税金・節税

登録免許税はいくら?
登記の種類別・税率早見表【2026】

税金と固定費を確認して毎月の手取りの余白を整える場面
税金や控除の確認を、毎月の手取りと将来資金の判断につなげます。

誰に?:登記をする人(買主・新築した人・相続人・贈与を受けた人)

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目次(12セクション)
  1. 登録免許税の基本
  2. 税率早見表(売買・新築・相続・贈与・抵当権)
  3. かんたん試算(売買・新築・抵当権設定の合算)
  4. ケース別 計算例4パターン
  5. 住宅用家屋証明書で軽減を受ける条件と手順
  6. 相続登記の登録免許税 — 義務化と免税特例
  7. 売買 vs 相続 vs 贈与 — 登録免許税の比較
  8. 納付方法と必要書類チェックリスト
  9. 登録免許税と他の不動産税の全体像
  10. 司法書士に依頼する場合の費用相場
  11. 2026年度 軽減税率の延長・改正ポイント
  12. よくある質問(FAQ)

登録免許税の基本

登録免許税は、登記簿に権利を記録する際に国に納める国税です。法務局で登記申請するときに、申請書に収入印紙を貼るか、オンラインで電子納付します。

不動産を購入・新築・相続・贈与したときに「所有権の移転」や「抵当権の設定」を法務局に届け出ますが、そのたびに登録免許税が発生します。税額は課税標準(固定資産税評価額や借入額)× 税率で計算されます。

計算のベースとなる「固定資産税評価額」は実勢価格(時価)のおおよそ70%が目安です。つまり、時価5,000万円の不動産でも課税標準は約3,500万円になるケースが多く、税額もその分だけ抑えられます。

税率早見表(売買・新築・相続・贈与・抵当権)

登記の種類本則税率軽減後課税標準
所有権移転(売買)土地2.0%1.5%(〜2026年3月)固定資産税評価額
所有権移転(売買)建物2.0%0.3%(自己居住用)固定資産税評価額
所有権保存(新築)0.4%0.15%(自己居住用)法務局認定価額
所有権移転(相続)0.4%固定資産税評価額
所有権移転(贈与)2.0%固定資産税評価額
抵当権設定(住宅ローン)0.4%0.1%(自己居住用)借入額

※軽減税率は適用期限・条件あり。最新は法務局・国税庁で要確認。

かんたん試算(売買・新築・抵当権設定の合算)

数字を入れると登記別の税額が表示されます。

ケース別 計算例4パターン

実際の数字で登録免許税を計算してみましょう。以下の4パターンは、よくある取引を想定した具体例です。

ケース1: 新築マンション購入(自己居住用・軽減あり)

項目課税標準税率税額
土地・所有権移転(売買)1,500万円1.5%(軽減)225,000円
建物・所有権保存(新築)1,200万円0.15%(軽減)18,000円
抵当権設定3,000万円0.1%(軽減)30,000円
合計273,000円

軽減なし(本則税率)の場合: 土地30万円+建物4.8万円+抵当権12万円=468,000円。軽減適用で約19.5万円の節約になります。

ケース2: 中古戸建て購入(自己居住用・軽減あり)

項目課税標準税率税額
土地・所有権移転(売買)1,000万円1.5%(軽減)150,000円
建物・所有権移転(売買)500万円0.3%(軽減)15,000円
抵当権設定2,500万円0.1%(軽減)25,000円
合計190,000円

中古の建物は売買扱い(本則2.0%→軽減0.3%)で、新築の保存登記(本則0.4%→軽減0.15%)とは税率が異なる点に注意してください。

ケース3: 相続による土地・建物の移転

項目課税標準税率税額
土地・所有権移転(相続)2,000万円0.4%80,000円
建物・所有権移転(相続)800万円0.4%32,000円
合計112,000円

