一人暮らしの住民税非課税
年収100万円以下の判定と注意点
一人暮らし(単身世帯)の住民税非課税の条件を解説。
税金の最適化プランを、FPに無料で組んでもらう(Zoom30分から)
一人暮らしの非課税条件
住民税は「均等割」と「所得割」の2つで構成されています。一人暮らし(単身・扶養親族なし)の場合、前年の合計所得金額が自治体の定める非課税限度額以下であれば、住民税は課税されません。1級地(東京23区・政令指定都市など)では合計所得金額45万円以下が非課税の基準です。
この「合計所得金額45万円以下」は、給与収入に換算すると年収100万円以下に相当します。パート・アルバイトなど給与のみで生計を立てている一人暮らしの方は、年収100万円を超えなければ住民税がかかりません。なお、所得税の非課税ライン(年収103万円)とは異なるため、住民税だけ課税されるケースがある点に注意が必要です。詳しくは住民税非課税世帯の条件で解説しています。
また、障害者・未成年者・寡婦・ひとり親に該当する場合は、前年の合計所得金額が135万円以下(給与収入で約204万円以下)であれば住民税が非課税になります。該当する方は一般的な非課税ラインよりも大幅に緩和されるため、自分が対象かどうかを確認しておくことが大切です。
一人暮らしで非課税になるかどうかの確認方法は、毎年6月頃に届く「住民税決定通知書」を見ることです。勤務先から届く場合(特別徴収)と、自治体から届く場合(普通徴収)があります。通知書が届かない場合は、市区町村の窓口で「住民税課税・非課税証明書」を取得すれば正確に確認できます。
| 級地区分 | 非課税限度額(合計所得) | 給与年収の目安 | 主な該当地域 |
|---|---|---|---|
| 1級地 | 45万円以下 | 100万円以下 | 東京23区・政令指定都市 |
| 2級地 | 41.5万円以下 | 約96.5万円以下 | 県庁所在地級の都市 |
| 3級地 | 38万円以下 | 約93万円以下 | 町村部 |
| 障害者・寡婦等 | 135万円以下 | 約204万円以下 | 全級地共通 |
年収100万円のラインとは
年収100万円の非課税ラインは、給与所得控除と非課税限度額の合計から導かれます。給与収入が162.5万円以下の場合、給与所得控除は一律55万円です。ここから給与所得を計算すると、年収100万円 − 給与所得控除55万円 = 所得45万円となり、1級地の非課税限度額45万円とちょうど一致します。
つまり、年収100万円ぴったりであれば住民税は非課税、年収100万1円以上になると均等割(年額5,000円程度)が課税される可能性があります。ただし、この100万円という基準は1級地の場合であり、2級地では合計所得41.5万円以下(年収約96.5万円以下)、3級地では合計所得38万円以下(年収約93万円以下)と基準が下がります。お住まいの地域の級地は非課税世帯の年収目安で確認できます。
住民税の計算は前年の1月1日から12月31日までの収入が基準です。したがって、今年の年収が100万円を超えた場合、翌年6月から住民税が課税されることになります。年末にかけてシフトを調整する際は、住民税の非課税ラインも意識しておくとよいでしょう。
具体的な計算例を見てみましょう。月収8万円のパート勤務の場合、年収は96万円です。給与所得控除55万円を差し引くと所得は41万円。1級地の非課税限度額45万円以下なので住民税は非課税です。一方、月収8.5万円なら年収102万円、所得47万円となり、均等割5,000円が課税されます。住民税の計算方法について詳しくは住民税の計算方法をご覧ください。
副業・フリーランスの場合
副業やフリーランスとして収入がある場合、住民税の非課税判定は全ての所得を合算した「合計所得金額」で行われます。たとえば、給与収入が80万円(給与所得25万円)で、副業の事業所得が20万円ある場合、合計所得金額は45万円となり、1級地であればギリギリ非課税です。
フリーランス(事業所得のみ)の場合は、給与所得控除は適用されません。代わりに必要経費を差し引いた金額が事業所得となります。収入から経費を引いた所得が45万円以下(1級地)であれば非課税ですが、青色申告特別控除(最大65万円)は合計所得金額の計算上は差し引かれるため、上手に活用すれば非課税の範囲を広げられる場合があります。
