保険・医療

終身保険とは|仕組み・解約返戻金・定期保険との違いと選び方を解説

一生涯の保障と将来のお金を家族で話し合う場面
終身保険は一生涯の保障と貯蓄性をあわせ持つ商品です。保障・解約返戻金・保険料を分けて整理することが大切です。

終身保険は、死亡保障が一生涯続き、解約時には解約返戻金を受け取れる場合がある生命保険です。一定期間だけ保障する定期保険より保険料は高めで、貯蓄性や相続対策の文脈で検討されます。早期解約では払込保険料を下回ることがあり、目的・期間・家計とのバランスで向き・不向きが分かれます。このページでは、仕組み・解約返戻金・各タイプと、定期保険・収入保障保険との違いを整理します。

目次
  1. 終身保険とは
  2. 仕組み(一生涯保障・解約返戻金・保険料)
  3. 終身保険のおもなタイプ
  4. メリットと注意点(デメリット)
  5. 向いている人・向かない人
  6. 定期保険・収入保障保険との違い
  7. 相続・資産承継での使い方
  8. 検討するときの確認ポイント
  9. よくある質問
  10. セカンドオピニオンで相談する

はじめにご確認ください

本ページは、終身保険の一般的な仕組みを説明するための情報提供を目的としたものです。個別の保険商品の内容説明、特定の保険会社または保険商品の推奨、契約の勧誘を目的とするものではありません。

保障内容、保険料、解約返戻金の水準、各種特約等は商品ごとに異なります。個別の商品を検討する場合は、必ず契約締結前交付書面、契約概要、注意喚起情報、商品パンフレット、ご契約のしおり・約款等をご確認ください。

当社は、保険会社の委託を受けて保険契約の締結の媒介または代理を行う保険募集人です。個別相談では、お客さまのご意向、知識・経験、財産の状況、加入目的、リスク許容度等を確認したうえで、当社取扱商品の範囲内で情報提供を行います。

このページの要点

  • 終身保険は、死亡保障が一生涯続く生命保険です。解約時に解約返戻金を受け取れる場合があります。
  • 保険料は定期保険より高めです。早期解約では払込保険料を下回ることがあります。
  • 低解約返戻金型・一時払い・外貨建て・変額など、保険料や運用の仕組みが異なるタイプがあります。
  • 死亡保険金は相続税の非課税枠(500万円×法定相続人数)の対象になる場合があり、相続・資産承継で検討されることがあります。
  • 解約返戻金の水準・費用・条件は商品ごとに異なるため、契約締結前交付書面等での確認が必要です。

終身保険とは

終身保険は、死亡・所定の高度障害状態に対する保障が一生涯続く生命保険です。保険料の払込方法(終身払・有期払・一時払)や、解約時に受け取れる解約返戻金の水準は商品によって異なります。

一定期間だけを保障する 定期保険 と異なり、保障が途切れないため、葬儀費用や相続、配偶者の生涯にわたる備えなどの目的で検討されます。一方、保障が一生涯続くぶん保険料は定期保険より高くなる傾向があります。

仕組み(一生涯保障・解約返戻金・保険料)

終身保険の特徴は、次の3点に整理できます。

要素内容
一生涯の保障死亡・所定の高度障害状態に対する保障が一生涯続く。保険期間の満了がない
解約返戻金解約時に返戻金を受け取れる場合がある。一般に契約からの経過とともに増えるが、早期解約では払込額を下回ることが多い
保険料同じ保障額の定期保険より高め。払込方法(終身払・有期払・一時払)で総額や返戻率の見え方が変わる

解約返戻金が払込保険料を上回る時期や、途中で減額・払済保険に変更した場合の取扱いは商品ごとに異なります。「貯蓄になるか」は、解約のタイミングと返戻率次第である点に注意が必要です。

終身保険のおもなタイプ

同じ終身保険でも、保険料の設定や運用の仕組みによって複数のタイプがあります。主な変動要因(為替・運用実績など)が異なるため、リスクの種類を分けて理解することが大切です。

