印紙税はいくら?
不動産・住宅ローン契約書の印紙額一覧【2026】
不動産売買契約書:1,000万円超〜5,000万円以下で 1万円(軽減税率/〜2027年3月)
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目次(14セクション)
印紙税の基本
印紙税は、契約書・領収書など特定の文書を作成したときに、文書ごとに納める国税です。納付方法は収入印紙を貼って消印するのが基本。1通ごとに課税されるので、売主・買主それぞれが原本を持つ場合は2通分の印紙が必要です。
印紙税の対象となる文書(課税文書)
印紙税法では、課税対象となる文書を「課税文書」と呼び、第1号から第20号までの番号で分類しています。すべての契約書や領収書が対象になるわけではなく、印紙税法別表第一に掲げられた文書のみが課税対象です。
- 第1号文書:不動産売買契約書、土地賃貸借契約書、運送契約書など
- 第2号文書:請負契約書(建設工事請負契約書、広告契約書など)
- 第7号文書:継続的取引の基本契約書(代理店契約、業務委託基本契約など)
- 第17号文書:売上代金の受取書(領収書)
日常の不動産取引や住宅ローンで特に重要なのは、第1号文書(不動産売買契約書)と第1号の4文書(金銭消費貸借契約書)です。
印紙税額の一覧表(主要な課税文書)
以下は、日常の取引で特によく使われる課税文書の印紙税額です。契約金額(記載金額)に応じて税額が段階的に上がります。
第1号文書(不動産売買契約書・土地賃貸借契約書など)の本則税率
| 記載金額 | 印紙税額(本則) |
|---|---|
| 1万円未満 | 非課税 |
| 1万円以上〜10万円以下 | 200円 |
| 10万円超〜50万円以下 | 400円 |
| 50万円超〜100万円以下 | 1,000円 |
| 100万円超〜500万円以下 | 2,000円 |
| 500万円超〜1,000万円以下 | 1万円 |
| 1,000万円超〜5,000万円以下 | 2万円 |
| 5,000万円超〜1億円以下 | 6万円 |
| 1億円超〜5億円以下 | 10万円 |
| 5億円超〜10億円以下 | 20万円 |
| 10億円超〜50億円以下 | 40万円 |
| 50億円超 | 60万円 |
| 金額の記載がないもの | 200円 |
第2号文書(請負契約書)の本則税率
| 記載金額 | 印紙税額(本則) |
|---|---|
| 1万円未満 | 非課税 |
| 1万円以上〜100万円以下 | 200円 |
| 100万円超〜200万円以下 | 400円 |
| 200万円超〜300万円以下 | 1,000円 |
| 300万円超〜500万円以下 | 2,000円 |
| 500万円超〜1,000万円以下 | 1万円 |
| 1,000万円超〜5,000万円以下 | 2万円 |
| 5,000万円超〜1億円以下 | 6万円 |
| 1億円超〜5億円以下 | 10万円 |
| 5億円超 | 20万円〜 |
第7号文書(継続的取引の基本契約書)
代理店契約書、業務委託基本契約書、銀行取引約定書などは、記載金額にかかわらず一律4,000円です。
不動産売買契約書の印紙額(軽減税率)
2027年3月31日までに作成される不動産売買契約書(第1号文書)および建設工事請負契約書(第2号文書)には、軽減税率が適用されます。軽減措置は記載金額が10万円を超えるものが対象です。
| 契約金額 | 本則 | 軽減後 | 軽減率 |
|---|---|---|---|
| 10万円超〜50万円以下 | 400円 | 200円 | 50% |
| 50万円超〜100万円以下 | 1,000円 | 500円 | 50% |
| 100万円超〜500万円以下 | 2,000円 | 1,000円 | 50% |
| 500万円超〜1,000万円以下 | 1万円 | 5,000円 | 50% |
| 1,000万円超〜5,000万円以下 | 2万円 | 1万円 | 50% |
| 5,000万円超〜1億円以下 | 6万円 | 3万円 | 50% |
| 1億円超〜5億円以下 | 10万円 | 6万円 | 40% |
| 5億円超〜10億円以下 | 20万円 | 16万円 | 20% |
| 10億円超〜50億円以下 | 40万円 | 32万円 | 20% |
| 50億円超 | 60万円 | 48万円 | 20% |
