保険・医療

生命保険の受取人で変わる税金|指定範囲・変更方法と注意点【2026】

生命保険の受取人を誰にするか家族で話し合う場面
受取人を誰にするかは、死亡保険金にかかる税金や、お金を遺したい相手に確実に渡るかに関わります。

生命保険の受取人で変わる税金、被保険者が亡くなったときに死亡保険金を受け取る人として契約で指定する人です。指定できる範囲は配偶者や2親等以内の親族などが一般的で、保険会社によって取扱いが異なります。受取人は契約者の手続きで変更でき、契約者・被保険者・受取人の組み合わせによって、死亡保険金にかかる税金が相続税・所得税・贈与税のいずれかに変わります。このページでは、指定できる範囲・変更方法・税金との関係・非課税枠・離婚や再婚時の注意点を中立的に整理します。

目次
  1. 生命保険の受取人で変わる税金
  2. 受取人に指定できる範囲
  3. 受取人の変更方法
  4. 受取人と税金の関係(相続税・所得税・贈与税)
  5. 死亡保険金の非課税枠(500万円×法定相続人数)
  6. 受取人指定の注意点(離婚・再婚・順位)
  7. 確認するときのポイント
  8. よくある質問
  9. セカンドオピニオンで相談する

はじめにご確認ください

本ページは、生命保険の受取人に関する一般的な仕組みを説明するための情報提供を目的としたものです。個別の保険商品の内容説明、特定の保険会社または保険商品の推奨、契約の勧誘を目的とするものではありません。

受取人に指定できる範囲、変更手続き、必要書類等は保険会社・商品ごとに異なります。個別の契約について確認・手続きを行う場合は、契約しているご契約のしおり・約款や、保険会社の案内をご確認ください。

税金の取扱いは、契約形態や個別事情、税制改正によって変わります。具体的な税額や適用の可否については、国税庁の情報や税理士等の専門家にご確認ください。当社は、保険会社の委託を受けて保険契約の締結の媒介または代理を行う保険募集人です。

いまの保険、「入ったときのまま」になっていませんか

当メディアが公開した実態調査(2026年7月・回答781名)では、生命保険加入者の56%が「10年以上前に加入したまま」63%が「保険やお金を相談できる担当FPがいない」と回答しました(調査リリース)。

  • 更新型は、更新のたびに保険料が上がります。更新時の年齢で保険料が再計算される仕組みのため、通知を確認しないまま自動更新が続いている契約も少なくありません。
  • 見直しの選択肢は、健康なうちほど広く保てます。加入・乗り換えには健康状態の告知が必要なため、健康状態が変わると選べる範囲は狭くなります。
  • 商品や予定利率は、加入時から改定されています。家族構成や住宅ローン残高の変化もあわせると、必要保障額と保険料のバランスが加入時のままちょうど良いとは限りません。

保障の「入りすぎ・不足・重複」は、放置した年数のぶんだけ広がりやすくなります。読み終えたら、いまの契約が現在のあなたに合っているかを一度確かめてみてください。

このページの要点

  • 受取人とは、被保険者が亡くなったときに死亡保険金を受け取る人として契約で指定する人です。
  • 指定できる範囲は配偶者・2親等以内の親族などが一般的で、保険会社によって取扱いが異なります。
  • 受取人は、原則として契約者の手続きで変更できます(被保険者が別の場合は同意が必要)。
  • 契約者・被保険者・受取人の組み合わせで、死亡保険金にかかる税金が相続税・所得税・贈与税に変わります。
  • 死亡保険金が相続税の対象になる場合、500万円×法定相続人数までが非課税になる枠があります。[1]
  • 離婚・再婚など家族構成が変わったときは、受取人の指定が現在の意向と合っているか確認することが大切です。

生命保険の受取人で変わる税金

生命保険の受取人とは、被保険者が亡くなったときに死亡保険金を受け取る人として、契約で指定する人のことです。生命保険の契約には、次の3つの立場があります。

立場役割
契約者保険会社と契約を結び、保険料を支払う人。受取人の指定・変更などの権利を持つ
被保険者保険の対象となる人。この人が亡くなったときなどに保険金が支払われる
受取人死亡保険金などを受け取る人として指定された人

