下請法改正・取適法(取引適正化法)【2026】
中小企業オーナーが押さえる5つの実務
2026年は中小企業の取引慣行を変える「下請法改正」と「取適法(取引適正化法)」の年。価格転嫁の制度化、買い手側の遵守義務強化、ものづくり補助金等の加点要件化など、補助金・助成金とも深く絡みます。本記事では、買い手側・売り手側双方の実務影響、価格交渉促進月間、パートナーシップ構築宣言までを5つの実務軸で整理します。
この記事の結論
2026年に施行される下請法改正と取適法(取引適正化法)は、価格転嫁・適正な取引条件を求める動きの集大成。買い手側・売り手側双方の実務影響、価格交渉促進月間、パートナーシップ構築宣言まで整理します。
下請法改正の主なポイント
2026年改正の主な論点は次のとおりです(2026年4月時点で国会審議中・一部施行済)。
- 適用範囲の拡大:従来の資本金基準に加え、取引額や継続性で判定する案
- 協議を経ない代金決定の禁止:「コストアップ無視」が違反
- 手形支払いの廃止(2026年11月以降の段階的禁止)
- 違反公表の強化:公正取引委員会の勧告・公表が増加
取適法(取引適正化法)の新ルール
取適法は、下請法と関連法令を統合・拡張する新法構想。2026年通常国会で議論されており、施行は2027〜2028年が見込まれます。主な論点は:
- 労務費・原材料費・エネルギー価格の転嫁を「適正な取引」の要件に明記
- 違反時の課徴金導入
- 取引記録の保存義務強化(5年→7年)
価格交渉促進月間とは
毎年9月と3月は中小企業庁・公正取引委員会が指定する「価格交渉促進月間」。発注側が下請事業者と価格交渉を行うよう促し、月間後にフォローアップ調査結果が公表されます。
2024〜2026年は連続して労務費転嫁状況が中心テーマ。受注側は「交渉の機会があったか」を聞かれるため、書面記録を残しておくのが安全です。
パートナーシップ構築宣言
「パートナーシップ構築宣言」は、企業が取引先との共存共栄関係を宣言・公表する制度。中小企業庁の専用ポータルで宣言を登録します。
- 無料・任意
- 登録に要する時間:30分程度
- 更新義務:1年ごと
補助金加点との関係
パートナーシップ構築宣言は、ものづくり補助金・省力化補助金・事業再構築補助金等で加点項目になります。登録すれば即加点なので、補助金申請を予定している事業者はまず登録すべき低コスト・高リターン施策。
Point
パートナーシップ構築宣言は登録自体に審査がなく、登録後すぐ加点に使えます。「補助金前にまず宣言」を合言葉に。