相続・贈与

法定相続人とは?
範囲・順位・法定相続分をわかりやすく解説【2026年版】

相続税と納税資金を家族で確認しもめない準備を進める場面
税額だけでなく、納税資金、家族の分け方、親の意思を早めに整理します。

法定相続人とは、民法で定められた相続権を持つ人のことです。配偶者は常に相続人となり、血族は第1順位(子)→第2順位(父母)→第3順位(兄弟姉妹)の順で相続人になります。

記事の答えを確認した次に

誰が相続人で、どう分ければ話がこじれない?

決めるタイミング: 戸籍と財産の全体像が見えた後、具体的な分け方を話し始める前。

相談で繰り返される本音

  • 法律上の割合と、家族が納得する分け方が違う
  • 連絡を取りにくい家族へどう話すか迷う
  • 不動産が多く、平等に分けられない

初回で口頭整理できること

初回は、家族関係、財産、これまでの話し合いを伺い、専門家へ確認する争点を口頭で整理します。

その次に分けること

必要に応じて弁護士・司法書士・税理士へ確認し、同じ財産一覧をもとに話し合います。

初回の範囲: 相続人・法定相続分の確定、法律判断、遺産分割協議書の作成、交渉代理は初回に行いません。

初回で家族と分け方の論点を聞く

初回は口頭で整理します。資料がなくても、分かる範囲から始められます

相談前のFAQ

資料がそろっていなくても相談できますか?

はい。初回は、いま分かる範囲から迷いと確認順を整理します。通知書、通帳、財産や家計のメモなどが手元にあれば、分かる範囲だけご用意ください。

初回で何を持ち帰れますか?

いま決めること、まだ決めなくてよいこと、次に確認する数字や窓口を口頭で整理して持ち帰れます。初回当日の資料完成は約束していません。

初回に商品や契約の話がありますか?

初回は迷いと数字の整理に使います。金融商品の見積り、申込み、契約変更は初回の範囲に含みません。

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目次(12セクション)
  1. 法定相続人の範囲と順位
  2. 法定相続分の割合
  3. 遺産相続における兄弟の権利と注意点
  4. 法定相続人の確定方法(戸籍調査)
  5. 特殊なケース(養子・非嫡出子・胎児・相続欠格・廃除)
  6. 法定相続人の順位と割合の早見表
  7. 代襲相続の仕組みと注意点
  8. 養子の相続権と相続税上の扱い
  9. 相続放棄した人がいる場合の法定相続人
  10. 内縁の配偶者・認知された子の相続権
  11. 法定相続分と遺留分の違い
  12. 遺産分割協議書の作成手順

法定相続人の範囲と順位

法定相続人とは、民法(第886条〜第895条)で定められた、被相続人(亡くなった方)の財産を相続する権利を持つ人のことです。相続人になれる人の範囲と優先順位は法律で明確に決まっています。

配偶者は常に相続人

被相続人の配偶者(夫または妻)は、他の相続人の有無にかかわらず常に法定相続人になります(民法第890条)。ただし、法律上の婚姻関係にある配偶者に限られ、事実婚(内縁関係)のパートナーは法定相続人にはなりません。

血族相続人の3つの順位

配偶者以外の血族相続人には、以下の3つの順位があります。上の順位の人がいる場合、下の順位の人は相続人にはなりません。

順位 該当する人 ポイント
第1順位子(直系卑属)実子・養子ともに含む。子が先に亡くなっている場合は孫が代襲相続
第2順位父母(直系尊属)第1順位の人がいない場合に相続人になる。父母が亡くなっていれば祖父母
第3順位兄弟姉妹第1・第2順位の人がいない場合に相続人になる。代襲相続は甥姪まで

Point

「第1順位の子がいるかどうか」が最も重要な分岐点です。子がいれば父母・兄弟姉妹は相続人になりません。子がいない場合に初めて、第2順位の父母が相続人として浮上します。

法定相続分の割合

法定相続分とは、法定相続人が遺産を相続する場合の取り分の目安です(民法第900条)。遺言がない場合や遺産分割協議の基準として使われます。

配偶者+子の場合

相続人 法定相続分 具体例(遺産6,000万円)
配偶者1/23,000万円
子(1人の場合)1/23,000万円
子(2人の場合)各1/4各1,500万円

配偶者+父母の場合

相続人 法定相続分 具体例(遺産6,000万円)
配偶者2/34,000万円
父母(2人の場合)各1/6各1,000万円

配偶者+兄弟姉妹の場合

相続人 法定相続分 具体例(遺産6,000万円)
配偶者3/44,500万円
兄弟姉妹(2人の場合)各1/8各750万円

注意

法定相続分はあくまで「目安」です。遺産分割協議で全員が合意すれば、法定相続分と異なる割合で分けることもできます。ただし、相続税の計算では法定相続分に基づいて税額を算出するため、税務上は正確な把握が必要です。