相続は0.4%で統一されており、住宅用家屋証明書による軽減はありません。ただし、固定資産税評価額100万円以下の土地には免税特例があります。

ケース4: 贈与による土地の移転

項目課税標準税率税額
土地・所有権移転(贈与)2,000万円2.0%400,000円
建物・所有権移転(贈与)800万円2.0%160,000円
合計560,000円

贈与は売買と同じ2.0%が適用され、軽減措置もないため最も税額が高くなります。生前贈与を検討する際は、登録免許税のほか贈与税・不動産取得税も含めた総コストで判断することが重要です。

住宅用家屋証明書で軽減を受ける条件と手順

登録免許税の軽減措置は「住宅用家屋証明書」を登記申請時に添付することで適用されます。証明書は市区町村役場で取得できますが、いくつかの条件を満たす必要があります。

軽減適用の4つの条件

条件内容確認方法
1. 個人の自己居住用法人名義・投資用・セカンドハウスは対象外住民票の異動予定で確認
2. 取得後1年以内に登記引渡し日から1年以内に登記申請すること売買契約書・引渡し確認書
3. 床面積50㎡以上登記簿上の床面積が50㎡以上であること登記事項証明書・設計図面
4. 築年数・耐震基準新築は制限なし。中古は昭和57年以降または新耐震基準適合証明あり建築確認通知書・耐震診断書

住宅用家屋証明書の取得手順

  1. 市区町村の税務課(資産税課)窓口へ行く
  2. 申請書(窓口で入手可)に記入する
  3. 添付書類を提出する(売買契約書の写し、登記事項証明書、住民票の写しなど)
  4. 手数料を支払う(1通あたり1,300円程度。自治体により異なる)
  5. 即日または翌日に証明書が交付される
  6. 証明書を司法書士に渡すか、自分で登記申請書に添付する

注意点: 住宅用家屋証明書は登記申請の「前」に取得しておく必要があります。登記完了後に取得しても軽減の適用はできません。引渡し前後のスケジュールに余裕を持って準備しましょう。

相続登記の登録免許税 — 義務化と免税特例

2024年4月1日から相続登記が義務化されました。相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に登記しないと、10万円以下の過料が科される可能性があります。

相続登記の免税特例

以下の場合は登録免許税が免税(0円)になります。

特例条件適用期限
少額土地の免税固定資産税評価額が100万円以下の土地を相続する場合2025年3月31日まで
二次相続の免税亡くなった方が相続登記をする前に死亡した場合の、その亡くなった方名義への移転登記2025年3月31日まで

相続登記の義務化タイムライン

  • 2024年4月1日: 相続登記の義務化施行。相続を知った日から3年以内に登記
  • 施行前の相続分: 2027年3月31日までに登記すれば過料の対象外
  • 相続人申告登記: 遺産分割が決まらない場合の暫定措置。簡易に相続人であることを届け出れば義務を果たしたことになる

相続登記は0.4%と税率自体は低いですが、複数の不動産を相続した場合はまとまった金額になります。早めに司法書士に相談して費用を把握しておくことをおすすめします。

売買 vs 相続 vs 贈与 — 登録免許税の比較

同じ不動産(土地評価額2,000万円・建物評価額800万円)を取得する方法によって、登録免許税がどれだけ変わるか比較します。

取得方法土地の税額建物の税額合計備考
売買(本則)40万円16万円56万円投資用・法人名義の場合
売買(軽減)30万円2.4万円32.4万円自己居住用で証明書あり
相続8万円3.2万円11.2万円軽減なし・0.4%固定
贈与40万円16万円56万円軽減措置なし

相続は登録免許税が最も安く、贈与は売買本則と同額で最も高くなります。親から子への不動産移転では、登録免許税のほか相続税 vs 贈与税 vs 譲渡所得税の総コスト比較が重要です。FPや税理士に全体設計を相談することで、数十万円〜数百万円の差が出るケースがあります。

