住民税がかからない年収はいくら?非課税ラインを世帯別に解説
住民税がかからない年収(非課税ライン)を独身・夫婦・子ありの世帯別に解説。
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期限
非課税の判定は前年の所得で決まります。判定が変わる年と、給付金など優遇の申請期限を分けて確認します。
手続き
判定額・課税の有無は、お住まいの自治体の住民税窓口で確認します。記事の一般情報だけで個別判定を確定しません。
家計判断
優遇で一時的に軽くなる支出と、毎月続く固定費を分けて考えます。
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目次(5セクション)
住民税がかからない2つのライン
住民税は「均等割」と「所得割」の2つで構成されており、それぞれに非課税のラインが設けられています。均等割は所得に関係なく定額で課される部分(標準税額4,000円。あわせて森林環境税1,000円)、所得割は所得に税率10%をかけて計算される部分です。両方が非課税になって初めて「住民税がかからない」状態になります。
均等割の非課税ラインのほうが所得割の非課税ラインよりも低く設定されています。つまり、所得割は非課税だが均等割はかかるという「均等割のみ課税」の状態が存在します。住民税を完全にゼロにするには、より厳しい均等割の非課税ラインを下回る必要があります。
どちらのラインも、住んでいる自治体の級地区分(1級地〜3級地)と扶養親族の人数によって変動します。自分の年収で住民税がかかるかどうかを正確に判定するには、この2つのラインをそれぞれ確認することが大切です。非課税世帯に該当するための詳しい条件は住民税非課税世帯の条件で解説しています。
また、所得税がかからない給与収入(2025年分は160万円まで)と住民税の非課税ラインは異なる点にも注意が必要です。単身・1級地で年収110万円を超え160万円以下の方は、所得税はゼロでも住民税がかかります。この差を理解せずにシフトを組むと、住民税が想定外にかかるケースがあります。
均等割の非課税ライン
均等割の非課税ラインは、住民税を完全にゼロにするための基準です。1級地(東京23区等)で扶養親族がいない単身の場合、合計所得金額45万円以下(2026年度分は給与収入110万円以下)が非課税ラインです。扶養親族がいる場合は「35万円×(本人+同一生計配偶者+扶養親族の数)+10万円+21万円」で計算します。2026年度分(2025年の収入)からは給与所得控除の最低額が55万円から65万円に上がったため、給与収入190万円以下の部分では換算した年収が10万円上がっています。
たとえば、1級地で配偶者を扶養している場合の均等割非課税ラインは、35万円×2人+10万円+21万円=101万円(合計所得金額)です。これを給与収入に換算すると166万円以下となります。扶養親族が2人なら35万円×3人+10万円+21万円=136万円(給与収入約206万円以下)です。
2級地では35万円の部分が31.5万円・21万円の部分が18.9万円、3級地では28万円と16.8万円にそれぞれ下がります(10万円の部分は級地で変わりません)。同じ世帯構成でも、住んでいる地域によって非課税になる年収に差が生じるため、自分の自治体の級地区分を確認しておくことが重要です。
具体的な計算例として、3級地に住む夫婦+子1人の世帯を考えます。均等割非課税ラインは28万円×3人+10万円+16.8万円=110.8万円(合計所得金額)です。これを給与収入に換算すると約175.8万円以下となり、1級地の約206万円と比べて約30万円低くなります。引越しや転勤で級地が変わると非課税の判定結果も変わる可能性があるため、注意が必要です。
所得割の非課税ライン
所得割の非課税ラインは、均等割の非課税ラインよりもやや高く設定されています。扶養親族がいない単身の場合、総所得金額等45万円以下が基準です(1級地の均等割と同額)。扶養親族がいる場合は「35万円×(本人+同一生計配偶者+扶養親族の数)+10万円+32万円」で計算され、均等割の加算額21万円より11万円多くなっています。所得割の基準は級地にかかわらず全国一律です。
この差により、均等割は課税されるが所得割は非課税という「均等割のみ課税世帯」が生まれます。たとえば1級地・扶養1人の場合、均等割非課税ラインは所得101万円(年収166万円)、所得割非課税ラインは所得112万円(年収177万円)です。年収が166万円を超え177万円以下の方は均等割のみが課税される状態になります。
| 世帯構成(1級地) | 均等割の非課税ライン | 所得割の非課税ライン | 均等割のみ課税の年収帯 |
|---|---|---|---|
| 単身(扶養なし) | 年収110万円 | 年収110万円 | なし(同額) |
| 夫婦(扶養1人) | 年収166万円 | 年収177万円 | 166万超〜177万円 |
| 夫婦+子1人(扶養2人) | 年収約206万円 | 年収約221.6万円 | 約206万〜約221.6万円 |
| 夫婦+子2人(扶養3人) | 年収約256万円 | 年収約271.6万円 | 約256万〜約271.6万円 |
2026年度分(令和8年度分=2025年の給与収入)・1級地・給与収入のみの目安です。均等割は合計所得金額が「35万円×人数+10万円(扶養ありは+21万円)」以下、所得割は総所得金額等が「35万円×人数+10万円(扶養ありは+32万円)」以下で非課税。人数は本人+同一生計配偶者+扶養親族(16歳未満の子を含む)。給与所得控除は最低65万円(給与収入190万円超は所得税法別表第五で換算)。出典: 総務省「個人住民税」(2026年10月確認)、地方税法第295条第3項・同法施行令第47条の3・同法施行規則第9条の21(級地の率)、横浜市『税の知識 令和8年度ウェブ版』(均等割・所得割の非課税基準、給与所得控除)、2026年10月確認
