控除

障害者控除と住民税|一般26万・特別30万・同居特別53万の効果【2026】

公開日: 更新日: 執筆:IKIGAI TOWN 編集部

障害者控除は住民税で一般26万円、特別障害者30万円、同居特別障害者53万円が所得から差し引かれる所得控除です。本人・配偶者・扶養親族のいずれかが該当すれば適用でき、年収500万円の方なら一般で約2.6万円、同居特別で約5.3万円の住民税が軽減されます。

結論(押さえるべき4点)

  • 一般障害者:住民税26万円控除(≒税額2.6万円軽減)
  • 特別障害者:住民税30万円控除(≒税額3.0万円軽減)
  • 同居特別障害者:住民税53万円控除(≒税額5.3万円軽減)
  • 障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳が主な証拠

障害者控除の区分と金額

区分住民税控除所得税控除
一般障害者26万円27万円
特別障害者30万円40万円
同居特別障害者53万円75万円

対象になる人

  • 身体障害者手帳 1〜6級(1〜2級は特別)
  • 療育手帳 全等級(A・マルAは特別)
  • 精神障害者保健福祉手帳 1〜3級(1級は特別)
  • 市区町村長認定の要介護認定者(寝たきり等)
  • 戦傷病者手帳所持者

年収別・住民税の軽減額

年収一般障害者特別障害者同居特別
300万円−2.6万円−3.0万円−5.3万円
500万円−2.6万円−3.0万円−5.3万円
800万円−2.6万円−3.0万円−5.3万円

住民税は一律10%なので、控除額×10%がそのまま軽減額になります。

申請方法

  • 会社員:年末調整の「扶養控除等申告書」に記載+手帳の写し提出
  • 自営業:確定申告書 第二表「障害者控除」欄に記入+手帳の写し添付
  • 過去分忘れていた場合:5年以内なら更正の請求で還付可能

障害者控除対象者認定書で使える範囲

身体障害者手帳や療育手帳がなくても、市区町村長が「障害者控除対象者認定書」を交付すれば控除対象になります。要介護認定を受けている高齢者が主な対象です。

要介護度認定区分住民税控除額
要支援1〜2認定対象外0円
要介護1〜2一般障害者相当26万円
要介護3〜4一般または特別26〜30万円
要介護5特別障害者相当30万円
要介護4〜5+同居同居特別障害者53万円

申請は市区町村の介護保険課。医師の意見書が必要で、発行まで2週間〜1か月。毎年更新が必要な自治体もあります。

家族で障害者がいる場合の節税シミュレーション

年収700万円のサラリーマンが、寝たきりの母(要介護5・同居)を扶養している場合。

  • 通常の扶養控除:住民税33万円+所得税38万円=約7万円/年軽減
  • 同居特別障害者控除を追加:住民税53万円+所得税75万円=さらに約12.8万円/年軽減
  • 合計:年約19.8万円/月約1.6万円の減税

要介護の家族がいて今まで障害者控除を申告していない方は、5年間遡って還付請求が可能です。5年分で計約100万円戻るケースもあります。

精神障害者保健福祉手帳の活用

うつ病・発達障害・双極性障害などで精神障害者保健福祉手帳を取得すれば、住民税の障害者控除が適用されます。

手帳等級控除区分住民税控除
1級特別障害者30万円
2〜3級一般障害者26万円

取得のハードルは医師の診断書(6か月以上の精神疾患治療歴)のみ。税金以外にも、NHK受信料半額・映画館1,000円・携帯電話料金割引などのメリットがあります。

申告時の注意点と必要書類

  1. 年末調整:扶養控除等申告書の「障害者区分」欄にチェック+手帳コピー提出
  2. 確定申告:第二表の障害者控除欄に記入+添付書類として手帳コピー
  3. 添付書類:手帳コピー(両面)または認定書。原本は提出不要
  4. マイナンバー記載:本人と対象親族のマイナンバー(16歳未満は原則不要)

