税金・節税

住民税の計算方法
課税所得から税額を出す手順【2026】

住民税の計算方法を5ステップで解説。

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計算結果を確定扱いにしないための確認順

  1. 期限

    計算対象の年分と、その年に適用される税率・控除を確認します。

  2. 手続き

    源泉徴収票、通知書、申告書など同じ年分の資料をそろえ、公式計算・窓口で照合します。

  3. 家計判断

    概算と確定額を区別し、概算だけで納付・控除・投資判断を確定しません。

この記事からの次の行動は、上の公式情報の確認です。 このページでは相談予約を前提にしません。

目次(7セクション)
  1. 住民税計算の5ステップ
  2. 給与所得控除の計算
  3. 課税所得の算出
  4. 所得割と均等割の合算
  5. 年収別の計算ステップ一覧表
  6. 計算例(年収400万・独身 / 扶養あり)
  7. FPに相談すべきケース

住民税計算の5ステップ

住民税を正確に計算するには、次の5つのステップを順番に進めます。

ステップ1:年収(額面)を確認する。ステップ2:年収から給与所得控除を引いて給与所得を出す。ステップ3:給与所得から所得控除(基礎控除・社会保険料控除など)を引いて課税所得を出す。ステップ4:課税所得 × 10%で所得割を計算する。ステップ5:所得割に均等割5,000円を加えて年税額を出す。

この5ステップは会社員・パート・アルバイトなど給与所得者に共通の手順です。自営業者の場合はステップ2が「収入 − 必要経費 = 事業所得」に置き換わりますが、それ以降の流れは同じです。

各ステップで使う数値や計算式を正しく適用すれば、自治体から届く住民税決定通知書の金額とほぼ一致する結果が得られます。住民税がいくらか手早く知りたい方は住民税はいくら?で年収×扶養パターンのマトリクス表を掲載しています。以下ではステップ2〜5を詳しく解説します。

給与所得控除の計算

給与所得控除は、会社員の必要経費として年収から自動的に差し引かれる控除です。金額は年収に応じて段階的に決まり、自分で選ぶ余地はありません。2026年時点の計算式は住民税の計算方法でも解説していますが、主な区分は次のとおりです。

年収区分給与所得控除の計算式
162.5万円以下一律55万円
162.5万円超〜360万円以下年収 × 30% + 8万円
360万円超〜660万円以下年収 × 20% + 44万円
660万円超〜850万円以下年収 × 10% + 110万円
850万円超上限195万円(固定)

具体例:年収300万円なら300万×30%+8万=98万円(給与所得202万円)。年収400万円なら400万×20%+44万=124万円(給与所得276万円)。年収500万円なら500万×20%+44万=144万円(給与所得356万円)。

年収660万円を超えると控除率が20%→10%に半減するため、年収700万円以上の方は住民税の増加幅がやや大きくなります。

課税所得の算出

給与所得から「所得控除」を差し引いた金額が課税所得です。所得控除には全員に適用されるものと、条件に応じて適用されるものがあります。控除の全体像は控除一覧をご覧ください。

全員に適用されるのは基礎控除43万円と社会保険料控除です。社会保険料控除は健康保険・厚生年金・雇用保険の年間支払額がそのまま控除額になり、年収の約15%が目安です。年収400万円なら社会保険料は約60万円で、基礎控除と合わせて約103万円の控除になります。

さらに配偶者控除(33万円)、扶養控除(一般33万円・特定45万円)、生命保険料控除(最大7万円)、医療費控除(10万円超の部分)、iDeCoの小規模企業共済等掛金控除(掛金全額)なども該当すれば適用します。

計算例:年収400万円・独身の場合、課税所得 = 給与所得276万 − 社保60万 − 基礎43万 = 約173万円。配偶者控除あり・扶養1人なら、173万 − 33万 − 33万 = 107万円まで下がります。

所得割と均等割の合算

住民税は「所得割」と「均等割」の2つで構成されます。所得割は課税所得に一律10%をかけた金額で、都道府県民税4%と市区町村民税6%の内訳です。均等割は所得に関係なく定額で課される税金で、合計5,000円(都道府県1,500円+市区町村3,500円)です。

年税額は「所得割 + 均等割」で求めます。課税所得173万円の場合、所得割は173万 × 10% = 17.3万円、均等割は0.5万円で、年税額は17.8万円です。月額に換算すると約14,800円になります。

住民税には所得税のような累進税率はなく、課税所得がいくらであっても税率は一律10%です。そのため、控除額が1万円増えれば住民税は1,000円減るという明快な関係になっています。

なお一部の自治体では、森林環境税や独自の超過課税によって均等割が標準の5,000円より高い場合があります。たとえば横浜市では市民税の均等割に900円が上乗せされています。正確な金額は住民税決定通知書で確認するのが確実です。

年収別の計算ステップ一覧表

独身・会社員を例に、年収300万〜700万円の各ステップの数値を一覧にまとめます。

ステップ年収300万年収400万年収500万年収600万年収700万
2. 給与所得控除98万124万144万164万180万
2. 給与所得202万276万356万436万520万
3. 社保控除(15%)45万60万75万90万105万
3. 基礎控除43万43万43万43万43万
3. 課税所得114万173万238万303万372万
4. 所得割(10%)11.4万17.3万23.8万30.3万37.2万
5. 住民税年額11.9万17.8万24.3万30.8万37.7万
月額天引き約9,900円約14,800円約20,300円約25,700円約31,400円

