二次相続とは?
一次・二次の合計税額を条件別シミュレーション
二次相続とは、一次相続で財産を取得した配偶者が亡くなったときに発生する次の相続です。通常は配偶者の税額軽減を使える相続人がいなくなり、法定相続人も減るため、条件によって税負担が増える場合があります。一次・二次を同じ前提で比べることが重要です。
記事の答えを確認した次に
誰が相続人で、どう分ければ話がこじれない?
決めるタイミング: 戸籍と財産の全体像が見えた後、具体的な分け方を話し始める前。
相談で繰り返される本音
- 法律上の割合と、家族が納得する分け方が違う
- 連絡を取りにくい家族へどう話すか迷う
- 不動産が多く、平等に分けられない
初回で口頭整理できること
初回は、家族関係、財産、これまでの話し合いを伺い、専門家へ確認する争点を口頭で整理します。
その次に分けること
必要に応じて弁護士・司法書士・税理士へ確認し、同じ財産一覧をもとに話し合います。
初回の範囲: 相続人・法定相続分の確定、法律判断、遺産分割協議書の作成、交渉代理は初回に行いません。
相談前のFAQ
資料がそろっていなくても相談できますか?
はい。初回は、いま分かる範囲から迷いと確認順を整理します。通知書、通帳、財産や家計のメモなどが手元にあれば、分かる範囲だけご用意ください。
初回で何を持ち帰れますか?
いま決めること、まだ決めなくてよいこと、次に確認する数字や窓口を口頭で整理して持ち帰れます。初回当日の資料完成は約束していません。
初回に商品や契約の話がありますか?
初回は迷いと数字の整理に使います。金融商品の見積り、申込み、契約変更は初回の範囲に含みません。
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目次(14セクション)
二次相続とは|一次相続との違い
相続は、夫婦のうち一方が亡くなったとき(一次相続)と、残された配偶者が亡くなったとき(二次相続)の2段階で発生します。
一次相続では、要件を満たす配偶者に「配偶者の税額軽減」を適用できます。二次相続では配偶者が被相続人となり、通常はこの軽減の対象となる配偶者がいません。
| 比較項目 | 一次相続 | 二次相続 |
|---|---|---|
| 被相続人 | 父(または母) | 残された配偶者 |
| 相続人 | 配偶者+子 | 子のみ |
| 配偶者の税額軽減 | 要件を満たせば適用 | 通常は対象となる配偶者がいない |
| 基礎控除額(子2人の例) | 4,800万円(3人) | 4,200万円(2人) |
| 小規模宅地等の特例 | 配偶者には固有の取得者要件なし | 取得する親族ごとの要件あり |
二次相続では相続人の構成や使える特例が変わるため、同じ遺産額でも税負担が変わり得ます。一次・二次それぞれの条件を分けて確認してください。
なぜ二次相続で税負担が増えやすいのか
二次相続で税負担が増える場合に確認したい主な要因は、次の3つです。
理由1:配偶者の税額軽減が使えない
配偶者が取得した正味の遺産が1億6,000万円または法定相続分相当額までであれば、配偶者の税額軽減により配偶者の納付税額は0円になります。二次相続では通常この軽減の対象となる配偶者がいないため、同じ財産規模でも納付税額が増える場合があります。
理由2:法定相続人が1人減る
二次相続では配偶者が被相続人となるため、法定相続人は子のみとなります。基礎控除額は法定相続人1人あたり600万円減少します。例えば子2人の場合、基礎控除額は一次相続の4,800万円(3人)から二次相続の4,200万円(2人)に下がります。
理由3:配偶者の固有財産が加算される
一次相続で配偶者が多くの財産を取得した場合、配偶者自身の預貯金・退職金・生命保険金などの固有財産が加わり、二次相続の遺産総額が膨らみます。相続税は累進税率のため、課税遺産総額が大きいほど税率が高くなります。
Point
一次相続で配偶者に財産を集中させる案は、一次相続だけではなく、配偶者の固有財産を加えた二次相続と生活資金まで並べて比較します。
配偶者の税額軽減を一次相続だけで判断しない理由
配偶者の税額軽減は非常に強力な特例ですが、使い切ることが最善とは限りません。
