住民税の配偶者控除・配偶者特別控除
年収150万・201万の壁
住民税の配偶者控除(最大33万円)と配偶者特別控除の適用条件、年収の壁、所得税との違いを解説。
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目次(7セクション)
配偶者控除の条件と金額
住民税の配偶者控除は、配偶者の合計所得金額が48万円以下(給与収入のみなら年収103万円以下)の場合に適用されます。控除額は最大33万円で、住民税の税率10%をかけると年間最大3万3,000円の住民税が軽減されます。配偶者が70歳以上の場合は「老人控除対象配偶者」として控除額が38万円に増額されます。
配偶者控除を受けるには、納税者本人の合計所得金額が1,000万円以下であることも条件です。本人の所得が900万円超になると控除額が段階的に縮小し、900万円超950万円以下で22万円、950万円超1,000万円以下で11万円となります。年収に換算すると、給与収入1,195万円を超えるあたりから控除額が減り始めます。
配偶者控除の対象となる配偶者は、民法上の婚姻関係にある配偶者に限られます。事実婚(内縁関係)の場合は適用されません。また、配偶者が青色事業専従者として給与を受けている場合や、白色事業専従者に該当する場合も対象外です。なお、配偶者以外の家族の控除については住民税の扶養控除をご覧ください。
配偶者特別控除の段階
配偶者特別控除は、配偶者の合計所得金額が48万円超133万円以下(給与収入103万円超201万6,000円未満)の場合に段階的に適用される控除です。住民税では、配偶者の所得が48万円超95万円以下のとき最大33万円が控除され、所得が増えるにつれて控除額が減少していきます。
具体的な段階として、配偶者の合計所得金額が95万円超100万円以下で31万円、100万円超105万円以下で26万円、105万円超110万円以下で21万円、110万円超115万円以下で16万円、115万円超120万円以下で11万円、120万円超125万円以下で6万円、125万円超130万円以下で3万円、130万円超133万円以下で1万円です。133万円を超えると控除は完全になくなります。
配偶者特別控除も、納税者本人の合計所得金額が1,000万円を超えると適用できません。また、配偶者控除と同様に、本人の所得が900万円超・950万円超で控除額がさらに縮小する仕組みになっています。夫婦の所得の組み合わせによって控除額が変わるため、年末調整前に双方の見込み年収を確認しておきましょう。控除が正しく反映されているか確認する方法は住民税に控除が反映されない理由を参照してください。
年収103万・150万・201万の壁
配偶者の働き方を考えるうえで意識されるのが「年収の壁」です。まず103万円の壁は、配偶者自身に所得税がかかり始めるラインであり、同時に配偶者控除から配偶者特別控除に切り替わる境目です。ただし、配偶者特別控除の最大額は配偶者控除と同額の33万円(住民税)なので、103万円を少し超えただけで世帯の税負担が急増するわけではありません。
150万円の壁は、配偶者特別控除が満額(住民税33万円)を受けられる上限の目安です。配偶者の給与収入が150万円(合計所得金額95万円)を超えると、住民税の配偶者特別控除が段階的に減り始めます。所得税では配偶者の年収150万円までが満額38万円の控除となるため、住民税・所得税ともにこのラインが一つの節目になっています。
201万6,000円の壁は、配偶者特別控除が完全にゼロになるラインです。配偶者の給与収入がこの金額以上になると、住民税でも所得税でも配偶者に関する控除は一切受けられなくなります。なお、年収の壁には税金のほかに社会保険の「106万円の壁」「130万円の壁」もあり、手取りへの影響はこれらを総合的に考える必要があります。住民税が非課税になる条件は住民税非課税世帯で詳しく解説しています。
所得税との控除額の違い
配偶者控除・配偶者特別控除は、所得税と住民税で控除額が異なります。配偶者控除の満額は所得税38万円に対して住民税33万円で、5万円の差があります。老人控除対象配偶者の場合は所得税48万円・住民税38万円で、差額は10万円に広がります。所得税と住民税で控除額が異なる理由は住民税の基礎控除のページでも解説しています。
配偶者特別控除の段階的な減少カーブも、所得税と住民税で異なります。所得税では配偶者の所得48万円超95万円以下のとき38万円が控除されますが、住民税では33万円です。所得が増えるにつれて両者とも減少しますが、住民税のほうが各段階で低い金額となっています。最終段階(所得130万円超133万円以下)では所得税3万円・住民税1万円です。
