申告

住民税の申告|確定申告との違い・対象者・必要書類【2026】

公開日: 更新日: 執筆:IKIGAI TOWN 編集部

住民税申告とは、確定申告をしない人がお住まいの市区町村に前年の所得を申告する手続きです。年金収入400万円以下で所得税確定申告が不要の方が医療費控除を受けたい場合や、副業・雑所得が少額で確定申告をしなかった方の非課税証明書発行などに必要です。

結論(押さえるべき4点)

  • 対象:確定申告しない人のうち、住民税で控除や非課税申告が必要な人
  • 提出先:1/1時点の市区町村税務課
  • 提出期限:毎年3月15日(確定申告と同じ)
  • 必要書類:源泉徴収票・医療費明細・控除証明書・マイナンバー

住民税申告が必要な人

  • 公的年金400万円以下で所得税確定申告は不要だが、医療費控除など受けたい人
  • 副業所得が20万円以下で所得税の申告は不要だが、住民税には申告義務がある人
  • 給与以外の所得がある人で、会社に知られずに住民税だけ個別納付したい人
  • 無職・主婦で非課税証明書を発行してもらいたい人
  • 遺族年金・失業給付など非課税所得のみで暮らしている人(非課税世帯認定のため)

確定申告との関係

確定申告を提出した場合、そのデータが国税庁から自治体に自動送信されるため、住民税申告は不要です。どちらか一方で十分。両方出すと二重申告になります。

必要書類

  • 住民税申告書(自治体窓口またはWebダウンロード)
  • 本人確認書類・マイナンバーカード
  • 給与所得の源泉徴収票・年金の源泉徴収票
  • 医療費控除の明細書・領収書
  • 生命保険料・地震保険料・iDeCoの控除証明書
  • 障害者手帳など(該当者のみ)

提出方法と期限

提出期限は毎年3月15日。期限後でも受理されますが、6月の通知に反映されず後日の更正手続きになります。提出方法は、窓口・郵送・電子申請(eL-TAX対応自治体)の3通り。

住民税申告が必要な代表的ケース5選

  1. 公的年金400万円以下+医療費控除:所得税確定申告不要制度で申告しない高齢者が、10万円超の医療費があった年
  2. 副業所得20万円以下:所得税は不要だが住民税は申告必須(全国共通ルール)
  3. 主婦・主夫の少額アルバイト:103万円以下で所得税ゼロでも、住民税の非課税判定のため自治体に申告
  4. 無職で給付金申請予定:非課税証明書を発行してもらうため、収入ゼロでも申告する
  5. 株式譲渡益の損益通算:特定口座・源泉徴収ありで申告不要でも、損失繰越や配偶者控除判定のため申告

確定申告と住民税申告の書類比較

項目確定申告住民税申告
提出先税務署市区町村税務課
用紙確定申告書A/B市民税・県民税申告書
提出期限3月15日3月15日
電子申告e-TaxeLTAX(対応自治体のみ)
対象税所得税+住民税住民税のみ
還付所得税還付あり住民税減額のみ(還付なし)

自治体申告書の書き方(記入例付き)

市民税・県民税申告書はA4両面1枚の簡易版が多く、次の順で記入します。

  1. 表面上部:氏名・住所・マイナンバー・電話番号
  2. 収入金額:給与/年金/事業/雑/配当/譲渡の6区分で記入
  3. 所得控除:医療費・社会保険料・生命保険料・地震保険料・配偶者・扶養・基礎
  4. 税額控除:寄附金(ふるさと納税)
  5. 裏面:扶養親族の氏名・マイナンバー・続柄

自治体ホームページから入力フォームのPDFをダウンロードでき、自動計算機能付きのExcelテンプレートを提供する自治体(横浜市・大阪市など)も増えています。

非課税証明書を発行するための住民税申告

市区町村が発行する「非課税証明書(所得証明書)」は、給付金申請・公営住宅申込・保育料算定・奨学金申請などで必須の書類です。住民税申告をしていないと、この証明書が「未申告」状態で発行不可になります。

