不動産売却時の譲渡所得税はいくら?
5年の壁と税率の使い分け【2026】
不動産を売って利益が出たときだけ課税されるのが譲渡所得税です。 最大の論点は所有期間「5年の壁」――5年超かどうかで税率が約2倍違います。本記事では、譲渡所得の計算式、長期・短期の税率、取得費が分からないときの代替計算、3000万円特別控除との組み合わせまでを丁寧に解説します。
結論:3分でわかる譲渡所得税
- 計算式:譲渡所得 = 売却価格 − 取得費 − 譲渡費用 − 特別控除
- 5年の壁:所有期間5年超で 長期 20.315%、5年以下で 短期 39.63%(住民税込)
- マイホーム特例:3,000万円特別控除+10年超なら軽減税率(6,000万円以下部分は14.21%)
- 所有期間の数え方:売却した年の1月1日時点で5年超かどうか(実際の取得日とずれる)
- 取得費不明:売却価格の5%を概算取得費として使える(ただし不利になりがち)
譲渡所得税の基本
不動産売却で発生する税金は、正確には「譲渡所得税+住民税+復興特別所得税」の3つの合算です。利益(譲渡所得)が出たときだけ課税され、損失なら税金はゼロ。買ったときより安く売れた場合は、原則として税金は発生しません。
5年の壁と税率の違い
| 所有期間 | 区分 | 所得税+住民税 |
|---|---|---|
| 5年超(長期) | 長期譲渡所得 | 20.315% |
| 5年以下(短期) | 短期譲渡所得 | 39.63% |
| 10年超かつマイホーム(軽減税率) | 軽減税率の特例 | 6,000万円以下部分 14.21% |
注意点として、所有期間は「売却した年の1月1日時点」で判定します。2020年6月に買って2025年8月に売ると一見5年超ですが、2025年1月1日時点ではまだ4年7か月なので短期扱い。1月以降に売却日をずらすだけで税額が半分になるケースがあるのは、この判定ルールのせいです。
取得費・譲渡費用に何が入るか
- 取得費:購入価格+購入時の仲介手数料・登記費用・印紙税・不動産取得税。建物は減価償却した残額
- 譲渡費用:売却時の仲介手数料・印紙税・測量費・解体費(売却目的の場合)
- 取得費が不明な場合:売却価格の5%を概算取得費に。ただし実際の取得費の方が大きいケースが多く、領収書等の保管が重要
3000万円特別控除と軽減税率
マイホーム(自己居住用)を売却するときは、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があります。さらに10年超所有なら軽減税率の特例も併用可能。詳細は 3000万円特別控除の専用ページ をご覧ください。
買い替え特例という選択肢
マイホームを売って新しい家を買う場合、要件を満たせば譲渡益への課税を将来に繰り延べできる買い替え特例があります(特定の居住用財産の買換え特例)。ただし将来売るときに課税されるだけで、非課税にはなりません。3000万円特別控除との併用は不可なので、どちらが得かのシミュレーションが必須です。
確定申告の手順
- 売却の翌年2月16日〜3月15日に確定申告
- 必要書類:売買契約書(取得時・売却時)、登記事項証明書、仲介手数料の領収書、住民票(マイホーム特例時)
- e-Tax または税務署の窓口で提出
- 納付は3月15日まで(振替納税なら4月)
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