納付方法と必要書類チェックリスト

登録免許税の3つの納付方法

納付方法手順注意点
収入印紙法務局の売店または郵便局で購入し、登記申請書に貼付消印はしない(法務局が消印する)
電子納付オンライン申請時にインターネットバンキング等で納付ATMからのペイジー納付も可
現金納付税額3万円超の場合、銀行で納付し領収書を申請書に貼付一部法務局でのみ利用可

登記申請の必要書類チェックリスト

登記の種類ごとに必要な書類が異なります。以下は一般的な必要書類です。

売買による所有権移転登記

  • ☑ 登記申請書
  • ☑ 売買契約書(原本提示・コピー添付)
  • ☑ 売主の登記識別情報(権利証)
  • ☑ 売主の印鑑証明書(3か月以内)
  • ☑ 買主の住民票の写し
  • ☑ 固定資産評価証明書(最新年度のもの)
  • ☑ 住宅用家屋証明書(軽減適用の場合)
  • ☑ 委任状(司法書士に依頼する場合)

相続による所有権移転登記

  • ☑ 登記申請書
  • ☑ 被相続人の出生〜死亡までの戸籍謄本
  • ☑ 相続人全員の戸籍謄本
  • ☑ 被相続人の住民票の除票
  • ☑ 相続人の住民票の写し
  • ☑ 固定資産評価証明書
  • ☑ 遺産分割協議書+相続人全員の印鑑証明書(法定相続以外の場合)
  • ☑ 遺言書(ある場合)

登録免許税と他の不動産税の全体像

不動産を取得すると登録免許税以外にも複数の税金がかかります。購入時の資金計画では、これらを合算して「諸費用」を見積もることが大切です。

税金の種類課税タイミング税率の目安誰に?
登録免許税登記申請時(1回)0.1%〜2.0%登記する人
不動産取得税取得後3〜6か月(1回)土地・住宅3%/非住宅4%取得した人
印紙税契約書作成時(1回)1千円〜6万円契約当事者
固定資産税毎年1月1日(毎年)1.4%(標準税率)所有者
都市計画税毎年1月1日(毎年)0.3%(上限)市街化区域の所有者
譲渡所得税売却時(1回)短期39.63%/長期20.315%売却した人

例えば、固定資産税評価額3,000万円の物件を購入した場合、登録免許税(約20〜50万円)+不動産取得税(約45〜90万円)+印紙税(1〜3万円)で、税金だけで100万円前後になるケースもあります。住宅ローンの頭金・諸費用として準備しておきましょう。

司法書士に依頼する場合の費用相場

登記手続きは自分で行うこともできますが、多くの場合は司法書士に依頼します。以下は司法書士報酬の目安です(登録免許税は別途)。

登記の種類報酬の目安自分で可能?
所有権保存(新築)2〜4万円比較的やりやすい
所有権移転(売買)4〜8万円売主・金融機関の了承が必要
所有権移転(相続)5〜10万円戸籍収集が手間だが可能
抵当権設定3〜6万円金融機関が司法書士を指定するケースが多い
抵当権抹消1〜2万円比較的やりやすい

司法書士に依頼する際は、登録免許税(実費)+司法書士報酬+交通費・日当の合計で見積もりを取りましょう。複数の司法書士に相見積もりを取ることも有効です。

なお、住宅ローンを利用する場合、抵当権設定登記の司法書士は金融機関が指定することがほとんどです。所有権移転・保存登記は買主側で別の司法書士に依頼できるケースもあるため、事前に確認してください。

2026年度 軽減税率の延長・改正ポイント

登録免許税の軽減措置は時限立法のため、税制改正のたびに延長や変更が議論されます。2026年度に注目すべきポイントをまとめます。

現行の軽減措置と期限

軽減措置軽減内容現行の適用期限
土地の売買に係る移転登記2.0% → 1.5%2026年3月31日まで
住宅用家屋の所有権保存0.4% → 0.15%2027年3月31日まで
住宅用家屋の所有権移転(売買)2.0% → 0.3%2027年3月31日まで
住宅ローンの抵当権設定0.4% → 0.1%2027年3月31日まで
認定長期優良住宅の保存0.4% → 0.1%2026年3月31日まで
認定低炭素住宅の保存0.4% → 0.1%2026年3月31日まで