収入ゼロでも「収入なし」として住民税申告書を提出するだけで、非課税証明書が発行可能になります。特に専業主婦・主夫、学生、失業中の方は毎年3月15日までに申告しておくのが賢明です。

申告漏れ・期限後申告の対処

3月15日を過ぎても住民税申告は受理されます(期限後申告)。遅延による加算税・延滞金は通常ありませんが、次のデメリットが発生します。

  • 6月の住民税決定通知に申告内容が反映されず、後日「更正通知」で訂正される
  • 扶養控除などを勤務先に申告できていないと、一時的に税額が多く計算される
  • 給付金申請のタイミングに証明書が間に合わない

過去5年分まで遡って申告可能ですが、非課税証明書が必要な場合は早めに提出してください。

自治体別の申告窓口

住民税の用語集(このページで使った言葉)

所得割
前年の課税所得に10%(道府県4%+市町村6%)を掛けて計算する住民税の主要部分。年収に応じて変動する。
均等割
所得に関係なく住民全員が定額で負担する部分。標準は年5,000円(道府県1,500円+市町村3,500円+森林環境税1,000円)。
森林環境税
2024年度から徴収開始された国税。均等割と一緒に年1,000円が徴収され、森林整備の財源になる。
特別徴収/普通徴収
特別徴収は勤務先が給与天引きで自治体に納める方式(会社員)、普通徴収は納税者本人が納付書で納める方式(自営業など)。
調整控除
所得税と住民税で基礎控除・扶養控除などの金額差があるため、住民税が過大にならないよう調整する控除。年2,500円前後。
寄附金税額控除
ふるさと納税などの寄附金を住民税から直接差し引く制度。6月の通知書で反映を確認できる。
定額減税
2024年から実施されている税額軽減策。住民税から1人1万円(本人+控除対象配偶者+扶養親族)が差し引かれる。
1月1日時点の住所地
住民税はこの時点での住民票所在地の自治体に1年分納める。年の途中で引っ越しても納付先は変わらない。

住民税で損しないための10項目チェックリスト

  1. 6月の通知書が届いたら「課税所得」「所得割額」「寄附金税額控除」の3項目を必ず確認
  2. ふるさと納税はワンストップ特例の提出期限(翌年1月10日)を守る
  3. 生命保険料・地震保険料・iDeCoの控除証明書は年末調整で必ず提出
  4. 医療費が世帯で10万円を超えたら確定申告で医療費控除を申告
  5. 副業がある人は住民税申告で「自分で納付」を選択
  6. 要介護の親・配偶者がいる場合は障害者控除対象者認定書を取得
  7. 退職・独立する人は翌年の住民税分を退職前に積み立てる
  8. 育休・休職で所得が激減したら減免申請を検討
  9. 納期に間に合わないなら延滞金発生前に徴収猶予を申請
  10. 過去5年分の申告漏れは更正の請求で還付される可能性あり

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本サイトでは住民税をテーマ別に17本の記事で解説しています。以下の関連記事もあわせてお読みください。

よくある質問

Q. 副業20万以下で確定申告しなくても住民税は必要?

必要です。所得税の20万ルールは住民税には適用されないため、必ず住民税申告が必要です。

Q. 住民税申告しないとどうなる?

本来課税される所得が捕捉されないため、後日指摘を受けて追徴+延滞金が発生するリスクがあります。また非課税証明書が発行できず給付金申請で不利になります。

Q. 非課税世帯として申告するだけでも必要?

収入ゼロでも申告することで非課税証明書が発行され、給付金や公営住宅申請で必要になります。

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※ 本記事は2026年4月21日時点の一般的な制度解説です。税率・控除額・運用ルールは改正で変更される可能性があります。最新の正確な情報は総務省「個人住民税」国税庁、またはお住まいの市区町村公式サイトでご確認ください。

IKIGAI TOWN 編集長より

塩飽 哲生

塩飽 哲生(しわく てつお)

IKIGAI TOWN 編集長 / スペシャリスト・ドクターズ株式会社 代表取締役
東京大学工学部卒・同大学院修士課程修了。3男2女の父。

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