遺産相続における兄弟の権利と注意点

「兄弟姉妹が遺産を相続する」というケースは意外と多く、特に子どものいない夫婦の相続で問題になります。ここでは兄弟姉妹の相続に関する重要なポイントを整理します。

兄弟姉妹が法定相続人になるケース

兄弟姉妹が法定相続人になるのは、以下の条件をすべて満たす場合です。

  • 被相続人に子(代襲相続人を含む)がいない
  • 被相続人の父母・祖父母(直系尊属)が全員亡くなっている

この場合、配偶者がいれば「配偶者3/4、兄弟姉妹1/4」で分けます。配偶者もいなければ、兄弟姉妹だけで均等に分けます。

兄弟姉妹の代襲相続は甥姪まで

子の代襲相続は孫→ひ孫と際限なく続きますが、兄弟姉妹の代襲相続は甥・姪の1代限りです(民法第889条第2項)。甥姪の子(大甥・大姪)は代襲相続できません。これは相続人の範囲が際限なく広がることを防ぐための制限です。

兄弟姉妹には遺留分がない

遺留分とは、法定相続人に最低限保障される遺産の取り分のことですが、兄弟姉妹には遺留分が認められていません(民法第1042条)。これは兄弟姉妹の相続における最大の特徴であり、注意点です。

Point ― 兄弟の遺留分がないことの影響

  • 被相続人が「全財産を配偶者に渡す」と遺言すれば、兄弟姉妹は一切相続できない
  • 兄弟姉妹は遺留分侵害額請求ができない
  • 子のいない夫婦は、配偶者に全財産を渡したい場合、遺言書の作成が有効な対策になる

法定相続人の確定方法(戸籍調査)

相続手続きを進めるには、まず法定相続人を正確に確定する必要があります。そのために必要なのが戸籍調査です。

必要な戸籍謄本

法定相続人を確定するには、以下の戸籍を取得します。

  1. 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本(戸籍全部事項証明書・除籍謄本・改製原戸籍)
  2. 相続人全員の現在の戸籍謄本

戸籍調査の手順

  1. 被相続人の最後の本籍地の市区町村役場で、死亡の記載がある戸籍を取得
  2. そこから遡って、出生まで連続する戸籍を取得(転籍・婚姻で本籍地が変わっている場合は、以前の本籍地の役場にも請求)
  3. 取得した戸籍から、子・養子・認知した子などの有無を確認
  4. 相続人が確定したら、相続人全員の現在の戸籍謄本を取得

注意

戸籍は1通450円〜750円程度ですが、転籍が多い方は複数の役場から取り寄せる必要があり、時間と費用がかかります。2024年3月から広域交付制度が始まり、最寄りの市区町村窓口でまとめて請求できるようになりました(コンピュータ化されていない一部の戸籍を除く)。

法定相続情報証明制度の活用

法務局の法定相続情報証明制度を利用すると、戸籍一式を一度提出するだけで「法定相続情報一覧図の写し」を無料で交付してもらえます。これを銀行・法務局・税務署などの各窓口に提出すれば、毎回戸籍の束を持ち歩く必要がなくなります。

特殊なケース(養子・非嫡出子・胎児・相続欠格・廃除)

法定相続人の判定にはいくつかの特殊なルールがあります。以下のケースに該当する方は、専門家への相談をおすすめします。

養子

養子は実子と同じ第1順位の法定相続人になります。ただし、相続税の計算上、法定相続人に含められる養子の数には制限があります。

  • 実子がいる場合:養子は1人まで
  • 実子がいない場合:養子は2人まで

これは基礎控除額や生命保険の非課税枠を不当に増やすことを防ぐための制限です。民法上は何人でも養子縁組できますが、税務上のメリットには上限があります。

非嫡出子(婚外子)

被相続人が認知した非嫡出子は、法定相続人になります。2013年の最高裁判決を受けた民法改正により、非嫡出子の法定相続分は嫡出子と同等になりました。

胎児

相続に関しては、胎児はすでに生まれたものとみなされます(民法第886条第1項)。ただし、死産の場合は適用されません。被相続人の死亡時に配偶者が妊娠中であれば、胎児も法定相続人として数えます。