改正時のチェックポイント

  • 期限延長の有無: 毎年12月の税制改正大綱で決定。2026年度大綱は2025年12月に公表済み
  • 税率の変更: 延長されても税率が変わる(段階的引き上げ)可能性がある
  • 新たな軽減: 省エネ住宅・ZEH(ゼロエネルギーハウス)への優遇拡大の動き
  • 免税特例: 相続登記の免税措置(100万円以下の土地)の延長可否

軽減期限の終了直前に駆け込みで登記する場合は、登記申請日(受付日)が期限内であれば軽減が適用されます。決済日と登記申請日がずれないよう、司法書士と事前に段取りを確認しましょう。

よくある質問(FAQ)

登録免許税はいつ・どこで払うのですか?
法務局へ登記申請するタイミングで納付します。収入印紙を申請書に貼付するか、オンライン申請の場合は電子納付(インターネットバンキング等)で支払います。司法書士に依頼する場合は、報酬と一緒に預けて代理納付してもらうのが一般的です。
住宅用家屋証明書の軽減税率を受けるための条件は何ですか?
主な条件は4つです。(1) 個人が自己居住用として取得すること、(2) 取得後1年以内に登記すること、(3) 床面積が50㎡以上であること、(4) 新築の場合は築年数の制限なし・中古の場合は昭和57年以降の建築または新耐震基準適合証明があること。市区町村の窓口で住宅用家屋証明書を取得し、登記申請時に添付します。
相続登記の登録免許税に軽減措置はありますか?
相続による所有権移転登記の税率は0.4%で、売買(2.0%)より元々低く設定されています。さらに、固定資産税評価額100万円以下の土地を相続する場合は登録免許税が免税になる特例があります(2025年3月31日まで)。また、相続登記の義務化(2024年4月施行)に伴い、過料を避けるためにも早めの手続きが推奨されます。
固定資産税評価額はどこで確認できますか?
主に3つの方法があります。(1) 毎年届く固定資産税の納税通知書の「価格」欄を確認する、(2) 市区町村の資産税課で固定資産評価証明書を取得する(手数料300〜400円程度)、(3) 毎年4〜5月の縦覧期間中に固定資産課税台帳を閲覧する。なお、固定資産税評価額は3年ごとの評価替えで変動します。
登録免許税は住宅ローン控除の対象になりますか?
いいえ、登録免許税そのものは住宅ローン控除の対象にはなりません。住宅ローン控除はあくまで年末のローン残高に対する所得税・住民税の控除です。ただし、登録免許税を含む諸費用をローンに組み込んだ場合、その分のローン残高は控除計算に含まれます。購入時の資金計画に登録免許税を入れておくことが重要です。
司法書士に頼まず自分で登記して登録免許税を節約できますか?
登録免許税は法定の国税なので、自分で登記しても税額は変わりません。ただし司法書士報酬(3〜10万円程度)を節約できます。所有権保存登記や相続登記は比較的自分でもやりやすい手続きです。一方、住宅ローンを伴う抵当権設定登記は金融機関が司法書士を指定するケースが多く、自分で行うのは難しいのが実情です。

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本ページの制度概要・要件・税率は、以下の公式情報を編集部が確認のうえ整理しています(執筆時点)。最新かつ正確な情報は必ず各公式サイトでご確認ください。FPは記事を直接監修してはおらず、関連テーマでご相談を受けるFPとしてご紹介しています。

最終確認日:2026年5月15日

※本記事は2026年5月時点の一般的な情報であり、個別の税務・経営・法務相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・税額は個人の状況により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および税理士・社労士・FP・弁護士など専門家にご相談ください。本記事の情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。

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