「配偶者が全額取得」のワナ
一次相続で配偶者が遺産の全額を取得すると、配偶者の税額軽減により一次相続の税額を大きく抑えられます。ただし、軽減されるのは実際の取得額のうち1億6,000万円または法定相続分相当額のどちらか多い金額までで、それを超える部分には納税が生じ得ます。取得した財産は二次相続の遺産に加わるため、一次だけでなく二次との合計を確認します。
法定相続分(1/2)も比較候補にする
配偶者と子が相続人の場合の法定相続分は、配偶者1/2、子全体で1/2です。ただし法定相続分は税額最小を保証する割合ではありません。0%・30%・50%・75%・100%など複数案を、同じ財産条件で比較します。
注意
最適な取得割合は遺産の構成(不動産の割合・小規模宅地等の特例の適用可否)や配偶者の固有財産の額によって変わります。一律に「法定相続分がベスト」とは言えないため、個別のシミュレーションが必要です。
一次・二次の合計税額シミュレーション(遺産1億円の例)
遺産総額1億円、法定相続人が配偶者+子2人(一次相続)→子2人(二次相続)の場合で、配偶者の取得割合別に合計税額を比較します。配偶者の固有財産は2,000万円と仮定します。
この計算で分かること・分からないこと
現在法の限定モデルによる概算です。子は均等取得、配偶者が一次相続で取得した財産は二次相続まで増減しないものとして比較します。相次相続控除は、一次相続で残された配偶者自身が納めた相続税などの条件で決まるため、この計算には含めません。配偶者の生活資金を確保したうえで、実行前に税理士へ確認してください。
| 配偶者の取得割合 | 一次相続の税額 | 二次相続の税額 | 合計税額 |
|---|---|---|---|
| 100%(全額取得) | 0万円 | 約1,160万円 | 約1,160万円 |
| 75% | 約157.5万円 | 約695万円 | 約852.5万円 |
| 50%(法定相続分) | 約315万円 | 約320万円 | 約635万円 |
| 30% | 約441万円 | 約80万円 | 約521万円 |
| 0%(子が全額取得) | 約630万円 | 0万円 | 約630万円 |
この限定条件では、表に載せた候補のうち配偶者の取得割合30%で合計約521万円となり、全額取得の約1,160万円より約639万円少なくなります。ただし、税額が最小の割合が家族にとって最適とは限りません。
Point
上記は概算シミュレーションであり、小規模宅地等の特例の適用・債務控除・葬式費用・配偶者の固有財産額・不動産の評価方法などにより実際の税額は大きく変わります。FPには生活資金・家計条件の比較を相談し、個別の税額計算・特例の適用判断は税理士または税務署に確認してください。
二次相続を見据えた遺産分割のポイント
一次相続の段階で、税額以外の条件も含めて次のポイントを確認します。
ポイント1:配偶者の取得割合を条件別に比較する
配偶者の税額軽減だけで決めず、一次・二次の合計概算を同じ前提で比較します。税額が小さい割合は、配偶者の固有財産、生活費、財産の種類、適用特例で変わるため、一律に法定相続分以下が有利とはいえません。
ポイント2:小規模宅地等の特例の適用を確認する
自宅の土地は、土地と取得者が要件を満たせば「特定居住用宅地等」として330平方メートルまで80%減額できます。一次相続で配偶者が取得する場合は同居・居住継続・保有継続という取得者ごとの追加要件はありませんが、対象土地・取得範囲・分割・申告書類などの確認は必要です。二次相続で子が取得する場合は、同居親族または家なき子に関する要件を個別に確認します。
ポイント3:配偶者の生活資金を確保する
税負担の最小化だけを考えると配偶者の取得割合を下げたくなりますが、配偶者の生活資金が不足しては本末転倒です。配偶者の年金収入・預貯金・生活費を踏まえ、生活に必要な財産は確保したうえで最適な分割を検討してください。
生前贈与を活用した二次相続対策
生前贈与は将来の課税価格に影響し得ますが、贈与税、生前贈与加算、相続時精算課税などの扱いで結果が変わります。移転額だけで節税効果を判断しないでください。
暦年贈与(年間110万円の基礎控除)
