受給開始・支給日

年金繰り下げ受給で後悔する5つのパターン
損益分岐と注意点

老後資金と使ってよいお金を逆算して家計を整える場面
年金額だけでなく、医療費、楽しみ、使ってよいお金の余白まで確認します。

繰下げ受給は月0.7%増額で魅力的だが、「税・社保の負担増」「加給年金の受給不可」「健康寿命」等で後悔するケースもある

記事の答えを確認した次に

65歳から受け取る?働くなら待つ?いつ決めればいい?

決めるタイミング: 受給開始を請求する前、退職日や再雇用の条件を決める前。

相談で繰り返される本音

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初回で口頭整理できること

初回は、受け取り開始の候補、働き方、当面使える資金を並べ、比較する軸を口頭で整理します。

その次に分けること

年金記録と退職条件がそろったら、候補ごとの手取りと資金推移を確認します。

初回の範囲: 受給開始の代理決定、年金請求、将来額の保証、金融商品の見積り・申込みは初回に行いません。

初回で受け取り時期の見立てを聞く

初回は口頭で整理します。資料がなくても、分かる範囲から始められます

相談前のFAQ

資料がそろっていなくても相談できますか?

はい。初回は、いま分かる範囲から迷いと確認順を整理します。通知書、通帳、財産や家計のメモなどが手元にあれば、分かる範囲だけご用意ください。

初回で何を持ち帰れますか?

いま決めること、まだ決めなくてよいこと、次に確認する数字や窓口を口頭で整理して持ち帰れます。初回当日の資料完成は約束していません。

初回に商品や契約の話がありますか?

初回は迷いと数字の整理に使います。金融商品の見積り、申込み、契約変更は初回の範囲に含みません。

目次(13セクション)
  1. 繰下げ受給で後悔する人が増えている
  2. 繰下げ受給の仕組み|月0.7%増額・最大84%
  3. 増額率テーブル|65歳〜75歳の受給額早見表
  4. 損益分岐点の計算|何歳まで生きれば元が取れるか
  5. 繰下げで後悔する5つのパターン
  6. 加給年金・振替加算が消えるリスク
  7. 税金・社会保険料の増加で手取りが目減り
  8. 在職老齢年金との関係|停止分は増額対象外
  9. 繰下げ中に死亡した場合の取扱い
  10. 繰下げの撤回(一括受取)の仕組み
  11. 後悔しない判断チェックリスト
  12. 繰下げをしないほうが良い人・向いている人
  13. よくある質問

繰下げ受給で後悔する人が増えている

年金の繰下げ受給(66〜75歳開始)は月0.7%の増額で人気ですが、「繰下げを選んで後悔した」という声も少なくありません。2022年4月の制度改正で繰下げの上限が70歳から75歳に延長され、最大84%増額が可能になったことで注目度が上がりましたが、増額率だけに注目して選ぶと、税負担の増加や加給年金の喪失で実質的な手取りが期待より大幅に少なくなるケースがあります。

厚生労働省の統計では、老齢基礎年金の繰下げ受給を選択した人は全体の約2%程度にとどまります。にもかかわらずメディアやSNSでは「繰下げが得」という情報が広がり、仕組みを十分に理解しないまま繰下げを選んで後悔する方が増えています。

繰下げ受給の代表的な後悔パターン

  • 所得税・住民税・社会保険料が増えて手取りが思ったより増えない
  • 加給年金・振替加算が受け取れず損をした
  • 繰下げ中に亡くなり損益分岐点に届かなかった
  • 繰下げ待機中にまとまった現金が必要になった
  • 在職老齢年金で年金が停止されていた期間を誤算

繰下げ受給の仕組み|月0.7%増額・最大84%

繰下げ受給とは、本来65歳から受け取れる老齢基礎年金・老齢厚生年金の受給開始を66歳以降に遅らせることで、年金額を増やす制度です。増額率は1か月あたり0.7%で、繰下げた月数に応じて生涯にわたり増額されます。

繰下げの基本ルール

  • 対象年金:老齢基礎年金と老齢厚生年金(それぞれ別々に繰下げ可能)
  • 繰下げ可能期間:66歳0か月〜75歳0か月(2022年4月以降に70歳を迎える方)
  • 増額率:繰下げ月数 × 0.7%(最大120か月 × 0.7% = 84%)
  • 増額は生涯適用:一度決まった増額率は死亡するまで変わらない
  • 基礎と厚生は別々に繰下げ可能:基礎年金だけ繰下げ、厚生年金は65歳から受給といった選択もできる