所得割が非課税の場合、住民税の負担は均等割のみ(標準4,000円+森林環境税1,000円)ですが、給付金などの優遇制度では「住民税非課税世帯」ではなく「均等割のみ課税世帯」として扱われる場合があります。完全な非課税世帯を目指すのか、所得割非課税の範囲で収めるのかで、活用できる制度が異なる点を理解しておきましょう。
なお、2024年度以降は均等割のみ課税世帯にも給付金が支給されるようになり、従来の「制度の谷間」は一定程度解消されています。しかし、高額療養費の限度額引下げや国民健康保険料の7割軽減など、完全非課税世帯のみが対象の優遇も依然として多く残っています。
世帯別の非課税年収一覧
1級地における世帯構成別の住民税(均等割)非課税となる給与収入の目安をまとめます。単身(扶養なし)は年収110万円以下、夫婦のみ(配偶者を扶養)は年収166万円以下、夫婦+子1人は年収約206万円以下、夫婦+子2人は年収約256万円以下です(2026年度分=2025年の収入)。詳しい年収別の目安は非課税世帯の年収目安でまとめています。
これらはあくまで「給与収入のみ」の場合の目安です。年金収入がある場合は公的年金等控除を使って所得を計算し、不動産収入や事業収入がある場合はそれぞれの所得を合算して判定します。また、配偶者が扶養から外れて自分で収入を得ている場合は、配偶者自身の住民税判定も別途必要です。
世帯全員が非課税であることが「非課税世帯」の要件です。たとえば世帯主の年収が150万円で扶養1人(非課税ライン166万円以下)に該当しても、配偶者のパート年収が120万円あれば配偶者は住民税が課税されるため、世帯としては非課税世帯になりません。世帯全体の収入バランスを見て判断することが大切です。
パート勤務の配偶者がいる場合のシミュレーション例を紹介します。世帯主の年収150万円(扶養1人で非課税)+配偶者の年収98万円(単身で非課税)という組み合わせなら、世帯全員が非課税のため「非課税世帯」に該当します。一方、配偶者の年収が115万円に増えると配偶者に住民税が課税され、世帯としては非課税世帯ではなくなります。この差により、給付金の受給資格が変わることがある点を認識しておきましょう。住民税の控除一覧も合わせて確認するのがおすすめです。
💬 相談事例から
📋 60代前半のAさん(退職後アルバイト)
退職後もデイサービス送迎のアルバイトを続けたいAさん。正社員とアルバイトの収入差を踏まえて年金をいつから受け取るかを相談し、FPは65歳からの受給開始と家計収支の見える化を提案しました。
📋 60代後半のBさん(一人暮らし)
派遣で働きながら、もう少しゆったりした働き方に移りたいBさん。年金の受給開始時期を相談し、FPは繰下げの損益分岐を踏まえて65歳からの受給を勧め、60〜65歳の5年間は預貯金やNISAを少しずつ取り崩してつなぐ設計を提案しました。
FPに相談すべきケース
住民税がかからない年収ラインは、級地区分・扶養人数・所得の種類の組み合わせで決まります。特に給与と年金の両方を受け取っている方、副業収入がある方、配偶者の収入調整を検討している方は、自己判断だけでは最適な年収ラインを見極めるのが困難です。
FPに家計を整理してもらうと、非課税世帯に該当するための控除の組み合わせが見つかることがあります。ただし、非課税かどうかは所得控除を引く前の合計所得金額で判定するため、医療費控除・社会保険料控除などの所得控除を申告しても非課税にはなりません(下がるのは課税される場合の所得割の税額です)。判定が変わるのは、扶養親族の申告漏れ(非課税限度額の計算に使う人数が変わる)や、事業所得の必要経費・青色申告特別控除(所得を計算する段階で引く)などです。非課税世帯になれば給付金や保険料軽減など年間で数十万円のメリットがあるため、一度FPに相談する価値があります。
このページのよくある質問
- 住民税がかからない年収はいくらですか?
- 1級地(東京23区等)で単身の場合、年収110万円以下で住民税(均等割・所得割とも)がかかりません(2026年度分=2025年の収入)。扶養1人なら166万円以下、夫婦+子1人なら約206万円以下が均等割も非課税になる目安です。
- 均等割と所得割の非課税ラインは違いますか?
- はい。均等割の非課税ラインのほうが所得割より低く設定されています。1級地・扶養1人の場合、均等割非課税は合計所得101万円以下(年収166万円以下)、所得割非課税は総所得金額等112万円以下(年収177万円以下)で、この間の所得では均等割のみ課税されます。
- 住民税がかからない年収は住む地域で変わりますか?
- はい。自治体の級地区分(1〜3級地)で変わります。単身・給与収入のみの場合、1級地は110万円、2級地は106.5万円、3級地は103万円が均等割の非課税ラインです(2026年度分)。都市部ほど基準が高く設定されています。
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最終確認日:2026-05-14
※本記事は2026年5月時点の一般的な情報であり、個別の税務・経営・法務相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・税額は個人の状況により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および税理士・社労士・FP・弁護士など専門家にご相談ください。本ページの情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。