── 5人に1人(19.9%)が「家族であれば引き出せる」と誤解。「贈与7年持ち戻し」など資産承継のルール変更は合計87.6%が把握していない。帰省で親と会う前に確認したいこと(40〜59歳30,015人調査)
お盆の帰省を前に、ライフプランメディア「IKIGAI TOWN」(運営:スペシャリスト・ドクターズ株式会社)編集部は、40〜59歳30,015人の資産承継に関する意識調査を公開します。名義人が認知症と判断されると銀行口座が凍結され、家族でも引き出しが困難になる場合がありますが、家族信託や代理人指名などの対策を講じている・検討中の人は12.1%にとどまりました。一方で19.9%は「家族であれば預金の引き出しは可能だ」と誤解していました。また「贈与7年持ち戻し」など資産承継のルール変更については、「まだ先の話」52.3%と「110万円の非課税枠で十分」35.3%を合わせた87.6%が把握していない状態です。図表・データは出典明記のうえCC BY 4.0で自由に引用・転載できます。
本調査の回答者は40〜59歳(平均50.7歳)で、多くが70〜80代の親を持つ世代にあたります。帰省で親と顔を合わせる時期は、これらの手続きを確認できる数少ない機会です。認知症による口座凍結も、贈与のルール変更も、起きてからでは選べる手が大きく減るという共通点があります。
本リリースは制度の解説を目的とした情報提供であり、個別の税額計算や控除の適用判定など税理士の独占業務にあたる内容は含みません。具体的な判断は税理士・司法書士等の専門家にご相談ください。
名義人が認知症と判断された場合、銀行口座が凍結され、家族であっても引き出しが困難になる場合があります。この点について、家族信託や代理人指名などの具体的な対策を検討しているかを尋ねました。
40〜59歳・n=16,387
最も多いのは「リスクは知っているが、まだ親や自身に必要だとは感じていない」64.7%。認識はあっても、着手の優先度が上がっていない状態がうかがえます。
より注意が必要なのは、19.9%が「家族であれば預金の引き出しは可能だと思っていた」と答えている点です。この誤解は資産500万円未満で22.8%、1,000万円以上で13.5%と、資産の少ない層ほど強く出ました。
2026年度から本格化する「贈与7年持ち戻し」など、資産承継のルール変更が自分の家庭に与える影響を把握しているかを尋ねました。
40〜59歳・n=16,387(資産帯別は金融資産に「わからない/答えたくない」と回答した層を除く)
| 回答 | 全体 | 資産500万円未満 | 500万〜1,000万円 | 1,000万円以上 |
|---|---|---|---|---|
| 相続や贈与は自分たちにはまだ先の話、あるいは関係ない | 52.3% | 57.2% | 50.6% | 41.5% |
| 従来の「年間110万円の非課税枠」を利用していれば十分だと考えていた | 35.3% | 32.7% | 41.3% | 42.6% |
| 改正内容を把握し、それに基づいた贈与・相続対策を行っている | 8.5% | 5.8% | 7.2% | 14.2% |
注目すべきは、「110万円の非課税枠で十分」という回答が、資産のある層ほど多いことです(500万円未満32.7%→1,000万円以上42.6%)。贈与に関心を持ち実際に使っている層ほど、ルール変更の影響を受けやすいにもかかわらず、それを織り込めていない可能性があります。
60代前半で死亡率が上がることを前提としたライフプランの修正について、「健康診断の結果等に懸念はあるが、プランの修正には至っていない」56.2%、「特に対策はしておらず、現状の維持で問題ないと考えている」32.1%で、合計88.3%が未対応でした。定期的にプランを更新している人は9.2%(資産1,000万円以上では14.2%)です。
3つの設問に共通するのは、リスクは認識されているのに着手されていないという構図です。口座凍結は64.7%が「まだ必要だと感じていない」、贈与ルールは52.3%が「まだ先の話」、万一の備えは56.2%が「修正に至っていない」と答えています。
しかしこれらはいずれも、事が起きてからでは選べる手段が大きく減るという性質を持ちます。認知症と判断された後では家族信託の契約はできません。贈与も、遡って持ち戻される期間が延びれば、残された時間で打てる手は限られます。
帰省で親と会う機会は、年に何度もあるものではありません。制度の細部を詰める必要はなく、「口座はどうなっているか」「誰が把握しているか」を一度確認しておくだけでも、選べる手段は変わります。
調査名:「まいきゃり+」サービス改善プログラム 事前アンケート(資産承継とリスク認識に関する調査)
調査主体:スペシャリスト・ドクターズ株式会社(IKIGAI TOWN 運営)
調査方法:インターネット調査(スクリーニング全数集計)
調査時期:2026年3月期・4月期・5月期の3回分を合算。実施時期は納品データのレコード日時に基づく(2026年3月期=2026年3月23日 19時53分 記録/4月期=2026年4月6日 18時47分 記録/5月期=2026年5月17日 21時25分 記録)。
有効回答:30,015名(40〜59歳・平均50.7歳・男性64.4%)。認知症・贈与・万一の備えに関する設問は対象者を絞って聴取しており n=16,387。
留意点:回答者はFP相談モニターへの参加を検討した、お金・資産形成への関心が高い層が中心で、全国の縮図(国勢調査ベースの代表サンプル)ではありません。40〜59歳限定で全世代の縮図ではありません。構成比は小数第1位までを表示し、四捨五入のため合計が100%にならない場合があります。
本リリースの図表・数値・本文は、出典を明記いただければCC BY 4.0のもと、改変を含めて自由にご利用いただけます(事前連絡不要)。
▍記事本文(リード・小見出し付き・そのまま出稿可)
kiji-honbun.txt をダウンロード(見出し3案・調査概要・媒体別の切り口メモを同梱)
▍図表(1200px・出典クレジット焼き込み済み)
▍数値データ
全13項目・資産帯別(n付き・CSV)
▍見出し案
媒体記事用(40字):認知症で口座凍結 対策は12.1%、5人に1人が「家族なら引き出せる」と誤解
SNS・タイトル用(60字):認知症で口座は凍結される ── 対策済みは12.1%、19.9%が「家族なら引き出せる」と誤解。贈与ルール改正は87.6%が未把握
短尺(全角13字):口座凍結 対策は12%だけ
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▍追加集計・取材
年代別・都道府県別・資産帯別などの追加集計をご提供できます。support@ikigai.town(メールのみ)
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本リリースは制度の一般的な解説を目的とした情報提供であり、個別の税額計算・控除の適用判定・申告書の作成など税理士の独占業務にあたる内容は含みません。また特定の金融商品・保険商品の推奨や契約の勧誘を目的とするものでもありません。具体的な判断は税理士・司法書士・弁護士等の専門家にご相談ください。
編集部より
相談の現場で最も多い後悔は、「もっと早く聞いておけばよかった」というものです。親の資産の話は切り出しにくく、元気なうちは「まだ先」と感じられる。しかし今回、5人に1人が「家族なら引き出せる」と誤解していたことは、そもそも何が起きるかが知られていないことを示しています。
お金の話をいきなり始める必要はありません。通帳がどこにあるか、取引のある銀行はどこか。それを共有しておくだけで、いざというときに家族が動ける範囲は大きく変わります。
IKIGAI TOWN 編集長/塩飽 哲生