税金・節税

都市計画税とは?
市街化区域だけにかかる0.3%の税金【2026】

誰が払う?:市街化区域内の不動産を1月1日に所有している人

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目次(13セクション)
  1. 都市計画税の基本
  2. 市街化区域と市街化調整区域の違い
  3. 税率と計算式
  4. 住宅用地の軽減
  5. 固定資産税との関係
  6. 自治体別の税率比較
  7. 都市計画税の計算シミュレーション
  8. 新築・中古・マンション別の都市計画税
  9. 都市計画税が非課税・減免になるケース
  10. 都市計画税と住宅購入の判断チェックリスト
  11. 都市計画税の納付方法と滞納リスク
  12. 都市計画税と確定申告・経費算入
  13. よくある質問(FAQ)

都市計画税の基本

都市計画税は、都市計画事業や土地区画整理事業の費用に充てるための目的税。市区町村が、市街化区域内の土地・家屋の所有者に課税します。

市街化区域と市街化調整区域の違い

  • 市街化区域:すでに市街地を形成、または10年以内に計画的に市街化を図る区域。建物の建築が原則自由。都市計画税が課税
  • 市街化調整区域:市街化を抑制すべき区域。建物の建築は原則制限される。都市計画税は非課税
  • 非線引き区域:上記の区分なし。自治体により都市計画税の課税の有無が異なる

自分の家がどの区域かは、市区町村の都市計画課で確認するか、自治体ホームページの「都市計画図」で調べられます。

税率と計算式

基本式

都市計画税 = 課税標準額 × 0.3%(制限税率/自治体により異なる)

制限税率なので、自治体は0.3%を超えて設定できません。多くの自治体は0.3%ですが、地方では0.2%程度の自治体もあります。

住宅用地の軽減

区分固定資産税都市計画税
小規模住宅用地(200㎡以下)評価額 × 1/6評価額 × 1/3
一般住宅用地(200㎡超)評価額 × 1/3評価額 × 2/3

固定資産税ほどではないものの、都市計画税にも住宅用地特例があります。

固定資産税との関係

  • 納税通知書は固定資産税と都市計画税で1枚
  • 納期は同じ(年4回/一括)
  • 軽減は別計算(特例倍率が違う)
  • 「特定空家等」指定による軽減解除も同じタイミングで起きる

自治体別の税率比較

都市計画税の制限税率は0.3%ですが、すべての自治体が上限を採用しているわけではありません。以下に主要自治体の税率を比較します。

自治体都市計画税率備考
東京23区0.3%制限税率上限を適用
横浜市0.3%制限税率上限を適用
大阪市0.3%制限税率上限を適用
名古屋市0.3%制限税率上限を適用
札幌市0.3%制限税率上限を適用
福岡市0.3%制限税率上限を適用
神戸市0.3%制限税率上限を適用
沼津市(静岡)0.2%制限税率未満で設定
伊勢崎市(群馬)0.2%制限税率未満で設定
市街化調整区域のみの町村非課税都市計画税の対象外

購入予定の物件がある自治体の税率は、市区町村の公式サイトまたは税務課で確認してください。政令指定都市の多くは0.3%ですが、地方都市では0.2%前後に設定されているところもあります。

都市計画税の計算シミュレーション

実際に都市計画税がいくらになるか、典型的な住宅パターンで試算します。

ケース1:新築戸建て(土地150㎡・建物100㎡)

前提条件

  • 土地の固定資産税評価額:2,400万円
  • 建物の固定資産税評価額:1,200万円
  • 税率:0.3%
  • 土地は小規模住宅用地(200㎡以下)の特例適用
項目計算式税額
土地(小規模住宅用地)2,400万円 × 1/3 × 0.3%24,000円
建物1,200万円 × 0.3%36,000円
合計―60,000円 / 年

ケース2:マンション(専有面積70㎡・敷地持分20㎡)

前提条件

  • 敷地持分の固定資産税評価額:800万円
  • 建物(専有部分)の固定資産税評価額:900万円
  • 税率:0.3%
  • 敷地持分は小規模住宅用地の特例適用
項目計算式税額
土地(敷地持分)800万円 × 1/3 × 0.3%8,000円
建物(専有部分)900万円 × 0.3%27,000円
合計―35,000円 / 年

ケース3:土地が200㎡超の場合(土地300㎡)