死亡保険金は、受取人として指定された人が受け取る「受取人固有の財産」とされ、原則として遺産分割の対象とは別に扱われます。そのため、誰を受取人に指定するかは、お金を遺したい相手に確実に渡るか、そして税金がどうかかるかの両面で重要になります。受取人を指定して資産を遺す目的では一生涯保障が続く 終身保険 が検討されることもあります。生命保険全体の考え方は 生命保険の選び方 のページもあわせてご確認ください。

受取人に指定できる範囲

受取人に指定できる範囲は保険会社・商品によって異なりますが、一般には次のような考え方が多いとされています。

区分一般的な取扱いの例
配偶者指定できることが多い
2親等以内の血族(子・親・孫・祖父母・兄弟姉妹など)指定できることが多い
内縁の配偶者・同性パートナー保険会社により取扱いが異なる。同居・生計同一などの条件や確認資料を求められる場合がある
上記以外(友人・第三者など)原則として指定できないことが多い。保険金の不正な取得を防ぐため範囲が制限される

近年は、内縁関係や同性パートナーを受取人に指定できる商品も増えていますが、所定の条件を満たす必要があったり、確認資料の提出を求められたりすることがあります。指定できる範囲は商品ごとに異なるため、契約前に各社の取扱いをご確認ください。

受取人の変更方法

受取人の指定や変更は、原則として契約者の意思で行えます。一般的な流れは次のとおりです。

  1. 保険会社に受取人変更の手続きを申し出る(コールセンター・窓口・オンライン手続きなど、対応方法は保険会社による)
  2. 保険会社所定の手続書類に必要事項を記入する
  3. 被保険者が契約者と異なる場合は、被保険者の同意を得る
  4. 必要書類(本人確認書類や続柄の確認資料など)を提出する
  5. 保険会社が手続きを受け付け、変更が完了する

手続きの方法・必要書類・所要日数は保険会社や商品によって異なります。書類不要のオンライン手続きに対応している会社もあります。具体的な手続きは、契約しているご契約のしおり・約款や保険会社の案内をご確認ください。手続き後は、変更が反映されたことを通知や契約内容の確認画面で確認しておくと安心です。

遺言による受取人変更について

遺言によって受取人を変更する方法もありますが、その効力を保険会社に主張するには保険会社への通知が必要とされています。相続人が遺言の存在を把握していないと手続きが行われないこともあるため、変更したい場合は生前に保険会社へ届け出ておく方法が確実です。詳しい取扱いは保険会社にご確認ください。

受取人と税金の関係(相続税・所得税・贈与税)

死亡保険金にかかる税金は、契約者(保険料を負担した人)・被保険者・受取人の組み合わせによって、相続税・所得税・贈与税のいずれかに変わります。[1] 整理すると次のようになります。

契約者(保険料負担者)被保険者受取人かかる税金
本人(A)本人(A)相続人(B)相続税(非課税枠あり)
本人(A)配偶者(B)本人(A)所得税(一時所得)
本人(A)配偶者(B)子(C)贈与税
  • 相続税のパターン:契約者と被保険者が同じ人で、受取人がその相続人の場合。死亡保険金は「みなし相続財産」として相続税の対象になりますが、後述の非課税枠が使えます。
  • 所得税(一時所得)のパターン:保険料を負担した契約者本人が受取人で、被保険者が別の人の場合。受け取った保険金は一時所得として所得税・住民税の対象になります。
  • 贈与税のパターン:契約者・被保険者・受取人がすべて別の人の場合。保険料を負担していない人が保険金を受け取るため、贈与とみなされ、3つのなかで税負担が重くなりやすい点に注意が必要です。

このように、誰を受取人にするかだけでなく、誰が保険料を負担しているか(契約者)によっても税金の種類が変わります。相続税の詳しい考え方は 生命保険の相続税と非課税枠 のページ、相続・贈与全般は 相続・贈与のコラム もあわせてご確認ください。実際の税額や有利・不利は個別事情で異なるため、税理士等の専門家にもご相談ください。

