住民税の扶養控除
一般33万・特定45万・老人38万の効果と条件
住民税の扶養控除(一般33万・特定45万・老人38万・同居老親45万)の条件・効果・注意点を解説。
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目次(7セクション)
扶養控除の種類と金額
住民税の扶養控除は、扶養親族の年齢によって4つの区分に分かれます。一般の扶養親族(16歳以上19歳未満・23歳以上69歳以下)は33万円、特定扶養親族(19歳以上23歳未満)は45万円、老人扶養親族(70歳以上)は38万円、同居老親等は45万円です。16歳未満の年少扶養親族には控除が適用されません。
所得税の扶養控除と比較すると、住民税の控除額は全区分で低く設定されています。たとえば一般扶養控除は所得税38万円に対して住民税33万円、特定扶養控除は所得税63万円に対して住民税45万円です。住民税の税率は一律10%のため、一般扶養控除であれば年間3万3,000円、特定扶養控除であれば年間4万5,000円の住民税が軽減される計算になります。なお、住民税全体の計算方法については住民税の計算方法で詳しく解説しています。
扶養控除は年末調整または確定申告で申告します。共働き世帯では夫婦どちらの扶養に入れるかを選べますが、所得が高い側に入れたほうが所得税の節税効果は大きくなります。住民税は税率が一律のため、どちらに入れても住民税の軽減額は同じです。なお、配偶者自身の控除については住民税の配偶者控除・配偶者特別控除のページをご覧ください。
適用条件(所得48万円以下)
扶養控除を受けるための主な条件は、扶養親族の合計所得金額が48万円以下であることです。給与収入のみの場合、給与所得控除55万円を差し引くため、年収103万円以下が目安になります。この「103万円の壁」は所得税・住民税のどちらにも共通する基準です。
扶養親族は、納税者と生計を一にしている配偶者以外の親族(6親等内の血族・3親等内の姻族)である必要があります。別居していても、仕送りなどで生計を一にしていると認められれば対象になります。たとえば大学進学で一人暮らしをしている子どもや、離れて暮らす親に生活費を送っている場合も該当します。
注意点として、扶養親族が他の納税者の扶養控除や配偶者控除の対象になっている場合は重複して適用できません。また、青色事業専従者として給与を受けている人や白色事業専従者も扶養親族には含まれません。パートやアルバイトの収入がある家族は、年末時点の見込み年収を確認しておくことが大切です。申告漏れで控除が反映されないケースについては住民税に控除が反映されない理由もあわせてご確認ください。
特定扶養控除(19〜22歳)
特定扶養控除は、その年の12月31日時点で19歳以上23歳未満の扶養親族に適用される控除です。住民税では45万円が控除され、住民税の軽減額は年間4万5,000円になります。大学生の子どもがいる世帯にとって、家計への影響が大きい控除区分です。
特定扶養控除が一般より高く設定されている理由は、大学等の教育費がかさむ年代の家庭の負担を軽減するためです。所得税では63万円(一般38万円との差額25万円)、住民税では45万円(一般33万円との差額12万円)と、いずれも上乗せされています。所得税率が20%の世帯であれば、所得税と住民税を合わせて年間約17万円の税負担軽減が見込めます。
ただし、子どもがアルバイトで年収103万円(所得48万円)を超えると、特定扶養控除の対象から外れます。扶養から外れると親の住民税が4万5,000円増えるだけでなく、所得税でも控除がなくなるため、世帯全体で見ると手取りが減る可能性があります。年末が近づいたら、子どものアルバイト収入を早めに確認しましょう。
具体例として、年収600万円(所得税率20%)の会社員に20歳の大学生の子どもがいる場合を考えます。特定扶養控除が適用されると、所得税で63万円×20%=12万6,000円、住民税で45万円×10%=4万5,000円、合計17万1,000円の税負担軽減です。もし子どものバイト年収が103万円を超えて控除が外れると、この17万1,000円がそのまま増税になります。子どもの手取りが数万円増えても、世帯全体では損になるケースが多いため注意が必要です。
老人扶養控除(70歳以上)
老人扶養控除は、その年の12月31日時点で70歳以上の扶養親族に適用されます。住民税の控除額は38万円で、住民税が年間3万8,000円軽減されます。さらに、納税者またはその配偶者の直系尊属(父母・祖父母)で同居している場合は「同居老親等」に該当し、控除額が45万円に増額されます。