相続欠格と相続廃除

相続欠格(民法第891条)は、被相続人を殺害したり遺言書を偽造したりした場合に、法律上当然に相続権を失う制度です。裁判所の手続きは不要です。

相続廃除(民法第892条)は、被相続人に対して虐待や重大な侮辱をした相続人について、被相続人が家庭裁判所に申し立て(または遺言で指定)て相続権を剥奪する制度です。

Point

相続欠格・廃除された人に子がいれば、その子が代襲相続人になります。相続権を失うのは本人だけであり、その子孫にまで効果は及びません。

法定相続人の順位と割合の早見表

法定相続人の組み合わせごとに、各人の法定相続分をまとめた早見表です。遺産分割協議や相続税の概算に活用してください。

ケース 配偶者 血族相続人
配偶者+子1人1/2子 1/2
配偶者+子2人1/2子 各1/4
配偶者+子3人1/2子 各1/6
配偶者+父母2/3父母 各1/6
配偶者+片親のみ2/3片親 1/3
配偶者+兄弟1人3/4兄弟 1/4
配偶者+兄弟2人3/4兄弟 各1/8
子のみ2人(配偶者なし)—子 各1/2
父母のみ(配偶者なし)—父母 各1/2
兄弟のみ3人(配偶者なし)—兄弟 各1/3

注意

半血兄弟(父母の一方のみが共通の兄弟)の法定相続分は、全血兄弟(父母の双方が共通の兄弟)の2分の1です(民法第900条第4号ただし書)。たとえば全血兄弟Aと半血兄弟Bが相続人の場合、AとBの取り分は2:1の比率になります。

代襲相続の仕組みと注意点

代襲相続とは、本来の相続人が被相続人より先に亡くなっている場合に、その相続人の子が代わりに相続する制度です(民法第887条第2項)。相続人の範囲を正確に把握するうえで欠かせない知識です。

代襲相続が発生する原因

代襲相続が発生するのは、次の3つの場合です。

  1. 死亡 — 相続人が被相続人より先に亡くなっていた場合
  2. 相続欠格 — 相続人が民法第891条の欠格事由に該当する場合
  3. 相続廃除 — 被相続人が家庭裁判所に申し立てて相続権を剥奪した場合

なお、相続放棄は代襲相続の原因になりません。相続放棄をした人の子は、代襲相続人にはなれません。この違いは非常に重要です。

代襲相続の範囲の違い

本来の相続人 代襲相続の範囲 再代襲
子(第1順位)孫→ひ孫→…制限なし(何代でも可)
兄弟姉妹(第3順位)甥・姪のみ不可(1代限り)

代襲相続人の法定相続分

代襲相続人は、被代襲者(本来の相続人)の法定相続分をそのまま引き継ぎます。代襲相続人が複数いる場合は、被代襲者の相続分を均等に分けます。

たとえば、被相続人に配偶者と子2人(AとB)がいて、Aが先に亡くなり、Aの子(孫)が2人いる場合の法定相続分は次のとおりです。

  • 配偶者:1/2
  • 子B:1/4(子の取り分1/2の半分)
  • 孫2人:各1/8(Aの取り分1/4を2人で均等に分ける)

養子の相続権と相続税上の扱い

養子は法律上、実子と同じ第1順位の法定相続人です。ただし、民法上の扱いと相続税法上の扱いには違いがあるため、正確に理解しておく必要があります。

普通養子と特別養子の違い

区分 普通養子 特別養子
実親との関係存続する(実親・養親の双方を相続)終了する(養親のみ相続)
養親の相続権あり(実子と同じ)あり(実子と同じ)
要件家庭裁判所の許可(未成年の場合)家庭裁判所の審判が必要
離縁当事者の協議で可能原則不可

相続税法上の養子の数の制限

相続税の基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)や生命保険金の非課税枠(500万円×法定相続人の数)を計算するとき、法定相続人に含められる養子の数には制限があります。

条件 法定相続人に含められる養子の数 基礎控除への影響
実子がいる場合1人まで+600万円
実子がいない場合2人まで+1,200万円

ただし、以下の養子は実子として扱われるため、上記の制限を受けません。

  • 特別養子縁組による養子
  • 配偶者の連れ子で養子縁組した子
  • 代襲相続人となった直系卑属(孫養子で、その親が死亡している場合)