たとえば老齢基礎年金だけを70歳まで繰下げ、老齢厚生年金は65歳から通常受給するという「片方だけ繰下げ」も可能です。厚生年金を65歳から受給すれば加給年金も受け取れるため、後述するリスクを軽減できます。

繰下げの手続き

繰下げ受給をするには、65歳到達時に「年金請求書」を提出しないでおくだけです。特別な届出は不要で、受給を開始したい時点で年金事務所に「老齢基礎年金・老齢厚生年金 支給繰下げ請求書」を提出します。

増額率テーブル|65歳〜75歳の受給額早見表

以下は、65歳時点の年金額を月額15万円(年額180万円)と仮定した場合の、繰下げ年齢ごとの増額率と受給額の早見表です。

受給開始年齢繰下げ月数増額率月額(概算)年額(概算)
65歳(通常)0か月0%15.0万円180万円
66歳12か月8.4%16.3万円195万円
67歳24か月16.8%17.5万円210万円
68歳36か月25.2%18.8万円225万円
69歳48か月33.6%20.0万円241万円
70歳60か月42.0%21.3万円256万円
71歳72か月50.4%22.6万円271万円
72歳84か月58.8%23.8万円286万円
73歳96か月67.2%25.1万円301万円
74歳108か月75.6%26.3万円316万円
75歳120か月84.0%27.6万円331万円

※上記は税・社会保険料控除前の額面です。手取り額は後述のとおり額面より低くなります。

増額率の計算式

増額率 = 0.7% × 65歳到達月から繰下げ申出月の前月までの月数

たとえば68歳6か月で繰下げ請求した場合:0.7% × 42か月 = 29.4%増額となります。

損益分岐点の計算|何歳まで生きれば元が取れるか

繰下げ受給は受給開始を遅らせる分、待機期間中の年金を受け取れません。「何歳まで生きれば、繰下げた方がトータルで得になるか」が損益分岐点です。

受給開始年齢別の損益分岐点(税・保険料考慮前)

受給開始年齢損益分岐年齢(概算)65歳受給と比べて得になるまでの年数
66歳約78歳約12年
67歳約79歳約12年
68歳約80歳約12年
70歳約82歳約12年
75歳約87歳約12年

どの繰下げ年齢でも、損益分岐点はおおむね受給開始から約11〜12年後です。これは数学的に0.7%/月の増額率から導かれる構造的な特徴です。

平均寿命との比較

2023年の日本人の平均寿命は男性81.09歳、女性87.14歳です(厚生労働省「簡易生命表」)。

  • 70歳繰下げ(損益分岐82歳):女性は平均寿命を超えるため有利。男性は平均寿命とほぼ同じでリスクあり
  • 75歳繰下げ(損益分岐87歳):女性でも平均寿命と同程度。男性は平均寿命を大きく超える必要がある

ただし、平均寿命は0歳時点の期待値です。65歳まで生存した方の平均余命は男性約19年(84歳)、女性約24年(89歳)であり、損益分岐を超える確率はやや高くなります。

税・社保を考慮すると損益分岐はさらに後ろにずれる

上記は額面ベースの計算です。繰下げで年金額が増えると税率・保険料率が上がるため、手取りベースの損益分岐点は額面ベースよりさらに1〜3年後ろにずれることがあります。後述の「税金・社会保険料の増加」で詳しく解説します。

繰下げで後悔する5つのパターン

繰下げ受給は正しく活用すれば老後資金を大きく強化できる制度ですが、以下の5つのパターンに当てはまると後悔につながります。

パターン1:税・社会保険料の増加を想定していなかった

年金額が増えると所得が増え、所得税・住民税・国民健康保険料・介護保険料が連動して上昇します。額面42%増でも手取りは30%台前半の増額にとどまるケースが多く、「思ったほど増えなかった」と後悔する方がいます。

パターン2:加給年金を丸ごと失った

老齢厚生年金を繰下げると、待機中は加給年金(年額約40万円)が支給されません。配偶者が年下の場合、加給年金の受給権を数年分失うことになり、繰下げの増額分を上回る損失になることもあります。