同居老親等の判定では、病気の治療で入院している場合は同居とみなされますが、老人ホームに入所している場合は同居に該当しません。入院が長引いているケースでは、退院の見込みがあれば同居扱いが維持されます。この違いで控除額が7万円変わり、住民税では年間7,000円の差が出ます。
親の年金収入が多い場合は注意が必要です。65歳以上の場合、公的年金等控除110万円があるため、年金収入158万円以下であれば合計所得金額が48万円以下となり扶養親族の条件を満たします。親が個人年金や不動産所得を持っている場合は、それらも合算して48万円以下かどうかを確認しましょう。住民税が非課税になる条件については住民税非課税世帯のページで詳しく解説しています。
具体例として、年収500万円(所得税率10%)の会社員が75歳の母と同居している場合を考えます。母の年金収入が年間150万円であれば、公的年金等控除110万円を差し引くと所得は40万円で、48万円以下の要件を満たします。同居老親等の扶養控除が適用されると、所得税で58万円×10%=5万8,000円、住民税で45万円×10%=4万5,000円、合計10万3,000円の節税になります。
扶養控除の種類・控除額・住民税節税効果の一覧
住民税の扶養控除は区分によって控除額が異なり、所得税の控除額とも差があります。以下の表で、各区分の年齢条件・住民税控除額・所得税控除額・住民税の年間節税額を一覧で確認できます。
| 区分 | 対象年齢(12/31時点) | 住民税の控除額 | 所得税の控除額 | 住民税の年間節税額(税率10%) |
|---|---|---|---|---|
| 年少扶養親族 | 16歳未満 | 0円(対象外) | 0円(対象外) | 0円 |
| 一般の扶養親族 | 16歳以上19歳未満・23歳以上69歳以下 | 33万円 | 38万円 | 3万3,000円 |
| 特定扶養親族 | 19歳以上23歳未満 | 45万円 | 63万円 | 4万5,000円 |
| 老人扶養親族(非同居) | 70歳以上 | 38万円 | 48万円 | 3万8,000円 |
| 老人扶養親族(同居老親等) | 70歳以上・同居の直系尊属 | 45万円 | 58万円 | 4万5,000円 |
たとえば、大学生の子ども(20歳)と同居の母(76歳)を扶養に入れている場合、住民税の扶養控除は特定45万円+同居老親等45万円=合計90万円。住民税の軽減額は90万円×10%=年間9万円になります。医療費控除と組み合わせれば、さらに住民税を減らせる可能性があります。
年収別シミュレーション
扶養控除による節税効果は、所得税の累進税率により年収が高いほど大きくなります。以下に、大学生の子ども1人(特定扶養親族)を扶養に入れた場合の、年収別の節税額シミュレーションを示します。
年収400万円(所得税率5%)の場合:所得税の特定扶養控除63万円×5%=3万1,500円、住民税の特定扶養控除45万円×10%=4万5,000円。合計で年間7万6,500円の節税です。住民税の節税額のほうが大きい点が特徴的です。
年収600万円(所得税率20%)の場合:所得税63万円×20%=12万6,000円、住民税45万円×10%=4万5,000円。合計で年間17万1,000円の節税になります。
年収900万円(所得税率23%)の場合:所得税63万円×23%=14万4,900円、住民税45万円×10%=4万5,000円。合計で年間18万9,900円の節税です。
住民税の軽減額は年収にかかわらず一定の4万5,000円ですが、所得税は年収が上がるほど節税効果が拡大します。共働き世帯で子どもをどちらの扶養に入れるか迷ったときは、所得税率が高いほうに入れると世帯全体の節税額が最大化されます。住民税の計算を自分で確認したい方は住民税の計算方法をご参照ください。
💬 相談事例から
📋 30代会社員のAさん(年収700万円)
ふるさと納税の上限額を正確に把握できていなかったAさん。FPがiDeCo・ふるさと納税・新NISAの控除枠を一覧表にまとめ、組み合わせを最適化。手取りが年80万円増え、住民税の負担も大きく軽減されました。
📋 30代会社員のBさん(副業収入年200万円)
副業を白色申告で処理していたBさん。FP相談で青色申告への切り替え・複式簿記・経費計上の整理を進め、青色申告特別控除65万円を適用。所得税・住民税あわせて年30万円の節税を実現しました。
📋 60代後半・会社員のCさん(NISA初心者)
