税金・節税

夫婦・子ありの住民税はいくら?世帯パターン別に計算

夫婦+子の住民税を片働き・共働き・子1人〜3人のパターン別に計算。

本文の答えを確認したあとに

計算結果を確定扱いにしないための確認順

  1. 期限

    計算対象の年分と、その年に適用される税率・控除を確認します。

  2. 手続き

    源泉徴収票、通知書、申告書など同じ年分の資料をそろえ、公式計算・窓口で照合します。

  3. 家計判断

    概算と確定額を区別し、概算だけで納付・控除・投資判断を確定しません。

この記事からの次の行動は、上の公式情報の確認です。 このページでは相談予約を前提にしません。

目次(6セクション)
  1. 片働き世帯の住民税
  2. 共働き世帯の住民税
  3. 世帯パターン別の住民税比較表
  4. 子の人数による差
  5. 配偶者控除・配偶者特別控除の影響
  6. FPに相談すべきケース

片働き世帯の住民税

片働き世帯(2026年度分は配偶者の年収が123万円以下)の場合、稼ぎ手は配偶者控除33万円を受けられます。たとえば年収500万円・片働き・子なしの世帯では、独身の住民税約24.1万円に対し、配偶者控除の分だけ課税所得が下がり約20.8万円になります。

さらに16歳以上の子がいれば扶養控除(一般33万円、特定45万円)も加わります。年収500万円・片働き・子1人(16歳以上)の場合の計算は次のとおりです。

計算例:給与所得控除 = 500万 × 20% + 44万 = 144万円。給与所得 = 500万 − 144万 = 356万円。課税所得 = 356万 − 基礎控除43万 − 社保75万 − 配偶者控除33万 − 扶養控除33万 = 172万円。住民税 = 172万 × 10% − 調整控除0.75万 + 均等割等0.5万 = 約17.0万円。独身と比べて年間約7.1万円の差です。

配偶者の年収が123万円を超えると配偶者控除ではなく配偶者特別控除の対象となり、配偶者の年収に応じて控除額が段階的に減っていきます。配偶者の年収が約201万円を超えると控除はゼロになります。

共働き世帯の住民税

共働き世帯では、夫婦それぞれが自分の年収に基づいて住民税を計算します。住民税は個人単位で課税されるため、世帯の税額は夫の住民税+妻の住民税の合計になります。

計算例(世帯年収800万円):共働き(夫500万+妻300万)の場合、夫の住民税は約24.1万円、妻は約11.7万円で世帯合計は約35.7万円です。一方、同じ世帯年収800万円を夫1人で稼ぐ片働き世帯(配偶者控除あり)の場合、住民税は約41.7万円になります。

共働きのほうが給与所得控除を2人分(夫144万+妻98万=242万円)使えるのに対し、片働きは1人分(190万円)だけです。この差が住民税の差に直結します。世帯合計の税負担を最小化するには、夫婦の年収バランスも重要な要素です。

ただし共働きで配偶者の年収が201万円を超えると、配偶者特別控除がゼロになります。配偶者の年収が160万円前後の場合は、控除の段階的な縮小を考慮して働き方を検討する世帯も少なくありません。月額天引きへの影響は住民税の月額早見表で確認できます。

世帯パターン別の住民税比較表

世帯年収500万円を基準に、片働き・共働き・扶養人数の違いによる住民税を比較します。

世帯パターン世帯年収住民税(世帯合計)独身との差額
独身(本人500万のみ)500万円約24.1万円―
片働き・子なし(配偶者控除あり)500万円約20.8万円▲約3.3万円
片働き・子1人(16歳以上)500万円約17.0万円▲約7.1万円
片働き・子2人(16歳以上)500万円約13.4万円▲約10.7万円
共働き(夫350万+妻150万)500万円約13.3万円▲約10.8万円
片働き・大学生の子1人500万円約15.1万円▲約9.0万円