軽減措置の適用期限は2027年(令和9年)3月31日まで延長されています。これまで繰り返し延長されてきた措置ですが、将来の延長は未定のため、大きな不動産取引を予定している場合は期限に注意が必要です。
住宅ローン契約書の印紙額(本則税率)
金銭消費貸借契約書(住宅ローン契約書)は第1号の4文書に分類されますが、軽減税率の対象外です。本則税率がそのまま適用されます。
| 借入額 | 印紙税額 |
|---|---|
| 1万円未満 | 非課税 |
| 1万円以上〜10万円以下 | 200円 |
| 10万円超〜50万円以下 | 400円 |
| 50万円超〜100万円以下 | 1,000円 |
| 100万円超〜500万円以下 | 2,000円 |
| 500万円超〜1,000万円以下 | 1万円 |
| 1,000万円超〜5,000万円以下 | 2万円 |
| 5,000万円超〜1億円以下 | 6万円 |
| 1億円超〜5億円以下 | 10万円 |
住宅ローンの借入額で最も多い3,000万円〜5,000万円の場合、印紙税は2万円です。借り換え時の契約書にも同額の印紙税がかかる点に注意しましょう。
領収書の印紙税(5万円以上)
売上代金の受取書(領収書)は第17号文書に該当し、記載金額が5万円以上の場合に印紙税がかかります。2014年4月以前は3万円以上が基準でしたが、現在は5万円に引き上げられています。
| 領収金額 | 印紙税額 |
|---|---|
| 5万円未満 | 非課税 |
| 5万円以上〜100万円以下 | 200円 |
| 100万円超〜200万円以下 | 400円 |
| 200万円超〜300万円以下 | 600円 |
| 300万円超〜500万円以下 | 1,000円 |
| 500万円超〜1,000万円以下 | 2,000円 |
| 1,000万円超〜2,000万円以下 | 4,000円 |
| 2,000万円超〜3,000万円以下 | 6,000円 |
| 3,000万円超〜5,000万円以下 | 1万円 |
| 5,000万円超〜1億円以下 | 2万円 |
クレジットカード払いの領収書は非課税
クレジットカード払いの場合、領収書に「クレジットカード利用」と明記されていれば、金銭の受領事実がないため印紙税は不要です。ただし、その旨の記載がなければ課税文書として扱われる可能性があるため、店舗側は必ず記載するようにしましょう。
営業に関しない領収書は非課税
個人が事業と関係なく発行する受取書(例:個人間の不動産売買で売主が個人の場合の領収書)は、営業に関しない受取書として非課税です。法人が発行する領収書は常に営業に関する受取書とみなされます。
電子契約なら印紙税不要のルール
印紙税は「文書の作成」に対して課税される税金です。電子データ(PDF等)で契約を締結する場合、紙の文書を「作成」していないため、印紙税はかかりません。
電子契約で印紙税が不要になる根拠
国税庁は、電子的に作成・送信された契約書について「課税文書の作成に該当しない」との見解を示しています。この取扱いは、以下のケースに適用されます。
- クラウドサイン、DocuSign、GMOサインなどの電子契約サービスで締結した契約書
- PDFファイルをメールで送信して合意した契約書
- 電子署名を付与して交付した請負契約書
電子契約で節約できる金額の目安
例えば、5,000万円の不動産売買契約を電子契約で締結すれば、軽減税率適用でも1万円、本則なら2万円の印紙税が不要になります。年間で大量の契約書を作成する企業にとっては、大きなコスト削減になります。
注意:電子契約を印刷すると課税される場合
電子契約の内容を紙に印刷し、署名・押印して交付した場合は、その紙が課税文書となり印紙税がかかります。電子契約のメリットを活かすには、原本を電子データのまま保管することが重要です。
印紙を貼り忘れた場合のペナルティ(過怠税)
課税文書に印紙を貼らなかった場合、または消印をしなかった場合には、過怠税が課されます。ペナルティは非常に重いため、必ず正しい金額の印紙を貼りましょう。
| 状況 | ペナルティ |
|---|---|
| 印紙を貼っていないことを税務調査で指摘された場合 | 本来の印紙税額の3倍(本来の税額 + 過怠税2倍分) |
| 自主的に申し出た場合 | 本来の印紙税額の1.1倍(10%の過怠税) |
| 印紙は貼ったが消印をしなかった場合 | 消印しなかった印紙の額面と同額の過怠税 |
