確定拠出年金とは
iDeCo・企業型DCの違いをわかりやすく
確定拠出年金(DC:Defined Contribution)は、掛金を自分で運用し、運用成果に応じて将来の年金額が決まる私的年金です。会社が導入する「企業型DC」と、個人で加入する「iDeCo(個人型)」の2種類があり、どちらも掛金全額が所得控除、運用益が非課税、受取時も退職所得控除・公的年金等控除の対象という3段階の節税メリットがあります。
結論(3行まとめ)
- iDeCo:月5,000円〜個人で加入、掛金上限は属性で月1.2〜6.8万円
- 企業型DC:会社が掛金を拠出、マッチング拠出で従業員も上乗せ可能
- 掛金全額所得控除+運用益非課税+受取時控除の3段階節税が最大の特徴
確定拠出年金の仕組み
確定拠出年金は、「確定給付年金(DB:将来の年金額が確定)」と対になる制度です。掛金は確定していますが将来の年金額は運用成果次第。加入者自身が投資信託・定期預金などの運用商品を選びます。
iDeCo vs 企業型DC 比較
| 項目 | iDeCo | 企業型DC |
|---|---|---|
| 加入主体 | 個人 | 勤務先企業が導入 |
| 掛金拠出 | 本人 | 会社(+マッチング拠出で本人) |
| 掛金上限 | 月1.2〜6.8万円(属性別) | 月2.75万円〜5.5万円(他制度併用別) |
| 運営管理機関 | 自分で選ぶ(銀行・証券会社) | 会社が指定 |
| 運用商品 | 証券会社のラインナップから選択 | 会社が用意したラインナップから選択 |
| 退職時 | 継続(転職時も持ち運べる) | iDeCoに移換または新勤務先の企業型DCへ |
iDeCo 掛金上限(2026年度)
| 加入者区分 | 月額上限 | 年額上限 |
|---|---|---|
| 自営業(第1号) | 68,000円 | 816,000円 |
| 会社員(企業年金なし) | 23,000円 | 276,000円 |
| 会社員(企業型DCあり) | 20,000円(合算上限あり) | 240,000円 |
| 会社員(DB併用) | 12,000円 | 144,000円 |
| 公務員 | 12,000円 | 144,000円 |
| 専業主婦(第3号) | 23,000円 | 276,000円 |
※ 2024年12月に会社員(企業年金あり)の上限が月2万円に統一される改正が実施されました。2026年以降も段階的な見直しが議論されています。
3段階の節税メリット
- ① 拠出時:掛金全額が所得控除。年収600万円で月2.3万円拠出なら、年間の節税額は約55,000円(所得税+住民税)
- ② 運用時:運用益が非課税。通常の投資では運用益に20.315%の税金がかかるが、DCなら非課税で複利が効く
- ③ 受取時:退職所得控除または公的年金等控除が適用され、大きく控除される
デメリット・注意点
- 60歳まで引き出し不可(途中解約は原則不可)
- 運用リスクは自己責任。元本割れの可能性あり
- 手数料:加入時2,829円、毎月171円(国民年金基金連合会)+運営管理機関手数料(0〜数百円)
- 受取時の税制:退職金・公的年金と合算されると控除枠を超えて課税されるケースあり
新NISAとの使い分け
掛金所得控除(DC)と売却益非課税(NISA)で性質が異なります。40代・50代の優先順位や具体的な配分は iDeCo vs 新NISA 徹底比較 で詳しく解説しています。
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- 確定拠出年金とiDeCoは同じもの?
- iDeCoは確定拠出年金の「個人型」の愛称(individual-type Defined Contribution pension plan)です。確定拠出年金には「企業型」と「個人型(iDeCo)」の2種類があります。
- 途中でやめられますか?
- 加入者資格喪失(運用指図者になる)は可能ですが、60歳まで引き出せません。掛金拠出の一時停止は可能です。
- 転職したら企業型DCはどうなる?
- 転職先に企業型DCがあれば移換、なければiDeCoに移換します。6ヶ月以内に手続きしないと国民年金基金連合会に自動移換され、運用されず手数料だけ差し引かれる「塩漬け」になるため要注意。
※ 2026年度の制度。iDeCo公式サイトで最新の上限額・手数料をご確認ください。