相続放棄した人がいる場合の法定相続人

相続放棄とは、家庭裁判所に申述して相続権を放棄する制度です(民法第938条)。相続放棄をすると、その人は初めから相続人ではなかったものとみなされます。

相続放棄の影響と順位の繰り上がり

相続放棄をした人がいると、法定相続人の構成が変わる場合があります。

状況 結果
子の全員が相続放棄第2順位の父母が相続人になる
子全員+父母全員が相続放棄第3順位の兄弟姉妹が相続人になる
子の一部が相続放棄残りの子と配偶者で相続(放棄した子の分は他の子に按分)
配偶者が相続放棄血族相続人のみで全額を相続

相続放棄と代襲相続の関係

前述のとおり、相続放棄は代襲相続の原因になりません。子が相続放棄しても、その子(孫)が代襲相続人になることはありません。これは「死亡」や「欠格」の場合との大きな違いです。

相続放棄と相続税の基礎控除

相続税の基礎控除の計算では、相続放棄があっても放棄がなかったものとして法定相続人の数を数えます(相続税法第15条第2項)。たとえば子3人のうち1人が相続放棄しても、基礎控除は「3,000万円+600万円×4人(配偶者+子3人)=5,400万円」のままです。

Point

相続放棄の期限は、相続の開始を知ったときから3か月以内です(民法第915条)。被相続人に多額の債務がある場合は、期限内に放棄するかどうかの判断が必要です。期限を過ぎると原則として放棄できなくなります。

内縁の配偶者・認知された子の相続権

法定相続人になれるかどうかは「法律上の身分関係」で決まります。事実婚や婚外子のケースでは、法律婚の場合とは扱いが異なります。

内縁の配偶者(事実婚パートナー)

内縁の配偶者は、どれほど長期間の生活実態があっても法定相続人にはなりません。民法が定める「配偶者」は法律上の婚姻関係がある人に限られます。

ただし、内縁の配偶者にも以下の権利が認められることがあります。

  • 特別縁故者への財産分与 — 相続人がいない場合、家庭裁判所に申し立てて財産の分与を受けられる可能性がある(民法第958条の2)
  • 遺贈 — 被相続人が遺言で内縁の配偶者に財産を遺贈することは可能
  • 賃借権の承継 — 借家に同居していた内縁の配偶者は、賃借権を引き継げる(借地借家法第36条)

認知された子(非嫡出子)

被相続人が認知した婚外子は法定相続人になります。2013年の民法改正により、認知された子の法定相続分は嫡出子と同じです。認知には以下の方法があります。

  • 任意認知 — 父が市区町村に認知届を提出する
  • 裁判認知 — 子が家庭裁判所に認知の訴えを提起する
  • 遺言認知 — 遺言書で認知する(死後に効力が発生)

なお、認知されていない婚外子は法律上の親子関係が成立しないため、法定相続人にはなりません。被相続人の死後でも、死後認知の訴え(死亡から3年以内)によって相続権を主張できる場合があります。

注意

内縁関係や認知の問題がある場合、相続手続きが複雑になりやすく、相続人間の紛争に発展するケースも少なくありません。遺言書の作成や生前対策を早めに検討することが重要です。

法定相続分と遺留分の違い

法定相続分と遺留分はどちらも相続における取り分に関する概念ですが、性質が大きく異なります。混同しやすいため、違いを正確に理解しておきましょう。

項目 法定相続分 遺留分
定義遺言がない場合の相続の目安割合相続人に保障される最低限の取り分
根拠条文民法第900条民法第1042条
変更可否遺産分割協議で自由に変更できる遺言でも奪えない(請求により取り戻せる)
兄弟姉妹あり(第3順位)なし
行使方法遺産分割協議・調停・審判遺留分侵害額請求(金銭請求)
時効なし(分割未了なら請求可能)相続開始+侵害を知ってから1年、または相続開始から10年

遺留分の割合

遺留分の総額は、直系尊属のみが相続人の場合は遺産の3分の1、それ以外の場合は遺産の2分の1です(民法第1042条)。各相続人の遺留分は、この総額に法定相続分を掛けて算出します。

相続人の構成 配偶者の遺留分 子の遺留分(1人あたり)
配偶者+子1人1/41/4
配偶者+子2人1/4各1/8
配偶者のみ1/2—
子のみ1人—1/2
配偶者+父母1/3—