具体例:3,000万円の不動産売買契約書の場合
軽減税率で本来の印紙税は1万円です。貼り忘れて税務調査で発覚した場合、過怠税は3万円(1万円 × 3倍)になります。自分で気づいて申告すれば1万1,000円(1万円 × 1.1倍)で済みます。
印紙の貼り忘れは契約の効力に影響しない
重要な点として、印紙を貼っていなくても契約自体は有効です。印紙税はあくまで税金の問題であり、契約の成立や効力とは別の話です。ただし、過怠税という経済的ペナルティは避けられません。
印紙の購入方法と消印の正しい押し方
収入印紙の購入場所
- 郵便局:1円〜10万円まで全31種類の印紙を取り扱い。最も確実に入手できる場所です。
- 法務局:高額印紙(10万円)を含む主要額面を取り扱い。
- コンビニ:200円の印紙のみ取り扱っている店舗が多い。高額印紙は基本的に在庫がありません。
- たばこ販売店:「印紙売りさばき所」の看板がある店舗で購入可能。
- 金券ショップ:額面より若干安く購入できる場合がありますが、在庫は不安定です。
消印(割印)の正しい押し方
印紙を貼ったら、必ず消印(割印)を押す必要があります。消印の目的は、印紙の再使用を防ぐことです。
- 消印の方法:印紙と台紙にまたがるように押印、または署名します。
- 使える印:実印・認印・会社印・ゴム印のいずれでも構いません。シャチハタ(インク浸透印)も有効です。
- 署名でもOK:押印の代わりに、印紙と台紙にまたがるように自署(サイン)しても消印として有効です。
- ボールペンの線引きは不可:単に線を引いただけでは消印として認められません。
契約書の当事者のうち一方が消印すれば足ります。双方が消印する必要はありません。
契約書を2通作成する場合の扱い
契約書は通常、当事者の数だけ作成します。不動産売買契約では、売主用と買主用の2通を作るのが一般的です。
原則:各通に印紙を貼る
印紙税は「文書の作成」に対して課税されるため、2通作成した場合はそれぞれに印紙を貼る必要があります。3,000万円の不動産売買契約書なら、軽減税率適用で1通1万円 × 2通 = 合計2万円の印紙税がかかります。
節約テクニック:原本1通 + コピー1通
一方の当事者がコピーを保管する方法を取れば、印紙代を1通分に節約できます。ただし、以下の条件を守る必要があります。
- コピーに署名・押印をしないこと(署名押印すると原本扱いになる)
- コピーに「原本と相違ない」等の証明文を記載しないこと
- あくまで「控え」として保管すること
不動産取引では、売主がコピーを保管し、買主が原本を持つのが一般的です。ただし、コピーでは法的な証拠力が弱まるリスクがあるため、金額の大きい取引では双方が原本を持つことをおすすめします。
印紙税の還付手続き
以下のケースでは、誤って貼った印紙税の還付(返金)を受けることができます。
還付が認められるケース
- 印紙税額を超える金額の印紙を貼ってしまった場合
- 課税文書に該当しない文書に誤って印紙を貼った場合
- 契約が成立しなかった(白紙撤回された)文書に印紙を貼った場合
- 損傷等により使用する見込みがなくなった文書に印紙を貼った場合
還付手続きの方法
- 印紙税の還付を受けるには、「印紙税過誤納確認申請書」を税務署に提出します。
- 申請書に、印紙を貼った文書(現物)を添付します。
- 税務署が確認後、還付金が銀行口座に振り込まれます。
還付の請求期限は、文書作成日から5年以内です。また、既に消印済みの印紙であっても還付の対象になります。未使用の収入印紙の交換は郵便局で行えますが、手数料(1枚5円)がかかります。
収入印紙と収入証紙の違い
名前が似ていて混同されやすい「収入印紙」と「収入証紙」は、まったく別のものです。
| 項目 | 収入印紙 | 収入証紙 |
|---|---|---|
| 発行元 | 国(財務省) | 都道府県 |
| 用途 | 印紙税、登録免許税、手数料など国への納付 | 都道府県への手数料納付(パスポート申請、運転免許更新など) |
| 購入場所 | 郵便局、法務局、コンビニなど | 都道府県の指定販売所 |
| 廃止状況 | 現行制度 | 多くの都道府県で廃止・キャッシュレス化が進行中 |
契約書に貼るのは必ず「収入印紙」です。収入証紙を誤って貼っても印紙税を納付したことにはなりません。収入証紙は東京都では2011年に廃止済みで、多くの自治体で順次廃止されています。