前提: 2026年度分(2025年の給与収入)・会社員・社会保険料を各人の年収の15%、住民税の基礎控除43万円、配偶者控除・扶養控除(一般33万円・特定45万円)、共働きの夫は妻(給与所得85万円)の配偶者特別控除33万円、所得割10%から調整控除を引き、均等割等5,000円(均等割4,000円+森林環境税1,000円)を加えた概算。「子」は16〜18歳(大学生の子は19〜22歳)、配偶者は収入なし(共働きを除く)。出典: 総務省「個人住民税」、横浜市『税の知識 令和8年度ウェブ版』(給与所得控除・所得控除・配偶者特別控除・調整控除)、2026年10月確認

片働きで子が2人いる世帯は、独身と比べて年間約10.7万円(月額約8,900円)の住民税が安くなります。共働きで世帯年収が同じ場合でも、給与所得控除の適用が2人分になるため独身より有利です。

さらに年収帯別の詳しい計算は、年収300万円・年収400万円・年収500万円・年収600万円・年収700万円の各ページで世帯パターン別の比較表を掲載しています。

子の人数による差

住民税の扶養控除は16歳以上の子が対象です。16歳未満の子がいても住民税の扶養控除は適用されません。そのため、小さい子どもが何人いても住民税の計算上は独身と同じ控除額になります。

16歳以上の子が1人いると扶養控除33万円で課税所得が33万円下がり、所得割はおおむね3.3万円減ります。扶養控除が増えると調整控除も増えるため、実際の減額はこれより少し大きくなることがあります(表の例では子1人で約3.8万円、2人目でさらに約3.6万円)。さらに19歳以上23歳未満の子は特定扶養親族として控除額が45万円に拡大されるため、大学生の子がいる世帯は住民税の軽減効果が特に大きくなります。

計算例(子の年齢による差):年収500万円・配偶者控除ありで子が1人の場合、子が15歳以下なら住民税は約20.8万円(扶養控除なし)。子が16歳以上なら約17.0万円(扶養控除33万円)。子が19歳以上22歳以下(大学生)なら約15.1万円(特定扶養控除45万円)。子の年齢が1歳変わるだけで住民税が年間約1.9万〜3.8万円変動します。

16歳未満の子は扶養控除の対象外ですが、住民税の非課税判定では人数にカウントされます。たとえば給与所得者で扶養親族が1人いる場合、1級地なら年収166万円以下(2026年度分)で住民税が非課税になります。児童手当の受給にも影響するため、年末調整の扶養親族欄には16歳未満の子も記入が必要です。扶養人数別の住民税比較は扶養ありの住民税で詳しく解説しています。

配偶者控除・配偶者特別控除の影響

配偶者控除は、配偶者の年収が123万円以下(合計所得58万円以下・2026年度分)のときに適用され、住民税の控除額は33万円です。ただし納税者本人の合計所得が1,000万円を超えると配偶者控除は受けられません。

配偶者の年収が123万円を超えて201万6,000円未満の場合は、配偶者特別控除が適用されます。控除額は配偶者の年収に応じて33万円から段階的に減少し、年収201万6,000円以上でゼロになります。たとえば配偶者の年収が160万円以下なら控除額は満額の33万円が維持されます(いずれも2026年度分)。

「壁」の整理:123万円の壁(2025年の収入で配偶者控除が使えるライン)、106万円の壁(従業員51人以上の企業で社会保険に加入)、130万円の壁(社会保険の扶養から外れる)、160万円の壁(配偶者特別控除が満額の上限)、201万円の壁(配偶者特別控除がゼロ)。どの壁を超えるかによって、世帯の手取りが変わります。

住民税への影響額は、配偶者控除33万円がフルに適用される場合で年間約3.3万円の減額です。配偶者が扶養を外れてパートの年収を増やすときは、社会保険の加入ラインと合わせて手取りの変化を総合的に確認することが大切です。計算の具体的な手順は住民税の計算もご覧ください。

💬 相談事例から

📋 60代前半・会社員のAさん(共働き夫婦・子2人)

iDeCoの掛金が月1.2万円のままで8年間放置していたAさん。FPと一緒に掛金を満額に引き上げ、NISA枠の活用と合わせて控除の最適化を行いました。住民税・所得税あわせた節税効果を試算し、世帯全体の手取りを改善する道筋が見えた事例です。