パターン3:繰下げ中の健康悪化・死亡

損益分岐点に届かない年齢で亡くなった場合、トータルの受給額は65歳通常受給より少なくなります。特に持病のある方や、家系的に短命の傾向がある方は慎重な判断が必要です。

パターン4:生活資金が足りなくなった

繰下げ待機中は年金を受け取れないため、その期間の生活費を貯蓄や他の収入でまかなう必要があります。想定外の出費(医療費・介護費・住宅修繕等)が発生して生活が苦しくなり、繰下げを後悔するケースがあります。

パターン5:在職老齢年金の停止を見落としていた

65歳以降も会社勤めで高収入の場合、在職老齢年金制度で年金の一部が支給停止されることがあります。停止された部分は繰下げ増額の対象外になるため、「繰下げたのに増額が少ない」と気づいて後悔するパターンです。

加給年金・振替加算が消えるリスク

加給年金は、厚生年金の被保険者期間が20年以上ある方が65歳になったとき、年下の配偶者(65歳未満)や18歳未満の子がいる場合に年金に上乗せされる制度です。2026年度の加給年金額は配偶者分で年額約40万円(特別加算含む)です。

繰下げで加給年金が消える仕組み

加給年金は老齢厚生年金に加算されるものです。老齢厚生年金を繰下げて待機中の間は、本体の老齢厚生年金が支給されないため、加給年金も支給されません。配偶者が65歳に達すると加給年金の受給権自体が消滅するため、繰下げ待機中に配偶者が65歳を迎えると加給年金は1円も受け取れずに終わります。

加給年金の損失額シミュレーション

夫65歳・妻60歳のケースで老齢厚生年金を70歳まで繰下げた場合:

  • 加給年金の本来の受給期間:妻60歳〜65歳の5年間
  • 損失額:約40万円 × 5年 = 約200万円
  • 繰下げ増額で200万円を取り戻すには、損益分岐からさらに数年かかる

振替加算にも影響する

配偶者が65歳に達すると、加給年金に代わって配偶者自身の老齢基礎年金に「振替加算」が上乗せされます。振替加算は配偶者の生年月日によって金額が異なりますが、年額数万円〜数万円台です。老齢基礎年金を繰下げている場合、基礎年金の繰下げ待機中は振替加算も支給されません。ただし振替加算自体は繰下げ増額の対象外で、受給開始後も増額されない点に注意が必要です。

対策:老齢厚生年金だけ65歳から受給する

老齢基礎年金と老齢厚生年金は別々に繰下げ可能です。加給年金を受け取りたい場合は、老齢厚生年金は65歳から通常受給し、老齢基礎年金だけを繰下げる方法が有効です。こうすれば加給年金を受け取りつつ、基礎年金の増額も得られます。

税金・社会保険料の増加で手取りが目減り

年金収入が増えると、所得税・住民税・国民健康保険料・介護保険料がすべて上昇します。繰下げで額面が大幅に増えても、手取りの増加はそこまで大きくならないのが現実です。

65歳受給 vs 70歳繰下げの手取り比較

項目65歳通常受給70歳繰下げ(42%増)
年金額(年・概算)200万円284万円
所得税・住民税約5万円約15万円
国民健康保険料約10万円約20万円
介護保険料約5万円約10万円
税・保険料合計約20万円約45万円
手取り(概算)約180万円約239万円
実質増額率約33%

※上記は年金以外の収入がない単身者の概算。実際は他の収入・控除額・家族構成・自治体の保険料率によって大きく異なります。

医療費の自己負担割合にも影響

75歳以上が加入する後期高齢者医療制度では、課税所得に応じて医療費の自己負担割合が1割・2割・3割と変わります。繰下げで年金収入が増えると、自己負担割合が1割から2割に上がるケースがあり、医療費が実質2倍になります。特に持病があり通院頻度が高い方にとっては大きな負担増です。

住民税非課税世帯から外れるリスク

年金収入が一定額以下であれば住民税非課税世帯となり、国民健康保険料・介護保険料の軽減、高額療養費の上限額引き下げなど、さまざまな優遇措置を受けられます。繰下げで年金が増えると非課税世帯の基準を超え、保険料の軽減措置がなくなる場合があります。軽減措置の喪失額は保険料の増加額より大きくなることもあるため注意が必要です。