暦年課税では、受贈者が1年間にもらった財産の合計から110万円を基礎控除します。贈与税が0円でも、受贈者がその贈与者から相続・遺贈で財産を取得すると、生前贈与加算の対象になり得ます。加算期間は段階的に延び、2026年12月31日までに開始する相続は原則3年、2027年から2030年は2024年1月1日以後の贈与、2031年以後は最長7年です。3年超の延長部分には合計100万円の控除があります。
相続時精算課税制度
原則として60歳以上の父母・祖父母から18歳以上の子・孫への贈与について、年110万円の基礎控除後の課税価格から累計2,500万円の特別控除を差し引き、超過分を一律20%で計算する制度です。贈与時に税額が0円でも、特別控除を使った財産等は相続時に精算されるため、「2,500万円が非課税になる制度」とは限りません。
教育資金・結婚子育て資金の一括贈与
教育資金の一括贈与の非課税特例は2026年3月31日で終了しており、2026年4月1日以後は新規に利用できません。終了前に適用を受けた契約は条件に従って継続します。扶養義務者が通常必要な教育費を必要な都度直接負担する扱いとは別制度です。結婚・子育て資金の制度も、実行時点の国税庁案内で対象期間と要件を確認してください。
生命保険を活用した二次相続対策
生命保険の死亡保険金には「500万円×法定相続人の数」の非課税枠があり、二次相続対策として広く活用されています。
非課税枠の活用
相続人である子2人が死亡保険金を受け取る例では、非課税限度額は合計1,000万円(500万円×2人)です。契約者・被保険者・受取人の関係や保険料負担者によって対象税目が変わるため、契約前に確認が必要です。
配偶者を契約者・被保険者にする方法
配偶者が保険料を負担し、配偶者を被保険者、相続人である子を受取人とする死亡保険金は、相続税の対象となる契約形態の一つです。加入可否、保険料、解約返戻金、受取人、非課税枠の要件を比較します。
| 対策方法 | 概要 | 主なメリット | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 遺産分割の最適化 | 配偶者の取得割合を調整 | 追加コストなし | 生活資金の確保が必要 |
| 暦年贈与 | 受贈者ごとに年110万円の基礎控除 | 早期から計画を比較できる | 対象者・相続開始日により生前贈与加算 |
| 相続時精算課税 | 年110万円の基礎控除+累計2,500万円の特別控除 | 贈与時の税負担を抑えて早期移転 | 特別控除分等は相続時に精算 |
| 生命保険の非課税枠 | 500万円×法定相続人の数 | 現金を非課税枠に転換 | 健康状態により加入不可の場合あり |
| 小規模宅地等の特例 | 居住用宅地330平方メートルまで80%減額 | 不動産の評価額を大幅圧縮 | 同居要件など適用条件あり |
相続税の速算表と税率の仕組み
相続税は、課税遺産総額を法定相続分で取得したものとして分けた金額に応じ、超過累進税率で総額を計算します。二次相続で相続人が減る場合は、1人当たりの法定相続分に応ずる取得金額が増え、より高い税率区分に入ることがあります。
相続税の速算表(2026年現在)
| 法定相続分に応ずる取得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 1,000万円以下 | 10% | なし |
| 1,000万円超〜3,000万円以下 | 15% | 50万円 |
| 3,000万円超〜5,000万円以下 | 20% | 200万円 |
| 5,000万円超〜1億円以下 | 30% | 700万円 |
| 1億円超〜2億円以下 | 40% | 1,700万円 |
| 2億円超〜3億円以下 | 45% | 2,700万円 |
| 3億円超〜6億円以下 | 50% | 4,200万円 |
| 6億円超 | 55% | 7,200万円 |
計算例:課税遺産総額8,000万円・子2人の場合
法定相続分に応ずる各人の取得金額は8,000万円÷2人=4,000万円です。
- 4,000万円×20%−200万円=600万円(1人あたり)
- 相続税の総額=600万円×2人=1,200万円