タイプ特徴主な留意点
低解約返戻金型払込期間中の解約返戻金を抑えるかわりに保険料を割安にしたタイプ払込期間中の解約は返戻金が特に低い
一時払いまとまった保険料を契約時に一度だけ払い込むタイプ早期解約・元本割れの影響をまとめて受ける
外貨建て / 外貨建一時払い米ドル等の外貨で運用・管理するタイプ為替変動・市場価格調整により円換算額が変動する
変額保険料の一部を特別勘定で運用するタイプ運用実績により解約返戻金・受取額が変動し、元本保証がない

外貨建て・変額タイプは、円建ての一般的な終身保険と比べてリスク・費用の種類が増えます。それぞれ 外貨建て保険変額保険 のページもあわせてご確認ください。なお、満期保険金のある 養老保険 や、貯蓄性の観点で各タイプを横断比較する 貯蓄型保険 の解説もあります。

メリットと注意点(デメリット)

終身保険には次のようなメリットと注意点があります。どちらも、目的や家計の状況によって受け止め方が変わります。

メリット注意点(デメリットといわれる点)
一生涯保障が続き、いつ亡くなっても死亡保険金の対象同額の保障なら定期保険より保険料が高い
解約返戻金があり、受取人を指定して資産を遺せる早期解約では払込保険料を下回りやすい
相続税の非課税枠の対象になる場合がある大きな保障が必要な時期には保険料負担が重くなりやすい

「終身保険はいらない・損」といわれることもありますが、これは目的や時期に合っていない場合の話です。必要保障額・期間・家計に照らして、定期保険や収入保障保険との組み合わせも含めて確認することが大切です。

向いている人・向かない人

向いていることが多い人

葬儀費用やお墓など一生涯の備えを準備したい人、相続・資産承継で受取人を指定して資産を遺したい人、無理なく続けられる保険料の範囲で一生涯の保障を持ちたい人など。

慎重な確認が必要な人

子育て期などに大きな保障を割安に確保したい人(定期・収入保障が候補)、当面で使う予定の資金で検討している人、保険料負担が家計を圧迫しそうな人など。短期解約を前提にすると元本割れの可能性があります。

定期保険・収入保障保険との違い

死亡保障を準備する保険には、終身保険のほかに 定期保険収入保障保険 があります。保障期間と保険料の考え方が異なります。

比較項目終身保険定期保険収入保障保険
保障期間一生涯一定期間(◯年・◯歳まで)一定期間(年金形式で受取)
保険料高め割安(掛け捨て)割安(受取総額は時間とともに逓減)
解約返戻金あり(商品による)なし/ごくわずかなし/ごくわずか
向きやすい目的一生涯の備え・相続/資産承継一定期間の大きな保障子育て期の生活費の備え

掛け捨てか貯蓄性かという観点は 掛け捨て生命保険 のページ、全体の選び方は 生命保険の選び方 のページもあわせてご確認ください。どれがよいかではなく、必要保障額・期間・家計のバランスで確認することが大切です。

相続・資産承継での使い方

終身保険の死亡保険金は、受取人を指定して遺せるため、相続・資産承継の文脈で検討されることがあります。死亡保険金には、相続税の非課税枠(500万円 × 法定相続人数)が適用される場合があります。[1]

適用の可否や有利・不利は、契約者・被保険者・受取人の関係や個別事情によって異なります。相続税・贈与税の取扱いは複雑なため、相続・贈与のコラムもあわせてご確認のうえ、税理士等の専門家にも相談することをおすすめします。

検討するときの確認ポイント

1. 加入目的と必要保障額

一生涯の備えなのか、一定期間の大きな保障なのかを整理します。目的によっては定期保険・収入保障保険のほうが合う場合があります。

2. 保険料が無理なく続けられるか

終身保険は保険料が高めです。家計の余裕資金の範囲で、長期にわたり継続できるかを確認しましょう。

3. 解約返戻金と解約のタイミング

返戻金が払込額を上回る時期、早期解約時の元本割れ、低解約返戻金型の払込期間中の取扱いなどを確認します。

4. タイプごとのリスク

外貨建て・変額タイプは、為替や運用実績で円換算額が変動します。リスクの種類を理解したうえで検討しましょう。

終身保険の変遷(毎年のように改定されてきた中身)