Point ― 遺留分侵害額請求の注意点

2019年の民法改正により、遺留分の請求は金銭での支払いを求める権利に変わりました。不動産そのものの返還を求めることはできず、侵害額に相当する金銭を請求する形になります。請求の時効は「相続開始と侵害を知ったときから1年」と短いため、早めの対応が必要です。

遺産分割協議書の作成手順

法定相続人が確定し、遺産の全容を把握したら、相続人全員で遺産の分け方を話し合う遺産分割協議を行います。合意した内容を書面にまとめたものが遺産分割協議書です。

遺産分割協議書が必要な場面

  • 不動産の相続登記(名義変更)
  • 銀行口座の解約・名義変更
  • 証券口座の名義変更
  • 相続税の申告
  • 自動車の名義変更

作成の流れ(5ステップ)

  1. 相続人の確定 — 戸籍調査で法定相続人を確認する(本記事のセクション4を参照)
  2. 遺産の調査・確定 — 不動産、預貯金、有価証券、生命保険、借入金など全財産を洗い出す。残高証明書・登記簿謄本・固定資産評価証明書などで裏付けを取る
  3. 分割方法の協議 — 相続人全員で、誰が何を相続するかを話し合う。法定相続分を目安にするが、全員が合意すれば自由な割合で分けられる
  4. 協議書の作成 — 合意内容を書面にまとめる。被相続人の情報、相続人全員の氏名、各相続財産の取得者を明記する
  5. 署名・押印 — 相続人全員が署名し、実印で押印する。印鑑証明書を添付する

遺産分割協議書に記載すべき事項

記載事項 具体的な内容
被相続人の情報氏名、最後の住所、生年月日、死亡年月日
相続人全員の情報氏名、住所、生年月日、被相続人との続柄
不動産所在地、地番、地目、地積(登記簿の記載どおりに正確に)
預貯金金融機関名、支店名、口座番号、残高
有価証券証券会社名、銘柄、数量
債務借入先、残高、負担する相続人
代償金不動産を単独取得する人が他の相続人に支払う金額

注意

遺産分割協議書は相続人全員の合意が必要です。1人でも反対すると成立しません。協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることができます。また、後から新たな財産が見つかった場合に備えて「本協議書に記載のない財産は、相続人○○が取得する」といった包括条項を入れておくのが一般的です。

法定相続人に関するよくある質問

法定相続人とは誰のことですか?

法定相続人とは、民法で定められた相続権を持つ人のことです。配偶者は常に相続人となり、血族は第1順位(子)、第2順位(直系尊属=父母・祖父母)、第3順位(兄弟姉妹)の順で相続人になります。

兄弟姉妹が遺産を相続するのはどんなケースですか?

被相続人に子(第1順位)も直系尊属(第2順位)もいない場合に、兄弟姉妹が第3順位の法定相続人として遺産を相続します。配偶者がいれば配偶者と兄弟姉妹で分け、配偶者もいなければ兄弟姉妹だけで相続します。

配偶者の法定相続分はどれくらいですか?

配偶者の法定相続分は、子と相続する場合は2分の1、直系尊属と相続する場合は3分の2、兄弟姉妹と相続する場合は4分の3です。

法定相続人を確定するにはどうすればよいですか?

被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)を本籍地の市区町村役場で取得し、すべての相続人を確認します。転籍や婚姻で本籍地が変わっている場合は複数の役場から取り寄せる必要があります。

兄弟姉妹に遺留分はありますか?

いいえ、兄弟姉妹には遺留分がありません。被相続人が遺言で全財産を配偶者や子に渡すと定めた場合、兄弟姉妹は遺留分侵害額請求ができません。これは兄弟姉妹の相続における大きな特徴です。

相続放棄をすると法定相続人の構成はどう変わりますか?

相続放棄をした人は初めから相続人ではなかったものとみなされます。子の全員が放棄すると第2順位の父母が、父母も放棄すると第3順位の兄弟姉妹が相続人になります。ただし相続税の基礎控除の計算では、放棄がなかったものとして法定相続人の数を数えます。

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最終確認日:

※本記事は2026年5月時点の一般的な情報であり、個別の税務・法務相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・税額は個人の状況により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および税理士・社労士・FP・弁護士など専門家にご相談ください。本記事の情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。

本相談は個別の法律・税務判断、申告、登記、交渉を代行するものではありません。必要な場合は、確認すべき専門家と論点を分けます。