一次相続では配偶者の税額軽減を使える場合がありますが、二次相続では通常、子など残された相続人の取得に応じて税額を負担します。
Point
同じ遺産総額でも、法定相続人の数が減ると基礎控除が小さくなり、法定相続分に応ずる取得金額が増える場合があります。これが二次相続の税負担に影響する要因の一つです。
遺産規模別シミュレーション(5,000万円・2億円)
セクション4では遺産1億円のケースを示しました。ここでは遺産5,000万円(中規模)と2億円(大規模)のケースで、配偶者の取得割合別に一次・二次の合計税額を比較します。いずれも子2人、配偶者の固有財産は1,000万円と仮定します。
遺産5,000万円の場合
| 配偶者の取得割合 | 一次相続の税額 | 二次相続の税額 | 合計税額 |
|---|---|---|---|
| 100%(全額取得) | 0万円 | 約180万円 | 約180万円 |
| 50%(法定相続分) | 約10万円 | 0万円 | 約10万円 |
| 30% | 約14万円 | 0万円 | 約14万円 |
| 0%(子が全額取得) | 約20万円 | 0万円 | 約20万円 |
遺産5,000万円の限定条件では、表に載せた候補のうち50%取得の合計約10万円が最小で、全額取得の約180万円との差は約170万円です。入力計算機では1%刻みで比較できます。
遺産2億円の場合
| 配偶者の取得割合 | 一次相続の税額 | 二次相続の税額 | 合計税額 |
|---|---|---|---|
| 100%(全額取得) | 約540万円 | 約3,640万円 | 約4,180万円 |
| 50%(法定相続分) | 約1,350万円 | 約960万円 | 約2,310万円 |
| 30% | 約1,890万円 | 約320万円 | 約2,210万円 |
| 0%(子が全額取得) | 約2,700万円 | 0万円 | 約2,700万円 |
遺産2億円の限定条件では、表に載せた候補のうち30%取得の合計約2,210万円が最小で、全額取得の約4,180万円との差は約1,970万円です。遺産規模が大きいほど、二次相続まで同じ前提で比較する重要性が増します。
注意
上記はいずれも概算値です。不動産の評価方法(路線価・固定資産税評価額)、債務控除、小規模宅地等の特例の適用有無で結果は大きく変わります。FPには生活資金・家計条件の比較を相談し、個別の税額計算・特例の適用判断は税理士または税務署に確認してください。
小規模宅地等の特例と二次相続の注意点
小規模宅地等の特例は、相続した宅地の評価額を最大80%減額できる制度です。二次相続ではこの特例の適用要件が厳しくなるため、一次相続の段階で対策を講じる必要があります。
特例の種類と減額割合
| 宅地の区分 | 限度面積 | 減額割合 | 主な適用要件(二次相続時) |
|---|---|---|---|
| 特定居住用宅地等 | 330平方メートル | 80% | 同居の子・持ち家なしの別居の子(家なき子特例) |
| 特定事業用宅地等 | 400平方メートル | 80% | 事業を承継し継続する子 |
| 貸付事業用宅地等 | 200平方メートル | 50% | 貸付事業を承継し継続する子 |
一次相続と二次相続で適用条件がどう変わるか
被相続人の居住用宅地を配偶者が取得する場合、配偶者について国税庁 No.4124 の「取得者ごとの要件」はありません。子など他の親族が取得する場合は、区分に応じた居住・保有等の要件を確認します。
- 同居の子:相続開始時に被相続人と同居しており、申告期限まで居住・保有を継続すること
- 同居していない親族の要件:被相続人に配偶者・同居相続人がいないこと、取得者やその配偶者等の所有家屋に相続開始前3年以内に居住していないことなど、国税庁が示す複数要件をすべて満たす場合
二次相続で特例を使うための一次相続での工夫
- 二次相続で同居要件を満たすため、子のうち1人が配偶者と同居する計画を立てる
- 同居していない親族の適用を検討する場合、所有・居住・保有継続など全要件を国税庁 No.4124 で確認する
- 自宅を一次相続で子が直接取得し、配偶者は居住権(配偶者居住権)で居住を確保する方法も検討
