らかな評価誤り(地目・面積・構造の入力ミス)は通りやすいです。
Q. 空き家の固定資産税が6倍になるって本当?
本当です。「特定空家等」に指定されると住宅用地特例が解除され、土地分の課税標準が1/6から元に戻るため、税額が最大6倍になります。さらに2023年改正で「管理不全空家」も対象に追加されました。実家を相続して放置している方は要注意です。
Q. 固定資産税は誰が払うの?住宅ローン控除と関係ある?
固定資産税は所有者個人の税金であり、住宅ローン控除(所得税・住民税の軽減)とは別の話です。両者は併用できますが、控除枠は重なりません。住宅ローン控除2026の最新情報はこちら。