税金・節税

住民税非課税世帯と給付金
対象になる給付金の一覧と申請方法

税金と固定費を確認して毎月の手取りの余白を整える場面
税金や控除の確認を、毎月の手取りと将来資金の判断につなげます。

住民税非課税世帯が対象になる給付金(低所得世帯給付金・子育て給付金・高額療養費の優遇)を一覧で整理。

本文の答えを確認したあとに

非課税の判定を確認したあとに、毎月の固定費を見直す

  1. 期限

    非課税の判定は前年の所得で決まります。判定が変わる年と、給付金など優遇の申請期限を分けて確認します。

  2. 手続き

    判定額・課税の有無は、お住まいの自治体の住民税窓口で確認します。記事の一般情報だけで個別判定を確定しません。

  3. 家計判断

    優遇で一時的に軽くなる支出と、毎月続く固定費を分けて考えます。

目次(5セクション)
  1. 非課税世帯向け給付金の全体像
  2. 低所得世帯給付金
  3. 子育て世帯向け給付金
  4. 高額療養費・保険料の優遇
  5. FPに相談すべきケース

非課税世帯向け給付金の全体像

住民税非課税世帯が対象となる経済的支援は、大きく分けて「現金給付金」と「社会保障制度上の優遇」の2種類があります。現金給付金は物価高騰対策や生活支援として国が実施するもので、低所得世帯給付金や子育て世帯向け加算が代表的です。社会保障面では、国民健康保険料の軽減や高額療養費の上限引下げなどが適用されます。非課税世帯の条件については住民税非課税世帯の条件をご覧ください。

給付金の多くは「確認書方式」で支給されます。自治体が住民税の課税情報をもとに対象世帯を特定し、確認書を郵送します。届いた確認書に口座情報などを記入して返送するだけで申請が完了する仕組みです。一方、転居や世帯構成の変更があった場合などは、自分から申請書を提出する必要があるケースもあります。

注意すべき点として、給付金の対象は原則として基準日(多くは6月1日)時点の住民税課税状況で判定されます。年度途中に収入が減って非課税になったとしても、基準日時点で課税世帯であれば対象外となる場合があります。最新の給付金情報は、お住まいの自治体の公式サイトで確認してください。

非課税世帯が受けられる支援を金額ベースで整理すると、給付金(10万円前後)+国保料軽減(年間数万円〜十数万円)+高額療養費の差額+保育料免除など、合計すると年間で数十万円規模のメリットになることも珍しくありません。これらを漏れなく活用するためには、自分が対象となる制度を体系的に把握しておくことが大切です。

支援制度対象金額・内容申請方法
低所得世帯給付金非課税世帯+均等割のみ課税世帯1世帯10万円(2024年度)確認書返送 or 自動振込
子育て世帯加算上記+18歳以下の子がいる世帯子ども1人5万円(2024年度)確認書返送
高額療養費の優遇非課税世帯月額上限35,400円に引下げ限度額適用認定証の申請
国保料の軽減低所得世帯均等割の7割〜2割軽減原則自動適用
保育料無償化(0〜2歳)非課税世帯保育料無料市区町村に申請
介護保険料の軽減非課税世帯第1段階(基準額×0.285)原則自動適用

低所得世帯給付金

低所得世帯給付金は、物価高騰の影響を受けている住民税非課税世帯を対象とした現金給付です。2023年度には1世帯あたり7万円、2024年度には1世帯あたり10万円が支給されました。2024年度からは均等割のみ課税世帯も対象に加わり、支援の範囲が拡大しています。

支給方法は自治体によって異なりますが、多くの場合、対象世帯に「支給のお知らせ」または「確認書」が届きます。前回の給付金を受け取った口座がある場合は「お知らせ」のみで自動振込されることもあり、特に手続きが不要なケースもあります。初めて受給する場合や口座変更がある場合は確認書の返送が必要です。

給付金は所得税・住民税の課税対象にならず、受給しても翌年の住民税に影響しません。また、生活保護の収入認定からも除外されるため、生活保護受給者も受け取ることができます。確認書の返送期限は発送から2〜3か月程度に設定されていることが多いため、届いたら早めに対応しましょう。

注意点として、DV(配偶者暴力)等により住民票を移さずに避難している方や、ホームレス状態の方など、確認書が届かないケースもあります。このような場合は、現在お住まいの市区町村の窓口に直接申請することで給付を受けられる場合があります。また、住民税の申告をしていない方は非課税かどうかの判定ができないため、給付金の対象から漏れるリスクがあります。収入がない方も住民税の申告を行っておくことが大切です。

子育て世帯向け給付金

住民税非課税世帯で18歳以下の子どもがいる場合、低所得世帯給付金に加えて子ども1人あたりの加算給付金が支給されます。2024年度は子ども1人あたり5万円の加算が行われました。たとえば子ども2人の非課税世帯であれば、基本給付10万円+加算10万円(5万円×2人)の計20万円が支給対象となりました。

子育て世帯向けの給付金は年度によって名称や金額が異なります。これまでにも「子育て世帯生活支援特別給付金」や「臨時特別給付金」といった名称で実施されてきました。ひとり親世帯向けには別途の給付金が設けられることもあり、児童扶養手当の受給者に自動的に支給されるケースもあります。