扶養控除がある場合は、課税所得の行から扶養控除額(1人あたり33万円)を引いて再計算します。年収×扶養パターン別の早見表は住民税はいくら?で掲載しています。

計算例(年収400万・独身 / 扶養あり)

【独身の場合】年収400万円・独身・会社員の住民税を5ステップで計算します。

ステップ1:年収は400万円。ステップ2:給与所得控除 = 400万×20%+44万 = 124万円。給与所得 = 400万−124万 = 276万円。ステップ3:所得控除 = 基礎控除43万+社保60万 = 103万円。課税所得 = 276万−103万 = 173万円。ステップ4:所得割 = 173万×10% = 17.3万円。ステップ5:年税額 = 17.3万+0.5万 = 約17.8万円(月額約14,800円)。

【配偶者控除+子1人の場合】同じ年収400万円で、配偶者控除33万円+扶養控除33万円が加わると計算が変わります。

ステップ3:所得控除 = 基礎控除43万+社保60万+配偶者33万+扶養33万 = 169万円。課税所得 = 276万−169万 = 107万円。ステップ4:所得割 = 107万×10% = 10.7万円。ステップ5:年税額 = 10.7万+0.5万 = 約11.2万円(月額約9,300円)。独身と比べて年間6.6万円、月額で5,500円安くなります。

生命保険料控除(最大7万円)やふるさと納税(上限約4.2万円)、iDeCo(月2.3万円で年27.6万円の控除)を適用すれば、ここからさらに税額を下げることが可能です。夫婦・子ありの住民税では共働き・片働きの税額比較も解説しています。

💬 相談事例から

📋 60代前半・会社員のAさん(共働き夫婦・子2人)

iDeCoの掛金が月1.2万円のままで8年間放置していたAさん。FPと一緒に掛金を満額に引き上げ、NISA枠の活用と合わせて控除の最適化を行いました。住民税・所得税あわせた節税効果を試算し、世帯全体の手取りを改善する道筋が見えた事例です。

事例#0001を読む →

📋 30代会社員のBさん(年収700万円)

ふるさと納税・iDeCo・新NISAを組み合わせた結果、手取りが年80万円増えたBさん。FPが年収と家族構成から控除の上限額を正確に算出し、住民税の計算根拠を一つひとつ確認したことで、取りこぼしていた控除が見つかりました。

事例#0007を読む →

FPに相談すべきケース

住民税の計算方法を理解した上で、以下のようなケースではFPに相談すると最適な控除の活用方法が見つかります。

ケース1:計算したが住民税決定通知書の金額と合わない。生命保険料控除や医療費控除の端数処理、自治体独自の超過課税など、概算と実額がズレる原因は複数あります。FPが通知書の各項目を一緒に読み解きます。

ケース2:どの控除が自分に使えるかわからない。基礎控除・社保控除以外にも、ふるさと納税・iDeCo・生命保険料控除・住宅ローン控除・医療費控除など多数の控除があります。FPが漏れなくチェックします。

ケース3:来年の住民税をシミュレーションしたい。昇給・転職・結婚・出産などライフイベントによる住民税の変化を、FPが正確に試算します。新卒の方は入社2年目からの天引き開始に備える相談もできます。

ケース4:節税制度の優先順位を決めたい。ふるさと納税・iDeCo・住宅ローン控除を同時に活用する場合、控除枠の競合があります。FPが年収と家族構成に合わせた最適な組み合わせを提案します。

関連トピック(あとで読む)

このページのよくある質問

住民税の計算手順を教えてください
住民税は5ステップで計算します。(1)年収を確認、(2)給与所得控除を引いて給与所得を出す、(3)基礎控除43万円・社会保険料控除などを引いて課税所得を出す、(4)課税所得×10%で所得割を計算、(5)所得割+均等割5,000円=住民税年額です。
住民税の税率は何パーセントですか?
住民税の所得割は一律10%(都道府県民税4%+市区町村民税6%)です。所得税のような累進税率ではなく、課税所得がいくらでも同じ10%が適用されます。これに均等割5,000円が加算されます。
給与所得控除はいくらですか?
年収によって異なります。年収360万円以下は「年収×30%+8万円」、年収660万円以下は「年収×20%+44万円」、年収850万円以下は「年収×10%+110万円」です。年収850万円超は上限195万円で固定されます。
住民税の計算で使う基礎控除はいくらですか?
住民税の基礎控除は43万円です。所得税の基礎控除48万円とは5万円の差があるため、混同しないよう注意が必要です。この5万円の差だけで住民税が5,000円変わります。
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本ページの制度概要・要件・税率は、以下の公式情報を編集部が確認のうえ整理しています(執筆時点)。最新かつ正確な情報は必ず各公式サイトでご確認ください。FPは記事を直接監修してはおらず、関連テーマでご相談を受けるFPとしてご紹介しています。

最終確認日:2026-05-14

※本記事は2026年5月時点の一般的な情報であり、個別の税務・経営・法務相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・税額は個人の状況により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および税理士・社労士・FP・弁護士など専門家にご相談ください。本ページの情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。