在職老齢年金との関係|停止分は増額対象外

65歳以降も会社員として厚生年金に加入しながら働く場合、給与(総報酬月額相当額)と老齢厚生年金の月額の合計が50万円(2024年度基準)を超えると、超過分の半額が年金から支給停止されます。これが在職老齢年金制度です。

停止された部分は繰下げ増額の対象外

繰下げの増額率は「支給停止されていない部分」にだけ適用されます。たとえば月額15万円の老齢厚生年金のうち5万円が在職停止されていた場合、繰下げ増額は残り10万円部分にしかかかりません。

在職停止がある場合の増額例(70歳繰下げ)

  • 老齢厚生年金月額:15万円
  • 在職停止額:5万円/月
  • 増額対象:10万円 × 42% = 4.2万円増
  • 繰下げ後月額:15万円 + 4.2万円 = 19.2万円(停止がなければ21.3万円のはず)

在職停止がなければ増額は6.3万円のところ、4.2万円にとどまります。

対策:老齢基礎年金だけ繰下げる

在職老齢年金で停止されるのは老齢厚生年金だけです。老齢基礎年金は在職停止の対象外なので、基礎年金だけを繰下げれば増額分が目減りすることはありません。高収入で在職停止が見込まれる方は「厚生年金は65歳受給・基礎年金だけ繰下げ」が合理的な選択です。

繰下げ中に死亡した場合の取扱い

繰下げ待機中(まだ年金を請求していない状態)に亡くなった場合、遺族が受け取れるのは65歳時点の年金額で計算した未支給年金です。繰下げ増額は適用されません。

未支給年金の請求

年金受給権者が亡くなった場合、生計を同じくしていた遺族(配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹・その他3親等内の親族)は未支給年金を請求できます。繰下げ待機中の死亡では、65歳から死亡月までの年金が65歳時点の金額で一括支給されます。

遺族年金への影響

遺族厚生年金の額は、亡くなった方の老齢厚生年金の報酬比例部分をもとに計算されます。繰下げの増額分は遺族厚生年金の計算に反映されません。つまり、繰下げて年金を増やしても遺族が受け取る年金額は変わりません。

繰下げ中の死亡で特に注意すべきケース

  • 配偶者の老後資金が年金頼みの場合:遺族年金に繰下げ増額は反映されないため、配偶者の老後設計が崩れるリスクがある
  • 75歳まで繰下げ予定だった場合:10年間年金を受け取らずに亡くなると、未支給年金は65歳時点の額で計算されるため、繰下げの恩恵はゼロ

繰下げの撤回(一括受取)の仕組み

繰下げ待機中に考えが変わった場合や、まとまった資金が必要になった場合、繰下げを撤回して65歳に遡って年金を一括受給することが可能です。

撤回の条件と制限

  • 撤回できるのは「繰下げ待機中」のみ:まだ繰下げ請求をしていない段階であれば撤回可能
  • 一度繰下げ請求をした後は変更不可:たとえば70歳で繰下げ請求した後に「やっぱり65歳からにしたい」はできない
  • 一括受給の年金額は65歳時点の額:繰下げ増額は適用されない
  • 時効(5年)に注意:70歳を超えてから撤回した場合、65歳〜(撤回時から5年前)の分は時効で受け取れない可能性がある

2023年4月からの「みなし繰下げ」制度

2023年4月以降、80歳以降に繰下げ待機中の方が撤回した場合でも、5年前の時点で繰下げ請求したとみなす「みなし繰下げ」の特例が設けられました。たとえば80歳で撤回した場合、75歳時点で繰下げ請求したとみなし、75歳〜80歳の5年分の増額年金を一括で受け取れます。ただし、この特例は2023年4月以降に70歳を迎える方が対象です。

撤回の判断ポイント

  • 重い病気が見つかり寿命が短くなりそうな場合 → 撤回して一括受給が合理的
  • 想定外の大きな出費が発生した場合 → 撤回で一括資金を確保
  • 75歳以降に撤回する場合 → 「みなし繰下げ」で増額を一部確保できる可能性あり