不動産取引の印紙税:具体的なシミュレーション
マイホーム購入時に実際にかかる印紙税を、具体的な取引例でまとめます。
例1:新築マンション 4,500万円を住宅ローン 4,000万円で購入
| 文書 | 金額 | 印紙税額 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 不動産売買契約書 | 4,500万円 | 1万円 | 軽減税率適用(本則2万円) |
| 金銭消費貸借契約書 | 4,000万円 | 2万円 | 軽減対象外・本則税率 |
| 合計 | 3万円 | ||
例2:中古戸建て 2,800万円を住宅ローン 2,500万円 + リフォーム請負 500万円
| 文書 | 金額 | 印紙税額 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 不動産売買契約書 | 2,800万円 | 1万円 | 軽減税率適用 |
| 金銭消費貸借契約書 | 2,500万円 | 2万円 | 本則税率 |
| 建設工事請負契約書 | 500万円 | 5,000円 | 軽減税率適用(本則1万円) |
| 合計 | 3万5,000円 | ||
このように、マイホーム購入では売買契約書だけでなく、ローン契約書やリフォーム工事の請負契約書にも印紙税がかかります。電子契約を活用すればローン契約書の印紙税を削減できるため、ネット銀行や電子契約対応の金融機関を選ぶのも一つの方法です。
かんたん試算(不動産売買 vs 住宅ローン契約書)
よくある質問(FAQ)
- 印紙税は誰が負担するのですか?
印紙税法上は、課税文書を作成した者が連帯して納付義務を負います。不動産売買契約では、実務上売主・買主がそれぞれ自分の保管する契約書の印紙代を負担するのが一般的です。ただし、当事者間の合意で負担方法を変えることも可能です。
- 電子契約にすれば本当に印紙税は0円になりますか?
はい。電子データのみで契約を締結し、紙の原本を作成しなければ印紙税はかかりません。国税庁も「電磁的記録により作成されたものは課税文書の作成に該当しない」と回答しています。ただし、電子契約を印刷して署名・押印すると、その紙が課税文書になります。
- 印紙を間違えた額面で貼ってしまいました。どうすればよいですか?
多く貼りすぎた場合は、税務署に「印紙税過誤納確認申請書」を提出すれば差額の還付を受けられます。文書の現物を持参してください。逆に不足している場合は、不足分の印紙を追加で貼り、消印してください。自主的に申し出れば過怠税は1.1倍で済みます。
- 不動産売買契約書の軽減税率はいつまで適用されますか?
現行の軽減措置は2027年(令和9年)3月31日までに作成される契約書が対象です。これまで繰り返し延長されてきましたが、次回の延長は未定です。大きな取引を予定している場合は、期限内に契約を締結するかどうか検討しましょう。
- 住宅ローンの借り換え時にも印紙税はかかりますか?
はい。借り換え時にも新たに金銭消費貸借契約書を作成するため、印紙税がかかります。借り換え額が3,000万円〜5,000万円であれば印紙税は2万円です。ネット銀行など電子契約に対応した金融機関を選べば、この印紙税を節約できます。
- 収入印紙はコンビニで買えますか?
コンビニでは200円の収入印紙を取り扱っている店舗が多いです。ただし、不動産契約書に必要な1万円・2万円などの高額印紙は在庫がないのが一般的です。高額印紙は郵便局で確実に入手できます。大型郵便局であれば全額面が揃っています。
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最終確認日:2026年5月14日
※本記事は2026年5月時点の一般的な情報であり、個別の税務・経営・法務相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・税額は個人の状況により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および税理士・社労士・FP・弁護士など専門家にご相談ください。本記事の情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。
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