Point ─ 配偶者居住権の活用
2020年施行の配偶者居住権を設定すると、自宅の「所有権」は子が取得し「居住権」は配偶者が取得します。配偶者の死亡で居住権は消滅するため、二次相続の課税対象にならず、結果として二次相続の課税遺産総額を圧縮できます。
相次相続控除|短期間で相続が続いた場合の救済
被相続人が今回の相続開始前10年以内に相続等で財産を取得し、そのとき相続税を課されていた場合など、要件を満たすと税額の一部を控除できる制度が「相次相続控除」です。
相次相続控除の計算式
控除額は以下の算式で求めます。
控除額 = A × C ÷ (B − A) × D ÷ C × (10 − E) ÷ 10
- A:一次相続で配偶者が納付した相続税額
- B:一次相続で配偶者が取得した財産の課税価格
- C:二次相続の課税価格の合計額
- D:二次相続で控除を受ける相続人の課税価格
- E:一次相続から二次相続までの経過年数(1年未満切り捨て)
計算例:一次相続の3年後に二次相続が発生
- 一次相続で配偶者が納付した相続税額(A):200万円
- 配偶者が取得した財産の課税価格(B):5,000万円
- 二次相続の課税価格の合計額(C):6,000万円
- 控除を受ける子の課税価格(D):3,000万円
- 経過年数(E):3年
控除額 = 200万円 × 6,000万円 ÷ (5,000万円 − 200万円) × 3,000万円 ÷ 6,000万円 × (10 − 3) ÷ 10 = 約87.5万円
注意
経過年数が長くなるほど控除額は減少し、10年を超えると適用できません。一次相続で残された配偶者自身に課された相続税が0円なら、その税額を基にする相次相続控除額も0円です。適用可否と算式は国税庁 No.4168 で確認してください。
二次相続対策チェックリスト
二次相続に備えるために確認しておくべき項目を、段階別にまとめました。家族で話し合う際の参考にしてください。
現状把握フェーズ
- 配偶者の固有財産(預貯金・退職金・生命保険金)の総額を把握している
- 一次相続の遺産総額(不動産の評価額を含む)を概算で把握している
- 法定相続人の人数と、二次相続での基礎控除額を確認した
- 自宅の土地面積と、小規模宅地等の特例の適用可否を確認した
- 既存の生命保険契約の内容(契約者・被保険者・受取人)を一覧化した
シミュレーションフェーズ
- 配偶者の取得割合を複数パターン(100%/75%/50%/30%/0%)で試算した
- 一次・二次の合計税額が最小になる取得割合を確認した
- 配偶者の生活資金(年金・生活費・医療費)が足りるかを検証した
- 小規模宅地等の特例の適用パターン(一次で使う/二次で使う)を比較した
対策実行フェーズ
- 暦年贈与を検討する場合、受贈者・相続開始日ごとの生前贈与加算期間を確認した
- 生命保険の非課税枠(500万円×法定相続人の数)を活用する保険に加入した
- 配偶者居住権の設定を検討した
- 遺言書を作成し、二次相続を見据えた分割方法を指定した
- FPに生活資金・家計条件の整理を相談し、個別の税額計算・適用判断は税理士または税務署に確認した
Point
チェックリストの全項目を自力で完了する必要はありません。「現状把握」だけでも整理しておけば、FPや税理士への相談がスムーズに進みます。まずは配偶者の固有財産と遺産総額の概算を書き出すところから始めましょう。
よくある質問(FAQ)
- 二次相続とは何ですか?
- 二次相続とは、一次相続で財産を取得した配偶者が亡くなったときに発生する次の相続です。通常は配偶者の税額軽減を使える相続人がいなくなり、法定相続人も減るため、課税価格や取得割合などの条件によって負担が増える場合があります。
- なぜ二次相続で税金が高くなるのですか?
- 主な確認要因は、(1) 通常は配偶者の税額軽減の対象となる相続人がいない、(2) 法定相続人が減って基礎控除額が下がる、(3) 一次相続の取得財産に配偶者自身の固有財産が加わる、の3点です。課税価格や取得割合によっては、より高い税率区分が適用される場合があります。
- 一次相続で配偶者が全額相続すると損ですか?
