税金・節税

法人住民税とは|均等割・法人税割と赤字企業の負担【2026】

税金と固定費を確認して毎月の手取りの余白を整える場面
税金や控除の確認を、毎月の手取りと将来資金の判断につなげます。

均等割:資本金と従業員数で決まる定額(最低7万円)

手取りを整えて、我慢していた楽しみを戻す(無料・Zoom30分)

目次(14セクション)
  1. 法人住民税の構成
  2. 資本金別・均等割一覧(東京都)
  3. 赤字でも均等割は発生する
  4. 申告と納付
  5. 法人住民税の計算例(資本金1,000万・黒字)
  6. 赤字企業でも発生する均等割の実態
  7. 資本金と従業員数でどれだけ変わるか
  8. 複数自治体に事業所がある場合の按分
  9. 中間申告と確定申告のタイミング
  10. 法人住民税と自治体政策
  11. 住民税の用語集(このページで使った言葉)
  12. 住民税で損しないための10項目チェックリスト
  13. 住民税をさらに深く理解するための関連記事
  14. よくある質問

法人住民税の構成

区分内容
都道府県民税 均等割資本金で2万〜80万円
都道府県民税 法人税割法人税額 × 1.0%
市町村民税 均等割資本金・従業員数で5万〜300万円
市町村民税 法人税割法人税額 × 6.0%(超過9.7%)

資本金別・均等割一覧(東京都)

資本金従業員50人以下従業員50人超
1,000万円以下7万円14万円
1,000万〜1億円18万円20万円
1億〜10億円29万円53万円
10億〜50億円95万円229万円
50億円超121万円380万円

他の自治体も同様の区分。東京は「都民税+特別区民税」が合算される独自方式です。

赤字でも均等割は発生する

法人税割は法人税額に連動するため赤字ならゼロですが、均等割は「法人として存在している対価」として必ず発生します。休眠会社でも年7万円は発生するため、使わない法人は清算または休眠届を出すのが得策です。

申告と納付

事業年度終了の翌日から2か月以内に、都道府県・市区町村それぞれに申告書を提出し、同時に納付します。電子申告(eLTAX)が標準です。中間申告は前年の法人税割額20万円超で必要になります。

法人住民税の計算例(資本金1,000万・黒字)

年間法人税額が200万円、東京都内・従業員30名の法人のケース。

  • 都民税 均等割:7万円(資本金1,000万以下・特別区内)
  • 都民税 法人税割:200万円 × 1.0%=2万円
  • 特別区民税 均等割:含む(都民税に合算)
  • 法人税割合計:200万円 × 10.4%=20.8万円
  • 法人住民税年額:合計 27.8万円前後

事業税・特別法人事業税を含めると、法人税と合わせた実効税率は約33%。中小法人の節税は、役員報酬・生命保険・福利厚生・設備投資の減価償却などが中心です。

赤字企業でも発生する均等割の実態

赤字でも均等割だけは毎年必ず発生。資本金1,000万円以下・従業員50人以下の法人なら年7万円が最低ラインです。

法人の状態法人税割均等割合計
黒字法人税×10.4%7万円〜法人税×10.4%+均等割
赤字0円7万円7万円
休眠0円7万円(原則)7万円
清算中0円月割で発生月割分

10年赤字が続けば均等割だけで70万円の負担。使わない法人は早めに解散・清算する方が経済的です。

資本金と従業員数でどれだけ変わるか

資本金従業員都民税+特別区民税
1,000万円以下50人以下7万円
1,000万〜1億円50人以下18万円
1,000万〜1億円50人超20万円
1億〜10億円50人超53万円
10億〜50億円50人超229万円
50億円超50人超380万円

資本金を1億円以下に抑える「中小法人化」は、住民税均等割だけで年10万円以上の差に。成長期の増資タイミングは税負担を必ず検討してください。

複数自治体に事業所がある場合の按分

本社・支店・営業所が複数の自治体にある場合、均等割と法人税割を従業員数比で按分して各自治体に納めます。

  • 均等割:事業所ごとに該当金額を計算して合算
  • 法人税割:全社の法人税額を従業員数比で按分
  • 事業税:事業所ごとの売上・給与で按分(ネット化で複雑)