事例#0001を読む →

📋 30代会社員のBさん(年収700万円)

ふるさと納税・iDeCo・新NISAを組み合わせた結果、手取りが年80万円増えたBさん。FPが年収と家族構成から控除の上限額を正確に算出し、住民税の計算根拠を一つひとつ確認したことで、取りこぼしていた控除が見つかりました。

事例#0007を読む →

FPに相談すべきケース

夫婦・子あり世帯は控除の選択肢が多い分、最適な組み合わせが複雑になります。以下のようなケースでは家計全体の優先順位整理に家計全体の優先順位整理に家計全体の優先順位整理に家計全体の優先順位整理に家計全体の優先順位整理に家計全体の優先順位整理にFPへの相談が特に有効(個別の節税判定は税理士へ)(個別の節税判定は税理士へ)(個別の節税判定は税理士へ)(個別の節税判定は税理士へ)(個別の節税判定は税理士へ)(個別の節税判定は税理士へ)です。

ケース1:配偶者のパート収入を増やすか迷っている。123万・106万・130万・160万・201万円の各壁を超えたときの世帯手取りの変化を、FPは家計全体の優先順位を整理します(個別の壁判定・税額計算は税理士または公的シミュレーターでご確認ください)。社会保険料の増加と税金の変化を総合的に見ないと、逆に手取りが減る「壁」を踏んでしまう可能性があります。

ケース2:子どもの大学進学で教育費が急増する。特定扶養控除で住民税は下がりますが、学費の支出増を考慮した家計全体のバランスが重要です。FPが教育資金・住宅ローン・老後資金を一括で整理します。

ケース3:共働きの税金が最適化されているか確認したい。夫婦のどちらが扶養控除を申告するか、ふるさと納税の上限額は夫婦でどう配分するかなど、共働き特有の最適化ポイントをFPが整理します。

ケース4:育休中の住民税の支払いが不安。育休中は給与がゼロでも前年所得に基づく住民税の支払いは続きます。FPが育休中の資金計画と復帰後の控除最適化をサポートします。

関連トピック(あとで読む)

このページのよくある質問

夫婦と子どもがいる場合の住民税はいくらですか?
年収500万円・片働き・子1人(16歳以上)の場合、住民税は約17.0万円です(2026年度分・社会保険料を年収の15%とした概算)。独身の約24.1万円と比べて年間約7.1万円安くなります。配偶者控除33万円と扶養控除33万円の合計66万円が課税所得から差し引かれるためです。
共働きと片働きで住民税はどちらが安いですか?
同じ世帯年収800万円の場合、共働き(夫500万+妻300万)の世帯合計住民税は約35.7万円、片働き(夫800万円のみ・配偶者控除あり)は約41.7万円です。共働きのほうが給与所得控除が2人分使えるため、世帯合計の住民税は安くなる傾向があります。
16歳未満の子がいても住民税は安くなりますか?
16歳未満の子は住民税の扶養控除の対象外のため、税額計算上は独身と同じ扱いになります。ただし住民税の非課税判定では人数にカウントされるため、年末調整の扶養親族欄には記入が必要です。
配偶者の年収がいくらを超えると控除がなくなりますか?
2026年度分(2025年の収入)では、配偶者の年収が123万円以下なら配偶者控除(33万円)が満額適用されます。123万円超〜160万円以下は配偶者特別控除で同額の33万円が維持されますが、160万円超から段階的に減少し、約201万円超でゼロになります。
出典・改訂履歴・免責事項を見る

本ページの制度概要・要件・税率は、以下の公式情報を編集部が確認のうえ整理しています(執筆時点)。最新かつ正確な情報は必ず各公式サイトでご確認ください。FPは記事を直接監修してはおらず、関連テーマでご相談を受けるFPとしてご紹介しています。

最終確認日:2026-05-14

※本記事は2026年5月時点の一般的な情報であり、個別の税務・経営・法務相談に代わるものではありません。各制度の適用要件・税額は個人の状況により異なります。実行にあたっては、必ず公式情報および税理士・社労士・FP・弁護士など専門家にご相談ください。本ページの情報により生じたいかなる損害についても、当サイトでは責任を負いかねます。