住宅ローン

住宅ローンが払えない
滞納・任意売却・リースバックの選択肢

住宅ローン返済額と生活費を家計表で確認する場面
借りられる額ではなく、返済後も暮らしが残る月額から考えます。

住宅ローン滞納1〜2ヶ月で 即座に銀行に相談すれば、返済条件変更(リスケ)で家を守れる可能性が高い。3ヶ月以上滞納すると 「期限の利益喪失」で残債一括請求+ブラックリスト入り、6ヶ月以上で 競売申立。競売前に 「任意売却」に切り替えれば、市場価格に近い金額で売却でき、残債処理もスムーズです。最終手段として 個人再生(住宅資金特別条項) なら住宅ローン以外の借金を圧縮しつつ家を残せる。

媒介契約・売却価格決定の前に

売却後に残る金額を価格差まで比較する

決めたいのは、希望時期までにどの価格条件で売り出すかです。想定売却価格、ローン残高、売却費用等を入れると、税引前の手残りを価格±5%で比較できます。税額は個別要件で変わるため、この試算には含めません。

何を決めるか
希望時期までに、どの売出価格と費用条件で進めるか
得られる比較
税引前手残り・不足額・価格±5%の差
手元の見積り・条件を入力

まず3項目で比較できます。初期値は入力例です。

詳しく計算する

期間や費用など、未変更の値は初期設定の仮定です。期限も確認用の目安です。

この試算は入力値による一般的な概算です。審査結果、適用金利、税額、補助制度の対象可否、将来の価格を保証しません。最新条件は公式情報と各窓口で確認してください。売却試算は税引前です。

目次(10セクション)
  1. 滞納から競売までの時系列カレンダー
  2. 滞納1〜2ヶ月:銀行リスケ交渉のチャンス
  3. 滞納3〜6ヶ月:期限の利益喪失と一括請求
  4. 滞納6〜9ヶ月:保証会社の代位弁済とブラック化
  5. 任意売却 vs 競売 vs リースバック
  6. 個人再生(住宅資金特別条項)で家を残す
  7. 自己破産になった場合の住宅
  8. 滞納する前にできる5つの予防策
  9. 街の地価が任意売却の成否を左右する
  10. よくある質問

滞納から競売までの時系列カレンダー

住宅ローンを払えなくなった瞬間から、銀行・保証会社・裁判所がどう動くかを整理します。早く動くほど取れる選択肢が増えるため、時系列の理解は最重要です。

経過銀行の動き取れる手家への影響
1〜2ヶ月督促状送付・電話督促リスケ相談影響なし(まだ住める)
3ヶ月催告書(内容証明郵便)リスケ最後のチャンス影響なし
3〜6ヶ月期限の利益喪失通知任意売却準備残債一括請求+信用情報ブラック登録
6〜9ヶ月保証会社の代位弁済任意売却・リースバック債権者が銀行→保証会社に
9〜12ヶ月競売申立て(裁判所)個人再生・任意売却の最終局面競売開始決定通知
12〜18ヶ月競売開札・落札ほぼ打つ手なし強制退去

滞納1〜2ヶ月:銀行リスケ交渉のチャンス

滞納1〜2ヶ月の段階で銀行に相談すれば、リスケ(返済条件変更)で家を守れる可能性が最も高くなります。リスケで対応可能な選択肢は以下です。

  • 返済期間の延長:35年→40年への延長で月々返済を1〜2万円圧縮(年齢制限あり)
  • 元金据え置き:3〜12ヶ月間、利息のみ支払い。元金はその後上乗せして返済
  • 金利見直し:変動金利から低金利の固定金利への切り替え
  • ボーナス払いの停止:ボーナスが出ない期間の月々返済への振り替え

リスケは 銀行から見て「貸し倒れ防止」のメリットがあるため、早期に相談すれば応じてもらえる可能性が高い。逆に滞納3ヶ月以上経過すると「もう家を諦めてもらった方が銀行のリスクが減る」と判断され、リスケ拒否率が上がります。

滞納3〜6ヶ月:期限の利益喪失と一括請求

滞納3〜6ヶ月で 「期限の利益喪失」が宣告されます。これは「分割払いの権利を失い、残債を一括で請求される」状態です。

  • 一括請求書の到着:残債2,000万円なら2,000万円を即座に支払えと請求される
  • 信用情報ブラック登録:CIC・JICC・全銀協に「異動(延滞・代位弁済)」が記録される。5年〜10年残る
  • 遅延損害金の発生:年14.6%の遅延損害金が日割りで加算
  • 取れる手:任意売却の準備開始、個人再生の検討、弁護士・司法書士への相談

滞納6〜9ヶ月:保証会社の代位弁済とブラック化

銀行が回収できないと判断すると、保証会社が銀行に代わって残債を一括返済します。これを 「代位弁済」と呼び、債権者が銀行→保証会社に変わります。

  • 代位弁済の通知:保証会社から「○月○日付で代位弁済しました。残債を当社に一括返済してください」
  • 遅延損害金の積み上がり:年14.6%で日割り計算、半年で残債の約7%増加
  • 取れる手:任意売却の最終局面、個人再生の申立、競売を待つ