一生涯の死亡保障を持つ終身保険も、毎年のように改定されています。ある定額タイプだけでも2013年から2026年に19版(年に複数回改定された年もあります)。改定は予定利率・標準利率の見直しと整合しており、低金利の環境変化が設計に反映されてきました。

おおまかな流れは次のとおりです(公開約款で確認できた代表的な傾向で、すべての商品が当てはまるわけではありません)。

  • 定額・有配当の伝統型:予定利率で計算する定額の死亡保障に配当が付く、シンプルな伝統型が中心でした。
  • 保険料を抑える設計の登場:払込期間中の解約返戻金を抑えて保険料を割安にする「低解約返戻金型」や、配当をなくした無配当設計が広がりました。
  • 利率変動・外貨建てへの多様化:積立利率を毎月見直し最低保証を置く利率変動型や、運用通貨を選べる外貨建て、保険料一括払い、持病がある人向けの引受基準緩和型まで選択肢が増えました。

同じ「終身保険」でも、契約した年で保険料や返戻金の前提は大きく違います。新しい=有利とは限らないため、目的に合うかを確認したうえで選ぶのがおすすめです。

終身保険を取り扱う生命保険会社の例(五十音順)

以下は、終身保険に関連する保険を取り扱う生命保険会社の例です。掲載順は五十音順であり、保険会社または保険商品の優劣、当社の推奨順位を示すものではありません。

掲載情報は時点で当社が確認した約款・公開情報に基づくものであり、各社の商品改定、販売停止、販売チャネル、当社取扱状況等により変更される場合があります。

生命保険会社名
アクサ生命
アクサダイレクト生命
朝日生命
アフラック生命
エヌエヌ生命
オリックス生命
かんぽ生命
ジブラルタ生命
住友生命
ソニー生命
大樹生命
太陽生命
第一生命
大同生命
チューリッヒ生命
東京海上日動あんしん生命
日本生命
ネオファースト生命
はなさく生命
富国生命
フコクしんらい生命
プルデンシャル生命
マニュライフ生命
三井住友海上あいおい生命
みどり生命
明治安田生命
明治安田トラスト生命
メットライフ生命
メディケア生命
ライフネット生命
楽天生命
FWD生命
SBI生命
SOMPOひまわり生命
T&Dフィナンシャル生命

よくある質問

終身保険は貯蓄になりますか?
終身保険には解約時に解約返戻金を受け取れるタイプがあり、貯蓄性があるといわれることがあります。ただし、契約後一定期間内の解約では払込保険料を下回ることが多く、貯蓄として使う場合は解約のタイミングや返戻率を確認する必要があります。返戻金の水準や有無は商品によって異なります。
終身保険はいらない・やめたほうがいいといわれるのはなぜですか?
保険料が定期保険より高く、必要保障額が大きい時期には割高になりやすいこと、早期解約で元本割れしやすいことなどが理由として挙げられます。一方で、一生涯の死亡保障や相続対策を重視する場合には選択肢になります。目的・期間・家計に合うかで判断が変わるため、一律にいらないとはいえません。
終身保険と定期保険はどちらがよいですか?
一概にどちらがよいとはいえません。定期保険は一定期間の保障を割安な保険料で確保でき、終身保険は一生涯の保障と解約返戻金を持ちます。子育て期の大きな保障は定期・収入保障で、相続や葬儀費用など一生涯の備えは終身で、と目的別に使い分けることもあります。
終身保険は相続対策になりますか?
死亡保険金には相続税の非課税枠(500万円×法定相続人数)が適用される場合があり、受取人を指定できる点から相続・資産承継の文脈で検討されることがあります。適用の可否や有利・不利は契約形態や個別事情で異なるため、税理士等の専門家にもご確認ください。
終身保険はどの生命保険会社で取り扱っていますか?
当社は保険会社の委託を受けて保険契約の締結の媒介・代理を行う保険募集人です。終身保険に関連して当社が取り扱う主な生命保険会社は、アクサ生命、アクサダイレクト生命、朝日生命、アフラック生命、エヌエヌ生命、オリックス生命、かんぽ生命、ジブラルタ生命、住友生命、ソニー生命、大樹生命、太陽生命、第一生命、大同生命、チューリッヒ生命、東京海上日動あんしん生命、日本生命、ネオファースト生命、はなさく生命、富国生命、フコクしんらい生命、プルデンシャル生命、マニュライフ生命、三井住友海上あいおい生命、みどり生命、明治安田生命、明治安田トラスト生命、メットライフ生命、メディケア生命、ライフネット生命、楽天生命、FWD生命、SBI生命、SOMPOひまわり生命、T&Dフィナンシャル生命です(五十音順)。取扱状況は変わることがあるため、最新は各社の公式情報でご確認ください。掲載は取り扱う主な会社の例であり、優劣・順位や特定商品の推奨を示すものではありません。