- 一次相続だけを見れば配偶者の税額軽減で税額を抑えられても、二次相続との合計では負担が増える場合があります。本記事の限定シミュレーション(遺産1億円・配偶者固有財産2,000万円・子2人)では、配偶者全額取得時の合計税額は約1,160万円、30%取得時は約521万円で、約639万円の差です。生活資金や適用特例も含めて判断する必要があります。
- 二次相続対策にはどのような方法がありますか?
- 検討候補には、一次相続の取得割合、生前贈与、生命保険、小規模宅地等の特例、配偶者居住権などがあります。対象者・契約関係・適用要件で税務上の扱いが変わるため、家計条件を整理し、税額と適用判定は税理士へ確認してください。
- 二次相続対策はいつから始めるべきですか?
- 家族の財産と生活資金を早めに整理すると、検討時間を確保できます。生前贈与加算の対象者・期間は相続開始日や取得関係で異なり、2024年改正後も段階的な経過措置があります。一次相続の遺産分割時は二次相続も同じ前提で比較してください。
- 相続税の申告期限はいつですか?二次相続でも同じですか?
- 相続税の申告期限は、原則として相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内で、一次相続・二次相続とも同じです。期限が自動で延びるとは限りません。短期間に相続が続いた場合は、申告義務の承継や相次相続控除を税務署・税理士へ確認してください。
二次相続対策の相談先
二次相続対策は一次相続が発生する前から着手するのが理想です。相続が発生してからでは打ち手が限られるため、できるだけ早い段階でプロに相談しましょう。
FP(ファイナンシャルプランナー)
家計、配偶者の生活資金、保険、将来の支出を整理し、税理士へ確認するための前提をまとめます。個別の税額計算や特例の適用判断は税理士へ依頼します。
税理士
相続税申告の専門家です。正確な税額計算・申告書の作成・税務署との折衝を担当します。相続税に強い税理士を選ぶことが重要です。
弁護士
遺産分割で相続人間の意見が対立している場合や、遺言書の作成・検認が必要な場合に相談します。
| 相談先 | 得意分野 | 費用の目安 | こんなときに |
|---|---|---|---|
| FP | 家計・生活資金・保険の整理 | 相談先と契約により異なる | まず全体像を整理したい |
| 税理士 | 相続税の計算・申告・税務相談 | 財産・業務範囲により異なる | 税額や特例、申告を確認したい |
| 弁護士 | 遺産分割の紛争解決・法律相談 | 案件・契約により異なる | 相続人間で意見が対立している |
| 司法書士 | 不動産の相続登記 | 不動産・業務範囲により異なる | 不動産の名義変更をしたい |
まずはFPに家計全体の状況を整理してもらい、必要に応じて税理士・弁護士と連携するのが効率的です。
出典・改訂履歴・免責事項を見る
本ページの制度概要・要件・税率は、以下の公式情報を編集部が確認のうえ整理しています(執筆時点)。最新かつ正確な情報は必ず各公式サイトでご確認ください。FPは記事を直接監修してはおらず、関連テーマでご相談を受けるFPとしてご紹介しています。
- 国税庁 No.4152 相続税の計算
- 国税庁 No.4158 配偶者の税額の軽減
- 国税庁 No.4155 相続税の税率
- 国税庁 No.4168 相次相続控除
- 国税庁 No.4161 贈与財産の加算と税額控除
- 国税庁 No.4205 相続税の申告と納税
- 国税庁 No.4124 小規模宅地等の特例
- 国税庁 No.4666 配偶者居住権等の評価
- 国税庁 No.4510 教育資金の一括贈与の非課税
最終確認日:
※本記事は2026年9月時点の一般的な情報であり、個別の税務・経営・法務相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・税額は個人の状況により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および税理士・社労士・FP・弁護士など専門家にご相談ください。本記事の情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。
本相談は個別の法律・税務判断、申告、登記、交渉を代行するものではありません。必要な場合は、確認すべき専門家と論点を分けます。