年金・老後

iDeCo改正のポイント【2025〜2026】
拠出上限・受給開始・5年→10年ルール

公開日: 更新日: 執筆:IKIGAI TOWN 編集部

iDeCo(個人型確定拠出年金)は2025〜2026年にかけて、拠出可能年齢の引き上げ・掛金上限の見直し・退職金通算ルールの厳格化など、大きな改正が控えています。事業主にとっては受取の出口設計に直結し、会社員にとっては企業型DCとの兼ね合いが変わります。本記事では、確定済みの改正と検討段階の論点を切り分けて整理します。

この記事の結論

2025〜2026年に予定されているiDeCo(個人型確定拠出年金)改正の主要論点。拠出可能年齢の引き上げ、掛金上限の見直し、退職金との通算「5年→10年ルール」議論を、事業主・会社員別に整理します。

2024年までの改正の振り返り

iDeCoは2017年の対象拡大以降、加入年齢上限の引き上げ(60→65歳、2022年)、受給開始年齢の柔軟化(60〜75歳)など段階的な拡充が続いています。事業主の場合、月68,000円という掛金上限は2017年以降据え置かれていますが、2025年に見直し議論が動きました。

2025年確定改正:上限引き上げ

2025年税制改正大綱で固まった主な改正点は次のとおりです(施行は2026年12月予定)。

  • 第1号被保険者(個人事業主)の掛金上限:月68,000円 → 月75,000円へ引き上げ
  • 会社員(企業年金なし):月23,000円 → 月62,000円へ大幅引き上げ
  • 会社員(企業型DCあり):合算枠の見直し

引き上げ分はそのまま所得控除になるため、所得税・住民税で年20万円〜の節税余地が広がります。

2026年検討中:5年→10年ルール

iDeCo一時金と退職金を別の年に受取ると、退職所得控除を独立適用できる「5年ルール」(iDeCo先・退職金後)が現在の運用です。これを「10年ルール」に厳格化する案が2026年税制改正で議論されています。

厳格化されると、60歳でiDeCo一時金 → 65歳で役員退職金、という従来の王道パターンで控除が共有され、税負担が増えます。出口設計の前提が変わるため、50代後半の方は現行ルール下での受取を急ぐか、長期化を覚悟するか判断が必要です。

注意

本稿執筆時点(2026年4月)で「10年ルール」は未確定。2026年12月の税制改正大綱で結論が出る見込みです。

受給開始75歳・運用期間70歳の論点

運用継続できる上限年齢は現状65歳。これを70歳または75歳まで延ばす案が議論中です。延長されると複利効果がさらに大きくなり、若年層ほど影響が大きくなります。

事業主・会社員別の対応方針

個人事業主

2026年12月以降の上限引き上げを織り込み、満額拠出の準備を。並行して小規模企業共済との掛金配分を見直す(年所得との関係で)。

会社員

企業型DCがある場合は人事担当に「マッチング拠出」「選択制DC」の有無を確認。2026年改正で企業型と個人型の合算枠が見直される影響が大きい。

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※ 本記事は2026年4月時点の一般的な情報であり、個別の税務・経営相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・税額は個人の状況により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および税理士・社労士・FPなど専門家にご相談ください。本記事の情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。

IKIGAI TOWN 編集長より

塩飽 哲生

塩飽 哲生(しわく てつお)

IKIGAI TOWN 編集長 / スペシャリスト・ドクターズ株式会社 代表取締役
東京大学工学部卒・同大学院修士課程修了。3男2女の父。

東京大学で5年間ヘルスケアを研究し、その後20年以上にわたり医療・ライフプラン分野で新規事業の立ち上げやM&Aに携わってきました。私たちIKIGAI TOWNが最も大切にしているのは、事業主の方が「お金の不安」から解放され、本業と人生にエネルギーを集中できる状態をつくることです。記事を読んで「自分の場合はどうだろう?」と感じた方は、ぜひ無料のライフプラン診断で、ご自身の現在地を確かめてみてください。

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