終身保険をセカンドオピニオンで相談する

終身保険は、保障・貯蓄性・保険料・相続が一度に関わる商品です。すでに提案や見積もりを受け取っている方も、これから検討する方も、中立的な立場からの「セカンドオピニオン」として、内容を一緒に確認できます。

家計を整えて、ちょっとした贅沢を楽しむ暮らし
保険を含めて家計の固定費を見直し、ムダのない設計に整えると、旅行や外食・趣味といったちょっとした贅沢にも、お金と気持ちの余白が生まれます。
ファイナンシャル・プランナー 増岡真奈美

担当ファイナンシャル・プランナー

増岡 真奈美(FP2級/相談実績1,500件超)

得意分野:資産形成・老後準備・ライフプラン。特定の商品をすすめるのではなく、いまの保障・保険料・公的制度の使い方を、中立の立場で一緒に点検します。

終身保険をセカンドオピニオンで無料相談する

すでに受けている提案や、これから検討している内容が、いまのあなたに必要か・合っているかを、目的・期間・リスク許容度に合わせて一緒に確かめます。定期保険・収入保障保険との組み合わせの整理にもご利用いただけます。

セカンドオピニオンを無料相談する

無料・オンライン相談/特定の保険商品の勧誘を目的とするものではありません。

ご相談にあたっての注意事項

本ページは、終身保険に関する一般的な情報提供を目的としたものです。個別の保険商品の推奨、特定の保険会社の推奨、契約の勧誘を目的とするものではありません。

個別の商品を検討する場合は、商品ごとの契約締結前交付書面、契約概要、注意喚起情報、商品パンフレット、ご契約のしおり・約款等を必ずご確認ください。また、実際のご加入にあたっては、お客さまのご意向、知識・経験、財産の状況、加入目的、リスク許容度等を確認したうえで、登録済みの保険募集人が説明します。

終身保険は、早期解約時に解約返戻金が払込保険料を下回るおそれがあります。外貨建て・変額タイプでは、為替や運用実績により円換算額や受取額が変動し、損失が生じるおそれがあります。費用、リスク、保障内容、解約時の取扱いは商品ごとに異なります。

運営者情報

本サイトは、スペシャリスト・ドクターズ株式会社が運営しています。当社は、保険会社の委託を受けて保険契約の締結の媒介または代理を行う保険募集人(保険代理店)です。当社が取り扱う保険会社・保険商品の範囲内で情報提供を行います。

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保険契約に関する苦情・ご相談で当社において解決できない場合は、生命保険の指定紛争解決機関である一般社団法人 生命保険協会(生命保険相談所)をご利用いただけます。

最終確認日:
作成・監修:スペシャリスト・ドクターズ株式会社/塩飽 哲生

出典

  1. 国税庁「No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4114.htm
  2. 一般社団法人 生命保険協会 https://www.seimei.or.jp/