なお、所得税では副業所得20万円以下の場合に確定申告が不要になる特例がありますが、住民税にはこの特例がありません。副業所得が少額でも、住民税の申告は原則として必要です。申告漏れがあると、非課税世帯としての各種優遇を受けられなくなる可能性があるため注意しましょう。
副業で注意すべきもう一つのポイントは、雑所得と事業所得の区分です。メルカリやUber Eats等の収入は雑所得に分類されることが多く、必要経費の計上範囲が限られます。一方、開業届を出して本格的に事業を行っている場合は事業所得として青色申告の恩恵を受けられます。どちらに該当するかで非課税の判定が変わることがあるため、基礎控除の仕組みと合わせて確認しておきましょう。
100万円を超えたときの税額
年収100万円をわずかに超えた場合、まず均等割(標準で年額5,000円:市町村民税3,500円+道府県民税1,500円)が課税されます。さらに年収が上がり、所得割の非課税ラインも超えると、所得割(税率10%:市町村民税6%+道府県民税4%)も加算されます。均等割と所得割の2段階のラインについては住民税がかからない年収で詳しく整理しています。
たとえば年収105万円の場合を計算してみましょう。給与所得は105万円 − 55万円 = 50万円です。所得割の課税所得は、ここから基礎控除43万円を差し引いた7万円。所得割は7万円 × 10% = 7,000円となり、均等割5,000円と合わせて住民税は年間約12,000円です。調整控除(2,500円程度)を考慮すると、実質的な負担はおよそ9,500円前後になります。
| 年収 | 給与所得 | 均等割 | 所得割 | 住民税合計(概算) |
|---|---|---|---|---|
| 100万円 | 45万円 | 非課税 | 非課税 | 0円 |
| 101万円 | 46万円 | 5,000円 | 非課税 | 約5,000円 |
| 103万円 | 48万円 | 5,000円 | 約2,500円 | 約7,500円 |
| 105万円 | 50万円 | 5,000円 | 約4,500円 | 約9,500円 |
| 110万円 | 55万円 | 5,000円 | 約9,500円 | 約14,500円 |
年収100万円を少し超えただけで住民税が発生するものの、税額自体は大きくありません。ただし、住民税非課税世帯でなくなることで、給付金の対象外になったり、国民健康保険料の軽減が縮小されたりする影響のほうが家計へのインパクトが大きい場合があります。年収の調整を検討する際は、税額だけでなくこうした関連制度への影響も含めて判断することが重要です。
たとえば、非課税世帯であれば2024年度の低所得世帯給付金10万円の対象となりましたが、年収が101万円で非課税世帯から外れると、この給付金を受け取れなくなります。住民税の増額(約5,000円)よりも給付金(10万円)の損失のほうが圧倒的に大きいため、年収100万円前後の方は慎重にシフト調整を検討すべきです。
💬 相談事例から
📋 60代前半のAさん(退職後アルバイト)
退職後にアルバイト収入だけになったAさん。FPが合計所得金額を試算したところ、医療費控除と社会保険料控除を正しく申告すれば非課税世帯に該当する可能性が判明。住民税ゼロに加え、国民健康保険料の軽減や高額療養費の優遇も受けられる見込みとなりました。
📋 60代後半・夫婦のBさん
年金受給開始のタイミングで住民税が非課税になるかどうかを相談したBさん夫婦。FPが退職金の受取方法(一時金 vs 年金)で合計所得金額がどう変わるかをシミュレーションし、非課税世帯に該当するための最適な受給プランを提案しました。
FPに相談すべきケース
非課税世帯の判定は扶養人数・級地区分・所得の種類で複雑に変わります。自己判断で申請を諦めるケースが多いですが、FPに家計を整理してもらうと、非課税に該当する控除の組み合わせが見つかることがあります。特に副業収入がある場合、経費計上の方法や青色申告の活用で合計所得金額を抑えられる可能性があります。