後悔しない判断チェックリスト

繰下げ受給を検討する際に、以下の10項目をチェックしてから判断することをお勧めします。

繰下げ判断チェックリスト

  1. 健康状態:持病がなく、家系的にも長寿の傾向がある → 繰下げに適性あり
  2. 待機中の生活資金:年金なしでも生活できる貯蓄・収入がある → 繰下げ可能
  3. 加給年金の有無:配偶者が年下で加給年金の対象 → 厚生年金は繰下げない方が有利
  4. 在職老齢年金の停止:65歳以降も高収入で在職停止あり → 厚生年金の繰下げメリットは薄い
  5. 配偶者の老後設計:自分が亡くなった場合の配偶者の生活資金は確保できているか
  6. 税・社保の負担増:繰下げ後の手取りを試算したか(額面だけで判断していないか)
  7. 医療費の自己負担割合:繰下げ後に自己負担割合が上がらないか確認したか
  8. 住民税非課税世帯の維持:繰下げで非課税世帯から外れないか確認したか
  9. 想定外の出費への備え:住宅修繕・車の買い替え・子や孫への援助などの予定がないか
  10. 片方だけ繰下げの検討:基礎年金だけ・厚生年金だけの繰下げを比較したか

上記のうち3つ以上に不安要素がある場合は、繰下げのリスクが高い可能性があります。FPに相談して自分に最適な受給戦略をシミュレーションしてもらうことをお勧めします。

繰下げをしないほうが良い人・向いている人

繰下げをしないほうが良い人

  • 配偶者(年下)がいて加給年金を受け取れる見込みがある(厚生年金の繰下げは不利)
  • 健康上の不安があり長生きが見込めない
  • 65〜70歳の間にまとまった資金(住宅リフォーム・医療費等)が必要
  • 在職で高収入のため在職老齢年金の停止対象になっている(厚生年金の繰下げメリットが薄い)
  • 繰下げ中の生活資金が不足する可能性がある
  • 年金収入が増えると住民税非課税世帯から外れるボーダーライン上にいる

繰下げに向いている人

  • 65歳以降も就労収入や不動産収入があり、年金がなくても生活できる
  • 健康で長寿の家系に属し、長生きする自信がある
  • 配偶者と同い年か年上で、加給年金の受給期間が短いまたは対象外
  • 在職老齢年金の支給停止に該当しない(退職後に繰下げ期間を設ける場合も含む)
  • 「基礎年金だけ繰下げ」という選択肢を検討できる(加給年金と両立可能)

よくある質問

繰下げを途中でやめることはできる?
繰下げ待機中(まだ請求していない段階)であれば、65歳時点に遡って一括受給が可能です(増額はなし)。一度繰下げ請求をした後は変更できません。70歳を超えてからの撤回は時効(5年)に注意が必要ですが、2023年4月以降は「みなし繰下げ」の特例があります。
在職老齢年金で停止されていた期間も繰下げ増額の対象?
在職老齢年金で支給停止されていた部分は繰下げ増額の対象外です。停止期間が長い場合、繰下げの実質的な効果が大きく減少します。基礎年金だけ繰下げる方が合理的なケースもあるため、事前にFPに相談することをお勧めします。
老齢基礎年金と老齢厚生年金を別々に繰下げられる?
はい、別々に繰下げ可能です。たとえば「老齢厚生年金は65歳から通常受給し、老齢基礎年金だけ70歳まで繰下げる」ことで、加給年金を受け取りつつ基礎年金の増額も得られます。在職老齢年金の停止がある方にも有効な方法です。
繰下げ中に死亡したら年金はどうなる?
遺族が未支給年金として請求できます。金額は65歳時点の年金額で計算され、繰下げ増額は適用されません。また遺族厚生年金にも繰下げ増額は反映されないため、配偶者の老後設計には影響しない点に注意が必要です。
繰下げで年金が増えると医療費の自己負担割合は上がる?
上がる可能性があります。75歳以降の後期高齢者医療制度では、課税所得に応じて自己負担割合が1割・2割・3割と変わります。繰下げで年金収入が増えると自己負担割合が上がるケースがあり、通院頻度が高い方は実質的な負担増が大きくなります。
損益分岐点は何歳くらい?
額面ベースでは、どの繰下げ年齢でも受給開始から約11〜12年後が損益分岐点です(70歳開始なら約82歳、75歳開始なら約87歳)。ただし税・社会保険料の増加を考慮すると手取りベースの損益分岐はさらに1〜3年後ろにずれることがあります。

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最終確認日:2026-05-15

※本記事は2026年5月時点の一般的な情報であり、個別の税務・法務相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・金額は個人の状況により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および専門家にご相談ください。本記事の情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。

本相談は年金事務所・自治体・勤務先の手続きや受給額の確定を代行するものではありません。