死亡保険金の非課税枠(500万円×法定相続人数)

死亡保険金が相続税の課税対象になる場合(契約者=被保険者で受取人が相続人のパターン)には、500万円 × 法定相続人数までが非課税となる枠があります。[1]

法定相続人の数非課税となる金額の上限
1人500万円
2人1,000万円
3人1,500万円
4人2,000万円

この非課税枠は、受取人が相続人である場合に適用されます。受取人が相続人以外(たとえば相続放棄をした人や、相続人にあたらない人)の場合は、非課税枠の適用を受けられないことがあります。[1] 適用の可否や計算は個別事情によって異なり、税制改正で取扱いが変わることもあるため、最新の情報は国税庁のページをご確認のうえ、必要に応じて税理士等の専門家にご相談ください。

受取人指定の注意点(離婚・再婚・順位)

離婚・再婚で受取人を見直す

受取人は、変更手続きをしない限り契約時に指定した人のままです。離婚しても自動的には変更されないため、元配偶者を受取人にしたままにしておくと、被保険者が亡くなった場合に元配偶者へ死亡保険金が支払われることがあります。離婚・再婚など家族構成が変わったときは、受取人の指定が現在の意向と合っているかを確認し、必要に応じて変更手続きを行うことが大切です。

受取人が先に亡くなったとき

受取人が被保険者より先に亡くなり、受取人の変更をしないまま被保険者が亡くなった場合は、原則として死亡時点での受取人の法定相続人が保険金を受け取ります。意図しない人に渡る可能性があるため、受取人が亡くなったときは速やかに変更手続きを検討しましょう。

複数の受取人・受取割合の指定

受取人を複数指定し、受取割合(たとえば配偶者50%・子25%・子25%)を定められる商品もあります。誰に何割を渡すかによって、非課税枠の使われ方や受け取る金額が変わります。割合や順位の指定方法は商品によって異なるため、契約内容をご確認ください。未成年の子を受取人にする場合は、親権者などが代わりに受け取る取扱いになることが多く、家族構成によっては指定方法を慎重に検討する必要があります。

確認するときのポイント

1. 受取人が現在の意向と合っているか

結婚・離婚・出産・親族関係の変化など、ライフイベントのたびに受取人の指定を見直すと、意図した相手に保険金が渡りやすくなります。

2. 契約者・被保険者・受取人の組み合わせ

同じ受取人でも、誰が保険料を負担しているかによって税金の種類が変わります。相続・所得・贈与のどの扱いになるかを契約形態から確認しておきましょう。

3. 非課税枠を活かせる形になっているか

相続対策として死亡保険金を考える場合は、非課税枠(500万円×法定相続人数)が使える契約形態になっているかを確認します。税の判断は専門家にも相談すると安心です。

4. 手続きが完了しているか

受取人を変更したつもりでも、書類の不備などで手続きが完了していないことがあります。変更後は反映を確認し、契約内容を家族にも共有しておくと、いざというときに請求漏れを防げます。

よくある質問

生命保険の受取人には誰を指定できますか?
一般に、配偶者や子・親などの2親等以内の血族を指定できる保険会社が多いとされます。内縁関係や同性パートナーなどを指定できるかは、保険会社や商品によって取扱いが異なり、所定の条件(同居・生計同一など)や確認資料を求められる場合があります。指定できる範囲は商品ごとに異なるため、契約前に各社の取扱いをご確認ください。
受取人を変更したいときの手続きは?
受取人の指定・変更は、原則として契約者の意思で行えます。保険会社所定の手続書類を提出し、被保険者が契約者と異なる場合は被保険者の同意が必要です。手続きや必要書類は保険会社・商品によって異なるため、契約しているご契約のしおり・約款や保険会社の案内をご確認ください。
契約者・被保険者・受取人の組み合わせで税金は変わりますか?
はい、誰が契約者・被保険者・受取人かによって、死亡保険金にかかる税金の種類(相続税・所得税・贈与税)が変わります。契約者と被保険者が同一で受取人が相続人の場合は相続税、契約者と受取人が同一で被保険者が別の場合は所得税、3者がそれぞれ別の場合は贈与税の対象になるのが一般的です。具体的な取扱いは個別事情で異なるため、税理士等の専門家にもご確認ください。
死亡保険金の非課税枠はいくらですか?
死亡保険金が相続税の課税対象になる場合、500万円×法定相続人数までが非課税となる枠があります。たとえば法定相続人が3人なら1,500万円までが非課税です。受取人が相続人以外の場合や、契約形態によっては適用されないことがあります。最新の取扱いは国税庁の情報をご確認ください。
離婚した元配偶者を受取人のままにしているとどうなりますか?
受取人を変更しない限り、離婚後も元配偶者が受取人のままとなり、被保険者が亡くなった場合は元配偶者に死亡保険金が支払われることがあります。再婚や家族構成の変化があったときは、受取人の指定が現在の意向と合っているかを確認し、必要に応じて変更手続きを行うことが大切です。