代位弁済が起きても 競売開札までは任意売却が可能。動くなら早ければ早いほどよい。

任意売却 vs 競売 vs リースバック

家を手放す方法の3パターンを比較します。

項目任意売却競売リースバック
売却価格市場価格の95〜100%市場価格の60〜70%市場価格の70〜85%
住み続けられる××○(賃貸契約)
残債処理銀行と交渉競売後も残る銀行と交渉
近所に知られる知られにくい新聞・ネット公示で知られる知られにくい
引越しのタイミング協議で決定強制退去退去なし
賃料(リースバックのみ)——市場相場の1.2〜1.5倍

任意売却が一番有利ですが、競売開札の前日までに買い手を見つけて成約させる必要があります。リースバックは売却後も住み続けられるメリットがありますが、賃料が割高で、再度買い戻すには高額な資金が必要です。

個人再生(住宅資金特別条項)で家を残す

住宅ローン以外の借金(消費者金融・カードローン・リボ等)が膨らんで滞納している場合、個人再生の住宅資金特別条項で家を残せる可能性があります。

  • 仕組み:住宅ローン以外の借金を1/5〜1/10に圧縮し、3〜5年で分割返済
  • 住宅ローンは継続:住宅資金特別条項により、住宅ローンは元の条件で継続できる
  • 条件:住宅ローン以外の借金が5,000万円以下、安定収入あり、住宅に住宅ローン以外の抵当権なし
  • 費用:弁護士費用30〜60万円、裁判所費用1〜3万円
  • 信用情報:5〜10年ブラック登録

個人再生は弁護士・司法書士に相談しながら進めるのが必須。住宅ローンを残せる代わりに、消費者金融・カードローンは大幅圧縮できる強力な制度です。

自己破産になった場合の住宅

個人再生でも対応できないほど借金が膨らんだ場合、自己破産という選択肢があります。

  • 住宅の扱い:原則として競売または管財人による任意売却
  • 住宅は残せない:住宅ローンの抵当権が付いているため、自宅は処分対象に
  • 免責:すべての借金(住宅ローンの残債も含む)が免除される
  • 信用情報:10年ブラック登録
  • 費用:弁護士費用30〜80万円、裁判所費用1〜3万円(管財事件は20〜50万円追加)

滞納する前にできる5つの予防策

  1. 収入が減ったら即座にリスケ相談:滞納する前に銀行に相談するのが最強の予防策
  2. 団信の見直し:病気・ケガで働けなくなる場合、団信特約(就業不能保障)で月々返済をカバー
  3. 家計の見直し:携帯・保険・光熱費の固定費を削減して月3〜5万円捻出
  4. 借り換えで月々を圧縮:金利差0.5%以上あれば、借り換えで月1〜2万円圧縮可能
  5. 住宅ローン控除を最大活用:年14万円の還付を生活防衛資金に回す

街の地価が任意売却の成否を左右する

任意売却の成否は 「物件が市場で売れるか」にかかっています。地価が下落基調のエリア・人口流出エリアでは、任意売却を打診しても買い手が見つからず、競売に流れてしまうリスクがあります。

IKIGAI TOWN では 全国816市区町村の地価動向・人口動態 を整理しています。住宅購入時に「将来売れる街かどうか」も視点に入れることで、いざという時の備えになります。

よくある質問

住宅ローンを1ヶ月滞納するとブラックリストに載りますか?
1ヶ月の滞納だけではブラック登録されません。ただし「延滞」として記録され始め、3ヶ月以上の滞納で「異動(代位弁済・延滞)」として正式にブラック登録されます。
任意売却と競売、どちらが残債が少なくなる?
任意売却が圧倒的に有利。市場価格の95〜100%で売却できるため、競売(60〜70%)より残債が減ります。残債が消える可能性も任意売却の方が高い。
リースバックは住み続けられるけどデメリットは?
賃料が市場相場の1.2〜1.5倍と割高。買い戻し条件付きの場合、買い戻し価格が当初売却価格の1.2〜1.5倍と高額になることが多い。
個人再生で家を残せる条件は?
住宅資金特別条項を使う場合、①住宅ローン以外の借金が5,000万円以下、②安定収入あり、③住宅にその他の抵当権なし、の3条件が必要です。
滞納したらすぐ弁護士に相談すべき?
1〜2ヶ月の滞納段階なら、まず銀行にリスケ相談がベスト。3ヶ月以上の滞納、または期限の利益喪失通知が来た段階で、弁護士・司法書士に相談すべきです。

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本ページの統計・制度概要・金利情報は、以下の公的情報を編集部が確認のうえ整理しています(執筆時点)。最新の正確な情報は必ず各公式サイトでご確認ください。本ページはIKIGAI TOWN編集部が編集し、個別の審査・税額・適用条件を判定するものではありません。

最終確認日:2026年5月3日

※本記事は2026年5月時点の一般的な情報であり、個別の税務・経営・法務相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・税額・金利は個人の状況および金融機関により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および税理士・社労士・FP・弁護士など専門家にご相談ください。本記事の情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。