実際の節税額を計算するときは、所得税は累進税率(5〜45%)、住民税は一律10%をそれぞれ控除額にかけます。たとえば所得税率20%の人が配偶者控除を満額受ける場合、所得税で38万円×20%=7万6,000円、住民税で33万円×10%=3万3,000円、合計10万9,000円の節税です。住民税は税率が低い分、控除額の差が実際の税額に与える影響は所得税ほど大きくありません。住民税の計算全体を確認したい方は住民税の計算方法をご参照ください。
配偶者の年収別・住民税控除額の早見表
配偶者の年収(給与収入)が変わると、住民税の控除額がどう変化するかを一覧表にまとめました。納税者本人の所得が900万円以下の場合の控除額です。
| 配偶者の年収(給与収入) | 配偶者の合計所得金額 | 適用される控除 | 住民税の控除額 | 住民税の年間節税額 |
|---|---|---|---|---|
| 103万円以下 | 48万円以下 | 配偶者控除 | 33万円 | 3万3,000円 |
| 103万円超〜150万円以下 | 48万円超〜95万円以下 | 配偶者特別控除(満額) | 33万円 | 3万3,000円 |
| 150万円超〜155万円以下 | 95万円超〜100万円以下 | 配偶者特別控除 | 31万円 | 3万1,000円 |
| 155万円超〜160万円以下 | 100万円超〜105万円以下 | 配偶者特別控除 | 26万円 | 2万6,000円 |
| 160万円超〜167万円以下 | 105万円超〜110万円以下 | 配偶者特別控除 | 21万円 | 2万1,000円 |
| 167万円超〜175万円以下 | 110万円超〜115万円以下 | 配偶者特別控除 | 16万円 | 1万6,000円 |
| 175万円超〜183万円以下 | 115万円超〜120万円以下 | 配偶者特別控除 | 11万円 | 1万1,000円 |
| 183万円超〜190万円以下 | 120万円超〜125万円以下 | 配偶者特別控除 | 6万円 | 6,000円 |
| 190万円超〜197万円以下 | 125万円超〜130万円以下 | 配偶者特別控除 | 3万円 | 3,000円 |
| 197万円超〜201万6,000円未満 | 130万円超〜133万円以下 | 配偶者特別控除 | 1万円 | 1,000円 |
| 201万6,000円以上 | 133万円超 | なし | 0円 | 0円 |
この表から分かるとおり、配偶者の年収が103万円を超えても150万円以下であれば住民税の控除額は変わりません。150万円を超えると段階的に減少しますが、急激に控除がなくなるわけではない点がポイントです。
世帯手取りシミュレーション
配偶者の年収が変わると、世帯全体の手取りはどう変化するのでしょうか。夫の年収600万円(所得税率20%)で配偶者がパートで働く場合を具体的にシミュレーションします。
配偶者の年収100万円の場合:配偶者控除33万円が適用され、住民税3万3,000円+所得税7万6,000円=合計10万9,000円の節税。配偶者自身の所得税・住民税はほぼゼロ。社会保険は夫の扶養内。
配偶者の年収130万円の場合:配偶者特別控除33万円(満額)が適用され、節税額は同じ10万9,000円。ただし社会保険の「130万円の壁」に注意が必要で、年収が130万円を超えると配偶者自身で健康保険・年金に加入する必要があり、年間約20〜25万円の社会保険料負担が発生します。
配偶者の年収160万円の場合:配偶者特別控除は26万円に減少し、住民税2万6,000円+所得税5万2,000円=合計7万8,000円の節税。配偶者自身の社会保険料負担が約22万円。年収100万円のときと比べ、配偶者の手取り増は年収増60万円−社会保険料22万円−配偶者自身の税金約5万円−世帯の控除減少分3万1,000円=約30万円。160万円以上であれば確実に世帯手取りは増えます。
配偶者の年収200万円の場合:配偶者特別控除は1万円となり、ほぼ消失。世帯全体の節税額は大幅に減りますが、配偶者自身の収入増が上回るため、世帯手取りは最も大きくなります。年収の壁を意識しすぎて働き控えするよりも、壁を超えて十分に稼ぐほうが世帯全体では有利になるケースが多い点を押さえておきましょう。
💬 相談事例から
📋 30代会社員のAさん(年収700万円)
ふるさと納税の上限額を正確に把握できていなかったAさん。FPがiDeCo・ふるさと納税・新NISAの控除枠を一覧表にまとめ、組み合わせを最適化。手取りが年80万円増え、住民税の負担も大きく軽減されました。
📋 30代会社員のBさん(副業収入年200万円)
副業を白色申告で処理していたBさん。FP相談で青色申告への切り替え・複式簿記・経費計上の整理を進め、青色申告特別控除65万円を適用。所得税・住民税あわせて年30万円の節税を実現しました。