自治体が増えるほど申告・納付の事務負担が増加。複数拠点の法人は電子申告(eLTAX)の活用が必須です。

中間申告と確定申告のタイミング

事業年度6か月超の法人は、中間申告が必要になります(前年法人税割額20万円超が条件)。

  • 中間申告:事業年度開始から6か月経過後2か月以内に、前年税額の半分または仮決算ベースで申告・納付
  • 確定申告:事業年度終了から2か月以内(延長申請で1か月延長可)
  • 納付:申告と同時に納付。分割納付は原則不可

法人住民税と自治体政策

住民税の用語集(このページで使った言葉)

所得割
前年の課税所得に10%(道府県4%+市町村6%)を掛けて計算する住民税の主要部分。年収に応じて変動する。
均等割
所得に関係なく住民全員が定額で負担する部分。標準は年5,000円(道府県1,500円+市町村3,500円+森林環境税1,000円)。
森林環境税
2024年度から徴収開始された国税。均等割と一緒に年1,000円が徴収され、森林整備の財源になる。
特別徴収/普通徴収
特別徴収は勤務先が給与天引きで自治体に納める方式(会社員)、普通徴収は納税者本人が納付書で納める方式(自営業など)。
調整控除
所得税と住民税で基礎控除・扶養控除などの金額差があるため、住民税が過大にならないよう調整する控除。年2,500円前後。
寄附金税額控除
ふるさと納税などの寄附金を住民税から直接差し引く制度。6月の通知書で反映を確認できる。
定額減税
2024年から実施されている税額軽減策。住民税から1人1万円(本人+控除対象配偶者+扶養親族)が差し引かれる。
1月1日時点の住所地
住民税はこの時点での住民票所在地の自治体に1年分納める。年の途中で引っ越しても納付先は変わらない。

住民税で損しないための10項目チェックリスト

  1. 6月の通知書が届いたら「課税所得」「所得割額」「寄附金税額控除」の3項目を必ず確認
  2. ふるさと納税はワンストップ特例の提出期限(翌年1月10日)を守る
  3. 生命保険料・地震保険料・iDeCoの控除証明書は年末調整で必ず提出
  4. 医療費が世帯で10万円を超えたら確定申告で医療費控除を申告
  5. 副業がある人は住民税申告で「自分で納付」を選択
  6. 要介護の親・配偶者がいる場合は障害者控除対象者認定書を取得
  7. 退職・独立する人は翌年の住民税分を退職前に積み立てる
  8. 育休・休職で所得が激減したら減免申請を検討
  9. 納期に間に合わないなら延滞金発生前に徴収猶予を申請
  10. 過去5年分の申告漏れは更正の請求で還付される可能性あり

住民税をさらに深く理解するための関連記事

本サイトでは住民税をテーマ別に17本の記事で解説しています。以下の関連記事もあわせてお読みください。

よくある質問

設立初年度はいつから均等割がかかる?
設立日から月割りで課税されます。12月設立で3月決算なら4か月分。
休眠届を出せば均等割はゼロになる?
自治体により扱いが違います。東京都は「休眠届+法人税割ゼロ申告」で均等割が軽減される場合がありますが、完全ゼロは稀です。
同族会社に住民税の優遇はある?
特にありません。資本金と従業員数だけで均等割が決まります。

税金を調べたあとに

税金を確認したあと、手取りの余白を作る3つの見方

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ここまで読んだあとに

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相談を担当するFP

ファイナンシャルプランナー 三谷 望

三谷 望 (みたに のぞむ)

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最終確認日:2026年4月21日

※本記事は2026年4月時点の一般的な情報であり、個別の税務・経営・法務相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・税額は個人の状況により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および税理士・社労士・FP・弁護士など専門家にご相談ください。本記事の情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。

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