受取人や契約形態をセカンドオピニオンで相談する

前述の実態調査では、63%の方が「保険やお金を相談できる担当FPがいない」と回答しています。契約内容と現在の状況のずれは放置した期間のぶんだけ広がりやすい一方、確かめること自体は無料・30分からの相談で始められます。特定の商品をすすめることはありません。

受取人を誰にするか、いまの契約形態で税金がどうなるかは、家族構成や目的によって整理の仕方が変わります。すでに加入している保険の受取人を見直したい方も、これから契約を検討している方も、中立的な立場からの「セカンドオピニオン」として内容を一緒に確認できます。

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ファイナンシャル・プランナー 中尾紀子

担当ファイナンシャル・プランナー

中尾 紀子(FP2級・相続診断士)

得意分野:公的制度活用・資産形成。医療業界出身の視点から、特定の商品をすすめるのではなく、いまの保障・保険料・公的制度の使い方を、複数の保険会社を取り扱う生命保険募集人として、事実に沿って一緒に点検します。

受取人や契約形態をセカンドオピニオンで無料相談する

すでに加入している保険の受取人や契約形態、これから検討している内容が、いまのあなたに必要か・合っているかを、状況や目的に合わせて一緒に確かめます。税金が関わる部分は、税理士等の専門家への相談が必要かどうかの整理にもご利用いただけます。

セカンドオピニオンで無料相談する

無料・オンライン相談/特定の保険商品の勧誘を目的とするものではありません。

ご相談にあたっての注意事項

本ページは、生命保険の受取人に関する一般的な情報提供を目的としたものです。個別の保険商品の推奨、特定の保険会社の推奨、契約の勧誘を目的とするものではありません。

受取人に指定できる範囲、変更手続き、必要書類等は商品ごとに異なります。個別の契約について確認・手続きを行う場合は、ご契約のしおり・約款や保険会社の案内を必ずご確認ください。また、実際のご加入にあたっては、お客さまのご意向、知識・経験、財産の状況、加入目的、リスク許容度等を確認したうえで、登録済みの保険募集人が説明します。

税金の取扱いは、契約形態・個別事情・税制改正によって変わります。本ページの税の記載は一般的な説明であり、個別の税額や有利・不利を保証するものではありません。具体的な判断は、国税庁の情報や税理士等の専門家にご確認ください。

運営者情報

本サイトは、スペシャリスト・ドクターズ株式会社が運営しています。当社は、保険会社の委託を受けて保険契約の締結の媒介または代理を行う保険募集人(保険代理店)です。当社が取り扱う保険会社・保険商品の範囲内で情報提供を行います。

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最終確認日:
作成・監修:スペシャリスト・ドクターズ株式会社/塩飽 哲生(保険募集人登録番号:04DAACE029657)

出典

  1. 国税庁「No.1750 死亡保険金を受け取ったとき」(確認時点:2026年6月) https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/1750.htm
  2. 国税庁「No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金」(確認時点:2026年6月) https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4114.htm
  3. 一般社団法人 生命保険協会(確認時点:2026年6月) https://www.seimei.or.jp/
  4. 金融庁「保険会社向けの総合的な監督指針」(確認時点:2026年6月) https://www.fsa.go.jp/