また、住民税非課税世帯の子どもは、幼児教育・保育の無償化(0〜2歳児クラスの保育料無料)や、高等教育の修学支援新制度(大学等の授業料減免+給付型奨学金)の対象にもなります。これらは給付金とは別の制度ですが、非課税世帯であることが要件の一つとなっており、合わせて活用することで子育ての経済的負担を大きく軽減できます。

高等教育の修学支援新制度は特にインパクトが大きく、国公立大学で年間約54万円、私立大学で年間約70万円の授業料減免に加え、月額約7.6万円(私立・自宅外)の給付型奨学金が4年間支給されます。非課税世帯の子どもが大学進学する場合、4年間で合計数百万円の支援を受けられる計算です。非課税世帯の年収目安も確認しておきましょう。

高額療養費・保険料の優遇

住民税非課税世帯は、高額療養費制度の自己負担上限額が大幅に引き下げられます。70歳未満の場合、一般的な所得区分では月額約57,600円が上限ですが、住民税非課税世帯では月額35,400円に軽減されます。年間で見ると、入院や手術が必要になった場合に大きな差が出ます。

国民健康保険料の軽減も重要な優遇です。世帯の所得が一定以下の場合、保険料の均等割部分が7割・5割・2割のいずれかで軽減されます。住民税非課税世帯の多くは7割軽減の対象となり、保険料負担が大きく減ります。後期高齢者医療保険(75歳以上)でも同様の軽減措置があります。

そのほか、住民税非課税世帯が受けられる優遇としては、介護保険料の第1段階適用(基準額の0.285倍)、NHK受信料の全額免除(障害者のいる非課税世帯)、予防接種費用の助成、入院時の食事代の減額(一般の1食550円が270円に。過去1年の入院が90日を超えると220円。2026年6月から・全国健康保険協会、2026年10月確認)などがあります。これらの制度は自ら申請しないと適用されないものも多いため、非課税世帯に該当する方は利用可能な制度を漏れなく確認しておくことが大切です。

高額療養費の優遇を受けるには、事前に「限度額適用認定証」を健康保険組合や市区町村に申請しておくと便利です。認定証を医療機関に提示すれば、窓口での支払いが上限額までに抑えられ、後から払い戻しを請求する手間がなくなります。マイナ保険証を利用している場合は、認定証なしでも自動的に上限額が適用される仕組みが広がっています。住民税の計算の仕組みについては住民税の計算方法で整理しています。

💬 相談事例から

📋 60代前半のAさん(退職後アルバイト)

退職後もデイサービス送迎のアルバイトを続けたいAさん。正社員とアルバイトの収入差を踏まえて年金をいつから受け取るかを相談し、FPは65歳からの受給開始と家計収支の見える化を提案しました。

事例#0050を読む →

📋 60代後半のBさん(一人暮らし)

派遣で働きながら、もう少しゆったりした働き方に移りたいBさん。年金の受給開始時期を相談し、FPは繰下げの損益分岐を踏まえて65歳からの受給を勧め、60〜65歳の5年間は預貯金やNISAを少しずつ取り崩してつなぐ設計を提案しました。

事例#0024を読む →

FPに相談すべきケース

非課税世帯が利用できる給付金・優遇制度は多岐にわたり、自治体独自の制度も含めると全てを把握するのは容易ではありません。FPに家計を整理してもらうと、利用可能な制度の漏れを防ぎ、申請の優先順位を明確にすることができます。

特に、非課税世帯のボーダーライン付近の方にとっては、年収をわずかに調整することで給付金や保険料軽減の対象になる可能性があります。たとえば、年収が非課税ラインを数万円超えているだけで給付金10万円+国保料軽減+高額療養費の差額など、年間で数十万円の差が生まれることがあります。FPに相談すれば、控除の活用や収入の調整方法について具体的なアドバイスを得られます。

関連トピック(あとで読む)

このページのよくある質問

住民税非課税世帯が受けられる給付金は何ですか?
低所得世帯給付金(2024年度は1世帯10万円)、子育て世帯向け加算(子ども1人あたり5万円)が代表的です。2024年度からは均等割のみ課税世帯も対象に加わっています。
給付金の申請方法はどうなっていますか?
多くの自治体で確認書方式を採用しています。対象世帯に確認書が届き、口座情報を記入して返送するだけで申請完了です。前回の受給口座がある場合は自動振込されることもあります。
非課税世帯は高額療養費でどれくらい優遇されますか?
70歳未満の場合、非課税世帯の月額自己負担上限は35,400円です。一般所得区分の57,600円と比べて月額約22,000円低く設定されています。年4回目以降はさらに24,600円に下がります。
給付金を受け取ると翌年の住民税に影響しますか?
いいえ。給付金は所得税・住民税の課税対象にならず、翌年の住民税に影響しません。また、生活保護の収入認定からも除外されるため、受給しても他の制度に影響しません。
出典・改訂履歴・免責事項を見る

本ページの制度概要・要件・税率は、以下の公式情報を編集部が確認のうえ整理しています(執筆時点)。最新かつ正確な情報は必ず各公式サイトでご確認ください。FPは記事を直接監修してはおらず、関連テーマでご相談を受けるFPとしてご紹介しています。

最終確認日:2026-05-14

※本記事は2026年5月時点の一般的な情報であり、個別の税務・経営・法務相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・税額は個人の状況により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および税理士・社労士・FP・弁護士など専門家にご相談ください。本ページの情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。