iDeCoとふるさと納税を「なんとなく」使っていたCさん。FPが控除の優先順位を整理し、住民税の所得割から逆算した最適な拠出額を提案。NISAとの併用で20年後に1,500万円を作る道筋が明確になりました。
FPに相談すべきケース
控除の組み合わせは複雑で、配偶者控除と扶養控除の併用、医療費控除の申告漏れなど、FPに家計を整理してもらうことで年間数万円の節税につながるケースがあります。特に以下のような状況では、専門家に相談する価値が大きいといえます。
子どものアルバイト収入が100万円前後のケースでは、103万円を超えるか超えないかで世帯の税負担が10万円以上変わることがあります。子どもの年収調整と親の扶養控除のバランスを、FPと一緒にシミュレーションするのが効果的です。
親の介護費用が年間10万円を超える世帯では、扶養控除と医療費控除の両方を活用できる可能性があります。親の年金収入が158万円以下なら扶養に入れつつ、介護費用を医療費控除で申告することで、住民税が合計で年間5〜8万円軽減されるケースもあります。
共働きで子ども2人以上の世帯は、それぞれの子どもをどちらの扶養に入れるかで世帯全体の税額が変わります。年末調整の前にFPと控除の最適配分を確認しておくと、申告漏れや配分ミスによる損失を防げます。
給付金の確認から、我慢していた支出を選び直す家計へ
ここで確認したいのは、受け取れるお金だけではありません。いま我慢している「休む・任せる・移動する・学ぶ」支出を、いつなら選べるかまで数字で見ることです。
たとえば最初に見るのは「安心して休める時間」。日帰りホテルの個室、寝具、食洗機やミールキットのように、物価高で後回しにしがちな支出を家計の中で選べるかを確認します。
お金の不安が強いと、働き方も、家族との時間も、自分のやりたいことも、どうしても後回しになりがちです。
FPに家計を相談する目的は、ただ節約することではありません。
給付金を確認し、毎月のお金の流れを整えることで、我慢していた支出を「いつ・いくらまでなら選べるか」まで整理し、休む、任せる、移動する、学ぶ、親や家族との時間を作る、といった選択肢が見えやすくなります。
なぜFP相談で変わるのか。使える給付金、毎月の固定費、教育費、住宅費、老後資金を同じ表に並べると、「削るべき支出」と「取り戻したい暮らしに使ってよい支出」の境目が見えやすくなるからです。
たとえば、こんな選択肢を数字で確認できます。
安心して休める時間
誰にも要求されない時間、眠れる環境、責任を一時停止できる仕組みにお金を使えるか。
家事・育児・段取りからの解放
名もなき家事、献立、送迎、連絡、調整を一人で抱えない形にできるか。
家計と将来不安の軽減
物価高、教育費、住宅ローン、老後資金の不安を見える化できるか。
子どもの選択肢を広げる教育・体験
英語、体験、旅行、習い事など、世界を見せる予算を作れるか。
家族の再起動としての旅行・非日常
連泊、温泉、自然の中で家族会話を回復する余白を作れるか。
健康回復・睡眠・老化対策
疲れが抜ける、痛くない、眠れる、朝動ける状態に投資できるか。
夫婦の関係回復
運営組織ではなく、伴侶として話せる時間を取り戻せるか。
親の介護・親との時間への備え
介護、見守り、帰省、親孝行、自分の老後準備に備えられるか。
自分の物理的逃げ場
書斎、椅子、ベランダ、サウナ、カフェのような避難場所を持てるか。
疲れない移動
駅近、送迎、グリーン車、ミニバン、近場高級宿を選べるか。
人生がまだ動く感覚
学び直し、副業、趣味、旅、挑戦にもう一度向かえるか。
お金の不安だけで、働き方や暮らし方を決めなくてよくなる。FPと一緒に、我慢の家計から選べる家計へ戻すための確認です。
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最終確認日:2026-05-14
※本記事は2026年5月時点の一般的な情報であり、個別の税務・経営・法務相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・税額は個人の状況により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および税理士・社労士・FP・弁護士など専門家にご相談ください。本ページの情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。
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