📋 60代後半・会社員のCさん(NISA初心者)
iDeCoとふるさと納税を「なんとなく」使っていたCさん。FPが控除の優先順位を整理し、住民税の所得割から逆算した最適な拠出額を提案。NISAとの併用で20年後に1,500万円を作る道筋が明確になりました。
FPに相談すべきケース
配偶者控除は扶養控除や医療費控除など他の控除との兼ね合いが複雑で、FPに家計全体を整理してもらうことで年間数万円の節税につながるケースがあります。特に以下のような状況では、専門家に相談する価値が大きいといえます。
配偶者の年収が120〜140万円のゾーンにある世帯は、社会保険の壁と税金の壁が交差するため、手取り額の計算が複雑になります。年収を数万円抑えるか・超えるかで世帯の手取りが逆転するケースもあるため、FPと一緒に正確なシミュレーションを行うのが効果的です。
夫婦の年収バランスが変わった年(転職・育休復帰・パートの時間数変更など)は、前年と同じ申告をしていると控除額が変わっている可能性があります。年末調整の時期にFPに確認してもらうことで、申告漏れによる住民税の過払いを防げます。
納税者本人の年収が900万円前後の場合は、配偶者控除の所得制限にかかるかどうかの境目です。ボーナスの増減や副業収入の有無で合計所得金額が変動するため、控除が受けられるかどうかをFPに事前確認しておくと安心です。
給付金の確認から、我慢していた支出を選び直す家計へ
ここで確認したいのは、受け取れるお金だけではありません。いま我慢している「休む・任せる・移動する・学ぶ」支出を、いつなら選べるかまで数字で見ることです。
たとえば最初に見るのは「安心して休める時間」。日帰りホテルの個室、寝具、食洗機やミールキットのように、物価高で後回しにしがちな支出を家計の中で選べるかを確認します。
お金の不安が強いと、働き方も、家族との時間も、自分のやりたいことも、どうしても後回しになりがちです。
FPに家計を相談する目的は、ただ節約することではありません。
給付金を確認し、毎月のお金の流れを整えることで、我慢していた支出を「いつ・いくらまでなら選べるか」まで整理し、休む、任せる、移動する、学ぶ、親や家族との時間を作る、といった選択肢が見えやすくなります。
なぜFP相談で変わるのか。使える給付金、毎月の固定費、教育費、住宅費、老後資金を同じ表に並べると、「削るべき支出」と「取り戻したい暮らしに使ってよい支出」の境目が見えやすくなるからです。
たとえば、こんな選択肢を数字で確認できます。
安心して休める時間
誰にも要求されない時間、眠れる環境、責任を一時停止できる仕組みにお金を使えるか。
家事・育児・段取りからの解放
名もなき家事、献立、送迎、連絡、調整を一人で抱えない形にできるか。
家計と将来不安の軽減
物価高、教育費、住宅ローン、老後資金の不安を見える化できるか。
子どもの選択肢を広げる教育・体験
英語、体験、旅行、習い事など、世界を見せる予算を作れるか。
家族の再起動としての旅行・非日常
連泊、温泉、自然の中で家族会話を回復する余白を作れるか。
健康回復・睡眠・老化対策
疲れが抜ける、痛くない、眠れる、朝動ける状態に投資できるか。
夫婦の関係回復
運営組織ではなく、伴侶として話せる時間を取り戻せるか。
親の介護・親との時間への備え
介護、見守り、帰省、親孝行、自分の老後準備に備えられるか。
自分の物理的逃げ場
書斎、椅子、ベランダ、サウナ、カフェのような避難場所を持てるか。
疲れない移動
駅近、送迎、グリーン車、ミニバン、近場高級宿を選べるか。
人生がまだ動く感覚
学び直し、副業、趣味、旅、挑戦にもう一度向かえるか。
お金の不安だけで、働き方や暮らし方を決めなくてよくなる。FPと一緒に、我慢の家計から選べる家計へ戻すための確認です。
FPと30分で、我慢していた支出を選べる家計に整理する(無料・Zoom) →
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最終確認日:2026-05-14
※本記事は2026年5月時点の一般的な情報であり、個別の税務・経営・法務相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・税額は個人の状況により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および税理士・社労士・FP・弁護士など専門家にご相談ください。本ページの情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。
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