また、非課税世帯に該当する場合でも、利用可能な給付金や優遇制度を漏れなく把握するのは容易ではありません。高額療養費の限度額引下げ、国民健康保険料の7割軽減、各種給付金など、組み合わせると年間で数十万円の差になることも珍しくありません。自分がどの制度を活用できるか、FPに家計全体を見てもらうことで見落としを防げます。
給付金の確認から、我慢していた支出を選び直す家計へ
ここで確認したいのは、受け取れるお金だけではありません。いま我慢している「休む・任せる・移動する・学ぶ」支出を、いつなら選べるかまで数字で見ることです。
たとえば最初に見るのは「安心して休める時間」。日帰りホテルの個室、寝具、食洗機やミールキットのように、物価高で後回しにしがちな支出を家計の中で選べるかを確認します。
お金の不安が強いと、働き方も、家族との時間も、自分のやりたいことも、どうしても後回しになりがちです。
FPに家計を相談する目的は、ただ節約することではありません。
給付金を確認し、毎月のお金の流れを整えることで、我慢していた支出を「いつ・いくらまでなら選べるか」まで整理し、休む、任せる、移動する、学ぶ、親や家族との時間を作る、といった選択肢が見えやすくなります。
なぜFP相談で変わるのか。使える給付金、毎月の固定費、教育費、住宅費、老後資金を同じ表に並べると、「削るべき支出」と「取り戻したい暮らしに使ってよい支出」の境目が見えやすくなるからです。
たとえば、こんな選択肢を数字で確認できます。
安心して休める時間
誰にも要求されない時間、眠れる環境、責任を一時停止できる仕組みにお金を使えるか。
家事・育児・段取りからの解放
名もなき家事、献立、送迎、連絡、調整を一人で抱えない形にできるか。
家計と将来不安の軽減
物価高、教育費、住宅ローン、老後資金の不安を見える化できるか。
子どもの選択肢を広げる教育・体験
英語、体験、旅行、習い事など、世界を見せる予算を作れるか。
家族の再起動としての旅行・非日常
連泊、温泉、自然の中で家族会話を回復する余白を作れるか。
健康回復・睡眠・老化対策
疲れが抜ける、痛くない、眠れる、朝動ける状態に投資できるか。
夫婦の関係回復
運営組織ではなく、伴侶として話せる時間を取り戻せるか。
親の介護・親との時間への備え
介護、見守り、帰省、親孝行、自分の老後準備に備えられるか。
自分の物理的逃げ場
書斎、椅子、ベランダ、サウナ、カフェのような避難場所を持てるか。
疲れない移動
駅近、送迎、グリーン車、ミニバン、近場高級宿を選べるか。
人生がまだ動く感覚
学び直し、副業、趣味、旅、挑戦にもう一度向かえるか。
お金の不安だけで、働き方や暮らし方を決めなくてよくなる。FPと一緒に、我慢の家計から選べる家計へ戻すための確認です。
FPと30分で、我慢していた支出を選べる家計に整理する(無料・Zoom) →
出典・改訂履歴・免責事項を見る
本ページの制度概要・要件・税率は、以下の公式情報を編集部が確認のうえ整理しています(執筆時点)。最新かつ正確な情報は必ず各公式サイトでご確認ください。FPは記事を直接監修してはおらず、関連テーマでご相談を受けるFPとしてご紹介しています。
最終確認日:2026-05-14
※本記事は2026年5月時点の一般的な情報であり、個別の税務・経営・法務相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・税額は個人の状況により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および税理士・社労士・FP・弁護士など専門家にご相談ください。本ページの情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。
本相談はIKIGAI TOWN編集部が運営するFP相談サービスです。各自治体の給付金窓口とは異なります。


































































