前提条件

  • 土地の固定資産税評価額:4,500万円
  • 建物の固定資産税評価額:1,500万円
  • 税率:0.3%
項目計算式税額
土地(200㎡以下部分)4,500万円 × 200/300 × 1/3 × 0.3%30,000円
土地(200㎡超部分)4,500万円 × 100/300 × 2/3 × 0.3%30,000円
建物1,500万円 × 0.3%45,000円
合計―105,000円 / 年

土地面積が200㎡を超えると、超えた部分の課税標準は1/3ではなく2/3になるため、面積が大きいほど負担は増えます。

新築・中古・マンション別の都市計画税

物件タイプによって都市計画税の特徴が異なります。購入前に把握しておくべきポイントを整理します。

物件タイプ建物評価額の傾向都市計画税の特徴注意点
新築戸建て高い(新築時が最大)建物分の税額が高め。経年で下がる固定資産税には新築軽減があるが、都市計画税には新築軽減がない
中古戸建て築年数で減額済み建物分の税額は新築より低いリフォームで評価額が上がる場合あり
新築マンションRC造で減価が緩やか建物評価が長期間高めに維持される敷地持分が小さいため土地分は低め
中古マンション築年数で漸減新築時より下がるが木造ほど急減しない管理費・修繕積立金と合算で考える
土地のみ(更地)建物なし住宅用地特例が使えず課税標準が高い住宅を建てれば特例で1/3に軽減

重要なポイント:固定資産税には新築住宅に対する3年間(マンションは5年間)の軽減措置がありますが、都市計画税にはこの新築軽減がありません。新築を購入して4年目に「急に税額が上がった」と感じるのは、固定資産税の軽減が終了するためで、都市計画税は最初から軽減なしで課税されています。

都市計画税が非課税・減免になるケース

一定の条件を満たす場合、都市計画税が非課税または減免されることがあります。

法律上の非課税

  • 国・地方公共団体が所有する土地・家屋(公共用に供されるもの)
  • 公共の用に供する道路・河川・水路(私道でも公衆用なら該当する場合あり)
  • 墓地・公園用地(地方税法第702条の2に規定)
  • 宗教法人が宗教活動に使う土地・家屋
  • 学校法人が教育活動に使う土地・家屋

自治体独自の減免制度

対象者減免の内容(一般的な例)申請の要否
生活保護受給者全額免除申請が必要
災害により損害を受けた不動産被害の程度に応じて減額(半壊で1/2免除など)申請が必要(罹災証明書を添付)
課税標準額が一定額以下の土地免税点:土地30万円未満 → 非課税申請不要(自動適用)
課税標準額が一定額以下の家屋免税点:家屋20万円未満 → 非課税申請不要(自動適用)
高齢者・障害者世帯(一部自治体)所得要件を満たせば減額申請が必要

減免制度は自治体ごとに異なります。該当しそうな場合は、毎年度の納税通知書が届く前(4〜5月)に市区町村の税務課へ確認・申請してください。

都市計画税と住宅購入の判断チェックリスト

住宅を購入する際、都市計画税は見落とされがちなランニングコストです。以下のチェックリストで購入前に確認しましょう。

購入前チェックリスト

  • ☐ 物件の所在地は市街化区域か?(区域外なら都市計画税は不要)
  • ☐ 自治体の都市計画税率は何%か?(0.2〜0.3%の範囲で確認)
  • ☐ 土地面積は200㎡以下か?(超えると軽減率が1/3→2/3に変わる)
  • ☐ 固定資産税評価額は把握しているか?(売買価格の約70%が目安)
  • ☐ 固定資産税+都市計画税の年間合計額を月額換算で試算したか?
  • ☐ マンションの場合、管理費・修繕積立金・駐車場代と合算したか?
  • ☐ 住宅ローン返済額に固定費(税金+管理費)を足した総支出は手取りの25%以内か?
  • ☐ 将来の建物評価額の下落(=税負担の減少)も織り込んでライフプランを作ったか?