過去分の還付請求手順

過去5年分まで遡って「更正の請求」または「住民税修正申告」ができます。

  1. 税務署に「更正の請求書」と手帳コピーを提出(所得税)
  2. 市区町村税務課に「住民税修正申告書」を提出(住民税)
  3. 審査:1〜3か月
  4. 還付:銀行振込で所得税分を還付、住民税分は当期の税額から減額

会社員なら人事部に「過去の年末調整のやり直し」を依頼するだけで済むケースもあります。

自治体の障害者向け独自支援

住民税の用語集(このページで使った言葉)

所得割
前年の課税所得に10%(道府県4%+市町村6%)を掛けて計算する住民税の主要部分。年収に応じて変動する。
均等割
所得に関係なく住民全員が定額で負担する部分。標準は年5,000円(道府県1,500円+市町村3,500円+森林環境税1,000円)。
森林環境税
2024年度から徴収開始された国税。均等割と一緒に年1,000円が徴収され、森林整備の財源になる。
特別徴収/普通徴収
特別徴収は勤務先が給与天引きで自治体に納める方式(会社員)、普通徴収は納税者本人が納付書で納める方式(自営業など)。
調整控除
所得税と住民税で基礎控除・扶養控除などの金額差があるため、住民税が過大にならないよう調整する控除。年2,500円前後。
寄附金税額控除
ふるさと納税などの寄附金を住民税から直接差し引く制度。6月の通知書で反映を確認できる。
定額減税
2024年から実施されている税額軽減策。住民税から1人1万円(本人+控除対象配偶者+扶養親族)が差し引かれる。
1月1日時点の住所地
住民税はこの時点での住民票所在地の自治体に1年分納める。年の途中で引っ越しても納付先は変わらない。

住民税で損しないための10項目チェックリスト

  1. 6月の通知書が届いたら「課税所得」「所得割額」「寄附金税額控除」の3項目を必ず確認
  2. ふるさと納税はワンストップ特例の提出期限(翌年1月10日)を守る
  3. 生命保険料・地震保険料・iDeCoの控除証明書は年末調整で必ず提出
  4. 医療費が世帯で10万円を超えたら確定申告で医療費控除を申告
  5. 副業がある人は住民税申告で「自分で納付」を選択
  6. 要介護の親・配偶者がいる場合は障害者控除対象者認定書を取得
  7. 退職・独立する人は翌年の住民税分を退職前に積み立てる
  8. 育休・休職で所得が激減したら減免申請を検討
  9. 納期に間に合わないなら延滞金発生前に徴収猶予を申請
  10. 過去5年分の申告漏れは更正の請求で還付される可能性あり

住民税をさらに深く理解するための関連記事

本サイトでは住民税をテーマ別に17本の記事で解説しています。以下の関連記事もあわせてお読みください。

よくある質問

Q. 親が要介護4だが障害者手帳はない。控除は使える?

市区町村長の「障害者控除対象者認定書」を取得すれば、手帳がなくても控除対象になります。寝たきり・認知症の場合は特別障害者扱いになるケースが多いです。

Q. 同居特別障害者はどういう場合?

特別障害者に該当する配偶者または扶養親族と同居している場合。別居の親などは対象外です。

Q. 本人が障害者の場合も控除はある?

あります。本人障害者として同じ区分の控除が適用されます。

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※ 本記事は2026年4月21日時点の一般的な制度解説です。税率・控除額・運用ルールは改正で変更される可能性があります。最新の正確な情報は総務省「個人住民税」国税庁、またはお住まいの市区町村公式サイトでご確認ください。

IKIGAI TOWN 編集長より

塩飽 哲生

塩飽 哲生(しわく てつお)

IKIGAI TOWN 編集長 / スペシャリスト・ドクターズ株式会社 代表取締役
東京大学工学部卒・同大学院修士課程修了。3男2女の父。

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