たとえば土地評価額2,000万円・建物評価額1,000万円の新築戸建て(200㎡以下)の場合、都市計画税は年間約5万円。住宅ローンの月額返済に加え、固定資産税と合わせて月1万円前後のランニングコストが上乗せされます。

都市計画税の納付方法と滞納リスク

都市計画税は固定資産税と一括で納税通知書が届き、同じスケジュールで納付します。

納付スケジュール(一般的な例)

期別納期限(目安)備考
第1期6月末通知書は4〜6月に届く(自治体により異なる)
第2期9月末―
第3期12月末―
第4期翌年2月末―
一括納付第1期と同時一括でも割引はない自治体が多い

主な納付方法

  • 口座振替:手間がなく納め忘れを防げる。多くの自治体で推奨
  • コンビニ払い:バーコード付き納付書で30万円以下なら利用可能(自治体による)
  • クレジットカード:ポイントが貯まるが手数料(約0.8〜1%)がかかる場合あり
  • スマホ決済:PayPay・LINE Pay・d払い等に対応する自治体が増加中
  • eLTAX(地方税共通納税システム):自宅からオンラインで納付可能

滞納した場合のリスク

  • 納期限の翌日から延滞金が発生(年率:最初の1か月は2.4%程度、以降8.7%程度 ※2026年度)
  • 督促状が届いても納付しないと財産差押えの対象になる
  • 差押えの対象:預金口座・給与・不動産そのもの
  • 滞納処分を受けると信用情報には直接影響しないが、不動産売却時に障害となる

やむを得ず支払いが困難な場合は、滞納する前に市区町村の税務課へ相談してください。分割納付や徴収猶予の制度が用意されています。

都市計画税と確定申告・経費算入

不動産を事業や賃貸に利用している場合、都市計画税を経費として計上できます。

利用形態経費算入の可否計上先
賃貸用不動産(アパート・マンション経営)全額経費不動産所得の必要経費「租税公課」
自宅兼事業所(個人事業主)事業使用割合に応じて経費事業所得の必要経費「租税公課」
自宅のみ(給与所得者)経費にできない―(住宅ローン控除は別途あり)
法人名義の事業用不動産全額損金法人税の損金「租税公課」

自宅兼事業所の按分計算例

計算例:事業使用割合30%の場合

  • 都市計画税の年額:60,000円
  • 事業使用割合:30%
  • 経費計上額:60,000円 × 30% = 18,000円

按分割合は、面積比(事業用スペース ÷ 全体面積)で算出するのが一般的です。税務調査で否認されないよう、間取り図に事業スペースを明示して保管しておきましょう。

確定申告では、固定資産税と都市計画税をまとめて「租税公課」に計上します。納税通知書の控えを証拠書類として保管してください。

よくある質問(FAQ)

都市計画税は市街化区域に住んでいれば必ず払うのですか?
はい。1月1日時点で市街化区域内の土地または家屋を所有していれば課税されます。ただし、免税点(土地:課税標準額30万円未満、家屋:20万円未満)に満たない場合は非課税です。
都市計画税は住宅ローン控除の対象になりますか?
いいえ。住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は所得税と住民税から控除される制度であり、都市計画税を直接減額する仕組みではありません。都市計画税の軽減は住宅用地特例(1/3または2/3)のみです。
更地にすると都市計画税はどれくらい上がりますか?
住宅を取り壊して更地にすると、住宅用地特例(小規模:1/3、一般:2/3)が外れます。小規模住宅用地の場合、課税標準が3倍になるため、土地分の都市計画税は約3倍に増加します。空き家の解体を検討する際は、税負担の増加も考慮してください。
都市計画税の使い道は指定されていますか?
はい。都市計画税は目的税であり、使い道は法律で限定されています。都市計画事業(道路・公園・下水道の整備など)と土地区画整理事業に充てられます。固定資産税のような普通税(使い道が自由)とは性質が異なります。
1月2日に不動産を購入した場合、その年の都市計画税は誰が払いますか?
1月1日時点の所有者に課税されるため、その年の納税義務は売主にあります。ただし、実務上は売買契約で日割り精算するのが一般的です。引き渡し日以降の税額相当分を買主が売主に支払い、翌年から買主名義で通知書が届きます。
都市計画税は年々変わりますか?
はい、変動します。都市計画税の課税標準となる固定資産税評価額は3年ごとに評価替えが行われるため、地価の上昇・下落に応じて税額が変わります。また、建物は経年減価で評価額が下がるため、建物分の税額は徐々に減少するのが一般的です。次回の評価替えは2027年度です。

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本ページの制度概要・要件・税率は、以下の公式情報を編集部が確認のうえ整理しています(執筆時点)。最新かつ正確な情報は必ず各公式サイトでご確認ください。FPは記事を直接監修してはおらず、関連テーマでご相談を受けるFPとしてご紹介しています。

最終確認日:2026年5月15日

※本記事は2026年5月時点の一般的な情報であり、個別の税務・経営・法務相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・税額は個人の状況により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および税理士・社労士・FP・弁護士など専門家にご相談ください。本記事の情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。